
歌舞伎の魅力をより多くのお客様に知っていただこうと平成5(1993)年に始まった南座の歌舞伎鑑賞教室。
このフライヤーを見て、「あれ?何だか久しぶり」と思ったのですが、何と7年ぶりの開催だとか。
茂山逸平くんの解説に、千壽さん、吉太朗くんの「吉野山」だなんて、そりゃ観たいでしょ、と張り切ってチケット取りました。
南座 歌舞伎鑑賞教室
2022年5月15日(日) 1:00pm 南座 1階3列センター
一、歌舞伎のいろは
出演:茂山逸平
片岡千太郎 片岡佑次郎 片岡富史弥 鈴木実
(上演時間: 40分)
茂山逸平さんが狂言の冠者の姿で舞台に現れて相変わらずよいお声で「これはこのあたりに住まいいたす者でござる」と狂言の名乗り。
「今度歌舞伎の解説とやらをすることになったが、歌舞伎のことはあまりよく知らない。そうだ!四条の南座で歌舞伎鑑賞教室なるものが開かれておるらしいので、拙者も行って学んで来よう」というようなことを言って一旦引っ込みます。
再び登場した逸平くんはお着物も紋付き袴にお召し替えされていて、いつもの話し口調。
ここから解説が始まります。
狂言もチラリと聴くことができて、始まりから何だかお得感満載(そもそも全席3,500円というチケット代が驚くほど安い)。
自分は狂言師だから、とまずは能舞台と松羽目について解説。
そして、能と狂言の始まりについて簡単に説明した後、出雲阿国から始まった歌舞伎がどのようにして今の男性だけで演じる形になったのかというお話に至りました。
片岡富史弥さんが加わって、まずは普通のおっさん(笑)がどのようにして女性になるか、の実演。
富史弥さん、拵えも顔もせず、素のままなのですが、肩を落として肩甲骨を狭めて足に手ぬぐい挟んで・・・と女形をしたら劇的に変わって、会場一瞬どよめきました。
教わったとおりにやってみた逸平くんはなかなか女性には見えなかったけれど(^^ゞ
片岡佑次郎さんが登場して見得の実演や、ツケや太鼓の音が何を表しているか、といった鑑賞教室お約束の解説もありつつ、今回特に楽しかったのは、歌舞伎と狂言の女形を対比して見せてくれたこと。
続きがあります