本当は10/9に観るつもりで、2日前に前売券を座席指定に交換していたのですが、当日どうしても外せない用ができて行けず

どうしようかなぁ、と思ったけれどあきらめきれず、チケット買い直してリベンジしました。
ゲキ×シネ 「蛮幽鬼」作: 中島かずき
演出: いのうえひでのり
出演: 上川隆也 稲森いずみ 早乙女太一 橋本じゅん 高田聖子 粟根まこと
山内圭哉 山本亨 千葉哲也 堺雅人 ほか
10月11日(月) 2:40pm なんばパークスシネマ シアター9ゲキ×シネはどの作品もとても見応えがあって楽しめるのですが、やはり新しい作品ほど映像の技術も編集もレベルが上がっているように感じます。
この「蛮幽鬼」は、単独の映像作品としても十分鑑賞に耐え得る仕上がり。事実、観ていて何度も舞台を撮影したものであることを忘れていました。
舞台を観ていなくても十分楽しめると思いますが、観ている私たちにはもちろん映像化によるお楽しみが盛りだくさん。
オペラグラスで役者さんの表情を追うのがあまり得意でない私は、肉眼で表情が見える前列の席が好きなのですが(単なるミーハーともいう)、それでも肉眼で見える範囲には限りがあります。今回、役者さんの表情のアップがいつになく多用されていて、一人ひとり、その時々の感情を存分に感じ取ることができました。
あの上川隆也土門の怒りの中の燃えるような眼のアップ、すごい迫力

稲森いずみ美古都の美しさや、女優としての力量にも改めて感じ入りました。
じゅんさん道活の、息子を殺された後の表情と体中から絞り出すように慟哭する声にまた涙。
早乙女太一刀衣の舞のような、羽根のように華麗な殺陣にはうっとり・・・DVDだったら間違いなく巻き戻して(とはいいませんね、今どき)何度も観るな。
そういえば、終盤、堺雅人サジが千葉哲也惜春の部屋に忍び込んで、「さっきあなたの体に針を刺しておいた」という場面は、サジの表情と手の動きのアップで「あ、この時ね!」と映像でははっきりわかるのですが、さらにそれに追い打ちをかけるような映像が後で挿入されていました・・・が、あれは余計だったかも。
この作品は東京公演(新橋演舞場)を観に行かなかったので、演舞場撮影のゲキ×シネで大阪公演との演出の違いも興味深かったです。
特に、梅芸には花道がありませんから、演舞場の花道を疾走する登場人物たちは大半が梅芸では下手通路を駆け抜けて行ったのですが、
最初に観た時、まさにその通路側の席で駆け抜けて行く彼らの風を肌で感じることができたのは、とても幸せなことだったなぁと今さらながら思いました。
物語はやはり重厚で切なく哀しくドラマティックで、何度観ても飽きません。ぐいぐい物語の世界に引き込まれて、休憩をはさんで3時間超の上映も長さを全く感じませんでした。
高田聖子ペナンが死ぬ場面あたりからはもうダメで、終盤に向かって息つく間もなく映像は盛り上がり、観ている私は涙ナミダ~

でございました。
「蛮幽鬼」 観劇レポ
其の壱 ・
弐 ・
参ゲキ×シネ次回作「薔薇とサムライ」 2011年夏公開・・・したい ですって のごくらく度

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