2024年01月08日

片方の手では守り、片方の手では奪う 星組 「RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~」


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              ©宝塚歌劇団


2024年エンタメはじめ&宝塚はじめ。
本当は元旦から3が日、毎日観る予定だったのですが、初日が1月5日に変更となったため、やっと昨日が my 初日となりました。
いきなりマチソワです(≧▽≦)
まずはお芝居の感想を。


宝塚歌劇 星組公演
「RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~」
(アールアールアール バイ タカラヅカ ~ルートビーム~)
Based on SS Rajamouli’s ‘RRR’
脚本・演出:谷 貴矢  
作曲・編曲:太田 健  高橋 恵   音楽指揮:佐々田愛一郎
オリジナル振付:Prem Rakshith
振付:御織ゆみ乃  若央りさ  KAORIalive
殺陣:清家三彦   装置:國包洋子
衣裳:加藤真美   照明:笠原俊幸
出演:礼 真琴  舞空 瞳  暁 千星  美稀千種  白妙なつ
大輝真琴  輝咲玲央  ひろ香 祐  紫りら  朝水りょう
天華えま  夕渚りょう  小桜ほのか  希沙 薫  極美 慎
碧海さりお  天飛 華音  奏碧タケル  鳳真斗愛  水乃ゆり
瑠璃花夏  碧音斗和  詩ちづる  稀惺かずと  大希 颯 ほか

2024年1月7日(日) 11:00am 宝塚大劇場 2階3列センター/
1月7日(日) 3:30pm 宝塚大劇場 1階14列下手
(上演時間: 1時間35分)



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                           ©宝塚歌劇団


2022年に公開された大ヒットインド映画「RRR」をベースに、ビーム視点で物語を再構築・新展開した作品。
昨年観た映画「RRR」の感想はこちら


1920年、イギリス植民地時代のインドが舞台。
ゴーンド族の守護者とされるビーム(礼真琴)は、圧政を敷くインド総督スコットとその妻(輝咲玲央・小桜ほのか)によって連れ去られた幼い少女マッリ(瑠璃花夏)を救うため、素性を隠しアクタルと名乗ってデリーへ潜入します。ビームは、川で火災に巻き込まれたアルジュン(碧音斗和)をともに助けたことでラーマ(暁千星)と知り合いますが、ラーマはインド人でありながらビームを捕らえスコットへ引き渡そうと目論む警察官で、その胸にどうしても成し遂げなければならない大儀を秘めていました。互いの素性を知らずに熱い友情を育み、ラーマを”兄貴”と慕うビーム。そんな中、ビームは、偶然見かけてその優しさと美しさに恋心を抱いていたスコット総督の姪・ジェニー(舞空瞳)と、ラーマの協力で親しく話すこととなり、総督府のパーティに招待されます・・・。


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                           ©宝塚歌劇団
左のRの下ぐらいに虎がゆったり歩いているの、見えます?



まずは、映画を再現する舞台化ではなく「宝塚化」したいと考えたという谷貴矢先生に大拍手👏👏
3時間の映画を、物語の重要ポイントはしっかり押さえつつ、ラーマにまつわるあれこれは思い切りよくカット、映画のメインテーマの一つである帝国の支配に屈することのないインドの民族の闘いというところはあっさり目で、ビームとラーマの命を賭した友情というという部分に全振りした脚本。1時間35分にギュッと濃縮されています。
アクションや戦闘シーンをダンスで表現するのは宝塚に限らず舞台では常套手段ですが、まさに”舞闘”ともいえる大胆なアレンジ。
SINGERRR・WATERRR・FIRRRE が、キャスティングされている各2名ばかりでなく、コーラスや群舞のコロス含めて使い方が絶妙で、まさに天才の所業では?

ストーリー上で映画との主な違いは
・冒頭のラーマ vs 10万人?、ラーマ少年期の大部分がカット
・ビーム拷問から一気にラーマ処刑、救出へと怒涛の展開
・ジェニーがただの令嬢ではなく、しっかり自分の意志を持った女性
・ジェニーがシータと出会う。そこでラーマの処刑を知り、ビームに知らせる
・ジェイクがジェニーの婚約者。憎まれ役ながらまさかの・・・
・最後に総督を撃つのがビームではなくラーマ

という感じでしょうか。


冒頭のマッリの歌をはじめ、ドスティやエッタラジェンダ、そしてもちろんナートゥも、映画の音楽がふんだんい取り込まれ、そこに Jaago!をはじめとする宝塚版オリジナルの楽曲が違和感なく溶け込んでいます。

川で少年を助けた時、ビームとラーマが手をガシッと握り合う、映画のポスターにもなったシーン。
スポットライトの使い方も秀逸で、思わず拍手が巻き起こりました。

映画でビームとラーマが互いの立場を知らず友情を深めていく映像が走馬灯のように流れるシーン。
二人が敵同士の立場と知って観るのでつい涙ぐんでしまったのですが、「ドスティ Dosti(運命)」がコーラスで歌われる中、舞台なのに映画と同じように場面が展開して、また涙。
盆で舞台を回して、人々がどんどん入れ替わってシームレスに場面が展開。間にはビームとラーマがそれぞれ互いには見せていない部分もきちんと入れ込み、舞台が回ることで時間の経過も表すという、舞台ならではの演出。
ここに重なるSINGERRR 美稀千種さん、都優奈さんの迫力ある歌唱、そして重層的なコーラスが本当にすばらしい。
曲そのままで谷貴矢先生の訳詞がついているのですが、「片方の手では守り、片方の手では奪う さだめを知らずに生きていけるのか」って、泣ける。

「ナートゥ」は文句なく楽しい。
オリジナル振付をベースにした御織ゆみ乃先生の振付がまさに「ナートゥ」で、それをセンターで踊るのが礼真琴さん、暁千星さんとくればよくない訳がないという感じですが、よくぞあそこまで、と思いました。
ペッダイヤやジャングも、イギリス人の紳士もレディもみんな踊って、舞台から左右の花道にまで人が広がって踊る華やかさは宝塚ならでは。客席もノリノリの手拍子でした。
かなりハードなダンスで、どうか東京の千穐楽まで、膝や腰を痛めたり、お怪我などありませんようにと祈っています。

映画を観た時、「あの『鞭打ちの歌』(言い方(≧▽≦))を礼真琴の歌声で聴けるなんて!」と思った「コムラム・ビームよ」(Komuram Bheemudo)
映画の自分自身と民衆を鼓舞するような力強い歌唱とはまた違うのですが、大地から湧き上がって、劇場中、世界中を包み込むような礼真琴ビームの歌唱。2回観て2回とも涙があふれました。

鳥が自由に飛び回るように
草木が寄り添い天を目指すように
水が必ず溢れ出すように
魂の炎は消せはしない

この拷問場面の鞭打たれ方がまた礼真琴さん上手くて。
音だけなのに、ピクッと反応して体のどこに当たったかわかるし、いかにも痛く苦しそう。

映画とはここからが違って、ラーマが覚醒してビームを逃がし、ラーマの逮捕・処刑→ビームがラーマを救出→森の中での戦闘と怒涛の展開。
戦闘場面のラーマが放つ弓矢は電飾が使われていて、「おおーっ!」となりました。
そしてラストは「エッタラジェンダ」で華々しく花火が打ち上がり、1階はもとより2階にもイギリスチームの皆さま笑顔で客席降りと、景気よく明るい大団円となりました。


礼真琴さんビーム
「俺は森で生まれ、無知だった」に象徴される、素朴で純粋な人物。
静かで控えめながら強い意志と人を引き付けるカリスマ性を持ったビーム。
あんなに強いのに、ちょっと猫背だったり、ジェニーの前でおどおどしたりする仕草がとんでもなくかわいい。
前述した「ナートゥ」はじめ卓越したダンス、「コムラム・ビームよ」の歌唱のすばらしさや鞭の打たれ方の上手さはもとより、あの長い槍をまるで自分の体の一部のように自在にしかも美しく操る身体能力の高さにも改めてひれ伏す思いです。
そういった目立つ部分のみならず、たとえばシータにラーマからの手紙を見せられる場面。
字が読めないビームは眉間に皺を寄せて、一生懸命手紙の文字を手でなぞっています。本当に悲しそうな表情をして。
映画にはない場面ですが、「俺は森で生まれ無知だった」にも、ラストの「まず読み書きを教えて」にも繋がる、繊細に人物像を構築する演技。ほんと礼真琴、惚れるゼ←

暁千星さんラーマ
野性的なビームに対し、大儀を胸に秘め、思慮深く落ち着きもあるラーマ。
ビームから”兄貴”と慕われるのがいかにも似合う大人の男。どちらかといえば弟キャラだったありちゃんですが、ラーマ渋みも色気も加わってとてもセクシー。ますます素敵な男役となりました。
そしてやっぱり脚ながーい。華があるのはもちろん、歌もダンスもすばらしい。


舞空瞳さんジェニー
美しさはそのままに、ただのお嬢様ではなく、リベラルな視線を持ち、自分の意志で行動できる芯の強い女性として描かれていて、それが舞空さんの持ち味にもハマッて素敵なジェニー像になっています。
パーティの場面のピンクのドレスの似合いっぷり。ビームとラーマに促す「Go!」のかわいらしさ。女性たちを率いてセンターで踊る華やかさ。


極美慎さんジェイク
映画より役をふくらませて、ジェニーの婚約者という設定。
インド人に対して侮蔑的な態度や「ナートゥ」でビームたちに対抗心を燃やすところはそのままに、最後はジェニーに協力するという人の好いところも見せて、「え?お前、来たんか」的な笑いが客席から起こっていました(もちろん私も笑った)。
かりんちゃんも脚長すぎ。スーツ似合いすぎです。

ビームの仲間たち 天華えまさんペッダイヤ・天飛華音さんジャング(天飛華音)・稀惺かずとさんラッチュ
何かと問題起こしがちですがそれぞれ懸命にビームをサポート。ペッダイヤとジャングはボーイに扮してパーティに紛れ込み、ナートゥも踊っていました。
中では、ラーマに見つかって拷問され、逆にラーマを毒蛇に噛ませるというラッチュの稀惺かずとさんがもうけ役。3人の中で最下級生ながらお芝居も達者です。


瑠璃花夏さんマッリ・詩ちづるさんシータ
ともに美しいう歌声を響かせる二人。サリーもお似合い。
シータの「彼を信じて待つ。それが私の戦いよ」という強さが印象的でした。


輝咲玲央さんスコット総督・小桜ほのかさん妻キャサリン・碧海さりおさんエドワード
スコット夫妻の悪辣ぶりは映画より控えめで、その分エドワードが一身に引き受けている感じです。碧海さりおさん、このところ悪役が続いていますが、さすがに上手い。
小桜ほのかさんはパーティで美声を響かせていました。ラストの客席降りでイギリスチームが2階に登場したのですが、ほのかちゃんだけ王室の人みたいに白手袋の右手を挙げて笑顔でずっと振っていたの、かわいかったです。

碧音斗和さんの少年アルジュンと、ラーマの少年時代を演じた乙華菜乃さんも印象に残りました。
ジェンヌさんは皆さん子役お上手ですが、碧音斗和さん、普段はあんな低いいい声(「1789」で最初に台詞発するのは碧音くん)なのに、あんな少年の声で「助けて~」って出せるなんて。
乙華菜乃さんも娘役ながらちゃんと「少年」になっていて、いずれこの子があのラーマになるという強さも感じさせてよかったです。
今回新人公演で初ヒロイン。宝塚大劇場の新人公演なくなっちゃって残念ですが、東京でがんばっていただきたいです。



映画の大ファンで宝塚を初めてご覧になった方の感想もすでにX にいくつかポストされていますが、皆さんとても楽しまれ満足されているご様子でうれしい限りです。
本当に楽しい作品で宝塚ファンのみならずたくさんの方に観ていただきたいところですが、とんでもなくチケ難でチケット手に入らないのがツライところ💦



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宝塚歌劇110周年イヤーの始まり
ロビーでは礼真琴さんがお出迎え


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大劇場内ではトップ5人お揃いです



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劇場で会ったお友達と公演カクテルであけおめ乾杯🥂
よき2024年観劇スタートとなりました。



「RRR」良すぎてあと100回は観たい(真顔)のごくらく度 (total 2439  vs 2438


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2023年11月16日

祝雪組 pre100周年 「Greatest Dream」


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来年110周年を迎える宝塚歌劇の歴史の中で、1924年 3番目の組として誕生した雪組のプレ100周年記念イベント。
雪組の数々の名舞台を彩ったスターが一堂に会して、華やかなコンサートとなりました。


塚歌劇 雪組 pre100th Anniversary「Greatest Dream」
Special All Version

構成・演出:三木章雄
音楽:𠮷田優子  竹内一宏  斉藤恒芳   指揮:八木淳太
振付:尚すみれ  御織ゆみ乃  AYAKO  港ゆりか  三井聡
装置:國包洋子   衣裳:十川ヒロコ
出演:麻実れい  寿ひずる  平みち  杜けあき  一路真輝  
高嶺ふぶき  えまおゆう  和央ようか  朝海ひかる  貴城けい  
水夏希  彩吹真央  壮一帆  紫とも  月影瞳  舞風りら  
白羽ゆり  愛原実花  愛加あゆ  舞羽美海
未来優希  緒月遠麻  真波そら  沙月愛奈  蓮城まこと  
笙乃茅桜  彩月つくし  坂井美乃里  大原万由子  桜庭舞  ゆめ真音
特別出演 :宝塚歌劇団 美穂圭子

2023年11月13日(月) 5:00pm 梅田芸術劇場メインホール 1階11列センター
(上演時間:3時間/休憩 30分)



Greatヴァージョン、Dreamヴァージョン、ALLヴァージョンがあって、Great、Dreamは、出演者の時代に焦点をあてて、ALLヴァージョンとは異なる楽曲やシーンをプラスしてボリュームアップして構成した一幕と、雪組の歴史の中で広く親しまれる楽曲や卒業後の宝塚以外の曲等を披露するなどショーアップした二幕という構成。
ALLヴァージョンは出演者も多く、雪組の歴史を振り返り、出演者やその時代で特に印象に残る楽曲やシーンを厳選して構成、全幕ALL宝塚歌劇の楽曲、日替りメンバーによる夢のコラボ、“THE 雪組”を堪能するというもの。さらにはSpecial ALL(全公演中2回のみ)はレジェンド麻実れいが出演し、さらにグレードアップしてお送りいたします・・・ってそりゃ観るなら「Special ALL」でしょ、とこの回を観ました。


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私は少女時代から宝塚歌劇を観ていた結構古くからのファンではありますが、間に15年ぐらい観ていない時期があって、そのブランク期間のことを「宝塚暗黒時代」と自分で呼んでいるのですが、汀夏子さんがとにかく大好きで、続く麻実れいさんトップ時代も観ていて、平みちさんあたりから飛び飛びになって、朝海ひかるさんがオスカルをやった2006年のベルばら以降は完全復帰。
今回のセットリストにもその暗黒時代の曲が少なからずあって、トップさんも「誰?!」という方もいらしたのですが、リアルタイムで観ていなくても聞き覚えのあるナンバーがあったり、お名前だけ知っていたトップさんの歌声を初めてナマで聴けたり、とにかく楽しかったです。


続きがあります
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2023年11月06日

ナマの舞台だから届けられるものがある 星組 「My Last Joke-虚構に生きる-」


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              ©宝塚歌劇団

星組のもう一つの別箱は102期の天飛華音さんバウホール初主演。
若き日のエドガー・アラン・ポーの物語です。


宝塚歌劇 星組公演
バウ・ゴシック・ロマンス
「My Last Joke-虚構に生きる-」
作・演出:竹田悠一郎   
作曲・編曲:手島恭子
振付:若央りさ  西川卓
装置:平山正太郎   衣裳:植村麻衣子
出演:天飛華音  詩ちづる  美稀千種  朝水りょう
夕渚りょう  希沙 薫  碧海さりお  夕陽真輝
彩園ひな  紅咲梨乃  鳳真斗愛  瑠璃花夏
稀惺かずと  大希 颯  乙華菜乃 ほか

2023年10月22日(日) 11:30am 宝塚バウホール 6列上手/
10月26日(木) 3:00pm 4列センター
(上演時間: 2時間30分/休憩 25分)



物語の舞台は19世紀前半のアメリカ。
若くして両親を失い、何かとかばってくれた義母も亡くしたエドガー(天飛華音)は、叔母(澪乃桜季)の家に身を寄せ、孤独の中で自室に閉じこもって詩や短編の創作に没頭していました。年の離れた従妹のヴァージニア(詩ちづる)はそんなエドガーとが無邪気に接し、閉ざされた彼の心を解き放っていきます。やがて短編が認められ、創作の傍ら編集者としての道を歩き始めたエドガーは、ヴァージニアが自分の創作に欠かせない存在であることを認識し、二人は結婚します。しかし、ヴァージニアは病魔に侵され、彼女を失ってまた孤独に淵に立たされることを恐れたエドガーは・・・。


「今作は『大鴉』やそのほか彼の詩や小説を読み返し、それぞれの作品を執筆した時のエドガー・アラン・ポーの状況と心情を想像するところから物語を構成していきました」と演出の竹田悠一郎先生がプログラムに書かれているとおり、エドガー・アラン・ポーの史実に基づいた脚本で、台詞や歌詞にその作品の一部が使われてもいます。

エドガー・アラン・ポーの作品は、学生時代にアメリカ文学を専攻していた友人に勧められて何冊か読んだことがありますが(授業でも1作原書を読んだような・・・)、その人となりや「作家 エドガー・アラン・ポー」が世に出たいきさつなどはほぼ知らなかったなぁとこの舞台を観て感じました。
さらに、当時のアメリカの出版業界の状況についても、創作する人(作家)が編集者であるとともに批評も書いたり、パトロン?の存在などわからないことが多く、それらすべて含めて、この物語を理解しきれたとは言い難かったです。


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研ぎ澄まされた世界の中で、ひたひたと迫りくるようなエドガーの孤独が辛く切ない。
開演前から舞台上にあるこのドアが、エドガーの部屋のドアであり、彼の閉ざされた、そしてやがて開放される心の象徴でもあること、そしエドガーの孤独や不安の象徴、死の影として大鴉を具現化して登場させた演出がとても印象的でした。


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2023年11月02日

いつでも 歩く ランベス・ウォーク♪ 星組 「ME AND MY GIRL」


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              ©宝塚歌劇団 

1937年にロンドンで初演され、1646回のロングランを記録した大ヒットミュージカル。
宝塚歌劇でも1987年に月組の剣幸さん、こだま愛さんの主演コンビで大ヒットして以来、再演を重ねてきた人気作品です。
今回は、2016年の花組(明日海りお、花乃まりあ主演)以来、7年ぶりの上演となりました。
専科の水美舞斗さんと星組の暁千星さんが、ビルとジョン卿を役替りで演じるのも話題です。


宝塚歌劇 星組公演
ミュージカル 「ME AND MY GIRL」
作詞・脚本:L・アーサー・ローズ&ダグラス・ファーバー
作曲:ノエル・ゲイ
改訂:スティーブン・フライ   改訂協力:マイク・オクレント
脚色:小原弘稔
脚色・演出:三木章雄
翻訳:清水俊二   訳詞:岩谷時子
音楽監督:𠮷﨑憲治
振付:山田 卓  麻咲梨乃  若央りさ  藤井真梨子  KENJI
装置:石濱日出雄  関谷敏昭  木戸真梨乃
衣裳:任田幾英  加藤真美
出演:水美舞斗  暁 千星  舞空 瞳  白妙なつ  大輝真琴
輝咲玲央  ひろ香 祐  紫りら  天華えま  天 ほまれ
小桜ほのか  蒼舞咲歩  二條 華  極美 慎  都 優奈
水乃ゆり  紘希柚葉  綾音美蘭  碧音斗和 ほか

2023年10月17日(火) 11:00am 博多座 2階H列センター/
3:30pm 1階K列下手/10月29日(日) 3:30pm 配信視聴
(上演時間: 3時間10分/休憩 30分)



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物語の舞台は1930年代のイギリス。
下町のランベスで育った青年 ビル(水美舞斗/暁千星)は、ロンドンの名門貴族 ヘアフォード家の御曹司ということがわかり、その屋敷に引き取られ、当主となるべく教育を受けて一人前の紳士となっていっく姿を、恋人=My Girl のサリー(舞空瞳)との恋や周りの貴族たちとの人間模様をからめて描いたロマンチックコメディ。男性版「マイフェアレディ」とも言われている作品です。


♪ミー アン マイガ~ル 離れられない~ や ♪いつだってランベス・スタイル 昼でも夜でも~ 
一緒に歌えるくらいキャッチーな楽曲の数々。
これまで何度も観てストーリーもよく知っていますが、やっぱりとびきり楽しくて、多幸感にあふれたハッピーミュージカル。
クラシカルな衣装や髪型、いかにもイギリスの古きよき時代を思わせる作品で、立場の違いはあっても、悪人は一人も出て来なくて、笑いもたくさん、ちょっとしんみりしながら明るいハッピーエンド。ほんとによくできたミュージカルだなぁと思います。
一幕終わりの「ランベスウォーク」では客席降りも復活して大盛り上がりでした。

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              ©宝塚歌劇団 

7年前の花組大劇場公演はいろんな役替りがありましたが、今回はビルとジョン卿のダブルキャストのみ。
劇場で暁千星さんビルをマチソワ2回観て、水美舞斗さんビルは配信で観ました。


続きがあります
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2023年10月04日

星組 「1789 -バスティーユの恋人たち-」 キャスト&フィナーレ編


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本編の感想アップしてからまたまた時間が経ってしまいましたが、星組 「1789 -バスティーユの恋人たち-」キャストとフィナーレについても書いておきたいと思います。


宝塚歌劇 星組公演
三井住友VISAカード シアター
スペクタクル・ミュージカル
「1789 -バスティーユの恋人たち-」
Le Spectacle Musical ≪1789 - Les Amants de la Bastille≫
Produced by NTCA PRODUCTIONS, Dove Attia and Albert Cohen
脚本: Dove Attia and François Chouquet
潤色・演出:小池修一郎
音楽監督・編曲:太田 健   編曲:青木朝子
(スタッフ、出演者、観劇日時は本編感想と同じ)



本編感想はこちら
東京千穐楽レポはこちら


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ロナン:礼真琴
本編の感想にも書きましたが、今宝塚で「1789」を上演するなら星組以上にハマる組はないと思っていましたが、それはとりもなおさず、ロナン=礼真琴が大前提にあります。
際立った歌唱力とダンス、繊細な演技、実力も人気も揺るぎないトップスターの礼真琴さんですが、少年っぽさを残す雰囲気がロナンにぴったりだと思っていたとおり、いや、想像以上のロナンがそこにいました。

「1789」はロナンの成長物語でもあります。
純朴な農村の青年が理不尽に父を殺され、パリに出てデムーランやロベスピエールやたくさんの人々と出会い、「自由と平等」という希望を見出し、また彼らとの育ちの違いに葛藤し、自分と芯のところで同じものを持つオランプに惹かれ、やがて真の革命に目覚めていく・・・そんなロナンを細やかに丁寧に見せてくれて、だからこそ観ている私たちは一層この物語に寄り添うことができます。
台詞の口跡や滑舌がよくて、どんなに叫んでも、小声で囁いてもきちんと届く言葉たち。
劇場空間を支配するような歌唱のすばらしさは言わずもがな。
あのリズム取る姿のカッコよさ。
私の中で「今まで聴いていた楽曲がすべてことちゃんの声で塗り替えられる」という”礼真琴”の法則があるのですが、今回まさにそれで、これまで宝塚版、東宝版含めて繰り返し聴いていた「1789」の楽曲、すべて礼真琴の歌声に変換されましたよね←

物語とは別の話になりますが、タカラヅカスカイステージの番組(「ステージドア」だったかな?)でバスティーユ牢獄でオランプと父のデユ・ビュジェ中尉がロナンを助け出す場面のお稽古風景がオンエアされて、ロナンがオランプに「さわるな!」と言ってオランプが驚いて帽子が飛ぶところで「少し声がほしい」と礼さんが舞空さんに言って、多分前にいらっしゃるであろう演出の先生に向かって、「声で女だと気づきたいんです」と言っていたのがとても印象的でしった。
確かに牢獄は暗いし、当時は男性でも髪は長い人もいる(アルトワ伯のように)ので帽子が飛んだぐらいでは女性だとはわからないかもしれないといたく納得。本当に論理的に細やかに役や状況を考え、理解して組み立てているんだなぁと感心したのでした。


続きがあります
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2023年09月18日

これが完成形 星組 「1789 -バスティーユの恋人たち-」


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              ©宝塚歌劇団    


2012年にパリで初演された大ヒットフレンチロックミュージカル。
2015年 宝塚歌劇月組にて日本初演。2016年には東宝ミュージカル版も上演されました。

今の宝塚で上演するなら星組以上にハマる組はないと思っていたとおり、星組の上演が決定した時は歓喜。
とても楽しみに待っていました。

初日を前に瀬央ゆりあさんの専科への異動発表。
さらには、礼真琴さんがこの公演後の別箱公演には出演せず休養することが発表され、何だか不穏な空気が・・・。

6月2日 台風襲来の中、宝塚大劇場初日が当初の予定より2時間30分遅れて開幕。
が、翌日から25公演中止(全45公演の半分以上)
6月19日ソワレより公演再開。7月2日 宝塚大劇場千穐楽。

7月22日 東京宝塚劇場公演開幕。
が、8月15日 11:00公演の2幕より突然の中止。その日のソワレより休演。
翌日から3日間の休演後、8月19日より公演再開するも、主演の礼真琴さん休演。
代役(ロナン:暁千星 デムーラン:天華えま ダントン:碧海さりお ラマール:鳳真斗愛)にて8公演上演。
8月24日 礼真琴さん復帰。
そして8月28日 大千穐楽。

と、波乱に満ちた公演となりました。
舞台はもちろんとてもすばらしいものでしたが、これから星組の「1789」を思い出すたびに胸がキュッとなりそうです。


宝塚歌劇 星組公演
三井住友VISAカード シアター
スペクタクル・ミュージカル
「1789 -バスティーユの恋人たち-」
Le Spectacle Musical ≪1789 - Les Amants de la Bastille≫
Produced by NTCA PRODUCTIONS, Dove Attia and Albert Cohen

脚本: Dove Attia and François Chouquet
潤色・演出:小池修一郎
音楽監督・編曲:太田 健   編曲:青木朝子
音楽指揮:佐々田愛一郎  西野淳(東京)
振付:御織ゆみ乃  若央りさ  桜木涼介  KAORIalive  鈴懸三由岐
疑闘:栗原直樹   装置監修:大橋泰弘   装置:國包洋子
衣裳:有村 淳   照明:笠原俊幸
出演:礼 真琴  舞空 瞳  瀬央ゆりあ  暁 千星  極美 慎  有沙 瞳
美稀千種  白妙なつ  大輝真琴  輝咲玲央  ひろ香祐  朝水りょう
天華えま  夕渚りょう  天希ほまれ  小桜ほのか  蒼舞咲歩
碧海さりお  天飛華音  瑠璃花夏  詩ちづる  稀惺かずと  大希 颯/
輝月ゆうま ほか

2023年6月2日(金) 3:30pm 宝塚大劇場 1階29列下手/
6月24日(土) 11:00am 2階3列下手/
6月28日(水) 11:00am 2階14列センター/3:30pm 1階13列下手/
7月2日(日) 1:00pm 1階26列下手/
7月29日(土) 11:00am 東京宝塚劇場 1階6列上手/
8月9日(水) 1:30pm 2階6列センター/8月27日(日) 1:30pm 1階10列センター
(上演時間:3時間5分/休憩 35分)



8月27日 東京千穐楽のレポはこちら



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こちらは7月29日に東京宝塚劇場で観た時の座席から撮ったもの。
階段にまっすぐ続く通路横で、蒼舞咲歩さんイヴが真横に立つ、というお席でした。


物語は1788年のフランスの農村ボースから始まります。
貴族将校ペイロール伯爵(輝月ゆうま)率いる官憲に、税金不払いと不法行為の罪を突然言い渡され、土地も没収されて銃殺された農夫の息子ロナン・マズリエ(礼真琴)は、いつか父の仇を討ち、奪われた土地を取り戻すことを誓って妹のソレーヌ(小桜ほのか)を残してパリに向かいます。
パリでも市民たちは重税と飢えに苦しんでおり、革命家のカミーユ・デムーラン(暁千星)、マクシミリアン・ロペスピエール(極美慎)がこの窮状を打破する為に平民ばかりでなく貴族や僧侶からも等しく税金を徴収すべきだと街頭演説で訴えるところに出くわしたロナンは、彼らの思想に触れ、希望を見出して、デムーランの紹介で印刷所で働き、2人や同じ革命家のジョルジュ・ジャック・ダントン(天華えま)らとも親交を深めていきます。
一方ヴェルサイユ宮殿では、温厚ながら凡庸な国王ルイ十六世(ひろ香祐)の政権下、王妃マリー・アントワネット(有沙瞳)をはじめ貴族たちが栄耀栄華を欲しいままにする中、国王の弟シャルル・ド・アルトワ伯爵(瀬央ゆりあ)は王位略奪を狙い、アントワネットのスキャンダルを探っていました。
ある夜アントワネットは、道ならぬ恋の相手 スウェーデンの将校ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン伯爵(天飛華音)との密会のため、王太子ルイ・ジョセフの養育係オランプ・デュ・ピュジ(舞空瞳)の案内でパレ・ロワイヤルを密かに訪れます。ここで野宿をしていたロナンとフェルゼンが争いとなり、アルトワ伯爵配下の秘密警察のラマール(碧海さりお)たちが駆けつける騒ぎとなり、オランプはアントワネットを守るため咄嗟にロナンを暴漢に仕立て上げたため、ロナンは捕えられバスティーユ監獄へ送られてしまいます。ロナンはそこでペイロード伯爵と再会し激しい拷問を受けますが、責任を感じたオランプとその父のデュ・ピュジェ中尉(美稀千種)に助けられ脱獄します。
折から、三部会の開催そして解散を経て革命を求める民衆の叫びはフランス全土へと広がってゆき・・・。



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posted by スキップ at 19:24| Comment(0) | TrackBack(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする