2023年02月02日

命果てるその刹那も一人舞う 「エリザベート」


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2020年 初演から20周年を迎えた記念公演(東京・大阪・名古屋・福岡の4都市)が全公演中止となって、仕切り直しの2022-2023年シーズン。

花總まりシシィ vs 井上芳雄トートの
バチバチ火花散るように丁々発止ながらエレガントで気品ある
♪私が踊る時 
が歴代エリザイチ好きな不肖スキップといたしましては
今シーズンのエリザは博多座一択

せっかくなので、愛希れいか&古川雄大ペアも博多座で観ることにしてマチソワしました。
東京公演のみだった2019年は観に行きませんでしたので、東宝版を観るのは2016年以来、7年ぶりでした。


ミュージカル 「エリザベート」
脚本・歌詞:ミヒャエル・クンツェ 
音楽・編曲:シルヴェスター・リーヴァイ
演出・訳詞:小池修一郎
音楽監督:甲斐正人   美術:二村周作
照明:笠原俊幸   衣裳:生澤美子
振付:小㞍健太  桜木涼介
出演:花總まり  愛希れいか  井上芳雄  古川雄大
田代万里生  佐藤隆紀  甲斐翔真  立石俊樹
未来優希  剣 幸  涼風真世  香寿たつき
黒羽麻璃央  上山竜治  秋園美緒   彩花まり 
原慎一郎  三木治人  井伊巧 ほか

2023年1月26日(木) 12:00pm 博多座 2階H列下手/
5:00pm 1階L列(8列目)上手
(上演時間: 3時間10分/休憩 30分)



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マチソワのプリンシパルキャスト
立石俊樹くんのルドルフと香寿たつきさんのゾフィー(ここ数年のゾフィーでは一番好き)が観られなかったのは残念でしたが、ダブルキャストほぼコンプリートできて満足。
初めて観るキャストも何人かいて、新鮮でした。
キャストが変わると2つの違う世界が立ち上がるの、本当におもしろい。



「エリザベート」は1992年にウィーンで初演され、1996年に宝塚歌劇で日本初演されたミュージカル。
宝塚歌劇では2018年の月組まで、10回の上演を重ねる人気作品です。
宝塚で観た後、東宝や他の舞台で同じ作品を観るとちょっとがっかりすることが少なくありません(「ロミオとジュリエット」しかり「オーシャンズ11」しかり)が、この「エリザベート」と「1789」は宝塚版も東宝版も大好き。

2000年の東宝初演時、演出の小池修一郎先生は、主要キャストの出入りを上手、下手全て逆にしたほど”宝塚版”との違いにこだわったと何かで読んだことがありますが、男役が演じるトートが主人公の宝塚版と違って、東宝版の方がよりオリジナルに近くリアリティを追求した印象があります(宝塚にはスミレコードもありますし(^^;)

宝塚版、東宝版ともに何度も観ている作品ですが、いつ何度観てもその時々に感動し、また新しい発見もある舞台。
♪僕はママの鏡だから とルドルフは歌いますが、この作品は時代を映す鏡でもあるなぁと感じています。
楽曲のすばらしさはもちろん、ハプスブルク家の崩壊という史実をなぞりつつ、現代の世界にも通じる普遍性のある物語、20年以上にわたって新陳代謝を続け、新しいスターを生み出してきた選び抜かれたキャスト、力を結集したスタッフ・・・多くの人の熱い思いが結集してつくり上げた極上の舞台を観ることのできる幸せを、この作品を観るたびに感じます。




エリザベート
今回の舞台を”集大成”と位置づけた花總まりさんのシシィ。
1996年の宝塚歌劇雪組の初演も観ているのですが、その頃はまだこの作品の本当のおもしろさに気づいておらず、一路真輝さんトートの歌にただただ驚いた記憶。
その後、宝塚版、東宝版と観劇を重ねて、2015年に花總さんが東宝版のエリザベートとして初めて登場された時、「リアルシシィじゃん」と受けた衝撃は今も忘れられません。

鏡の間の輝くばかりの美しさ。
容姿はもちろん、所作の一つひとつ、声、表情・・・どれをとっても品があって美しい。
お転婆な少女から初々しい花嫁、国民に讃えられるオーストリー皇后、魂とともに放浪する晩年まで、2時間30分の上演時間の中で、まるで本当に時を重ねていくようなシシィ。

歌が上手いシシィは他にもたくさんいて、花總さんは決して声量が豊かという訳ではありませんが、地声のまま上げていって歌う、台詞の延長に歌があるという、これこそミュージカルの歌唱のあるべき姿なのではないかと思います。
オーラ全開であの華奢なカラダのどこに?と思うくらいエネルギーを発散していたり、かと思えばまるでボロ布のように打ちひしがれていたり、人生のステージに応じて劇的に変化していく彼女を通して私たちは「エリザベート」の生き様を追体験している思いです。


そして、♪私が踊る時

フランツとともにハンガリー王国の戴冠式を終えた直後のシシィが「勝ったのね」とトートに宣言する曲。

一人でも 私は踊るわ
踊りたいままに 好きな音楽で
踊る時は 命果てるその刹那も
一人舞う あなたの前で

と歌うシシィが自信と誇りに満ちあふれていて、まさにこの時がオーストリー皇后としてもシシィの人生においても絶頂期だったのだと思います。
ここが自信満々であればあるほど、この後の孤独や絶望感が一層際立ちます。

花總まりさん独壇場。
美しく気品があって、傲慢でちょっとS。
トートが差し出した手に自分の手を重ねる仕草を見せておいて、その手をチョンとはじいてからかうような艶然とした笑みを見せながら余裕たっぷりに横を向いたり。

この花總シシィの「私が踊る時」には、井上芳雄トートがベストマッチ。
階段からゆっくり降りてくるシシィを膝をついて迎えるトートの姿、差し出た指の先まで神経が行き届いた美しさがハンパない。
自信満々のシシィを見て、「おや?」という表情をしたり薄く冷笑したり。互いにバチバチ火花を散らしながらも一緒に高みに上っていく感じが最高すぎます。
ハーモニーが美しく、ブレスのタイミングまでぴったりで、観て聴いて本当に心地よい。

大千穐楽カーテンコールで「皆様に支えられて、エリザベートの旅を終えることができました。本当に長い間、ありがとうございました。私のエリザベート、さよなら、ありがとう」とご挨拶された花總さん。
まだまだ彼女のシシィを観ていたかったし、できるのに、とも思いますが、この引き際の鮮やかさもまたお花さまらしく、心からの拍手と感謝の気持ちで送り出したいと思います。


2019年のシーズンを観ていませんので、愛希れいかさんのシシィを宝塚以外で観るのは今回が初めてでした。
しっかりとした意志があって、芯が強そうなシシィ。
ちゃぴのシシィなら若さ弾ける前半がいいかなと思っていたのですが、意外にも(といっては失礼ながら)滋味と凄みを兼ね備えた晩年のシシィもとてもよかったです。ちゃぴ、大人になったな。
花總さんの気品にはあと一歩という感じですが、長身で首が長く、凛とした立ち姿もとても綺麗。
歌唱は宝塚時代よりさらに磨きがかかった印象。力強い歌声で、地声とファルセットの差があまりないのもストレスフリーで耳に響きます。


トート
井上芳雄さんの、に”降臨”という言葉がぴったりのトート。
これまで観た芳雄さんのトートの中で一番”俺様”で、まさに黄泉の”帝王”でした。
いつも何かに苛立って怒りを抱えているようにも見え、かなりアグレッシブ。
2016年に観た時、トートとしては結構クセのある歌唱だなと感じたのですが、今回それはなくて、むしろ聴き慣れた”芳雄節”より芳雄らしくないという印象。それにつけても、楽曲ごとに声や表現が変化する歌唱、すばらしいです。

相変わらずマント捌きや所作も美しい。
「闇が広がる」のリプライズ。ルドルフの目の前に近づいて

  見過ごすのか 立ち上がれよ
  王座に座るんだ

と歌うところ、♪立ち上がれよ~ の直前で右脚をダンッと踏み鳴らしてルドルフを煽った迫力がすごくて、「何、今の?!あんなの初めて観たんだけど」とオドロキ。
後で調べたところ、やはり今回初お目見えのようで、芳雄さんの「足ドン」と界隈で言われていてちょっと笑ってしまいました。しかも甲斐翔真くんルドルフの時しかやらないらしく、私は今回ワンチャンでしたので、遭遇できてよかったと感謝。


古川雄大さんをトートで観るのは今回初めてでした。
ルドルフのイメージが強い雄大くんですが、美しいお顔立ちはそのままに体はつくって逞しくなっていて、さすが名古屋や大阪でシングルキャストとしてトートを演じた力強さを感じました。
芳雄トートに比べると喜怒哀楽の表情が豊かでわりと感情をストレートに出すトートという印象。
歌唱もずいぶん力強さを増しているものの、時折「あれ?ルドルフ?」と思える甘い声は健在でした。


フランツ
田代万里生さんと佐藤隆紀さん、フランツのお二人はともに前回拝見しています。
シシィと出会ったころの若く爽やかな、「皇帝の義務」をシシィに歌って聞かせるフランツが万里生さん、老境に入って深い哀しみを抱えつつ「夜のボート」を歌う佐藤さん、というイメージを持っていましたが、今回、その逆もまた然りで、どちらもとてもよかったです。そして二人とも歌が上手い。
特に万里生くんがかなりメイクをつくり込んで年老いたフランツを演じていたのが印象的でした。


ルドルフ
マチソワともこれがルドルフ&エリザデビューの甲斐翔真さん。
「next to normal」を観た時、「歌えるイケメンまた出てきたデ」と思った役者さんです。
本当にこのところ、背が高くイケメンで歌も上手い若い役者さん次々出てきますね。

皇太子として沈みゆくハプスブルク王朝を憂い、もがき、そして母の愛を求めているルドルフ、よかったです。
「闇が広がる」と、その後の「死の舞踊」では顔じゅうに汗を滴らせて、トートダンサーたち・・・ひいてはトートに操られている感ハンパなくて、痛々しくで観ているのが辛くなるほどでした。
歌も上手くて、芳雄トートと声、ビジュアルともにバランスがとてもよく、眼福耳福でした。


少年ルドルフ
三木治人くんと井伊巧くん。
毎回小ルドくんたちの歌声を聴くと、その上手さに感動します。
特に今回、三木治人くんのボーイソプラノすばらしかったです。
井伊巧くんは面差しが少し佐藤隆紀さんに似ていて、フランツとリアル親子でした(≧▽≦)


ルキーニ
黒羽麻璃央さん、上山竜治さんともにルキーニは今回が初役。 
どちらも歌もうまく台詞もよくて遜色ないルキーニでしたが、逆に言えば、それぞれの個性を強烈に発揮するところまでには至っていなかったかなぁという印象・・・これはあくまで私の主観ですが。
ルキーニといえば初代の髙嶋政宏sさんはじめ、山崎育三郎さん、成河さん、尾上松也さんと、超個性的な人ばかり観てきたせいもあるかもしれません。

ソワレで上山竜治さんルキーニが「自由がないと生きていけない鳥なんだ」と飛ばした鳥が客席に落ちてしまって、一瞬焦って「あー!お前!そこに置いとけ!!」とアドリブ言ってたのおかしかったです。


ゾフィー
ゾフィーもこれまで観たことがある人たち-剣幸さんと涼風真世さん。
重々しく威厳のある剣さんゾフィーに対して、表情豊かでまだまだ現役感のある涼風さんゾフィー。どちらも好きです。
涼風さんの歌唱がすばらしいのはもちろんですが、前回「歌がなぁ・・・」と思った剣さんの歌がよくなっていたのに少なからず驚き。ベテランの域に達してもずっと成長し続けられるってすばらしいです👏



シシィの母ルドヴィカと娼館の女主人マダム・ヴォルフを演じ分け歌い分けた未来優希さん。
温かくて声量豊かな歌声が、シシィを思うパパの優しさを描き出すマックスの原慎一郎さん。
凛としつつエリザベートに真摯に仕える思いを滲ませるリヒテンシュタインの秋園美緒さん。
狂気と哀しさが交錯するヴィンディッシュ嬢の彩花まりさん。
驚異のプロポーションとマネキンのような美しさで圧倒するマデレーネの美麗さん。

そういえば、♪ウィーン一の美人揃いさ マダム・ヴォルフのコレクション はこの美麗さんはじめ、山田裕美子さん、彩橋みゆさん、華妃まいあさん、ゆめ真音さんと、宝塚OGコレクションでしたね。

そして忘れちゃならないトートダンサー。
とてもアクロバティックな振付を力強く、整然とこなすダンサーさんたち。
ジャンプの高さやスピンの速さに何度も目を見張りました。
フィナーレの登場の仕方まで洗練されていてカッコよかったです。



ラストにシシィが歌う「私だけに」リプライズ。

  泣いた 笑った 挫け 求めた 虚しい戦い 敗れた日もある
  それでも 私は いのち委ねる 私だけに

これは、どんな人の人生にもあてはまること。
シシィばかりでなく、フランツもルドルフも、ゾフィーも、それぞれが時には失敗したり過ちを犯しながらも精一杯自分の信じる道を生きて、その生き様を見せてくれます。
それは、ハプスブルクの落日に生きた王家の人々であろうと、今この時代に生きている私たちだって変わりないはず。

この「エリザベート」の物語が、普遍性をもって愛され、受け容れられ、繰り返し上演されている所以だと思います。



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シシィ&トートのアクリルカードもお連れしました。
これ、劇場内にあるミニチュアフォトスポットで撮ったもの。
まるで劇場正面で撮ったよう。



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博多座公演全日程完走おめでとうございます




「エリザベート」はこれからも上演される限りずっと観たい チケ難でさえなければ のごくらく地獄度 (total 2368 vs 2367 )

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2023年01月09日

「ツダマンの世界」 は松尾スズキの世界


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2023年エンタメはじめが宝塚なら、2022年の締めくくりはこちらの舞台。
シアターコクーン芸術監督・松尾スズキさん 2年ぶりの新作です。
作・演出ばかりでなく全編の作曲、さらにはポスターイラストも自ら手掛けられたのだとか。


COCOON PRODUCTION 2022「ツダマンの世界」
作・演出:松尾スズキ
音楽:松尾スズキ  城家菜々 
美術:石原敬   照明:大島祐夫   衣裳:安野ともこ   映像:上田大樹 
所作指導:藤間貴雅  振付:振付稼業air:man
宣伝イラスト:松尾スズキ  宣伝美術:榎本太郎
出演:阿部サダヲ  間宮祥太朗  江口のりこ  村杉蝉之介  笠松はる  見上愛
町田水城  井上尚  青山祥子  中井千聖  八木光太郎  橋本隆佑  河井克夫
皆川猿時  吉田羊

2022年12月29日(木) 1:00pm ロームシアター京都 メインホール 1階4列センター
(上演時間: 3時間25分/休憩 20分)



昭和初期から戦中、戦後にかけての物語。
生まれてすぐ母と離れ離れになり、義母(吉田羊)に育てられた津田万治(阿部サダヲ)は、母から厳しくしつけられ何かと反省文を書かされたことが文章力につながり小説家となります。
中年にさしかかり、ようやく文壇最高峰の月田川賞の候補作となったことを機に、賞の選考委員でもある万治の幼なじみ 大名狂児(皆川猿時)が薦める戦争未亡人の数(吉田羊)と結婚しますが、万治には劇団の女優にしてカフェで歌も歌う神林房枝(笠松はる)という愛人がいました。さらには、弟子になりたいとやってきた佐賀の豪商の三男坊・長谷川葉蔵(間宮祥太朗)と彼の世話係で番頭の強張一三(村杉蝉之介)などがが取り巻く中、戦況が激しさを増し、月田川賞選考会は中止、大名も万治も招集され戦地へと向かいます・・・。


津田家の女中 オシダホキ(江口のりこ)が語り部となってと3人(大名・神林・強張)の幽霊(?)とともに回想する形で物語は進みます。
ツダマンの半生を辿りつつ、彼を取り巻く市井の人々の生き様や戦争を巡る国内外の状況、そして戦後の日本などを描いて一大叙事詩の様相。
もちろんツダマンが主人公の物語ではあるのですが、強烈な個性を放つ大名や狂気すら感じさせる長谷川などを含めた群像劇のようにも見えました。

そして、戦争。
日本が太平洋戦争の真っ只中に突入して、国内はもちろん、満州やかの地にいた人々がどのように生きたのか、笑いに包まれ、デフォルメされてはいましたが、ツダマンの戦地での体験、大名狂児の変遷などはまさにあの時代を象徴するものではなかったかと思います。
ツダマンを通して松尾さんが描きたかったのは、戦争が大きな影を落とした昭和という時代・・・愚かしくも悲惨な戦争の狂気と、終戦を境にそれまでの価値観までも変えることを余儀なくされた日本人の心のありようだったのかなと感じました。

もう一つ感じたのは女性の強さ。
飄々としたオシダホキと、常に従順で自分を押し殺しているような数。
ツダマンとその周りの人々を黙々と観察し続けているホキは逞しくしたたか(ツダマンとも関係があった様子)。
夫が戦地から弟子の長谷川に長い手紙を送ってくるのを「私のことは・・」という気持ちを押し込めてじっと耐える数。
その数が最後に感情を爆発させて切る啖呵の胸のすくカッコよさ。
「あー、これ、女性の物語だったんだ」と思った瞬間でした。

数さんがでんぐりがえしをする場面は森光子さんの「放浪記」のオマージュかと思いますが、他にも文学作品や舞台、映画の名場面が散りばめられていて、「あ、あれ!」と思うことしばしば。
エロもグロも、鈍い痛みもあるけれど、こんなエンターテインメント性を忘れないところが松尾さんの世界観。


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2022年12月17日

祝66公演完走! 「薔薇とサムライ2薔薇とサムライ2ー海賊女王の帰還ー」


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「66公演 誰ひとり欠けることなく完走しました!」というカーテンコールの古田新太さんの言葉に胸がいっぱいになりました。
全公演完走 本当におめでとう


2022年 劇団☆新感線 42周年興行・秋公演
SHINKANSEN☆RX 「薔薇とサムライ2ー海賊女王の帰還ー」
作:中島かずき
作詞:森雪之丞   音楽:岡崎 司
振付・ステージング:川崎悦子
演出:いのうえひでのり
出演:古田新太   天海祐希  石田ニコル   神尾楓珠  高田聖子 
粟根まこと  森奈みはる   早乙女友貴   西垣 匠  生瀬勝久 ほか

2022年12月6日(火) 12:00pm 新橋演舞場 1階4列下手
(上演時間: 3時間45分 <カーテンコール含む>/休憩 20分)



大阪公演の感想はこちら
大阪公演千穐楽レポはこちら


作品全体の感想は省略(笑)
初見の時とそれほど印象は変わらず。
”もちろん楽しいけれどそこまで好きという訳ではない”という感じです←
ただ、今回のお席がこれまでで一番前方でしたので、細かいところまでよく見えて、物語がより深く感じられてよかったです。
(作品への入り込み方が座席の良し悪しに左右されるじぶん、どーなん?)


新橋演舞場で新感線の公演を観るのは「朧の森に棲む鬼」(2007年)以来でした。何と15年ぶり
新感線としては「乱鶯」(2016年)も演舞場公演があったのですが、チケット取っていたものの諸般の事情で観に行くことができませんでしたので💦


新橋演舞場といえば何と言っても花道です。
今回、花横かつスッポン真横という幸せな席で、花道の威力を存分に堪能しました。
役者さんたちが花道を駆け抜けるたびに風がふわりと頬を撫でて、時にはよい香りも漂って、新感線の舞台には花道が本当によく似合います。

新感線が初めて演舞場で公演したのは「阿修羅城の瞳」初演(2000年)だったかと思いますが、みんなあまりに花道を走る演出に「花道は別に走るとこじゃないから」と言われたいのうえさんが「だって、あんな真っ直ぐな長い通路見たら走りたくなるじゃない?」とおっしゃったエピソード大好き。

ラスト近く
横のスッポンが開いてるなぁと思っていたら、そこからモクモクと煙が立ち昇ってきて「あれ?五右衛門出てくるのか?」と思ったら案の定、五右衛門がせり上がって来たのもテンション上がりました。
フェスティバルホールではどこから出て来てたっけ?!と思うくらい登場の仕方ハマっていました。
真横で観る古田五右衛門はデカかった 顔もカラダも(^^ゞ
歌舞伎ではスッポンは”人に非ざるもの”の出入りするところですが、ま、五右衛門もある意味”人外のもの”ですからね。

それから
真横に立つ天海祐希さんアンヌ女王は至近距離で見つめると目が痛いくらい眩しく美しかったです✨
そういえば、二幕冒頭で怪盗紳士な天海さんが去り際にマリア・グランデに放つウィンクを角度の関係でまともに被弾しまして、ほぇ~となりました。


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2022年10月29日

歌え~ 愛がすべて アンヌ陛下万歳 「薔薇とサムライ2」大阪千穐楽


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10月20日は「薔薇とサムライ2ー海賊女王の帰還ー」大阪公演千穐楽。
10月5日から20日まで、16日間という(新感線にしては)短い公演期間でしたが、全員で完走おめでとうございます


本編の感想はこちら


そして、SHINKANSEN RX の千穐楽といえばカーテンコール。
ライブのノリでとても楽しく打ち上がりました。


まずは3回目のカーテンコールでエアお煎餅まき。
古田さんから「お煎餅用意してます!帰りに受け取ってください」とアナウンス。
「2階、3階の人、落ちないように。落ちたら自分だけじゃなく下の人も死ぬから」とお約束の注意に加えて、「皆さんは声は出さずに、手拍子と拍手で応援お願いします」ということで、冠徹弥さんと教祖イコマノリユキさんのヴォーカルに乗ってお煎餅まきが始まりました。

天海祐希さんが高田聖子さん・森奈みはるさん・西垣匠くんを引き連れて、下手のミニ花道になっているところまで来てくれてお煎餅をまいてくださいました。下手7列目だった不肖スキップ、間近でお煎餅しかとキャッチしました(エアだけど)。
一旦舞台中央に帰った後、しばらくして今度は、神尾楓珠くん、早乙女友貴くん、西垣匠くんの若手イケメンズを連れて来てくれました。
友貴くんは舞台中央にいる時から手裏剣みたいにシュシュシュシュッと高速でお煎餅投げていたのですが、花道では神尾くんとダブルで片膝ついてやっていました。
舞台に戻ってからも3人で何やら話しては笑い合ったりして、ほんと、仲良さそうで微笑ましかったな。

エアお煎餅まきも楽しいしありがたいですが
「お煎餅飛んでくるかしら」とドキドキしたり
「ふるちんが投げてくれたお煎餅ダイレクトキャーッチ!」とはしゃいでたあの頃が懐かしい。


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2022年10月28日

五右衛門というオールマイティ 「薔薇とサムライ2」


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2022年の劇団☆新感線  秋興行「薔薇とサムライ2ー海賊女王の帰還ー」。
2012年に上演された、天海祐希さん扮する女海賊アンヌ・ザ・トルネードがコルドニア王国の亡き国王の娘だということがわかり、女王に就くまでを描いた「薔薇とサムライ~GoemonRock OverDrive~」の続編です。

いやもうあれから12年かとため息が出る思いですが、天海祐希さんはまるで時を超越したように、アンヌとしてそこに凛と立っていました。


2022年 劇団☆新感線 42周年興行・秋公演
SHINKANSEN☆RX 「薔薇とサムライ2ー海賊女王の帰還ー」
作:中島かずき
作詞:森雪之丞   音楽:岡崎 司
振付・ステージング:川崎悦子
演出:いのうえひでのり
美術:金井勇一郎   照明:原田 保   衣装:前田文子  映像:上田大樹
出演:古田新太   天海祐希  石田ニコル   神尾楓珠  高田聖子  
粟根まこと  森奈みはる   早乙女友貴   西垣 匠  生瀬勝久
右近健一   河野まさと   逆木圭一郎   村木よし子   インディ高橋
山本カナコ  磯野慎吾   吉田メタル   中谷さとみ   保坂エマ
村木 仁   川原正嗣   武田浩二   冠 徹弥   教祖イコマノリユキ ほか

2022年10月13日(木)1:00pm フェスティバルホール 1階14列センター/
10月20日(木) 1階7列下手
(上演時間: 3時間20分/休憩 20分)



「薔薇とサムライ~GoemonRock OverDrive」(2010年)の感想はこちら


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17世紀のヨーロッパ。女海賊アンヌ(天海祐希)が天下の大泥棒石川五右衛門(古田新太)の協力を得てコルドニア王国の混乱を収め国王となって10数年が過ぎた頃の物語。
ソルバニアノッソ王国の女王マリア・グランデ(高田聖子)が隣国ボスコーニュ公国を併合。国王シャルル一世(浦井健司/映像出演)は生死不明となっており、弟のラウル(神尾楓珠)にはなす術もありませんでした。マリア女王はコルドニアの宰相ボルマン・ロードス(生瀬勝久)とも手を結び、その侵略の手はイクシタニア王国、そしてコルドニア王国へと延びていきます。
一方、南の島デルソル島で科学者ケッペル・レンテス(粟根まこと)をはじめ島民たちが兵に襲撃され奴隷として捕まえようとしていたところに五右衛門が現れ、その兵がコルドニア王国の兵士だと気づいて、アンヌの真意を確かめるためコルドニアに向かいます・・・。


最初から敵味方がはっきりしていて、こうなるだろうなと思う通りに展開する勧善懲悪ストーリー。
「海賊女王の帰還」とサブタイトルがついているので、「アンヌがまた海賊に戻るというお話なのね」と観る前から予想していたまんまだし(まぁ、想定していたよりは遅かったけれど)、最初はマリア女王側だったラウルがやがてアンヌ側に付くだろうというのもお約束どおり。
ヨワヨワのマクシミリアン(早乙女友貴)本人とは別次元のキレッキレの殺陣を見せるムッシュ・ド・ニンジャは「どーせ五右衛門の変装でしょうよ」と思っていたらその通りだったし。
しいて言えば粟根まことさん扮するケッペルが最後までいい人だったことぐらいが意外なところかな(笑)。


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2022年10月16日

合言葉は小劇場のごとく 「阿修羅のごとく」


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原作は向田邦子さんの”小説”ではなく、1979年にNHKで放送された”テレビドラマ”。
2003年には森田芳光監督で映画化され、何度か舞台化もされているそうですが、私はタイトルは知っていたもののドラマも観たことがなく、今回初見でした。


モチロンプロデュース 「阿修羅のごとく」
作: 向田邦子
脚色:倉持裕
演出 :木野花
美術:杉山至   照明:佐藤啓   衣装:戸田京子
出演:小泉今日子  小林聡美  安藤玉恵  夏帆  岩井秀人  山崎一

2022年10月10日(月) 12:00pm 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
舞台上特設席 中央3列
(上演時間: 2時間)



それぞれ独立して実家を離れて暮らす竹沢家の四姉妹。
ある日、三女・滝子(安藤玉恵)から話したいことがあると電話で招集され、実家に四人が集まります。
滝子は70歳になる父親に愛人らしき女性がいることを人物といるところを目撃し、興信所の探偵・勝又(岩井秀人)に父の身辺調査を依頼したのでした。母親に知られることなく父に浮気を解消させようと策を練る姉妹ですが、それぞれに悩みや問題も抱えていて、

長女 綱子(小泉今日子):夫亡き後、息子も独立し一人暮らし
             華道の師範として毎週花を生けに行っている料亭の主人と不倫関係にある
次女 巻子(小林聡美): 中高生の2人の子を持つ専業主婦 サラリーマンの夫の浮気を疑っている
三女 滝子(安藤玉恵): 図書館の司書。独身で恋人はおらず一人暮らし
四女 咲子(夏帆):   喫茶店でウェイトレスとして働き、家族には内緒で無名のボクサーと同棲している

          

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舞台上にも客席が組まれ、四方を囲む形のセンターステージ。
私は中央ブロック(画像の上方の緑部分)だったのですが、普段の客席(下のピンク部分)と正対する形で、「あぁ、舞台上の役者さんたちからは客席はこんなふうに見えているのか」と新鮮でした。


続きがあります
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