2024年03月09日

人生は時に困難だ でもだからこそ世界には物語が必要だ 雪組 「ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル」


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              ©宝塚歌劇団


宝塚歌劇雪組 宝塚大劇場公演は何枚か持っていたチケットがことごとく中止となって「もう大劇場で観られな~い」と思っていたところ、天使が舞い降りて、ラストぎりぎりで前楽を観劇することができました。

そして東京公演は、いつもツンな友会が盛大にデレてくれて、千穐楽・和希そらラストデイを観ることができたのでした


宝塚歌劇 雪組公演
Happy“NEW”Musical 
「ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル」-Boiled Doyle on the Toil Trail-

作・演出:生田大和
作曲・編曲:斉藤恒芳   音楽指揮:佐々田愛一郎
振付:御織ゆみ乃  平澤 智   擬闘:清家三彦
装置:國包洋子   衣裳:加藤真美   照明:高見和義
出演:彩風咲奈  夢白あや  朝美 絢  奏乃はると  真那春人  久城あす
和希そら  妃華ゆきの  沙羅アンナ  叶ゆうり  諏訪さき  野々花ひまり
希良々うみ  眞ノ宮るい  縣 千  咲城けい  聖海由侑  華世 京 ほか

2023年12月12日(火) 3:30pm 宝塚大劇場 2階12列上手/
2024年2月11日(日) 1:30pm 東京宝塚劇場 1階6列下手
(上演時間: 1時間35分)



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                   ©宝塚歌劇団

開演前
「ストランド・マガジン」編集部のつくり込まれたセットです。


発表された時「絶対覚えられない」と思ったタイトル「ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル」は「疲れ果てたドイルによって達成された大変な仕事」という意味だそうです。

物語の舞台は19世紀末のロンドン。
新聞や雑誌が一般大衆向けの最大メディアであり、その販売部数を各社競う中、医師であり作家でもあるアーサー・コナン・ドイル(彩風咲奈)は診療所を営む傍ら、イギリスの英雄たちの物語を書き綴り、いつか小説家として一本立ちすることを夢見ていました。出版社からは送った原稿が次々返送されてきますが、妻のルイーズ(夢白あや)は「あなたにはできるわ」と夫の背中を押し励まし続けていました。
そんなアーサーの前にある夜、かつて自身が書いた小説の主人公・名探偵シャーロック・ホームズ(朝美絢)が突然現れ、「僕を書きたまえ、僕らの冒険を」と告げます。
翌朝、アーサーが書き上げた小説をルイーズが「一番売れていない雑誌社に持ち込みを」というホームズの助言通りハーバート・グリーンハウ・スミス(和希そら)が編集長を務めるストランド・マガジン社に持ち込むと、ハーバートは「本物を見つけた!」と喜び、掲載された小説は大評判となり、アーサーは一躍人気作家となりますが・・・。


前半はホームズシリーズが誕生し、ドイルがいちやく売れっ子作家となっていく過程が描かれ、そこに「心霊現象研究協会」とミロ・デ・メイヤー教授(縣千)の催眠術や降霊術といった(あまり必要とも思えない←言い方)エピソードが挟み込まれて楽しく展開。
シャーロック・ホームズは朝美絢さんの000を筆頭に、以降、天月翼さんの001から苑利香輝さんの010まで、常に10人のホームズを従えていてゴチャゴチャしていて(言い方(≧▽≦)再び)、ファンタジー感もたっぷり。
一転して、自分が生み出したホームズというキャラクターのあまりにも人気沸騰ぶりに、書きたい歴史小説を書くためにはホームズを葬り去るしかないと決意したドイルとホームズの対決からの、ホームズ贔屓の世論の反発を買ってしまい、妻のルイーズまで病に倒れる後半はシリアス。

でもそこは、Happy“NEW”Musical ですから。
アーサーが「ホームズをまた書く」と決意すると、ルイーズの病気もあっさり治ってめでたしめでたし。


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2024年03月05日

日比谷でジャガー氏とツーショット


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星組観劇前にお向かいの日比谷シャンテで開催中のステージ衣装コレクションを見に行きました。
東京宝塚劇場公演に合わせていつも開催されているものですが、今回気合入っていました。


宝塚歌劇星組ステージ衣装コレクション
2月12日(月)-4月6日(土)
日比谷シャンテ 3階 特設コーナー



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こんなふうに入口もあって、ちゃんと展示室になっています(これまでは私が見た限りではフロアでオープン展示でした)。
私が行った時はマチネ上演中の時間で人も少なかったですが、次に通りかかった時(マチソワの間)はここに入場の行列できていました。



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入った途端にジャガーな礼真琴さんお出迎えでいきなりテンション爆上がり(;^_^A


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喜び勇んで備え付けの三脚使ってタイマーでツーショット自撮りしました。
前を通りかかる人目も気にせず、何ポーズか撮ったわぁ←



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2024年02月10日

今宵はあなたと我らのもの 星組 「VIOLETOPIA」


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                               ©宝塚歌劇団


星組公演 ショーは指田珠子先生の宝塚大劇場デビュー作。  
宝塚歌劇の象徴の一つと言える「Violette(スミレ)」と、「場所・郷」を表す言葉「TOPIA(トピア)」を合わせた「VIOLETOPIA」。
何かに魅了された者たちが集う場所-劇場。
喝采、憧憬、熱狂、孤独、そして希望・・・時代や国を超え、劇場の光と闇を描くレビュー作品です。


宝塚歌劇 星組公演
レビュー・シンドローム 「VIOLETOPIA」
作・演出:指田珠子
作曲・編曲:青木朝子  玉麻尚一  多田里紗   音楽指揮:佐々田愛一郎
振付:御織ゆみ乃  長谷川達也  KAORIalive  港ゆりか
装置:二村周作   衣裳:有村淳


出演者は「RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~」と同じこちら

2024年1月7日(日) 11:00am 宝塚大劇場 2階3列センター/3:30pm 1階14列下手/
1月12日(金) 1:00pm 2階14列センター/1月16日(火) 3:30pm 1階3列上手/
1月21日(日) 3:30pm 1階21列センター/1月25日(木) 1:00pm 1階23列センター/
1月28日(日) 11:00am 2階14列センター/2月2日(金) 1:00pm 1階21列上手/
2月4日(日) 1:00pm TOHOシネマズ梅田 スクリーン2(ライブ中継)
(上演時間: 55分)



劇場通いを日常と一つとしている者として、「劇場」がテーマのレビューと聞くたけでテンション上がります。
が、イメージするような明るく楽しいものではなく、全編を通じてダークなトーンで、退廃感やディストピア感漂う、何ともワンダーランドなショーでした。
これがかなり中毒性あって、クセになるのよ。

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森の中の廃墟に一人の青年(礼真琴)がたどり着き、すみれの花に触れると歌声が聞こえ、廃墟の中から劇場、そしてそこに棲みつく記憶が蘇るというオープニング。
まるでこのショー全体が、青年の見た夢のようでもあり、彼の心の奥底に沈められた記憶のようにも思えます。
「ああ、そうだ。指田先生は『龍の宮物語』や『冬霞の巴里』を書いた人だったな」と今さらながら思い出しました。


☆追憶の劇場
プロローグで現れた追憶の美女や男たちが歌い踊り、華やかなレヴューの幕開け。
最後に先ほども青年も”レヴューの青年”として加わります。

ここで歌われる主題歌

 花びら 月震わせ
 雪舞い上がり 星纏う
 つま先かき混ぜる 天空
 今宵はあなたと我らのもの
 夢燻らす劇場 VIOLETOPIA

の歌詞がとても好き。
今宵はあなたと我らのものー劇場で観るものは夢のように儚く一夜限りのものだけど、その瞬間は舞台に立つ人と観客のものだから。
”夢燻らす”という素敵な表現、指田先生 詩人だな。

総踊りで盛り上がった後、雨が降り始めて皆が去って行く中、銀橋に青年(礼真琴)と美女(舞空瞳)が残って穴の開いた傘を差しながら仲良くデュエット。
ここの曲、♪ルーラガドゥ~という歌詞がかわいくて、もちろん礼さん舞空さんもとってもキュートでお気に入りの場面。
原曲はこれらしい。
ちなみに、Blu-ray収録日はここはフランス語で歌われたのだとか。
♪気まぐれ雨つぶぅ ♪君のほほ濡らす~ というカワイイやり取りも劇場だけのお楽しみです。


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2024年02月06日

星組公演メニュー コンプリート⭐️


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星組 「RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~/VIOLETOPIA」 
宝塚大劇場公演が無事終わってひと安心するとともに、絶賛絶賛ロス中ですが、前回公演「1789 -バスティーユの恋人たち-」に続いて、今回も星組公演メニューコンプリートしましたのでご紹介・・・いや、どなた様もご興味ないかとは思いますが、自分のための備忘録ということで(^^ゞ


冒頭の画像は 公演デザート Rグレイクラフティ(フルール)
観劇が重なったお友だちと3人一緒に「RRR」ごっこしました。
アールグレイ味のクラフティが思いのほかしっとりしていて、Raiズン(レーズン)も入っていておいしかったです



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公演セット(フルール)
メインのチキンカレーにRRRの文字はシェフ手描きチーズソース


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もう一つの公演デザート ヴィオレット(フルール)



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スターバスケット~STAR~(フルール)
パンには 110th の焼き印
フライドポテトが大きな⭐️のコロッケにリニューアルしていました



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たこ焼き 白味噌チーズソース(フルール)
おいしかったですが、たこ焼きはやっぱり王道のソース味が好きかも



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ヴィオレランチ~HOSHI~(フェリエ)
フェリエはこの公演からwebで予約できるようになりましたが、なかなかの激戦でした💦



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2024年01月08日

片方の手では守り、片方の手では奪う 星組 「RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~」


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              ©宝塚歌劇団


2024年エンタメはじめ&宝塚はじめ。
本当は元旦から3が日、毎日観る予定だったのですが、初日が1月5日に変更となったため、やっと昨日が my 初日となりました。
いきなりマチソワです(≧▽≦)
まずはお芝居の感想を。


宝塚歌劇 星組公演
「RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~」
(アールアールアール バイ タカラヅカ ~ルートビーム~)
Based on SS Rajamouli’s ‘RRR’
脚本・演出:谷 貴矢  
作曲・編曲:太田 健  高橋 恵   音楽指揮:佐々田愛一郎
オリジナル振付:Prem Rakshith
振付:御織ゆみ乃  若央りさ  KAORIalive
殺陣:清家三彦   装置:國包洋子
衣裳:加藤真美   照明:笠原俊幸
出演:礼 真琴  舞空 瞳  暁 千星  美稀千種  白妙なつ
大輝真琴  輝咲玲央  ひろ香 祐  紫りら  朝水りょう
天華えま  夕渚りょう  小桜ほのか  希沙 薫  極美 慎
碧海さりお  天飛 華音  奏碧タケル  鳳真斗愛  水乃ゆり
瑠璃花夏  碧音斗和  詩ちづる  稀惺かずと  大希 颯 ほか

2024年1月7日(日) 11:00am 宝塚大劇場 2階3列センター/
1月7日(日) 3:30pm 宝塚大劇場 1階14列下手
(上演時間: 1時間35分)



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                           ©宝塚歌劇団


2022年に公開された大ヒットインド映画「RRR」をベースに、ビーム視点で物語を再構築・新展開した作品。
昨年観た映画「RRR」の感想はこちら


1920年、イギリス植民地時代のインドが舞台。
ゴーンド族の守護者とされるビーム(礼真琴)は、圧政を敷くインド総督スコットとその妻(輝咲玲央・小桜ほのか)によって連れ去られた幼い少女マッリ(瑠璃花夏)を救うため、素性を隠しアクタルと名乗ってデリーへ潜入します。ビームは、川で火災に巻き込まれたアルジュン(碧音斗和)をともに助けたことでラーマ(暁千星)と知り合いますが、ラーマはインド人でありながらビームを捕らえスコットへ引き渡そうと目論む警察官で、その胸にどうしても成し遂げなければならない大儀を秘めていました。互いの素性を知らずに熱い友情を育み、ラーマを”兄貴”と慕うビーム。そんな中、ビームは、偶然見かけてその優しさと美しさに恋心を抱いていたスコット総督の姪・ジェニー(舞空瞳)と、ラーマの協力で親しく話すこととなり、総督府のパーティに招待されます・・・。


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                           ©宝塚歌劇団
左のRの下ぐらいに虎がゆったり歩いているの、見えます?



まずは、映画を再現する舞台化ではなく「宝塚化」したいと考えたという谷貴矢先生に大拍手👏👏
3時間の映画を、物語の重要ポイントはしっかり押さえつつ、ラーマにまつわるあれこれは思い切りよくカット、映画のメインテーマの一つである帝国の支配に屈することのないインドの民族の闘いというところはあっさり目で、ビームとラーマの命を賭した友情というという部分に全振りした脚本。1時間35分にギュッと濃縮されています。
アクションや戦闘シーンをダンスで表現するのは宝塚に限らず舞台では常套手段ですが、まさに”舞闘”ともいえる大胆なアレンジ。
SINGERRR・WATERRR・FIRRRE が、キャスティングされている各2名ばかりでなく、コーラスや群舞のコロス含めて使い方が絶妙で、まさに天才の所業では?

ストーリー上で映画との主な違いは
・冒頭のラーマ vs 10万人?、ラーマ少年期の大部分がカット
・ビーム拷問から一気にラーマ処刑、救出へと怒涛の展開
・ジェニーがただの令嬢ではなく、しっかり自分の意志を持った女性
・ジェニーがシータと出会う。そこでラーマの処刑を知り、ビームに知らせる
・ジェイクがジェニーの婚約者。憎まれ役ながらまさかの・・・
・最後に総督を撃つのがビームではなくラーマ

という感じでしょうか。


冒頭のマッリの歌をはじめ、ドスティやエッタラジェンダ、そしてもちろんナートゥも、映画の音楽がふんだんい取り込まれ、そこに Jaago!をはじめとする宝塚版オリジナルの楽曲が違和感なく溶け込んでいます。

川で少年を助けた時、ビームとラーマが手をガシッと握り合う、映画のポスターにもなったシーン。
スポットライトの使い方も秀逸で、思わず拍手が巻き起こりました。

映画でビームとラーマが互いの立場を知らず友情を深めていく映像が走馬灯のように流れるシーン。
二人が敵同士の立場と知って観るのでつい涙ぐんでしまったのですが、「ドスティ Dosti(運命)」がコーラスで歌われる中、舞台なのに映画と同じように場面が展開して、また涙。
盆で舞台を回して、人々がどんどん入れ替わってシームレスに場面が展開。間にはビームとラーマがそれぞれ互いには見せていない部分もきちんと入れ込み、舞台が回ることで時間の経過も表すという、舞台ならではの演出。
ここに重なるSINGERRR 美稀千種さん、都優奈さんの迫力ある歌唱、そして重層的なコーラスが本当にすばらしい。
曲そのままで谷貴矢先生の訳詞がついているのですが、「片方の手では守り、片方の手では奪う さだめを知らずに生きていけるのか」って、泣ける。

「ナートゥ」は文句なく楽しい。
オリジナル振付をベースにした御織ゆみ乃先生の振付がまさに「ナートゥ」で、それをセンターで踊るのが礼真琴さん、暁千星さんとくればよくない訳がないという感じですが、よくぞあそこまで、と思いました。
ペッダイヤやジャングも、イギリス人の紳士もレディもみんな踊って、舞台から左右の花道にまで人が広がって踊る華やかさは宝塚ならでは。客席もノリノリの手拍子でした。
かなりハードなダンスで、どうか東京の千穐楽まで、膝や腰を痛めたり、お怪我などありませんようにと祈っています。

映画を観た時、「あの『鞭打ちの歌』(言い方(≧▽≦))を礼真琴の歌声で聴けるなんて!」と思った「コムラム・ビームよ」(Komuram Bheemudo)
映画の自分自身と民衆を鼓舞するような力強い歌唱とはまた違うのですが、大地から湧き上がって、劇場中、世界中を包み込むような礼真琴ビームの歌唱。2回観て2回とも涙があふれました。

鳥が自由に飛び回るように
草木が寄り添い天を目指すように
水が必ず溢れ出すように
魂の炎は消せはしない

この拷問場面の鞭打たれ方がまた礼真琴さん上手くて。
音だけなのに、ピクッと反応して体のどこに当たったかわかるし、いかにも痛く苦しそう。

映画とはここからが違って、ラーマが覚醒してビームを逃がし、ラーマの逮捕・処刑→ビームがラーマを救出→森の中での戦闘と怒涛の展開。
戦闘場面のラーマが放つ弓矢は電飾が使われていて、「おおーっ!」となりました。
そしてラストは「エッタラジェンダ」で華々しく花火が打ち上がり、1階はもとより2階にもイギリスチームの皆さま笑顔で客席降りと、景気よく明るい大団円となりました。


礼真琴さんビーム
「俺は森で生まれ、無知だった」に象徴される、素朴で純粋な人物。
静かで控えめながら強い意志と人を引き付けるカリスマ性を持ったビーム。
あんなに強いのに、ちょっと猫背だったり、ジェニーの前でおどおどしたりする仕草がとんでもなくかわいい。
前述した「ナートゥ」はじめ卓越したダンス、「コムラム・ビームよ」の歌唱のすばらしさや鞭の打たれ方の上手さはもとより、あの長い槍をまるで自分の体の一部のように自在にしかも美しく操る身体能力の高さにも改めてひれ伏す思いです。
そういった目立つ部分のみならず、たとえばシータにラーマからの手紙を見せられる場面。
字が読めないビームは眉間に皺を寄せて、一生懸命手紙の文字を手でなぞっています。本当に悲しそうな表情をして。
映画にはない場面ですが、「俺は森で生まれ無知だった」にも、ラストの「まず読み書きを教えて」にも繋がる、繊細に人物像を構築する演技。ほんと礼真琴、惚れるゼ←

暁千星さんラーマ
野性的なビームに対し、大儀を胸に秘め、思慮深く落ち着きもあるラーマ。
ビームから”兄貴”と慕われるのがいかにも似合う大人の男。どちらかといえば弟キャラだったありちゃんですが、ラーマ渋みも色気も加わってとてもセクシー。ますます素敵な男役となりました。
そしてやっぱり脚ながーい。華があるのはもちろん、歌もダンスもすばらしい。


舞空瞳さんジェニー
美しさはそのままに、ただのお嬢様ではなく、リベラルな視線を持ち、自分の意志で行動できる芯の強い女性として描かれていて、それが舞空さんの持ち味にもハマッて素敵なジェニー像になっています。
パーティの場面のピンクのドレスの似合いっぷり。ビームとラーマに促す「Go!」のかわいらしさ。女性たちを率いてセンターで踊る華やかさ。


極美慎さんジェイク
映画より役をふくらませて、ジェニーの婚約者という設定。
インド人に対して侮蔑的な態度や「ナートゥ」でビームたちに対抗心を燃やすところはそのままに、最後はジェニーに協力するという人の好いところも見せて、「え?お前、来たんか」的な笑いが客席から起こっていました(もちろん私も笑った)。
かりんちゃんも脚長すぎ。スーツ似合いすぎです。

ビームの仲間たち 天華えまさんペッダイヤ・天飛華音さんジャング(天飛華音)・稀惺かずとさんラッチュ
何かと問題起こしがちですがそれぞれ懸命にビームをサポート。ペッダイヤとジャングはボーイに扮してパーティに紛れ込み、ナートゥも踊っていました。
中では、ラーマに見つかって拷問され、逆にラーマを毒蛇に噛ませるというラッチュの稀惺かずとさんがもうけ役。3人の中で最下級生ながらお芝居も達者です。


瑠璃花夏さんマッリ・詩ちづるさんシータ
ともに美しいう歌声を響かせる二人。サリーもお似合い。
シータの「彼を信じて待つ。それが私の戦いよ」という強さが印象的でした。


輝咲玲央さんスコット総督・小桜ほのかさん妻キャサリン・碧海さりおさんエドワード
スコット夫妻の悪辣ぶりは映画より控えめで、その分エドワードが一身に引き受けている感じです。碧海さりおさん、このところ悪役が続いていますが、さすがに上手い。
小桜ほのかさんはパーティで美声を響かせていました。ラストの客席降りでイギリスチームが2階に登場したのですが、ほのかちゃんだけ王室の人みたいに白手袋の右手を挙げて笑顔でずっと振っていたの、かわいかったです。

碧音斗和さんの少年アルジュンと、ラーマの少年時代を演じた乙華菜乃さんも印象に残りました。
ジェンヌさんは皆さん子役お上手ですが、碧音斗和さん、普段はあんな低いいい声(「1789」で最初に台詞発するのは碧音くん)なのに、あんな少年の声で「助けて~」って出せるなんて。
乙華菜乃さんも娘役ながらちゃんと「少年」になっていて、いずれこの子があのラーマになるという強さも感じさせてよかったです。
今回新人公演で初ヒロイン。宝塚大劇場の新人公演なくなっちゃって残念ですが、東京でがんばっていただきたいです。



映画の大ファンで宝塚を初めてご覧になった方の感想もすでにX にいくつかポストされていますが、皆さんとても楽しまれ満足されているご様子でうれしい限りです。
本当に楽しい作品で宝塚ファンのみならずたくさんの方に観ていただきたいところですが、とんでもなくチケ難でチケット手に入らないのがツライところ💦



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宝塚歌劇110周年イヤーの始まり
ロビーでは礼真琴さんがお出迎え


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大劇場内ではトップ5人お揃いです



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劇場で会ったお友達と公演カクテルであけおめ乾杯🥂
よき2024年観劇スタートとなりました。



「RRR」良すぎてあと100回は観たい(真顔)のごくらく度 (total 2439  vs 2438


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2023年11月16日

祝雪組 pre100周年 「Greatest Dream」


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来年110周年を迎える宝塚歌劇の歴史の中で、1924年 3番目の組として誕生した雪組のプレ100周年記念イベント。
雪組の数々の名舞台を彩ったスターが一堂に会して、華やかなコンサートとなりました。


塚歌劇 雪組 pre100th Anniversary「Greatest Dream」
Special All Version

構成・演出:三木章雄
音楽:𠮷田優子  竹内一宏  斉藤恒芳   指揮:八木淳太
振付:尚すみれ  御織ゆみ乃  AYAKO  港ゆりか  三井聡
装置:國包洋子   衣裳:十川ヒロコ
出演:麻実れい  寿ひずる  平みち  杜けあき  一路真輝  
高嶺ふぶき  えまおゆう  和央ようか  朝海ひかる  貴城けい  
水夏希  彩吹真央  壮一帆  紫とも  月影瞳  舞風りら  
白羽ゆり  愛原実花  愛加あゆ  舞羽美海
未来優希  緒月遠麻  真波そら  沙月愛奈  蓮城まこと  
笙乃茅桜  彩月つくし  坂井美乃里  大原万由子  桜庭舞  ゆめ真音
特別出演 :宝塚歌劇団 美穂圭子

2023年11月13日(月) 5:00pm 梅田芸術劇場メインホール 1階11列センター
(上演時間:3時間/休憩 30分)



Greatヴァージョン、Dreamヴァージョン、ALLヴァージョンがあって、Great、Dreamは、出演者の時代に焦点をあてて、ALLヴァージョンとは異なる楽曲やシーンをプラスしてボリュームアップして構成した一幕と、雪組の歴史の中で広く親しまれる楽曲や卒業後の宝塚以外の曲等を披露するなどショーアップした二幕という構成。
ALLヴァージョンは出演者も多く、雪組の歴史を振り返り、出演者やその時代で特に印象に残る楽曲やシーンを厳選して構成、全幕ALL宝塚歌劇の楽曲、日替りメンバーによる夢のコラボ、“THE 雪組”を堪能するというもの。さらにはSpecial ALL(全公演中2回のみ)はレジェンド麻実れいが出演し、さらにグレードアップしてお送りいたします・・・ってそりゃ観るなら「Special ALL」でしょ、とこの回を観ました。


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私は少女時代から宝塚歌劇を観ていた結構古くからのファンではありますが、間に15年ぐらい観ていない時期があって、そのブランク期間のことを「宝塚暗黒時代」と自分で呼んでいるのですが、汀夏子さんがとにかく大好きで、続く麻実れいさんトップ時代も観ていて、平みちさんあたりから飛び飛びになって、朝海ひかるさんがオスカルをやった2006年のベルばら以降は完全復帰。
今回のセットリストにもその暗黒時代の曲が少なからずあって、トップさんも「誰?!」という方もいらしたのですが、リアルタイムで観ていなくても聞き覚えのあるナンバーがあったり、お名前だけ知っていたトップさんの歌声を初めてナマで聴けたり、とにかく楽しかったです。


続きがあります
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