今年6月から7月にかけて観劇した宝塚歌劇雪組の「壬生義士伝」にハマって原作熟読中ということは以前アップしましたが(こちら)、それを読んでますます私の新選組熱が再燃。
幼少期、時代劇好きの父や祖母と一緒によく見ていたドラマの中に「燃えよ剣」があって、読書も好きな父の本を読んだりもして、高校生のころには立派な新選組フリークに成長したワタクシ。
京都の壬生寺や新選組ゆかりの地めぐりもよくしました。
宝塚では汀夏子さんが沖田総司を演じた「星影の人」が大好きで何度も観たり。
そしてまた宝塚のお陰で新選組を思い出し、あの頃読んだ「燃えよ剣」や「新選組血風録」はもちろん、こんな本もある、こんなのも出てる、と次々古い本を開拓して、この半年で一気読みです。
・壬生義士伝 上・下 (浅田次郎)
・新選組血風録 (司馬遼太郎)
・燃えよ剣 上・下 (司馬遼太郎)
・新選組始末記 (子母澤寛)
・新選組興亡録 (縄田 一男・編/司馬遼太郎 柴田 錬三郎 北原亜以子 ほか)
。新選組烈士伝 (縄田 一男・編/津本陽 池波正太郎 三好徹 南原幹雄 ほか)
・新選組全史 幕末・京都編 (中村彰彦)
・新選組全史 戊辰・箱館編 (中村彰彦)
のべ10冊。
「燃えよ剣」などはよく覚えている箇所もあれば完璧に忘れているところもあったり、たとえば芹沢鴨暗殺や池田屋事件など、同じ事象を描いていても、作者によってニュアンスが違っていたり、興味深かったです。
幕末史の再認識と勉強にもなりました。
「新選組血風録」と「燃えよ剣」は私の新選組バイブルみたいな本なので、何度読んでもやはりおもしろい。
「壬生義士伝」は宝塚で上演されなかれば読まなかったかもしれないことを思うと本当に出会えてよかったです。
「新選組興亡録」と「新選組烈士伝」は様々な隊士の生き様、死に様を10人の作家が一遍ずつ著したもので、多分にフィクションの部分も多い
印象ではありましたが、それそれの切り口がおもしろかったです。
どれもおもしろかったですが、一つ挙げるとすれば、「新選組烈士伝」の最後に収められている船山馨さんの「薄野心中ー新選組最後の人」。
すでに明治新政府となってから、蝦夷開拓地にいる斎藤一が主人公の物語ですが、ラストに出てくる新政府の軍人で旧薩摩藩の桐野利秋(中村半次郎)との場面がとても好きでした。
斎藤一(と新選組?)にきちんと向き合う桐野という人物の度量の大きさ、人のよさを改めて知る思いでしたが、その桐野も時を経ずして西郷隆盛とともに西南戦争に散ることを考えると歴史の非情も感じます。
最後の2冊「新選組全史」は、フィクションの部分をできるだけ排除して遺された元隊士の日記など文献を解析して史実に基づいて書かれていて、いささか面白みには欠けますが総まとめとしてこれを最後にもってきたのは正解でした。
「壬生義士伝」ばかりか「燃えよ剣」も望海さんのフライヤーをブックカバーにしました。
これにて「新選組」はひと段落。次は松平容保モノを読みますわよ~ のごくらく地獄度



