2022年09月25日

We will make it! 星組 「ベアタ・ベアトリクス」


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礼真琴さんが千秋楽のご挨拶でおっしゃっていた”愉快な仲間たち”-星組のもう一方のチーム。

華やかなビジュアルで早くから注目されてきた星組100期期待の若手 極美慎さん。満を持してのバウホール初主演。
さらには、熊倉飛鳥先生 演出家デビュー作です。


宝塚歌劇星組 バウホール公演
ミュージカル 「ベアタ・ベアトリクス」
作・演出:熊倉飛鳥  
作曲・編曲:太田 健  多田里紗
振付:御織ゆみ乃  百花沙里  
擬闘:清家井一斗
装置:木戸真梨乃   衣装:薄井香菜
出演:極美 慎  小桜ほのか  ひろ香 祐  朝水りょう  澪乃桜季
七星美妃  朱紫令真  碧海さりお  天飛華音  奏碧タケル
水乃ゆり  瑠璃花夏  麻丘乃愛  大希 颯 ほか

2022年9月13日(火) 3:00pm 宝塚バウホール 5列下手
(上演時間: 2時間30分/休憩 25分)



物語の舞台は19世紀半ばのロンドン。
ロイヤル・アカデミーの画学生ロセッティ(極美慎)は因習にとらわれたアカデミーの美術観に反発し、神童と名高いエヴァレット(天飛華音)、親友のウィル(碧海さりお)たち仲間とともに「プレ・ラファエライト・ブラザーフッド(前ラファエル兄弟団)」を名乗り創作活動を始めます。ある日、帽子屋で働く娘リジー(小桜ほのか)と恋に落ち、彼女をモデルに描くようになります。詩人ダンテを崇拝し、その著書『新生』に登場する理想の女性・ベアトリーチェを求めていたロセッティにとって、リジーはまさに「ベアトリーチェ」でしたが、エヴァレットがリジーをモデルに描いた「オフィーリア」のすばらしさに衝撃を受け、エヴァレット才能に嫉妬し、リジーとの関係にも溝が生まれてしまいます。そんな時、芝居小屋の女優ジェイン(水乃ゆり)に魅了されたロセッティは、彼女にモデルを依頼。その絵が高く評価されたことで、ロセッティは次第にジェインに夢中になって・・・。


美術方面には疎くて、ロセッティの名前はかろうじて知っている、ミレイ(エヴァレット)は「落穂拾い」のミレーとは別人だよね、というくらいの知識しかありませんでした。
「ベアタ・ベアトリクス」という彼の代表作も、ひろ香祐さんが「出来れば『ベアタ・ベアトリクス』や『オフィーリア』の絵をご覧になってから観劇されることをおススメします」とスカステの番組でおっしゃっていたので、検索して見てみましたが、初めて見るものでした。

ですから”前ラファエル派”のことも、リジーとの愛憎も、ミレイとの確執も、もちろんミレイのスキャンダルも、全く知らずに観ましたが、史実に基づき、芸術の香りが立ち昇るような舞台はとても見応えがあって、おもしろく拝見しました。


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2022年09月24日

この全国ツアーを一生忘れません 星組 「Gran Cantante!!」


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「Gran Cantante!!」は今年4月から7月にかけて、宝塚大劇場と東京宝塚劇場の本公演で上演された作品。
2チームに分かれたため人数が減りましたが、パッションそのままの熱い舞台が繰り広げられました。
twitterで流れてくるご当地アドリブも、毎日読むのが楽しみだったな。

暁千星さん加入で、新しい場面が増えたり、元々あった場面を暁さんのためにリバイスされたり、ちゃんと全ツバージョンにアップデートされていて、「やればできる子 藤井大介」とお気楽にほめていたのですが、公演中止明けからのラスト3日間は、35名中7名、つまり1/5が休演という中で、演出変更もアレンジも、出演者はもちろん、藤井先生もスタッフの方々もどれほど大変だったかと思うと、どの場面を観ても胸がキュッとなって涙がこみ上げてきました。


宝塚歌劇星組 全国ツアー公演
レビュー・エスパーニャ 「Gran Cantante!!」(グラン カンタンテ)
作・演出:藤井大介
作曲・編曲:青木朝子  手島恭子   録音音楽指揮:手島恭子  橋本和則
振付:羽山紀代美  御織ゆみ乃  若央りさ  平澤智  百花沙里
装置:齊藤万希子   衣装:加藤真美
(上演時間: 55分)



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出演者、観劇日時は「モンテ・クリスト伯」と同じ(こちら

宝塚大劇場で観た時の感想はこちら


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2022年09月23日

希望とはあきらめないこと 星組 「モンテ・クリスト伯」


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9月1日から9月21日まで、大阪を皮切りに全国(といっても主に東日本ですが)を回る予定の星組全国ツアー公演。
大阪で2回観て、9月17日のライブ中継を観てから感想をアップするつもりだったのですが、9月13日から18日まで公演中止。ライブ中継も中止となってしまいました。

うぉ~ん💦と思っていたら、9月19日から公演は再開・・・はとてもうれしいけれど、7人も休演💦
複雑な思いを抱えつつ、それでも前へ進もうとする星組の皆さんに胸いっぱいですでに半泣き。
9月21日の千秋楽がライブ中継されることにもなって、万難排して(つまり仕事休むってことですが)観に行くというものです。


宝塚歌劇星組 全国ツアー公演
ミュージカル・プレイ 「モンテ・クリスト伯」
原作:アレクサンドル=デュマ・ペール
脚本・演出:石田 昌也
作曲・編曲:手島恭子
振付:御織ゆみ乃   擬闘:清家三彦
装置:稲生英介   衣装:大津美希
出演:礼 真琴  舞空 瞳  美稀千種  白妙なつ  大輝真琴  輝咲玲央
紫りら  瀬央ゆりあ  音咲いつき  綺城ひか理  暁 千星  天華えま
夕渚りょう  天希ほまれ  遥斗勇帆  蒼舞咲歩  二條華  夕陽真輝
都 優奈  鳳真斗愛  紘希柚葉  詩ちづる  稀惺かずと ほか

2022年9月1日(木) 3:00pm 梅田芸術劇場メインホール 2階7列センター/
9月3日(土) 11:30pm 1階17列下手/
9月21日(水) 1:00pm TOHOシネマズなんば スクリーン6 (ライブ中継)
(上演時間: 1時間35分)



物語の舞台は19世紀初頭のフランス。
マルセイユの若き航海士エドモン・ダンテス(礼真琴)は、船長への昇進と船会社の社長令嬢メルセデス(舞空瞳)との結婚も決まって幸せの絶頂でしたが、彼に嫉妬する貴族のフェルナン(瀬央ゆりあ)、会計士のダングラール(輝咲玲央)そして自らの保身に走る検事のヴィルフォール(綺城ひか理/夕陽真輝)の陰謀によって身に覚えのない罪を着せられ、孤島の監獄シャトー・ディフに投獄されます。獄内で出会ったファリア司祭(美稀千種)から様々なことを教わり導かれ、神父が亡くなった後脱獄して神父が言い遺したモンテ・クリスト島の財宝を手に入れ、モンテ・クリスト伯爵と名乗って、自分を陥れた3人と、フェルナンの妻となったメルセデスに復讐を誓います・・・。


デュマの「巌窟王」をもとにして2013年に凰稀かなめさん主演で宙組大劇場公演として上演された作品。

その公演は観ていて、♪俺はダンテス許さない 罠に 罠にはめてやる~ という3悪人の歌が強烈に印象に残ったことと、説明台詞や”石田節”と言われるダジャレや失言系の台詞が散見されたこと、そして、あの演劇部の先生と学生たち、いらなくない?という感想でした。
それにも増して、ラストの改変が宝塚らしいハッピーエンドといえばそうなのですが、いくら何でもそれはなくない?と驚いたものです。

その時の感想を、と自分のブログ検索していたら、完璧に忘れていましたが、2014年に石丸幹二さん主演でも観ていました。
しかも、音楽はワイルドホーン氏だし、メルセデスは花總まりさんだし、ヴァンパは女海賊という設定で濱
田めぐみさんだし、ファリア司祭は村井國夫さんだし、岡本健一さんも出てるし、と超豪華キャスト・・・忘れるって←


「モンテ・クリスト伯」(2013年 宙組版)
「モンテ・クリスト伯」(2014年 石丸幹二版)


今回の公演はもちろん2013年宝塚版なのですが、一番大きな変更は演劇部の先生と生徒が出て来ないこと。
7月29日(集合日)にキャストが発表された時、演劇部にあたる名前が見当たらず、「演劇部廃部」とか「ハイスクールなくなる」とTwitterのタイムラインがにぎわっていて笑っちゃいました。


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2022年08月17日

明日公演があればこの思いをぶつけたい 花組 「巡礼の年」新人公演


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花組「巡礼の年」は新人公演も拝見しました。
花組の新人公演をナマで観るのは多分初めて。

侑輝大弥くん 新公学年ラストイヤーに初主演おめでとう



宝塚歌劇花組 「巡礼の年~リスト・フェレンツ、魂の彷徨~」 新人公演
作・演出:生田大和  
新人公演担当:中村真央
出演:侑輝大弥  星空美咲  鏡 星珠  太凰 旬  南音あきら  朝葉ことの
颯美汐紗  希波らいと  海叶あさひ  美羽 愛  美空真瑠 ほか

2022年6月21日(火) 6:00pm 宝塚大劇場 2階14列センター
(上演時間:1時間45分)



本公演の感想はこちら


宝塚歌劇のオリジナル作品は基本的にメインキャストはすべてあて書きなので、トップスターにあて書きされた役を演じる下級生のハードルは高いと思いますが、今回も例外ではありません。
作品的にも難易度高めでしたが、花組新公メンバー一丸となって熱気あふれる舞台を見せてくれました。



侑輝大弥(フランツ・リスト/本役・柚香光)
下級生のころから美貌に定評のあった侑輝大弥さん。
あのリストの髪形はさすがにどうかなと思いましたが、想像以上によく着こなし・・ではなくかぶりこなし(鬘だけに)ていました。
ピアノが得意な柚香光さんのためにピアノの弾き語りもあって、大変だっただろうなぁと思いますが、難なく(と見えた)こなしていてさすがでした。
歌、ダンス、お芝居と穴がありませんが、その華やかな美貌に対して雰囲気が落ち着いているというか、地味にも感じることがありますので、そのあたりが課題かな・・・もちろん緊張もあったことでしょうけれど。


星空美咲(マリー・ダグー伯爵夫人/星風まどか)
星空さんは新人公演こそ初ヒロインですが、「PRINCE OF ROSES」(2021年)「銀ちゃんの恋」(2021年)「冬霞の巴里」(2022年)とバウ、別箱で立て続けにヒロインを演じていて、今回のメンバーの中ではさすがに一人異次元な印象。
特に歌唱はすばらしく、共和主義運動の場面のラップも「うっま~!」という感じ。
台詞の発声が時々星風まどかさんに驚くほど似ている時があって、本役さんをとても研究したのだろうなと思いました。
本公演の感想にも書きましたが、あとは表情の硬さが取れるといいのですが。


鏡星珠(フレデリック・ショパン/水美舞斗)
知らない子だ~と思っていたら106期だったのですね、鏡星珠さん。
大人っぽい雰囲気で落ち着いていて、歌もしっかり。幻想シーンのソロよかったです。
106期といえば雪組の華世京さんが突出している印象を受けますが、これから注目を集めそうなスター性を感じました。


太凰旬(ジョルジ・サンド/永久輝せあ)
男装の麗人で、冒頭にはリストとの濃厚なシーンもあって難役。
本役が永久輝さんで演技や歌でもビジュアル面でもこちらもハードル高かったと思いますが、さすがたおしゅん よかったです。
台詞がしっかりしていて言葉がきちんと伝わるのすばらしい。


希波らいと(ダグー伯爵/飛龍つかさ)
花組のホープの一人 らいとくんは今回は脇にまわりました。
マリーの夫で敵役ともいうべき役ですが、本公演ではこれが退団公演となる飛龍つかささんが渾身の演技を見せてくれているので、とても勉強になったのではないかな。髭をたくわえ、長身にこの時代の衣装が映えてタダモノではない輝きを放っていました。


美羽愛(ラプリュナレド伯爵夫人/音くり寿)
こちらも敵役の一人で、本役の音くり寿さんが相変わらずの怪演を見せていますが、美羽さんも負けじと実力を発揮。
可愛らしいお顔をマダムメイクで包んで、取り巻きたちに「今日は何だか少ないわね」とアドリブ?ぶち込んで度胸も満点。


美空真瑠(エミール・ド・ジラルダン/聖乃あすか)
本公演でリストの少年時代を演じて俄然注目した真瑠くん。
少年役がよく似合う可愛らしいビジュアルながら、野心を秘めたようなジラルダン、よかったです。
歌えるし、ダンスもキレがあって、ますます注目の男役さんです。


注目といえば、「冬霞の巴里」のエルミーヌがとてもかわいくて印象的だった愛蘭みこさんはオランプ・ぺリシエ(本役・都姫ここ)。
やっぱりかわいい。歌もお上手なので次回はぜひもっと歌う役でお願いしたいです。



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ご挨拶は長の期も主演も侑輝大弥さん一人で。
「今回の貴重な経験をこれからの公演で活かしていけるよう一層精進してまいります」とシンプルなご挨拶でしたが、「明日公演があればこの思いをぶつけたいんですが・・・」という言葉にすべてが詰まっていました。
(次の日は休演日だから、明後日からぶつけてね)



東京公演中止期間が延長になって、東京新人公演できるかどうか風前の灯 の地獄度 (total 2329 vs 2331 )



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2022年08月16日

どうなるかなんて わからないけれど 花組 「Fashionable Empire」


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こんな煌びやかなお城の門のような幕で始まるショー「Fashionable Empire」は、時代や流行の先端を行く洒落者達が集う“Empire(帝国)”を舞台に繰り広げられるスタイリッシュなショーです。


宝塚歌劇 花組公演
ショー グルーヴ 「Fashionable Empire」
作・演出:稲葉太地   

作曲・編曲:太田健  高橋恵  長谷川雅大   音楽指揮:西野淳
振付:御織ゆみ乃  若央りさ  平澤哲  百花沙里  三井聡  
装置:國包洋子   衣装:河底美由紀
(上演時間: 55分)


出演者、観劇日時は「巡礼の年」と同じ(こちら


華やかな花組らしいショー。
トップの柚香さん、二番手の水美さんともにダンサーということもあって(もちろんまどかちゃんも踊れる)、いろいろな表情のダンス場面をたっぷり楽しむことができました。


柚香さんが歌う主題歌「Welcome to Fashionable Empire」

♪Fashionable Empire どうなるかなんて
Fashionable Empire 分からないけれど
Fashionable Empire 分からないのが面白い

の部分を聴いていて「!」と思いました。
これって、昨年の雪組公演「Fire Fever!]」の

♪Fire Fever どこへゆくかわからないけど
Fire Fever 今は共に炎の中へ

と同じコンセプトなのでは?

そういえば、聖乃あすかさん&若手の「To the Future」の場面もそっくりそのまま「Fire Fever!]」で縣千くん&若手中心の「New Fire」ですよね。いやもちろん若手をフィーチャーするのはいいことですが、全く同じコンセプトでいいのか?稲葉先生。


以下は印象に残ったり、好きだった場面。


続きがあります
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2022年08月15日

アルルカンの哀しみ 花組 「巡礼の年〜リスト・フェレンツ、魂の彷徨〜」


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宝塚歌劇花組 東京宝塚劇場公演が昨日(8/14)初日を迎えました。
当初、7月30日開幕の予定が2週間遅れとなってしまいましたが、無事に幕が開いて本当によかったです。

という訳で、宝塚大劇場で観た時の感想を。


宝塚歌劇 花組公演
ミュージカル 「巡礼の年〜リスト・フェレンツ、魂の彷徨〜」
作・演出:生田大和  
作曲・編曲:太田 健  斉藤恒芳   音楽指揮:西野 淳
振付:御織ゆみ乃  上口耕平  
装置:國包洋子   衣装:有村 淳    
出演:柚香 光  星風まどか  水美舞斗  永久輝せあ  美風舞良  
航琉ひびき  和海しょう  羽立光来  飛龍つかさ  帆純まひろ  
音くり寿  聖乃あすか  一之瀬航季  侑輝大弥  希波らいと  
都姫ここ  美羽 愛  美空真瑠  星空美咲/高翔みず希 ほか

2022年6月9日(木) 3:30pm 宝塚大劇場 1階18列センター/
6月26日(日) 11:00am 1階12列下手/
7月10日(日) 11:00am 1階5列センター
(上演時間: 1時間35分)




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リストの物語なのでチケットは大劇場ロビーのピアノと撮りました



舞台は19世紀前半のパリ。
ピアノの魔術師と称され、超絶技巧と女性達を虜にしてやまない類まれな美貌でパリのサロンを席巻し、時代の寵児として絶大な人気を得たピアニスト フランツ・リスト(柚香光)は、若くして上り詰めた座に虚しさを感じ、厳しい批判を書いたマリー・ダグー伯爵夫人(星風まどか)とジュネーブへ逃避行します。ハンガリー人である“リスト・フェレンツ”として生きることと、人気ピアニストとして名声を欲する気持ちと葛藤しながら、自らの“魂”の居場所を探し、ヨーロッパ中を彷徨い続ける若き日のリストの姿を、マリー・ダグー伯爵夫人をはじめ、最大の好敵手ショパン(水美舞斗)、かつての恋人ジョルジュ・サンド(永久輝せあ)などを交えて描く物語。


「巡礼の年」は、リストが人生を模索していた時期に作曲した作品集のタイトルだそうです。
作品全体の印象としては、サブタイトルの「魂の彷徨」がまさしくそれで、リストの魂が彷徨い、流れ、迷う様子が描かれているドラマです。

冒頭こそ、リストとジョルジュ・サンドの濃厚なシーンから始まりますが、サンドとマリー・ダグー伯爵夫人とリストの三角関係・・・もっと言うならショパンを加えての四角関係が描かれるのでもなく、”運命の恋人”マリーとの恋も、いわゆる不倫な訳ですが、切なく苦しい恋という感じはなく、何となく中途半端に消えてしまって、ラストに再会するまで急に年月が飛んでしまったり。
主人公(もしくはヒロイン)に共感しづらい、心を寄せて、応援する気持ちで観ることができないのがツライところ。

生田先生としてはこの作品を通して伝えたいことがたくさんあって、詰め込んだ結果、全部中途半端になってしまった、みたいな。
よく言われていますが、ヴェートーベンを描いた「fff」やフランス革命を描いた「1789」、生田先生の「ひかりふる路」を連想させるシーンがいくつかあって、前にどこかで観た感が強いのも残念な感じ。


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posted by スキップ at 15:12| Comment(0) | TrackBack(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする