2021年12月20日

モリーナと蜘蛛女の物語 「蜘蛛女のキス」


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友人に誘われて「蜘蛛女のキス」という映画を観たのは何年前のことでしょう。
内容全く知らずに観て衝撃を受け、モリーナを演じたウィリアム・ハートがすばらしくて、今でも忘れられない映画のひとつです。

原作は1976年にアルゼンチンで出版されたマヌエル・プイグの小説で、ブイグ氏自身が戯曲化して1981年にマドリードで初演、1985年にレナード・シュレイダーの脚色とエクトール・バベンコの監督により映画化(私が観た映画はこれ)、1991年にジョン・カンダーとフレッド・エッブの作詞・作曲によりミュージカル化された作品。

ストプレ版、ミュージカル版ともに日本でも何度か上演されていて、「コンボイの今村ねずみさんのモリーナで観たなぁ」と調べてみたら2005年でした(バレンティンは山口馬木也さん)。
上演記録には、村井國夫さんモリーナ、岡本健一さんバレンティンというキャスティングもあって、今さらながら「観たすぎるやん!」と思いました。

ミュージカル版を観るのは今回が初めて。
演出された劇団チョコレートケーキの日澤雄介さんもミュージカル初演出だそうです。


ミュージカル 「蜘蛛女のキス」
脚本: テレンス・マクナリー (マヌエル・プイグの小説に基づく)
音楽: ジョン・カンダー
歌詞: フレッド・エブ
演出: 日澤雄介
翻訳: 徐 賀世子   訳詞: 高橋亜子
音楽監督: 前嶋康明   振付: 黒田育世   美術: 二村周作   
照明: 佐々木真喜子   衣装: 西原梨恵   映像: ムーチョ村松
出演: 石丸幹二  安蘭けい  相葉裕樹/村井良大(Wキャスト)  
鶴見辰吾  香寿たつき  小南満佑子  間宮啓行  櫻井章喜 ほか


2021年12月18日(土) 12:00pm シアター・ドラマシティ 10列センター
(上演時間: 2時間55分/休憩 20分)



物語の舞台はファシズムが支配するラテンアメリカ某国の、非人道的拷問が横行する刑務所。
同性愛者のモリーナ(石丸幹二)の獄房へ若き政治犯バレンティン(相葉裕樹)が引っ立てられて放り込まれてきます。
映画を愛し、ウィンドースタイリストで美しいものが大好きなモリーナと、世の中の変革を信じて社会主義運動に身を投じてきたバレンティン・・・人生も価値観も全く異なる2人は、互いを理解できずに激しく対立しますが、モリーナが心の支えである華やかな大女優オーロラ(安蘭けい)の映画の素晴らしさをバレンティンに語って聞かせ、次第に2人は心を通わせるようになります。しかし所長(鶴見辰吾)はモリーナの病気の母親(香寿たつき)を材料に圧力をかけ、バレンティンの秘密を聞き出すよう取引を持ちかけ・・・。


ファシズム、政治、貧富、マイノリティ、人間の尊厳、愛、生と死・・・ダークで厳しくて、胸が押しつぶされそうな内容です。

これまではモリーナとバレンティン、2人の物語として観ていましたが、今回最も印象が違ったのは、モリーナと蜘蛛女(オーロラ)の物語になっていたことです。
調べたところ、「ミュージカル版は原作や映画版とは異なり、蜘蛛女が主人公に設定されているのが特徴的である」ということでしたので、なるほどなと思いました。


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2021年12月14日

まるでクリスマスプレゼントのよう 「パ・ラパパンパン」


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Come they told me,
pa rum pum pum pum
A new born King to see,
pa rum pum pum pum

Our finest gifts we bring,
pa rum pum pum pum
To lay before the King,
pa rum pum pum pum,
rum pum pum pum,
rum pum pum pum,


不覚にもこの作品のタイトルが ”The Little Drummer Boy” の歌詞の一節であること、劇中でこの曲が流れるまで気づいていませんでした。
でも、こんな幸せな気持ちで♪pa rum pum pum pum, rum pum pum pum を聴いたの、初めてだったな。


COCOON PRODUCTION 2021+大人計画 
「パ・ラパパンパン」
作: 藤本有紀
演出: 松尾スズキ
音楽: 渡邊崇   美術: 池田ともゆき   照明: 大島祐夫
衣裳: 安野ともこ   映像: O-beron inc.   振付:振付稼業air:man
出演: 松たか子  神木隆之介  大東駿介  皆川猿時  早見あかり  
小松和重  菅原永二  村杉蝉之介  宍戸美和公  少路勇介  川嶋由莉  
片岡正二郎  オクイシュージ  筒井真理子  坂井真紀  小日向文世

2021年12月9日(木) 1:00pm 森ノ宮ピロティホール F列上手
(上演時間: 2時間50分/休憩 20分)



物語: デビュー作が少し売れて以来、鳴かず飛ばずのティーン向け小説家・来栖てまり(松たか子)は、再起を図るため「本格ミステリーを書く」と宣言したものの全く構想が思い浮かばないでいます。 編集長(オクイシュージ)から引導を渡すよう指示された担当編集者の浅見鏡太郎(神木隆之介)は、逆にてまりに協力して手伝うことに。世間はクリスマスシーズンという思いつきからディケンズの小説「クリスマス・キャロル」の世界を舞台に、極悪非道の守銭奴のスクルージ(小日向文世)が殺されるというミステリーを考えますが、展開も時代考証もでたらめなまま勢いで書き進めるうちに、現実と作中とが曖昧になっていき・・・。


現在オンエア中のNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」の作者(2007年の「ちりとてちん」の作者でもある)藤本有紀さんの書き下ろし作をシアターコクーンの芸術監督でもある松尾スズキさんが演出した作品。
笑いが散りばめられる中に控えめながら毒もちらつくところが松尾さんらしさでしょうか。


全く予備知識なしで観ましたので、冒頭、「クリスマス・キャロル」の物語世界から飛び出してきたような作り込んだ拵えのスクルージはじめ登場人物が次々現れ、顔と役名が映像で映し出される中、全員が石造りの橋梁の上に勢ぞろいした時には、「え?クリスマス・キャロルなの?!」と驚きました。

すると一転して現代のマンションの一室らしき部屋となり、てまりと浅見くんのテンポよい会話から物語は始まります。
てまりのミステリー小説の筋立てという設定で、ディケンズの「クリスマス・キャロル」の世界が劇中劇として展開。
「クリスマス・キャロル」はずいぶん昔に読んだことがあるものの、「守銭奴のスクルージ」という名前以外はほぼ忘れていたのですが、登場人物観ているうちに少し思い出してきました。


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2021年12月11日

余が見たこともない世界をお前の目が見る 「首切り王子と愚かな女」


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WOWOWでこの作品がオンエアされているのを番組表で知りまして、「これ、とても好きな舞台だったのに感想書いてなかった」と反省いたしました次第でございます。


PARCO Produce 2021 「首切り王子と愚かな女」
作・演出: 蓬莱竜太
美術: 松井るみ
照明: 吉川ひろ子   音楽: 阿部海太郎   衣装: 西原梨恵
出演: 井上芳雄  伊藤沙莉  高橋努  入山法子  太田緑ロランス  
石田佳央  和田琢磨  小磯聡一朗  柴田美波  林大貴  BOW  
益田恭平  吉田萌美  若村麻由美

2021年7月11日(日) 1:00pm サンケイホールブリーゼ 1階D列センター
(上演時間: 2時間45分/休憩 20分)



物語の舞台は時代も場所も架空の王国・ルーブ。
リンデンの谷に住むヴィリ(伊藤沙莉)は生きることの意味を見い出せず、死のうとして最果ての崖にやって来て、この国の第二王子トル(井上芳雄)が次々と首を切っていく処刑の場に居合わせます。
英雄で人格者だった先王・バルが亡くなって20年、女王のデン(若村麻由美)が永久女王として統治していましたが、第一王子のナルが病となって以来、デンは国のことを顧みなくなり、民は貧しさに苦しみ、国への不満から反乱の気運が高まっていました。
そんな時、かつて「呪われた王子」として城から追放され北海の離島に閉じ込められていた第二王子トルが、反乱分子たちを鎮圧するため呼び戻され、使命感に燃えたトルは、罪人とした人々の首を次々切り落とし、「首切り王子」と恐れられるようになっていたのでした。
トルに無礼を働いたヴィリは、怒りを買いその場で処刑されそうになりますが、もともと死ぬことを望んでいて怖気づくことなく処刑を受け入れようとするヴィリに興味を持ったトルは、自分の召使いとして仕えることを命令します。
城での生活が始まり、ヴィリはしきたりとは無縁の奔放な言動で度々周りの人たちと衝突しますが、トルとは不思議と馬が合い、徐々に心の距離を縮めていきます・・・。


舞台中央に木で組み立てられた何台かの可動式の台。
それを取り囲むように三方に透明の壁で仕切られた個室が並んでいて、開演時間少し前になると役者さんたちが一人またひとりとその部屋に入って、仄暗い灯りの中、台本を確認したり水を飲んだり顔のストレッチをしたりしていて、「あ、これは楽屋なのか」と気づきました。
やがて上手にヴィリ役の伊藤沙莉さんが現れ、右手をすっとあげて芝居が始まります。
二幕はこの手をあげる役、太田緑ロランスさん(ヴィリの姉で近衛騎士のリーガン)でした。

この「楽屋」はその後もそのまま舞台にあり続け、出番ではない役者さんたちはここで舞台を見守り、簡単な着替えなども舞台端で行われます。可動式の台は役者さん自身が動かして、それが王宮の部屋になったり断崖絶壁になったり。馬は子どもが乗って遊ぶような木馬の少し大きいものでしたが、映像の効果もあって疾走感を感じたりもして、観る側のイマジネーションを刺激する劇構造が印象的でした。


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2021年12月04日

人間である前に医師です 「ザ・ドクター」


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1912年にアルトゥル・シュニッツラーが発表した「Professor Bernhardi」を「1984」「オレステイア」などで知られるロバート・アイクが翻案、脚本、演出して2019年にロンドンで初演された作品。もちろん今回が日本初演です。
原作の戯曲は当時実際に起きた事件を元に書かれたものだそうですが、主人公を男性から女性に置き換え、医療と宗教の対立だけでなく、人種やジェンダー、LGBT、階級格差やSNSなどの問題も盛り込んで、非常に現代的な作品となっていました。


パルコ・プロデュース2021
「ザ・ドクター」 the DOCTOR
作: ロバート・アイク
翻訳: 小田島恒志
演出: 栗山民也
美術: 松井るみ   照明: 服部基
音楽: 国広和毅   衣装: 西原梨絵
出演: 大竹しのぶ  橋本さとし  村川絵梨  橋本 淳  宮崎秋人
那須 凛  天野はな  久保酎吉  明星真由美  床嶋佳子  益岡 徹

2021年12月2日(木) 3:00pm 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
1階C列センター (上演時間: 2時間50分/休憩 20分)



イギリス最高峰の医療機関 エリザベス研究所。
所長のルース・ウルフ(大竹しのぶ)は、自ら妊娠中絶を行い敗血症で死の危機に瀕した14歳の少女の治療にあたる中、飛行機で移動中の両親からの依頼で臨終の典礼を授けるようとやって来たカトリックの神父 ジェイコブ・ライス(益岡徹)の入室を拒否します。少女が亡くなり、神父はその死に立ち会えず典礼を拒絶されたことを公にすると言って去ります。やがて、出資者や世論は彼女を断罪しようとする方向に高まり、研究所の医師たちも医学上、宗教上の主張により対立します。そんな中、医師としての信念を貫こうとするルースは、テレビのディベート番組へ出演して・・・。


舞台中央に大きなテーブルと数脚の椅子がある、無機質な雰囲気の部屋。
ここが病院のカンファレンスルームになったり、ソファなどのセットを少し加えて照明を変えて、ルースの自宅のリビングルームになったりして、ディベートの場面以外はこのセットで物語は展開します。
病院の場面では椅子に座った人を乗せたままテーブルと椅子がゆっくり回転するのですが、それだけでパワーゲームの変化を表しているようにも見えて、不気味にも感じる雰囲気を醸し出していて、舞台装置の力を見せつけられた思い。

「私は医師です」
というルースの言葉で始まり、この言葉で終わる物語。
カトリックとユダヤ教、白人と黒人、そしてユダヤ人、ジェンダー、性的マイノリティ、医師同士、医師と神父、医師と患者とその家族、研究所内の権力闘争・・・様々な確執が絡み合い、まるで公開処刑のようなSNS社会も反映して、現代の私たちに起こり得る問題がこれでもかと降ってきますが、どれ一つ解決することなく幕が下ります。

何が正解とか誰が正しいとか、ひと口に片付けられる問題ではないことは重々承知していますが、もがき苦しみながらも最初から最後まで医師として立とうとし続けたルースが10年間の医師免許停止という処分を受け、職を失い、「チャーリーに会いたい」と号泣して終わる結末は何とも救いようがなくて痛切。


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2021年11月21日

遺されたしるし 劇団☆新感線 「狐晴明九尾狩」


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劇団☆新感線 今年は春に「月影花之丞大逆転」がありましたが、あの作品は「密にならない短い上演時間で観たお客様が元気になる作品を」という着想の「Yellow/新感線」というイレギュラーな形でしたので、本興行としては2020年春の「偽義経冥界歌」東京公演以来、1年半ぶりのフルスペック新感線。

安倍晴明没後千年にあたる2005年の少し前から「安倍晴明の物語をやりたい」と考えていた中島かずきさんが、今回「倫也で晴明やりたいんだよね」といのうえひでのりさんに話して実現したという中村倫也晴明 満を持しての誕生です。


2021年劇団☆新感線41周年興行秋公演 
いのうえ歌舞伎 「狐晴明九尾狩」
作: 中島かずき 
演出: いのうえひでのり
美術: 二村周作   照明: 原田 保   衣裳: 堂本教子 
音楽: 岡崎 司   作詞: 森雪之丞   振付: 川崎悦子 
殺陣指導: 田尻茂一  川原正嗣   アクション監督: 川原正嗣   
映像:上田大樹
出演: 中村倫也  吉岡里帆  浅利陽介   竜星涼  早乙女友貴  
千葉哲也  高田聖子  粟根まこと  向井理  右近健一  河野まさと  
逆木圭一郎  村木よし子  インディ高橋  山本カナコ  磯野慎吾  
吉田メタル  中谷さとみ  保坂エマ  村木仁  川原正嗣  武田浩ニ ほか

2021年11月4日(木) 1:00pm オリックス劇場 1階3列センター/
11月11日(木) 1:00pm 1階19列上手
(上演時間:3時間/休憩 20分)



物語:平安時代、宮廷陰陽師として仕える安倍晴明(中村倫也)はある夜、九つの尾を持つ凶星が流れるのを見て急を告げに参内しますが、晴明の親友で陰陽師宗家の跡取りでもある賀茂利風(向井理)が留学先の大陸から帰国しており、半分獣の血が流れていると帝の母である元方院 (高田聖子)に疎まれている晴明は退けられます。利風の身体が「九尾の妖狐」に乗っ取られていることに気づいた晴明は、九尾の妖狐を追って大陸からやって来た桃狐霊 (吉岡里帆)に事情を聞き、力を蓄え日本の国までもわがものにしようとする九尾の妖狐を倒すために立ち上がります・・・。


”フルスペック”ではあるけれど、ストーリーはとてもシンプルで、安倍晴明 vs 九尾の狐 という構図に晴明と利風の切ない友情を織り交ぜて描かれています。
いのうえ歌舞伎特有の因果な人間関係とか人の業といったものは影を潜め、いつも主筋にプラスされる笑いやギャグなどもほとんどなくてスッキリとした仕上がり。休憩含めて3時間の上演時間も新感線にしては短めです。このあたり、コロナ前の新感線とはやはり違っているなという印象でした。
ギャグについては「あれが好き」「あれがあってこそ新感線」というファンが多いことは重々承知していますが、私は苦手。いつも「あれいらんし~」と思って観ていましたのでこの改編はとても好感。
あやかしたちがそれの一端を担ってはいるけれど、いつもに比べたら断然あっさり目で、可愛いかったです。


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2021年11月15日

オール・フィメールのシェイクスピア 「ジュリアス・シーザー」


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16世紀 エリザベス朝の時代には女性の役も男性が演じていたシェイクスピア劇を、オール・メールならぬオール・フィメールで演じる作品。
かねてからシェイクスピア作品は虚構性が立った方がおもしろいと思っていた森新太郎さんが、シェイクスピア作品の中でもとりわけ登場人物が男ばかりという政治劇「ジュリアス・シーザー」は女性だけで演じることが一番の強い虚構性になるんじゃないかなと考えたのがこの企画を提案した最初の理由だそうです。


パルコ・プロデュース2021 「ジュリアス・シーザー」
作 :  ウィリアム・シェイクスピア
訳 :  福田恆存
演出: 森 新太郎
美術: 伊藤雅子   照明: 佐藤 啓   衣装: 西原梨恵
出 演: 吉田 羊  松井玲奈  松本紀保  シルビア・グラブ/
久保田磨希  智順  中別府 葵  小山萌子  安澤千草  
水野あや  鈴木崇乃  西岡未央  清瀬ひかり  岡崎さつき  
原口侑季  高丸えみり  藤野涼子/三田和代

2021年11月3日(水) 5:00pm 森ノ宮ピロティホール D列下手
(上演時間: 2時間15分)



物語の舞台は共和制末期 紀元前44年のローマ。
宿敵ポンペイを打ち破ったシーザー(シルビア・グラブ)が凱旋する中、盲目の占い師(高丸えみり)が「気をつけるがよい、3月15日に」と予言しますが、民衆を完全に味方にし、対抗勢力もなく、栄華を極めるシーザーは聞く耳を持ちませんでした。
独裁政治へと向かう危機を予感したキャシアス(松本紀保)は、シーザーの片腕であり国を憂うブルータス (吉田羊)を説得し仲間に引き入れ、シーザーを暗殺します。英雄の暗殺に混乱する民衆を前にブルータスがその理由を述べる演説をすると彼らは納得しますが、その直後、ブルータスの許可を得たと断ってアントニー(松井玲奈)がシーザー追悼の演説をすると・・・。


「ジュリアス・シーザー」はこれまで何作か観ていて(最も印象に残っているのは阿部寛さんがブルータスを演じた蜷川シェイクスピアの「ジュリアス・シーザー」(2014年)。藤原竜也くんのアントニーがとにかく圧巻でした)、だから、物語の流れも結末も知った上での観劇です。


舞台上の鏡が張り巡らされた天井まである高い壁が客席を映し出しているのを見て「まるで蜷川さんの舞台じゃん」とまず思いました。
壁はスライドしたりドアになって開いたり。シーザーの追悼演説の場面で鉄骨で組んだような階段が出てくる以外はすっとこのシンプルなセットで物語は展開します。


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