2026年03月21日

令和の『曽根崎心中』誕生 「花形歌舞伎 特別公演」


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演目が発表された時「壱くんと右近くんなら二人ともお初も徳兵衛もできるんじゃない?」と言っていたらその通りになって、そりゃ両方観ますわね・・・ということで、松プロ 桜プロ通しました。


花形歌舞伎 特別公演

2026年3月18日(木) 11:00am 松プログラム 南座 3階6列センター/
3:00pm 桜プログラム 3階6列センター
(上演時間: 2時間30分/幕間 35分)



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一、曽根崎心中物語
(上演時間: 1時間30分)
原作:近松門左衛門
監修:中村鴈治郎
振付:藤間勘十郎
美術:前田 剛   竹本作曲:鶴澤慎治   作調:田中傳左衛門
出演:中村1壱太郎  尾上右近  
片岡仁三郎  片岡松十郎  片岡千次郎  中村翫政  上村吉太朗  尾上菊三呂 ほか


お初・徳兵衛の他に下女お玉・丁稚長蔵が役替りでした。

松プロ お初:尾上右近  徳兵衛:中村壱太郎  お玉:上村吉太朗  長蔵:中村翫政
桜プロ お初:中村壱太郎 徳兵衛:尾上右近   お玉:中村翫政   長蔵:上村吉太朗


二、花形歌舞伎 特別対談
ゲスト 松プロ 加美幸伸(ラジオパーソナリティ)
    桜プロ 木ノ下裕一(木ノ下歌舞伎主宰)




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大坂で醤油を商う平野屋の手代徳兵衛と、天満屋抱えの遊女お初は深く愛し合う仲ですが、徳兵衛は友人の九平次に大切なお金を騙し取られたばかりか、大勢の前でかたり呼ばわりされて屈辱を味わいます。その夜、天満屋に現れた九平次が徳兵衛を散々にこき下ろすのを聞いたお初は、軒下に隠れている徳兵衛に命をかけて身の潔白を証明する覚悟を問うと、徳兵衛はその決意を無言の合図で伝え、ともに果てる決心をします。夜の静寂を縫い、曽根崎の森へと向かう二人・・・。


桜プロのトークゲスト 木ノ下裕一さんは開口一番「皆さん、新しい令和の『曽根崎心中』が誕生しましたよ」と。
「『曽根崎心中』はまず近松門左衛門原作の人形浄瑠璃があって、1953年に壱太郎さんのお祖父さんが出演された歌舞伎が上演されました。
そして今回の『曽根崎心中物語』と3つの『曽根崎心中』がある」そうです。

映画「国宝」で広く知れ渡るようになった「曽根崎心中」ですが、今回の「曽根崎心中物語」はこれまで私たちが観てきた歌舞伎版と違うところがいろいろあって、そのあたりは木ノ下さんのお話がとてもおもしろくて「そうなのかぁ」が多々ありましたので、その内容を書いておきたいと思います。


◆観音巡り
近松の原作にはあってこれまでの歌舞伎版にはなかった「観音巡り」を冒頭に入れたことで、お初が徳兵衛にとって観音様であることが象徴的になって、後に例の天満屋の足の場面がエロティックなシーンであるとともに観音様にすがる人のようにも思える場面になりました。


◆梅田橋
梅田橋も新しく入れられた場面ですが、正面に梅田橋を据えた装置がとてもよく、橋の下に蜆川、空に天の河、遠くの町の灯りが星くずのように見えて宇宙が広がっている壮大な宇宙観を表しているよう。
→「あの町の灯りは右近くんが絶対入れたいという希望で」と壱太郎くん。


◆効果的な音楽
音楽もとてもいいですね。胡弓が効いています。
→「胡弓も右近くんのアイデアです」と壱太郎くん。


◆”死なない”曽根崎の森
「死なへんの?!」とみんなが思う場面ですが、あの場面は私たちには見えていないけれども二人は死んで、紗幕が開いてからは極楽浄土への道行なんだと思います。
→「それも一つの観方です。ここの解釈はお客様の委ねられるところで自由に発想していただけたらと思います」と右近くん。

このラストは松プロは二人で白い花の中を通って舞台奥へ歩いて行き、桜プロは花道を歩いて去って行くという形でした。


木ノ下さんのお二人への質問が「天満屋で徳兵衛がお初の足を触るところが2回ありますが、それぞれどんな思いで触っているのか、そして触られるお初はどんな思いなのか」というものでこれもとても興味深かったです。
二人とも1回目は「死ぬる覚悟が聞きたい」という言葉に象徴されるように「私も」「僕も」とお互いに死ぬことを確かめ合う気持ちで、2回目は右近くんの「ズバリ、あれは男と女のまぐわいだと思っています」という答えが印象的でした。


こんな感じで木ノ下さんのお話あと5時間ぐらい聴きたかったし、あのお話を踏まえてもう一度舞台を観たいと思いました(チケットないけど💦)。
壱太郎くんも右近くんもあんなに意図を汲み取ってもらってきっとうれしかっただろうな。
終演後、南座出たら木ノ下さんフツーに立っていらしたので思わず「お話すっごくおもしろかったです。ありがとうございました」と言ってしまいました←


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壱太郎くんと右近くん 役づくりそれぞれ違っていて興味深かったですが、右近くんのお初の方が儚げな印象だったの意外でした。
お二人とも声も口跡もよいのでお初も徳兵衛も台詞がよく入ってきます。
踊りにも長けていらっしゃるお二人なので所作も綺麗。
翫政さんと吉太朗くんがお玉と丁稚長蔵役替りしていることもあってか二つのプログラムで少し雰囲気違っているのもおもしろかったです。

九平次ほんとどうしようもないヤな奴ですが、松十郎さんがやるとオトコマエだしエエ声だし何だか色っぽいしで「ん?九平次くん キミ?」となっていたところ、幕間に松十郎さんの絵馬発見してウケました 。


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この公演チケット完売していますが、トークの時にお二人が「今日初めて歌舞伎観たという人✋」と募ると私の周りでもたくさん手が挙がっていました。
「その中で『国宝』を観て歌舞伎観てみようと思った人✋」でほぼ同じ人たちが手を挙げていらっしゃって、「国宝」効果恐るべし!

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藤十郎さん 鴈治郎さんの「曽根崎心中」のポスター掲出されていて、やっぱ相当濃いなと思うなどしました。


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人気は大変結構ですがリピートしたい時にチケットないの切ない のごくらく地獄度 (total 2523 vs 2527 )


posted by スキップ at 22:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 歌舞伎・伝統芸能 | 更新情報をチェックする
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