2021年09月12日

Get wild and tough 雪組 「CITY HUNTER」


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雪組新トップコンビ 彩風咲奈さん&朝月希和さんのお披露目公演。
人気コミックの初舞台化作品と熱いショーの二本立てです。

1985年に「週刊少年ジャンプ」で連載が始まった北条司氏原作の「シティーハンター」
累計発行部数5,000万部を超える大人気コミックで、TVアニメはもちろん、アニメ映画やフランスで実写版映画化もされている作品です。
・・・とはいうものの、私は原作もアニメも映画も知らず、全くの初見。
唯一知っているのは、TM NETWORKが歌う「Get Wild」だけでした(TVアニメのエンディング曲だったらしい)。


宝塚歌劇 雪組公演
ミュージカル 「CITY HUNTER」 -盗まれたXYZ-
原作: 北条 司 「シティーハンター」
脚本・演出: 齋藤吉正
作曲・編曲: 青木朝子  宮崎朝子(SHISHAMO)
振付: AYAKO  港ゆりか   擬闘: 清家三彦
装置: 稲生英介   衣装: 加藤真美
出演: 彩風咲奈  朝月希和  朝美 絢  綾 凰華  縣 千  奏乃はると  
沙月愛奈  千風カレン  透真かずき  真那春人  久城あす  星南のぞみ  
諏訪さき  野々花ひまり  彩みちる  希良々うみ  眞ノ宮るい  星加梨杏  
彩海せら  有栖妃華  夢白あや/夏美よう ほか

2021年8月7日(土) 1:00pm 宝塚大劇場 1階20列上手/
8月22日(日) 3:30pm 1階8列センター/9月5日(日) 11:00am 2階15列上手
/9月7日(火) 3:30pm 2階1列センター
(上演時間: 1時間35分)



物語の舞台は1989年の東京・新宿。
仕事を請け負うのは、美女からの依頼か、依頼人の想いに“心が震えた時”のみというスイーパー(始末屋)の“シティーハンター”こと冴羽獠(彩風咲奈)のもとへ、警視庁の敏腕刑事 野上冴子(彩みちる)が、クーデターで亡命したグジャマラ王国のアルマ王女(夢白あや)の指名によりボディガードを引き受けるよう依頼されます。王女が17歳と知って渋る獠ですが、女優の宇都宮乙(千風カレン)から暴力団がらみのいざこざに巻き込まれた息子 小林豊(彩海せら)を助けてほしいという依頼は、息子を思う母心に打たれ引き受けます。そんな獠とパートナーの槇村香(朝月希和)の前に、獠のアメリカ時代のパートナー ミック・エンジェル(朝美絢)が現れ・・・。

この他にも、香の兄で獠の二代目パートナーでもあり、ある事件を追って死んだ槇村秀幸(綾凰華)、傭兵時代から獠と因縁がある海坊主こと伊集院隼人(縣千)とその恋人 美樹(星南のぞみ)、獠の育ての親で国際犯罪組織の首領 海原神(夏美よう)とその部下ジェネラル(真那春人)、新宿のチンピラの政(諏訪さき)、シティハンターに憧れるジャーナリストの冬野葉子(野々花ひまり)、冴子の父の警視総監(奏乃はると)がすすめる結婚相手の北尾警視正(眞ノ宮るい)、冴子の部下の織田隆治(星加梨杏)などナド・・・。
原作にある人、ない人?含めて登場人物がとても多く、いかにも80年代という感じの衣装の色合いもあって、舞台上は常にゴチャゴチャ(笑)。

ですが、ストーリー展開はわかりやすく、獠と海原、槇村兄妹、ミック、伊集院たちとの関係が原作を全く知らず、予習もしない私にも初見でスッキリ入ってきました。
この作品で初めて宝塚を観た、という原作ファンにもおおむね好評のようで、原作の世界観をうまく表現しているのではないかと思います。

舞台は冒頭、グジャマラ王国のクーデターの場面から始まりますが、それが獠が依頼を受けたもう一方の小林豊の案件とも、槇村秀幸が殺された事情とも絡みあって、伏線もすべて回収して最後に一気にスカッと収斂する作劇はお見事。

主題歌の他に、アニメで既成の2曲(「Get Wild」と「STILL LOVE HER」と「愛よ消えないで」)の入れ方が絶妙。
獠が宇都宮乙の話を聞いて依頼を受ける決意をした時、小さく流れ始めたイントロがだんだん大きくなって、獠が歌いながら銀橋に出てくる「Get Wild」。
♪It’s your pain or my pain or somebody’s pain  
It’s your dream or my dream or somebody’s dream 
と振りつきで歌う彩風さん、クールでカッコよすぎ。めちゃアガリます。
“Get wild and tough”って咲ちゃんのことはじゃないの?

そして、獠がミックとアメリカに行く香を見送る時の「STILL LOVE HER」。
♪歌を聞かせたかった 愛を届けたかった 想いが伝えられなかなった
という歌詞が獠 の心境ととてもシンクロしていて、ここでこの曲を使った齋藤先生優勝!
それを歌う彩風さんの表情がまたいいんだ。





宝塚歌劇でアニメ原作ものをやる時の再現度の高さには定評がありますが、今回も彩風さんの冴羽獠はじめ皆さんよく研究して、髪型はじめビジュアルも原作に寄せてきてすばらしい。
香の100tハンマーはもちろん、新宿の伝言板、海坊主のバズーカなど原作そのままに再現され、獠の乗る真っ赤なミニクーパーのナンバープレートは獠の誕生日という遊び心も。

ただし、あのドギツイ色彩や、大して面白くもないギャグや小ネタ(「こんなん出ましたけどー」とか「赤いたぬきと緑のきつね」とか)、さらにはさほど必要かつ効果的とも思えない映像の多用など、演出については、やっぱり齋藤吉正先生苦手だなぁ~と思いました。
特に映像は、B席から観た時、上1/3見切れてしまって、「NOW! ZOOM ME!!」の反省、全然活かされてないやん!ヨシマサ」となりました。


冴羽獠の彩風咲奈さん。
ハードボイルドながら女好きのチャラ男・・・ほとんどは「獠ちゃんさ~」とかいう軽いノリなのにふっと真顔になる時の切り替わりが絶妙。
そりゃ獠ってモテるよね、と納得です。
そして何と言ってもビジュアルがすばらしい。
拳銃を構える姿のカッコよさ。
宝塚のプリンスとはかけ離れた色合いの装飾のないシンプルなTシャツやレザージャケットやデニム、くしゃっと羽織るロングコートがあんなに似合う人いる?
足元はスニーカーなのにあの脚の長さはどういうことでしょう。
アルマ王女が獠に「目を閉じて」とキスをする時、ヒールはいているのにさらに背伸びする姿に萌え💗
歌もたっぷりと聴かせてくれて、トップスター 彩風咲奈 上々の船出です。

朝月希和さんは何でもそつなくこなす娘役さんというイメージですが、どちらかといえば大人っぽく女性らしい役が多くて、香のような役は新境地かな。
衣装もおよそ宝塚の娘役らしからぬ、ずっとブルゾンやデニムで、最後にちょっとだけドレス。
お芝居も歌も器用で破綻がない分、いささか面白味にも欠ける印象ですが、彩風さんとの相性はよさそうで、これから二人でどんな色を見せてくれるか楽しみです。

これが正二番手お披露目となった朝美絢さん。
クールな美貌にブロンドの髪、カラーコンタクト、スーツもピシリと似合って無敵のビジュアル。
裏切者と見せかけておいて最後は・・・というおいしい役。銀橋のソロも聴かせてくれました。

縣千さんの海坊主のつくり込みがすばらしい。
ビジュアルは元より、「縣くん?」と思った声や所作も。
獠を助けて決戦の場に行こうとする海坊主を「行かないで」と止めて構えた美樹の拳銃を「さすがは元傭兵だな」とそっと押えて下ろさせる手の表情と声にヤラレました。

ナイスバディと芝居巧者ぶりを如何なく発揮した彩みちるさんの野上冴子。色っぽい上にカッコいい女刑事。
7歳と17歳をくっきり演じ分け、品ある美しいプリンセスぶりが鮮やかな夢白あやさんのアルマ王女。
この2人は逆の配役でもよかったかなとも思いましたが、アルマ王女には彩風さん獠とのデュエットも用意されていて、夢白さんのnextトップ娘役を見据えてのキャスティングなのかな。

原作ものとはいえオリジナルストーリーなので役がたくさんあって組子たちも楽しそう。
絢斗しおんくん構成員の電話ネタも話題になったり(「母さん、だからブロッコリーで弁当の隙間埋めるのやめてってば」って笑っちゃった)、回数観ると気づくことも多くてますます楽しくなりそうな公演です。



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初日 開演5分前にこの映像が映し出され時、客席ざわめきました


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カラスやトンボが飛び交うのですが、どちもシティハンターではお馴染みなのだとか


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この映像に変わってまた客席ざわざわ
この頃になるとセンターのセリはもう開いています


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そして開演です




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キャトルレーヴにあったグッズのXYZメモに咲ちゃんから希和ちゃんへのメッセージ
咲ちゃん字はさほどお上手ではないけれど(^^ゞ可愛い




→ ショー「Fire Fever!」につづく


posted by スキップ at 16:14
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