2026年06月28日

六月大歌舞伎 夜の部


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南北の戯曲の中でも『盟三五大切』は大好きな一つで、AプロBプロある中、できれば勘九郎さん初役の源五兵衛を観たいと思っていたのですが、行けるのは土曜日の夜だけ・・・でしたがうまくAプロの日でした。


六月大歌舞伎 夜の部
2026年6月20日(土) 4:30pm 歌舞伎座 1階7列センター



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一、華舞於河賑(はながまうおがわのにぎわい)
出演:中村歌六  中村萬壽  中村又五郎  中村錦之助  中村獅童
中村時蔵  中村歌昇  中村萬太郎  中村種之助  中村米吉  中村隼人
中村梅枝  中村種太郎  中村秀乃介  中村陽喜  中村夏幹  小川加奈絵
尾上辰之助  尾上松緑  中村梅玉
(上演時間: 23分



旧暦の8月に芸者や太鼓持ちが仮装をし、評判の歌舞伎舞踊などを真似ながら練り歩いた「俄(仁和賀)」という吉原の行事にちなんだ、鳶頭や芸者連中が舞う粋でいなせな長唄舞踊。

“おがわのにぎわい”と外題にある通り、梅玉さんと松緑さん、辰之助さんを除けば出演者ほぼ小川家。
お子たちも勢揃いで華やか壮観。

時蔵さんの芸者が立ち姿からちょっと首を傾ける所作からとても綺麗で艶っぽくて、見とれました。
その時蔵さんと松緑さん鳶頭の連れ舞がすばらしくて、もっと長く観ていたかったです。

辰之助さんの芸者も綺麗でした。
先月の襲名披露興行に行けなかったのでこれが my first 辰之助。
改めまして、三代目尾上辰之助ご襲名 おめでとうございます。

私の席の周りには小川家のお子たちのご学友と思しきお子様がちらほら。
みんなお行儀よく楽しそうにご覧になっていましたが、この後の演目どーするのこれ、と余計な心配するなどしました。



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二、通し狂言 盟三五大切
序幕  佃沖新地鼻の場   深川大和町の場
二幕目 二軒茶屋の場    五人切の場  
大詰   四谷鬼横町の場   愛染院門前の場
作:四世鶴屋南北
補綴・演出:郡司正勝   演出:織田紘二
出演:中村勘九郎  尾上松也  中村七之助
中村歌昇  坂東巳之助  坂東新悟  中村種之助
澤村精四郎  中村吉之丞  澤村宗之助  上村吉弥
坂東亀蔵  坂東彦三郎  河原崎権十郎  中村又五郎 ほか
(上演時間: 3時間25分/幕間 35分)



浪人の薩摩源五兵衛(勘九郎)は、芸者の小万(七之助)に入れ込んでいますが、小万には笹野屋三五郎(松也)という夫がいます。
源五兵衛は実は塩冶家の浪士・不破数右衛門で、伯父・富森助右衛門(又五郎)が討入りのために調達した百両を三五郎の罠により騙し取られてしまいます。自分が騙されたと知った源五兵衛は、その晩、三五郎の仲間5人を惨殺。三五郎と小万はなんとか難を逃れますが・・・。


勘九郎さんと松也さんが、源五兵衛と三五郎を役替わりで演じます。
この日はAプロ。勘九郎さん源五兵衛でした。
両方観た友人に後で聞いたところ、AプロBプロで演出も違っていたのだとか。


冒頭に書いたとおり、『盟三五大切』は好きな演目でこれまで、仁左衛門さん、幸四郎さん、橋之助(現 芝翫)さん<コクーン歌舞伎>と源五兵衛を観てきました。

初日から怖いコワイという声が相次いだ勘九郎さんの源五兵衛。
評判通り、五人切も四谷鬼横町もすっごく怖かったのですが、同時に深い哀しみも感じました・・・哀しみというより絶望かな。
この源五兵衛は、何というか、とても硬質な印象を受けました。
あまり感情の起伏が表面に出ないので、言葉を選ばずに言えば五人切の場面などは狂気というより殺人マシーンのような感じ。
「五大力」だったはずの小万の腕の彫り物が「三五大切」になっていることを知った時の憤怒・・・スイッチが入ってしまった瞬間が見えるようでした。


「四谷鬼横町」は源五兵衛の登場から震えるくらい怖かったです。
小万、逃げて!と叫びたいくらいでした。
小万の手を持って刀身を握らせ、自分の手を重ねてツーッと引くところなんて、まるでワタシ自身の手が切られているように背中に悪寒が走って、きっとすごく顔を歪めて観ていたと思います、ワタシ。
小万の体から迸り出た真っ赤な返り血を浴び、それでも表情を崩さない源五兵衛の顔面の血を本水の雨が流していく様は美しさを通り越して凄絶。
雨の中破れ傘をさして、懐に抱いた小万の首を、まるで大切な宝物のように頬を寄せる源五兵衛。
この時、懐にふっと表情が緩んで、ただ一度”人としての源五兵衛を見た気がしました。


七之助さんの小万はいかにもニンでもう手の内のお役という感じ。
粋で色っぽくて、源五兵衛でなくてもコロリと騙されるというものです。
殺される時に見せる母としての情愛も切ない。
勘九郎さんはもちろん、松也さんとも同世代で共演多数なので三人三様、遠慮なくお芝居している感じがよき。
あと、あの綺麗な海老ぞり含めて、殺され方うまいですよね←

松也さんの三五郎もとてもよかったです。
親の主である不破数右衛門のために女房を餌に人を騙してでも手に入れようとした百両が、源五兵衛実は数右衛門を殺人鬼にしてしまう皮肉。そしてそれを詫びて腹を切る三五郎。

誠実で主思いで、最後まで源五兵衛をかばって自らお縄を受ける歌昇さんの八右衛門が切ない。

沢山の人が死に、その犠牲の上に何食わぬ顔?で主君の仇討ちに加わって“義士”と崇められることへの、あるいは、その忠義という名の仇討ちそのものが、恨みによるものと何ら変わることはない“殺人”であるという、鶴屋南北のシニカルな視線も見え隠れする物語。


鶴屋南北と言えば、去年の今ごろは「世話になったな、南北先生」という出門様の言葉を3日に空けず涙まじりに聴いていたなぁと思い出したり
(そこ?(//∇//))



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ポストカードも買ったわぁ



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このポスター見てるとやっぱりBプロも観たくなりますよね のごくらく地獄度 (total 2541 vs 2549 )



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2026年05月30日

大阪松竹座ラストデイ


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2026年5月26日
大阪松竹座さよなら公演 『御名残五月大歌舞伎』 千穐楽  
大阪松竹座 最後の日でした。


数々の思い出がある松竹座。
まさか自分が生きている間にその最後を見送り日が来るなんて、思ってもいませんでした。


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私が初めて松竹座に行ったのは、松竹座がまだ映画館だったころ。
映画好きの父に連れられて「風と共に去りぬ」を観ました。
幼かった私は映画の内容はほとんど覚えていませんでしたが、松竹座の内装のモダンな雰囲気はとても印象に残っていました。

1997年に松竹座が劇場として新開場してからは、本当にたくさんの舞台を観てきました。
片岡仁左衛門さんはじめ、坂田藤十郎さん、中村勘三郎さん、そして高麗屋三代など数々の襲名披露興行。
劇団☆新感線は初めて松竹座で興行を打った「阿修羅城の瞳」(2000年・2003年)、「朧の森に棲む鬼」(2007年)。
「朧」は仕事帰りに夜の部を観たりして、3日に1回くらい松竹座に通っていた印象です。
千穐楽の幕間には古田新太さんが罰ゲームで、マダレの扮装のままいつも番頭さんたちがいらっしゃる1階ロビーのカウンターで不機嫌そうに(笑)サインしていただいた姿も忘れられません。
歌舞伎NEXT「阿弖流為」(2015年)も大好きだったな。

2005年8月から始めたこのブログを検索したところ、「松竹座」で最初にアップしたのは、2005年9月19日 『夢の仲蔵千本桜』でした(こちら)。
歌舞伎公演の最初は 2006年1月 『壽初春大歌舞伎』ニザ玉の「假名手本忠臣蔵」です(こちら)。
・・・いや、それにしても、この頃の感想雑だな💦


冒頭の画像は、千穐楽カーテンコールで仁左衛門さんの音頭で大阪締めをした後も拍手が鳴りやまず、最後幕が上がって仁左衛門さんから撮影許可が出て撮った画像です。
仁左衛門さんのご挨拶聴いていたら泣いてしまいました。



以下は千穐楽の松竹座。
劇場の内外で撮ったフォトレポ。



続きがあります
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2026年05月09日

大阪松竹座さよなら公演 「御名残五月大歌舞伎」 昼の部


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大阪松竹座 ラスト2ヵ月の公演。
もちろん4月も観たのですが、まずは記憶に新しいこちらを。


大阪松竹座さよなら公演
「御名残五月大歌舞伎」 昼の部


2026年5月5日(火)11:00am 大阪松竹座 1階3列下手


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一、寿式三番叟
出演:中村歌昇  中村虎之介  中村米吉  中村又五郎
(上演時間: 30分)


又五郎さんの翁、米吉さんの千歳、歌昇さんの三番叟という小川ファミリーに、もう一方の三番叟が虎之介さんという珍しい座組。
格調高い翁と千歳の舞の後登場した三番叟。
歌昇さんの三番叟がキレッキレで所作板踏み鳴らす音も力強い。
以前、野村萬斎さんが「三番叟は”舞う”のではなく”踏む”もの」とおっしゃっていた言葉が胸にありありと蘇りました。
ほんと、この三番叟観ていると五穀豊穣も国土安穏も何でも叶いそうな気がします。

それに負けじと喰らいつく虎之介くんもすばらしかったです。
虎之介くん、昼の部3演目全部にご出演で何気に虎之介奮闘公演になっています。

歌昇さん 勢い余ってか花道で扇飛ばしてしまって、幕前の板の花道の角のところ(伝われ)に落ちたのですが、本舞台に帰る時にまるでそういう振付のように優雅に拾っていかれました👏



二、源平布引滝 「義賢最期」
出演:片岡愛之助  中村隼人  中村壱太郎  中村虎之介  
片岡松之助  上村吉弥  中村亀鶴  片岡孝太郎 ほか
(上演時間: 1時間25分)


松竹座最後の出演の演目にこの「義賢最期」を選んだ愛之助さんの覚悟をインスタグラムで読んで(こちら)、胸がいっぱいになったのですが、その言葉どおり、全身全霊の義賢でした。

客席がどよめく“戸板倒し”も”仏倒れ”も迫力満点で凄味すら感じる愛之助さん。
そうそう、ルパン歌舞伎もいいけれど、こんな愛之助さんが観たかったのよ。
役者さんって本当にすごいと思いますし、映像に頼らずすべて人力と生身の身体で表現する歌舞伎の醍醐味でもあるな、と。

折平こと多田蔵人の隼人さん。
折平って、小万っていう女房がありながら待宵姫とも恋仲ってどーよ?と思わなくもないのですが、隼人さんの折平はそれを凌駕するイケメンで、まぁ、あれなら待宵姫なぁと思わないでもありません(そこ?(≧▽≦))
隼人さんの折平は前にも観たなとブログ検索したところ、幸四郎さんが義賢を演じた2021年の八月花形歌舞伎(こちら)でした。
幸四郎さんの義賢もまた観たいし、いつか演じるであろう隼人さんの義賢も観てみたいです。

そしてこの演目観るといつも「実盛物語」の白旗握った小万の腕を思い出して切なくなるのでした。



三、鰯賣戀曳網
作:三島由紀夫
演出・振付:二世藤間勘祖
出演:中村勘九郎  中村七之助  中村歌昇  中村壱太郎  
中村米吉  中村虎之介  中村扇雀  中村鴈治郎 ほか
(上演時間: 1時間5分)


三島由紀夫が「御伽草子を題材に書き下ろした演目。
都で一番と謳われる位が高く美しい傾城蛍火(七之助)に一目惚れして仕事も手につかない鰯売りの猿源氏(勘九郎)を見かねた父親のなあみだぶつ(鴈治郎)が一計十八世勘三郎さん襲名の時、勘三郎さん猿源氏、玉三郎さん蛍火で観たこのを案じて猿源氏を大名に仕立てて廓へと向かいますが・・・。


この演目は過去に2回観ていて
十八代目中村勘三郎さん襲名披露公演(2005年/蛍火は玉三郎さん)と
その勘三郎さんの三回忌追善公演(涙)(2014年)

・・・それももう12年も前なのかと驚くばかりですが、その時の感想(こちら)を読み返してみると、冒頭の

「鰯こうえ~い」

という猿源氏の鰯売の声からとにかく「勘九郎さんが勘三郎さんにそっくりで涙がぽろぽろこぼれた」と書いていて、そういえばあの頃の勘九郎さんは世話物やるたびに「勘三郎さんに似ている」と言われていたなぁと思い出しました。
今回そんなふうに感じなかったのは、年月を経たことももちろんありますが、勘九郎さんご本人の精進の賜物かと思います。
どんな役を演じても、もうすっかり「勘九郎の・・・」を確立した感あります。

猿源氏は勘九郎さんの愛嬌と可愛さ炸裂。
身体の柔らかさと身体能力の高さも存分に発揮して、馬に後ろ前に乗ってしまって「こわいこわい」と言いながらぴょんと方向を変えるところなんてやんやの拍手と笑いに包まれていました。

凛とした美しさの中にたおやかさも見せる七之助さんの蛍火。
傾城としての立ち居振る舞いももちろんよかったけれど、出自が知れてお姫様とわかった終盤の、次郎太(いてう)にテキパキ指示出すあたりがぴったりでした。

傾城お仲間が壱太郎さん、米吉さん、虎之介さんと若手きれいどころ揃いで眼福。



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ワタクシ 松竹座で一番好きな座席は1階3列8番(かぶりつきの高揚感は別格として)。
今回はその席を選んでチケットを取りました。
数々の公演、名演を観てきたこの席に座るのもこれが最後かな。

終演後も名残り惜しそうに劇場のあちこち撮る人多々でした。


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種太郎くんの幟がひと際新しく色鮮やかで、お父様の歌昇さんが種太郎くんの頃から観てきたおばちゃん胸熱だわよ



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幕間ランチははり重さんの洋風弁当。
劇場ではなく持ち帰って自宅でいただきました。
はり重さん 松竹座閉館してもお弁当の販売は続けてくださるのだろうか(心配そこ?\(//∇//)\)



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さよならするのは寂しいけれど、昼の部三演目とても充実 のごくらく度 (total 2529 vs 2536 )



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2026年03月21日

令和の『曽根崎心中』誕生 「花形歌舞伎 特別公演」


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演目が発表された時「壱くんと右近くんなら二人ともお初も徳兵衛もできるんじゃない?」と言っていたらその通りになって、そりゃ両方観ますわね・・・ということで、松プロ 桜プロ通しました。


花形歌舞伎 特別公演

2026年3月18日(木) 11:00am 松プログラム 南座 3階6列センター/
3:00pm 桜プログラム 3階6列センター
(上演時間: 2時間30分/幕間 35分)



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一、曽根崎心中物語
(上演時間: 1時間30分)
原作:近松門左衛門
監修:中村鴈治郎
振付:藤間勘十郎
美術:前田 剛   竹本作曲:鶴澤慎治   作調:田中傳左衛門
出演:中村1壱太郎  尾上右近  
片岡仁三郎  片岡松十郎  片岡千次郎  中村翫政  上村吉太朗  尾上菊三呂 ほか


お初・徳兵衛の他に下女お玉・丁稚長蔵が役替りでした。

松プロ お初:尾上右近  徳兵衛:中村壱太郎  お玉:上村吉太朗  長蔵:中村翫政
桜プロ お初:中村壱太郎 徳兵衛:尾上右近   お玉:中村翫政   長蔵:上村吉太朗


二、花形歌舞伎 特別対談
ゲスト 松プロ 加美幸伸(ラジオパーソナリティ)
    桜プロ 木ノ下裕一(木ノ下歌舞伎主宰)




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大坂で醤油を商う平野屋の手代徳兵衛と、天満屋抱えの遊女お初は深く愛し合う仲ですが、徳兵衛は友人の九平次に大切なお金を騙し取られたばかりか、大勢の前でかたり呼ばわりされて屈辱を味わいます。その夜、天満屋に現れた九平次が徳兵衛を散々にこき下ろすのを聞いたお初は、軒下に隠れている徳兵衛に命をかけて身の潔白を証明する覚悟を問うと、徳兵衛はその決意を無言の合図で伝え、ともに果てる決心をします。夜の静寂を縫い、曽根崎の森へと向かう二人・・・。


桜プロのトークゲスト 木ノ下裕一さんは開口一番「皆さん、新しい令和の『曽根崎心中』が誕生しましたよ」と。
「『曽根崎心中』はまず近松門左衛門原作の人形浄瑠璃があって、1953年に壱太郎さんのお祖父さんが出演された歌舞伎が上演されました。
そして今回の『曽根崎心中物語』と3つの『曽根崎心中』がある」そうです。

映画「国宝」で広く知れ渡るようになった「曽根崎心中」ですが、今回の「曽根崎心中物語」はこれまで私たちが観てきた歌舞伎版と違うところがいろいろあって、そのあたりは木ノ下さんのお話がとてもおもしろくて「そうなのかぁ」が多々ありましたので、その内容を書いておきたいと思います。


◆観音巡り
近松の原作にはあってこれまでの歌舞伎版にはなかった「観音巡り」を冒頭に入れたことで、お初が徳兵衛にとって観音様であることが象徴的になって、後に例の天満屋の足の場面がエロティックなシーンであるとともに観音様にすがる人のようにも思える場面になりました。


続きがあります
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2026年01月28日

壽 初春大歌舞伎 夜の部


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1月も半ばでしたが、鏡餅はないもののまだまだお正月気分が残る華やかな歌舞伎座へ。


壽 初春大歌舞伎 夜の部
2026年1月15日(木) 4:15pm 歌舞伎座s 1階1列下手
(上演時間:4時間13分/幕間 25分・35分)




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「女暫」
出演:中村七之助  松本幸四郎  坂東亀蔵  中村歌昇  坂東巳之助
坂東新悟  市川笑也  中村勘太郎  市川寿猿  中村松江
大谷桂三  大谷友右衛門  中村錦之助  中村芝翫 ほか
(上演時間:57分)



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歌舞伎十八番のひとつ「暫」の女性版。
鎌倉権五郎景政が巴御前という設定です。
強力無双の主人公が圧倒的な強さで悪人をやっつけるというお話ですが、お芝居というより祝祭劇的な雰囲気で絵面も華やか。
初春にぴったりの一幕です。

これまでに玉三郎さん、福助さん、時蔵さんと観ていて、七之助さんの巴御前も平成中村座で観たなぁ・・と調べたら2015年でした。11年前って👀(こちら)。


玉三郎さんもそうですが、七之助さんも長身なので大きな三升の素襖にも位負けせず、華があって凛としてとてもお似合い。
悪人たちに何か言われてもプイッと横を向く巴御前が大好きなのですが、この高ビ~ぶりもお手の物です。

轟坊震斎の坂東巳之助さん、女鯰若菜の坂東新悟さん、後から登場の成田五郎の坂東亀蔵さんとよく通る声よしの役者さんが揃って万全。
茶後見は市川寿猿さん。変わらずお元気そうでお姿拝見するだけでもうれしくなります。
私は借りていませんが、イヤホンガイドではこの場面「茶後見は市川寿猿。若く見えますが95歳」と解説入ったそうで、そんなの聴いたら吹き出しちゃうな。

そして、「女暫」と言えば、なお楽しみ、すべてが終わった後の幕外。
七之助さん巴御前と幸四郎さん舞台番のやり取り楽しかったな。
それまでの無敵の女丈夫ぶりから一転、乙女で可愛らしい七之助さんと軽妙洒脱な幸四郎さん。

ほぼ幸四郎さん真ん前のお席だったのですが、七之助さん花道にいて目が忙しい。
「皆さんも(巴御前の六方を)観たいですよね?」と幸四郎さんに目線合わせて言われて、思い切り首ぶんぶんタテに振りましたよね(≧▽≦)



「鬼次拍子舞」
出演:尾上松緑  中村萬壽
(上演時間:26分)


京都・洛北の山中で山樵姿に身をやつした平家の武将・長田太郎景宗が見目麗しい白拍子と出会いますが、白拍子は実は平判官康頼の妻松の前で、色仕掛けで重宝の笛(敦盛遺愛の青葉の笛らしい)を奪い返そうとする、という長唄舞踊。

・・・ですが、初見でしかも舞踊ではもちろんそんなことはわからず💦
優雅に舞う中で腹を探り合っていたのか、と後で思うなどしました(解説を先に読まない人間なので)。
二人それぞれにいろいろな踊りを繰り広げて、次第に所作仕立てとなって最後はぶっ返りで華やか。




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新春なので幕間に幸四郎さん与兵衛とおめでたい焼きで乾杯🐡



続きがあります
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2026年01月25日

若者たちの果敢な挑戦 「新春浅草歌舞伎 第1部」


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昨年(2025年)からメンバーを一新した浅草歌舞伎。
浅草はしばらくお休みしていたのですが昨年からまた観るようになって今年で2年目です。
古典演目に真正面から取り組む若者たちの姿はいつも清々しい。


新春浅草歌舞伎 第1部
・お年玉〈年始ご挨拶〉
・梶原平三誉石切 鶴ヶ岡八幡社頭の場
・相生獅子/藤娘

出演:市川染五郎  市川男寅  中村鶴松  中村吉兵衛
尾上左近  中村橋之助  中村莟玉  中村又五郎 ほか

2026年1月15日(木) 11:00am 浅草公会堂 3階4列センター
(上演時間:3時間/幕間 30分)



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お年玉ご挨拶は尾上左近くん。
メンバーの中で最年少の左近くんから見た各メンバーについてお話されました。
今回浅草初参加の男寅さんは世界文化遺産検定1級を持っていて、初めてのご挨拶の時緊張して5分間ずっと東ティモールの話をして、以来、楽屋では「ひがティモ兄さん」と呼ばれている、と暴露されていましたw

おめでたいことがあった橋之助さんが1月20日オンエアの「行列のできる法律相談所」に婚約者とお2人一緒に出演されると紹介された後、「1月20日は私の誕生日でもあり、2部で挨拶もいたしますので、浅草歌舞伎第2部をご覧になった後、お家に帰られてからテレビを見てください」とおっしゃっていました。
昨年もお年玉ご挨拶は左近くんの回だったのですが、翌日(1/20)が19歳のお誕生日で皆様にお披露目したかったけど休演日で「何か松竹の意図が働いたのか・・・」なんておっしゃっていましたが、今年はお誕生日にちゃんと公演があって、ご挨拶もできたようでよかったです。
周りのすべての方たちへの感謝を述べた当日のご挨拶の様子がXで流れてきたのを読んでこちらまでウルウル。
特に「乳母のように」育ててくれた尾上緑さんへの感謝から泣き出してしまって、そこへ緑さんが「泣くんじゃないよ」とエールを送られたくだりは涙ナミダでした。
「曲がりなりにも普通の人間に育ったのはすべて緑さんのおかげです」って、普通どころかとてもいい子に育ってる左近くん。
これからの活躍も楽しみです。



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染五郎くんと今年襲名でお名前が変わる予定のお二人の幟


続きがあります
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