2026年07月09日

冷静さと危うさと 『ハムレット』



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市川染五郎さんがお祖父様、お父様と三代にわたって演じる『ハムレット』。
デヴィッド・ルヴォーさんは「これは“現代版ハムレット”です」とおっしゃっていたそうですが、演出は舞台美術や音楽、衣装などはシャープでしたが、物語はオーソドックスで戯曲に忠実な印象でした。


『ハムレット』
作:ウィリアム・シェイクスピア
演出:デヴィッド・ルヴォー
翻訳:松岡和子
美術:乗峯雅寛   照明:吉枝康幸   衣装:前田文子   振付:尾上菊之丞
出演:市川染五郎  當真あみ  石川凌雅  横山賀三
吉田ウーロン太  竹森千人  梶原善  柚香光  石黒賢 ほか
ミュージシャン:Conductor/Keyboard 江草啓太  Drums 堀越彰  Percussion 渡辺庸介

2026年6月11日(木) 1:00pm SkyシアターMBS 1階C列センター
(上演時間: 3時間15分/休憩 20分)



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LEDモニターに映し出される波や亡霊。
カジュアルな現代の服装でサッカーボールを操るハムレット。
確かに現代的です。

一幕ラストのハムレットが入っていく白。
レアティーズとの決闘の場面でクロ―ディアスはじめ皆が出てくる時の赤。
フォーティンブラスが進軍して来る時の白。
・・・ホリゾントの鮮やかな色の変化も印象的でした。

“To be, or not to be〜”をハムレットが「生きてとどまるか消えてなくなるか、それが問題だ」と言っていて「あー 松岡和子さんの訳だ」と思うなどしました。


市川染五郎くんのハムレット
とても好きでした。
そういう演出なのか彼の演技プランなのか、いく分温度が低い、醒めたところのある知的なハムレットで、それがよくハマっていました。
父を殺され、母を奪われた怒りや悲しみを抱えながら、感情を爆発させるのではなく、冷静に頭で考え行動しているように見えて、それがかえって不穏で危うさにもなっていて、知性と狂気が同居したようなハムレットでした。
レアティーズとの決闘は身体能力の高さを存分に発揮(負けじと応じる石川凌雅くんレアティーズもすばらしい)。
口跡よく台詞がよく届きますが、低い声が時折驚くほど白鸚さんに似ていてハッとしました。

柚香光さんは私がこれまで数々観てきた中で一番若いガートルードでしたが、それがより彼女の悲しみを深めているように見えました・
若くして先王と結婚してハムレットを産んで、夫が死んで、自分はまだ若く、他に採るべき道は考えられなかったような・・・。
ドレスよく似合って立ち姿もとても綺麗。
あと、ガートルードのお部屋の場面で、部屋着のガウンをバッサーとするたびにふぁ〜といい匂いしました←

當真あみちゃんオフィーリアはとても儚く、狂気の演技も拵えもとても痛々しかったので、カーテンコールでは元のかわいいオフィーリアで出てきて何だかほっとしました。
石黒賢さんのクローディアスは傲慢ではあるけれども自分なりの正義を持った人物で単なる悪役という訳ではないという解釈に感じられました。


カーテンコールでひとり舞台の真ん中に立ち、笑顔を浮かべて客席全員に向かって両手で投げキッスする染五郎くんに「いや、キミね・・・」と何だか訳のわからん感情が😂



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衣装が展示されていましたが、キービジュアルのみで舞台では着用されないのね



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染五郎くんのストプレは今後も観ていきたい・・・けれども歌舞伎もがんばっていただきたい のごくらく地獄度 (total 2546 vs 2554 )


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2026年07月04日

より心に迫る『帰還不能点』


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劇団チョコレートケーキ 
『帰還不能点』
作:古川 健
演出:日澤雄介
舞台美術:長田佳代子   照明:松本大介   衣装:藤田 友
出演: 岡本 篤  浅井伸治  青木柳葉魚  東谷英人  粟野史浩
伊藤白馬  今里 真  小川哲也  加藤広祐  黒沢あすか 
声:村上誠基        

2026年6月28日(日) 2:00pm 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール 1階A列センター
(上演時間: 2時間10分)




1940年から45年まで実在した総力戦研究所。
対米戦必敗を予測していたとされるそのメンバーが、仲間の死をきっかけに終戦から5年後に集まって旧交を温めつつ、”あの時”を振り返り語り合う物語。

2021年の初演を観ていて(こちら)、5年ぶりでした。

まずは、劇チョコの公演が兵芸で観られることが感慨深いです。
さらに、初演を観た伊丹のAI・HALLは今はなく・・・。


初演観た時もとても感銘を受けた作品ですが、今回より深く心にドンと響きました。
戦争に突き進んでしまう様々な状況が、今の日本と重なるからかもしれません。

「私達の『これから』の為には『今まで』を知り、その記憶を教訓として継承していくことは本当に重要なことだと思います。私達はどうしたって物事を忘れる生き物です。だからこそ、忘れちゃいけないことが存在することを知ること。そしてそのことに警鐘を鳴らし続けることが必要なのではないでしょうか?」
・・・作者の古川健さんが配布されたリーフレットに書かれているこの言葉の重み。


内容ももちろんのことながら、演劇作品としての秀逸さを改めて感じました。

「総力戦研究所」を描いてはいますが、リアルタイムではなく、そこに在籍した人々が戦後に振り返るという形。
だから、彼らも「敗戦」という結果を知っていて、私たち観客と同じ視点になっています。
第二次世界大戦開戦がメインテーマとなっていますが、そこに至る、対中関係(国民政府との和平交渉決裂)、日独伊三国同盟とそこにソ連を加えようとした当初の目論み、独ソ不可侵条約とその破綻、そして南部仏印進駐といった当時の日本を取り巻く状況が登場人物によって語られ描かれ、あの時こちらを選んでいれば、あの時引き返していたら、と「帰還不能点」に至るまでの経緯がリアルに感じられる展開。
居酒屋での過去の思い出語りの中で、登場人物が入れ替わりながら演じていくということで、ずっと”劇中劇”を観ている趣き。


そして初演と同じところでまた泣くなど。

物語のラスト。
「もう二度と、知らなかったことにして見過ごしたくない」という岡田一郎の魂の叫びのよう悔恨の念に促され、最後にもう一度「模擬内閣」を再現する9人。
「対米戦は不可」と全員一致で。

これが戦後ではなく、模擬内閣でもなく、昭和16年(1941年)当時の、内閣総理大臣 近衛文麿、外務大臣 松岡洋右、陸軍大臣 東條英機らが率いる本当の内閣で、彼らが導き出す結論がこうだったら、あの不毛な戦争は起こらなかったんだと思うと涙がどっとあふれてきたのでした。




劇団チョコレートケーキ 関西ではなかなか観る機会がないのが残念 のごくらく地獄度 (total 2544 vs 2552 )


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2026年06月27日

大阪行くでー!! 『BOOP! The Musical』 東京千穐楽


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この前 初日を観たばかりと思っていたらもう千穐楽。
初日以降、毎日インスタグラムやXで、出演者の方たちの楽しそうなご様子や、ご覧になった皆さまの熱い感想を読んで、早くまた観たーいと待ち望んでいました。


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『BOOP! The Musical』
脚本:ボブ・マーティン
音楽:デイヴィッド・フォスター
作詞:スーザン・バーケンヘッド
出演:礼真琴  松下優也/水江建太(Wキャスト)  鈴木瑛美子/藤森蓮華(Wキャスト)
渡辺大輔/中河内雅貴(Wキャスト)  まりゑ  青柳塁斗  
大澄賢也 / 東山義久(Wキャスト)  柚希礼音 ほか
パジー(パペット操者):JIJO  阿多田まる

2026年6月20日(土) 12:00pm 東急シアターオーブ 3階2列上手/
6月21日(日) 12:00pm 1階5列下手
(上演時間: 2時間40分/休憩 25分)



初日・2日目の感想はこちら


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23日ぶりの『 BOOP!』
最初から完成度高い舞台でしたが、公演を重ねて作品全体の深まりはもちろん、1人ひとりが物語の中でよりイキイキと躍動していて、千穐楽は最初からずっと涙目で観ていました。
リミッター外した歌唱でアレンジも入れてくる・・・そうそう、礼真琴の千穐楽はこれよ!と心でつぶやきながら。
Something To Shout About はトリハダもので、ショーストップになりそうなくらい拍手が鳴りやまなかったです。

そして松下優也さんドウェインと礼さんベティ。
2人の互いへの思いがとても繊細で、でも情感たっぷりで、切なくて、ラブストーリー感もより高まった印象です。

そんな2人の関係性がそのまま表れたようなラストカーテンコールは多幸感に満ちていて、ヒューヒュー大盛り上がり。



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ということで、ここからは千穐楽フィナーレ&カーテンコールの模様を。


まずは礼真琴さんのご挨拶。
「皆様からの熱い声援で完走することができました。本当にありがとうございました。」と客席への感謝とともに「この裏に、公演を毎日盛り上げてくれたバンドの皆さんがいます。Whooo~!!」と後ろを向いて拳を突き上げてバンドの皆様を紹介。

そして、「ご挨拶はグランピーにお願いしたいと思います」と、東山義久さんに。
中河内さん「え〜、私?ここはレイモンドくんとかどう?」と中河内雅貴さんに振ってみるものの固辞されて中河内さんご挨拶。
「公演は大阪、博多と続きますので、『BOOP The Musical』に、そして、こっちゃん演じるベティに何度でも恋をしにいらしてください。」
そして、「最後に大きな声と大きな拍手で締めましょう!」とイチ、ニィ、サン!と掛け声(開演アナウンスのオマージュですね)。
「パジーどうだった?」というのもそのまま。
パジー: ウワン!
「まだまだだって〜⁉」ということでもう一度。
後ろに並ぶキャストさんたちにも「君たちも笑っていないで一緒にやるんだよ!」と。
「次は大阪というリアルな世界にいきます」

全員で「ありがとうございました!!」


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カーテンコールは全員登場。
礼さん「本当に素晴らしい皆様とこの舞台ができて幸せです。
昨日千穐楽を迎えたメンバーと、お稽古初日から私たちと一緒に盛り上げてくださっているスイングの皆さんです。」と紹介された皆さま登場。
「いつも盛り上げていただいて、この公演の守護神のような存在です。」と礼さん。
「守護神」という言葉に反応するキャストさんや客席
「え⁉何⁉ 私、変なこと言った⁇」と素の声と表情で言う礼さんに周りのキャストさんも会場も爆笑。
柚希さんが「そんなことない、そんなことない」とおっしゃってくださっていたの優しかったな。
東山さんは「素になっとる。戻ってきて」とおっしゃっていました。
礼さん ベティちゃんに戻って、「大阪と博多もこのメンバーで頑張りますのでついてきてください!」
捌ける時、「こっち?」と階段の方を目指す松下さんに礼さんが「こっちよ」と下手袖を指差していてかわいかったです。


ダブルカーテンコールは松下優也さんにエスコートされて礼さんとお二人で登場。
礼さんが「どうぞ」と松下さんを促す。

松下さん 「ドウェイン役の松下優也です。盛り上がってますか〜!」
さらには「楽しかったです~~~!!」と大音量でまるでライブ会場のノリ。
「彼女、凄くないですか?・・・皆さんもうご存知でしょうけど」
と礼さんを讃えて両手ヒラヒラ。
いやいやいやとばかりに恐縮して否定するのは礼さんあるある。
何だか二人ともくるくる回っているのですが(≧▽≦)
ここからの松下さんはすっかり関西弁イントネーション。

「こんな素晴らしいこっちゃんのそばにドウェインとして立てて幸せです」と松下さんが言えば
「こちらこそです〜」と深々とお辞儀する礼さん。
いやほんとに、この二人で本当によかったと惜しみない拍手を贈る客席。

「こっちゃんと、オケやスタッフの皆さんと全ての方がいたから、日本初の『BOOP The Musical』が素晴らしい作品になりました。そして、観劇してくださる皆さん・・」
「そう皆さん!」と客席に目線を送る礼さん。
「皆さんが応援してくださるから駆け抜けられました。皆さんからいただいた応援を大阪、博多へとつないでいきます。本当にありがとうございました。」と二人でお辞儀。

下手へ捌けながら、礼さんに「いいの?話さなくて?」みたいなことを聞く松下さん。
礼さんは「うん、いいの。締まった!」みたいな感じ。
そして捌け際に、「大阪行くでーー!!」とオトコマエな礼さんいただきました。



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千穐楽なのでフォトスポットに並んで撮ったさ~



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こちらは終演後オーブから見た渋谷スクランブル交差点。
W杯チュニジア戦勝利を祝う歓喜の声が聞こえてきそうでした。






大阪で待ってるでー!のごくらく度 (total 2540 vs 2548 )




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2026年06月14日

電車のうちそと 一人ひとりのドラマ 『新宿発 8時15分』 


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シス・カンパニー公演 『新宿発 8時15分』 
作・演出:三谷幸喜作
音楽:荻野清子
美術:松井るみ   照明:三澤裕史  井上正弘   
衣装:前田文子   振付:本間憲一
出演:天海祐希  香取慎吾  尾上松也  ウエンツ瑛士  シルビア・グラブ  
新納慎也  今井朋彦  秋元才加  峯村リエ  藤本隆宏  小澤雄太  
大野泰  中島亜梨沙  小林隆  浅野和之

2026年5月7日(木) 1:00pm SkyシアターMBS 1階C列センター/
5月17日(日) 11:00pm 1階B列下手
(上演時間: 1時間40分)



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新宿を午前8時15分に発車したカマタマ線が接触事故を起こし、線路上で緊急停止。
接触したのは少女と彼女を助けた父親。その後の姿が見えない2人の安全を確認するため、輸送指令センターの指揮で車掌、駅員、消防、警察が動き出す中、電車に閉じ込められた乗客たちは・・・。

人身事故で止まってしまった電車の乗客や鉄道関係者たちを描く群像劇。
15名の出演者が100以上の役を演じているのだとか。
舞台の上手下手両側にハンガーにかけられた衣裳がずらりと並びその前に椅子。
椅子に座った役者さんが出番が近くなると衣裳をつけに行ったり。

8時15分発で電車のラストで運行再開する時刻が9時55分。
ちょうど上演時間の1時間40分になっているの、いかにも三谷さんらしい。

ほぼほぼ笑いでちょっぴりミステリー仕立て。
それぞれの事情を抱えた乗客一人ひとりに向けた三谷さんの視線が温かい。
そして乗客ばかりではなく運航側の苦労も描いているのも、普段乗客の立場にしかならないであろう私たちに新鮮でした。
乗客でもなく関係者でもなく、ただひとり一見この列車事故と関わりなさそうな人物に収束するラストが切なかったです。

尾上松也さん シルビア・グラブさん 新納慎也さんといった歌える人たち(みんな歌えるけれど)にザ・ミュージカルな大ナンバーがあって聴かせてくれたり、天海祐希さんにあんなことこんなことやらせたり、乗客が家に残してきたペットの亀ちゃんを救うために他の乗客が数珠つなぎのように連携していって大収束したり、オーディションに間に合わないと落ち込む乗客をみんなで立ち上がらせたり、笑ったりほろりとしたり満載で1時間40分に収める三谷幸喜さんの手腕が光ります。
同じ劇場で観たせいもあってか、ちょっぴり「カム フロム アウェイ」を思い出したりもしました。

香取慎吾さんの歌う「京王線の準急と快速の違い」みたいな曲、多分東京では笑うネタなのでしょうが関西人にはあまりピンとこず・・・でも最後に「阪急電車」ネタ入れてきたのはさすが三谷さんでした。
香取慎吾さんといえば、出演者みな同じ衣装で勢揃いするオープニングで舞台もまだ薄暗い中、香取さんだけバチっとわかってさすがのオーラだなと感心しました。

みんなでボックスステップみたいな振りでダンスするところ、尾上松也さんが一番キレッキレに踊っていて、これならナートゥ(「RRR」)イケるかも、と思いました(そこ?(≧▽≦))




チケ難の中、2回(しかも1回は大阪千穐楽)も観ることができてラッキーでしたが、どちらも前方席ばかりで一度は引きで観てみたかったな、などど観客(というかワタクシ)はどこまでも強欲なものよ のごくらく地獄度 (total 2537 vs 2546 )




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2026年06月08日

ピュア・イマジネーションがあれば 『チャーリーとチョコレート工場』


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2023年に帝国劇場で日本初演されたミュージカルの再演。
初演は観ていなくて今回初めてでした。
ジョニー・デップ主演の映画はずいぶん前に観たことあります。


ミュージカル 『チャーリーとチョコレート工場』
脚本:デイヴィッド・グレイグ
音楽:マーク・シェイマン
歌詞:スコット・ウィットマン/マーク・シェイマン
原作:ロアルド・ダール
映画版楽曲:レスリー・ブリカッス/アンソニー・ニューリー
日本版翻訳・演出:ウォーリー木下
訳詞:森 雪之丞   振付:YOSHIE  松田尚子
アートディレクション:増田セバスチャン
音楽監督:塩田明弘   美術:石原 敬   照明:藤井逸平   
映像:鈴木岳人   衣裳:小西 翔

出演:堂本光一  観月ありさ  鈴木ほのか
芋洗坂係長  岸 祐二  彩吹真央  小堺一機
小金輝久/瀧上颯太/古正悠希也(トリプルキャスト)
有澤 奏/渡邉隼人(Wキャスト)
寺田美蘭/原ののか(Wキャスト)
木村律花/吉田璃杏(Wキャスト)
大園尭楽/小山新太(Wキャスト)ほか

2026年6月6日(土) 12:30pm フェスティバルホール 1階7列(2列目)上手
(上演時間: 3時間/休憩 30分)



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ストーリー:
働き者の母(観月ありさ)やジョーじいちゃん(小堺一機)たちと貧しいながらも仲良く暮らしているチャーリー・バケット(小金輝久)は心優しい男の子。
年に一度、自分の誕生日に「ウォンカのとびきり最高めちゃうまチョコ」を買ってもらうことを楽しみにしていました。
一方、人間不信に陥り世間から身を隠し、自らのチョコレート工場に閉じこもり続けているウィリー・ウォンカ(堂本光一)。
ある日、「ウォンカ自身の案内でウォンカのチョコレート工場が公開される」という驚くニュースが世界中を駆け巡ります。
5枚のゴールデンチケットをチョコレートに忍ばせて、それを引き当てた者が工場見学に参加できるというニュースにチャーリーも大喜びしますが、チョコレートを買うお金はありません。
次々とゴールデンチケットの当選者が発表され、とうとう残りの1枚になった時、チャーリーに奇跡が起こってゴールデンチケットを手に入れることができます。
5人の当選者たちはそれぞれ父や母に付き添われ(チャーリーはジョーじいちゃんと)ウォンカのチョコレート工場へと入るのでした・・・。


原作は、1964年に出版されたロアルド・ダールの『チョコレート工場の秘密』。
1971年と2005年に映画化されています・・・私が観たのは2005年のティム・バートン監督版でした。
ミュージカルとしては2013年にロンドンのウエスト・エンドで初演されて、2017年にブロードウェイで上演されたそうです。


物語は基本的に映画(というか、読んだことありませんが原作?)通りに展開しますが、
 ポップでカラフルな舞台
 雪が降ったりシャボン玉が飛んだり
 チョコレートの甘い香りが漂ってきたり
 ガラスのエレベーターが浮遊したり
と、楽しい演出がふんだんに採り入れられて、より”誰でも楽しめる”舞台になっていました。
あのワンダーランドみたいなチョコレート工場を舞台に乗せるとこうなるのね。
増田セバスチャンさんがアートディレクションを担当、「世界基準の物語に、日本ならではの色彩と遊び心を融合させた、唯一無二のステージとなりました」と公式ページにありましたので、あのポップ感はこの舞台だからこそなのかな。
スイートな中にビターでダークな雰囲気は映画の方が強く感じられた印象です。


堂本光一くんはウィリー・ウォンカのようなミステリアスで気難しくて浮世離れしたキャラクターがとてもよくお似合い。
シニカルで醒めた雰囲気の裏に人間不信や生きづらさを抱えながら、人の本質を見抜く目を持つ天才的な人物というあたりも。
歌声も久しぶりに堪能しました。
「チョコレートづくりに一番大切なのはイマジネーション」というウォンカが歌う "Pure Imagination" 素敵でした。
シルクハットや華やかな衣装が似合うのも光一くんならでは。


この作品に限らず、オーディションを勝ち抜いたであろう子役ちゃんたちの歌の上手さには毎回驚かされます。
私が観た日のチャーリーは小金輝久くん。
突き抜けるような伸びやかなボーイソプラノ。
ゴールデンチケット当たった他の4人もみんなすばらしかったです。
ただ、4人それぞれに紹介的なソロがあって、工場見学の中で一人またひとりと脱落していく過程も4人描かれるのはちょっと冗長な印象も受けました。


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持っていたチケット 7列だったのですが劇場入ったら2列目でわぉ❣️となりました。
上演中以外は撮影OKなのもうれしい。


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幕間には舞台に降り積もった雪をお掃除されていました



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舞台の上手、下手のセット
とても細かくつくり込まれていて見入ってしまいました。





案の定 チョコレート食べたくなってたくさん買って帰りましたよね~ のごくらく地獄度 (total 2536 vs 2543 )


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2026年06月04日

シン・礼真琴始動 『BOOP! The Musical』


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礼真琴さんの宝塚歌劇団退団後初舞台(コンサート『Flare』はあったけれども)。
日本初演のミュージカルです。
『バーレスク』の中止が発表された時はこの世の終わりくらい絶望しましたが、この作品を選んで、持ってきて、ここまで仕上げてくださったクリエイティブ・スタッフ・関係者の皆さますべてに感謝しかありません。
もちろんキャスト皆さますばらしくて、とてもステキなカンパニー。

解き放たれたように歌い踊る礼さん観ていたら涙ポロポロこぼれました。
シン・礼真琴始動です


初日と2日目(Wキャストの初日)を観ました。
この後、東京は元より、大阪、福岡とたくさん観る予定(←)ですが、次の観劇まで少し間があきますので、まずは初日開いてすぐのザクっとした感想を。


『BOOP! The Musical』
脚本:ボブ・マーティン
音楽:デイヴィッド・フォスター
作詞:スーザン・バーケンヘッド
演出・振付:ジェリー・ミッチェル
キャラクター原案:マックス・フライシャー
美術:デイヴィッド・ロックウェル  衣装:グレッグ・バーンズ  照明:フィリップ・ローゼンバーグ
翻訳・訳詞:土器屋利行  音楽監督補 :前嶋康明

出演:礼真琴  松下優也/水江建太(Wキャスト)  鈴木瑛美子/藤森蓮華(Wキャスト)
渡辺大輔/中河内雅貴(Wキャスト)  まりゑ  青柳塁斗  
大澄賢也 / 東山義久(Wキャスト)  柚希礼音 ほか
パジー(パペット操者):JIJO  阿多田まる

2026年5月27日(水) 6:00pm 東急シアターオーブ 1階18列センター/
5月28日(木) 1:00pm 2階6列センター
(上演時間: 2時間40分/休憩 25分)



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ストーリー:
1930年代、白黒のトゥーンタウン。
永遠のスター ベティー ブープ(礼真琴)は「本当のあなたは?」と問われ、笑顔で「みんなが思い描く人」と答えました。
でも彼女が願っていたのは、スポットライトの外の“平凡な一日”。
ある日、発明家で祖父のような存在のグランピー(大澄賢也 / 東山義久)の装置を使って、ベティーはカラフルな現代のニューヨークへタイムワープします。
夢を追う青年 ドウェイン(松下優也/水江建太)、 彼の妹のような存在でベティーの大ファンのトリーシャ(鈴木瑛美子/藤森蓮華)、その叔母で活動家の キャロル(まりゑ)、ニューヨーク市長候補 レイモンド(渡辺大輔/中河内雅貴)たちと出会い、彼女の存在が街と人々の未来を動かしていきます。
一方、 ベティーを追ってきたグランピーは、かつての恋人で宇宙物理学者の ヴァレンティーナ (柚希礼音)と40年ぶりに再会を果たします。
ベティーもドウェインと心を通わせるようになりますが、ベティーがいなくなったことで消滅の危機に陥ったトゥーンタウンを守るために、ベティーは帰らなければならなくなり・・・。


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ベティーちゃんのキャラクターは知っているけれどアニメは見たことはなくて、お稽古場映像以外は事前情報全く入れずに観たのですが、最初の感想は「何これ楽しい〜🎵」でした。

白黒アニメの世界とポップでカラフルなリアルワールド。
美術も映像も衣裳も、まるで3D絵本かディズニアニメのよう。
レプリカ公演で、すべてブロードウェイの舞台をそのまま再現しているということで、リアルアメリカンミュージカルを観ている感覚でほんとうに楽しい。

その中で繰り広げられるショーアップされたステージ。
ハイクオリティの歌とダンス。
白黒の世界でいきなり始まる風車のタップダンスは圧巻。
二幕冒頭 Where is Betty? のナンバーの白黒↔カラーの世界の変化の鮮やかさ・・・初日は客席からどよめきが起こっていました。
最初、衣裳の仕掛けがわからなくて「どうなってるの?!」と驚いたり。

一幕終わりのジャズバーでベティーが歌う Where I Wanna Be
直訳すると「私が望む場所」とか「私がいたい場所」になると思うのですが、これを「ここ好きかも」と訳詞した土器屋利行さん天才では?
しかも「ここ好きかも ここ好きかも」と繰り返してラストだけ「ここ好きだよ」だなんて!
ステージに上げられて「恥ずかしい~」と言いつつ音楽始まるとバシッとキメて歌い始める礼真琴ベティーのイケメンぶりよ。


物語としてはファンタジーで、いささか私の苦手とする分野。
ですが、本当の自分探しとか夢を諦めない心とか、刺さる言葉や歌詞がたくさん。
ベティー自身の成長物語であると同時に、 ドウェインの、トリーシャの、キャロルの・・・ベティーを取り巻く人々の成長物語でもあり、市井の片隅に生きる私たちの心に響く、勇気をくれる物語にもなっています。
そして、胸キュンの愛の物語でもあり。

心を抉られるような人間ドラマを求める人にはもしかしたらもの足りなく感じるかもしれませんが、観ている間も終わってからも幸せで満たされて、笑顔で劇場を後にできるハッピーミュージカル。


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礼真琴さんベティー。
これでもか、というくらいキュートでコケティッシュ。 
しなやかで華やかでパワフル。
あ〜アメリカのアニメってこんな感じだよね、という話し方に始まって、歩き方や仕草もアニメから抜け出てきたよう。
それがリアル世界では段々普通になって・・・。
歌唱は圧巻。
七色の声を持つ礼さんですが、愛くるしさとカッコよさ、パワフルが共存した歌唱は聴き惚れるを通り越してトリハダものでした。
礼さんベティーが歌う Something To Shout About のすばらしさはこれから一生語っていきたい←
もちろんダンスはキレッキレ。
でもカーテンコールには知ってるいつものことちゃんがいてw


松下優也くんと水江建太くん。
2人のドウェイン 個性違っていて楽しいし、トリーシャの鈴木瑛美子さん 歌がお上手でビックリ。
1人ひとりあげてたらキリがないくらいキャスト皆さますばらしい。
パジーもとってもかわいい。

そしてヴァレンティーナの柚希礼音さん。
さすがの存在感と華、カッコよさ。
柚希さんの大きくて速くて綺麗なシェネ見られて嬉しかったし、今さらながら礼さんのダンスとタイプの違いを感じるなどしました。

見どころ聴きどころたくさんで、目も耳も足りません。
これから暑い夏を迎えますが、みんな元気で8月16日の大千穐楽まで揃って駆け抜けられますように❣️

ワタシも次に会える日を楽しみに、がんばって生きる!



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この2日間は撮影OKの特別カーテンコールありました。
こちらも目も耳も手も忙しかったけれど、本当に楽しかったです。


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初日の夜は道玄坂のお友だちのお店に伺って初日祝杯をあげました。




ハッピーミュージカル♪ 何回でも観たいしたくさんの人に観てほしい のごくらく度 (total 2535 vs 2542 )



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