2026年02月07日

今日がその日ではござらぬ 月組 「侍タイムスリッパー」


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              ©宝塚歌劇団

製作費2600万円の自主制作映画。
2024年8月、たった1館から上映が始まり、口コミで瞬く間に370館を超える映画館で上映されて、日本アカデミー賞最優秀作品賞はじめ数多の映画賞を受賞した大ヒット映画の初舞台化。
「えっ!この作品を宝塚で?!もう?」と驚きましたよね。


宝塚歌劇 月組公演
ミュージカル 「侍タイムスリッパー」
原作:安田淳一
脚本・演出:小柳奈穂子
作曲・編曲:手島恭子
振付:御織ゆみ乃  若央りさ  
殺陣:清家一斗   装置:木戸真梨乃   衣裳:加藤真美
出演:鳳月 杏  天紫珠李  風間柚乃
梨花ますみ  佳城 葵  英かおと  妃純 凛  大楠てら  羽音みか  
彩路ゆりか  咲彩いちご  槙 照斗  花妃舞音  美颯りひと  天つ風朱李  
美渦せいか  雅 耀/汝鳥 伶  夏美よう  輝月ゆうま ほか

2026年1月31日(土) 11:00am 東京建物 Brillia HALL 箕面 1階12列センター/
3:30pm 1階22列下手
(上演時間:3時間/休憩 30分)



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物語:幕末の京都。会津藩士 高坂新左衛門(鳳月杏)は家老(夏美よう)から討幕派の長州藩士を討つよう密命を受けますが、標的の武士と刃を交えた瞬間、落雷によって気を失ってしまいます。目を覚ますと、そこは現代の時代劇撮影所でした。140年前に江戸幕府は滅び侍すら消滅した現代にタイムスリップしてきたことに愕然とする高坂でしたが、時代劇に携わる人々の人情に支えられ、“斬られ役”として生きていくことを決意します・・・。


映画は昨年星組観に東京へ通っていたころ、JAL機内ムービーで3回に分けて(1回のフライトでは時間が足りず)観て、とてもおもしろかったのでヅカヲタの友人たちにも「おもしろかったよ~」と話していたところこの作品が発表になって、「なんてタイミング!」と驚いたものでした。

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基本的に映画を踏襲しつつ、まんま映画と同じところも新たに挿入された部分も、小柳奈穂子先生の脚本・演出冴え渡っています。
もちろん、登場人物一人ひとりを舞台の上で息づかせる月組の皆さますばらしい👏
特にギャグやアドリブを入れる訳でもないのに2回観ても新鮮に笑えるのほんとすごいです。


映画版で大好きだったショートケーキの場面。
優子さん(天紫珠李)が手土産に持ってくる設定になっていましたが、新左衛門が初めて見て食べるショートケーキのおいしさに感動して「誰もがこのような美味い菓子を食べられる、日本はいい国になったのですな」と涙ぐむ姿にウルウル。

クライマックスの新左衛門と風見恭一郎(風間柚乃)が真剣をまじえる場面の迫力も凄まじかったです。
目いっぱい斬り合っていながら刀を寸止めして、互いの刀や体に触れることのない殺陣。玉砂利を踏みしめる音、衣擦れの音、互いの息づかいだけが聞こえます。まさに”命の獲り合い”をしている張り詰めた空気感。客席じゅうが静まり返って集中して観ていました。
ここ、恭一郎が負けますが、現代では先にタイムスリップした恭一郎が30歳ぐらい?年上のはずで、段々息が上がって体力的に持たなくなってくる風間さんの細やかな演技もすばらしかったです。

そしてラストの「今日がその日ではござらぬ」。
鳳月さん新左衛門の照れと弱気とぼけた風味・・・本当に愛おしい。
それを見て笑う恭一郎さんがまたねー(≧▽≦)

余談ですが、「今日がその日ではない」というこの台詞、なくなっていく時代劇への言葉として先に出てきますが、「トップガン マーヴェリック」で「戦闘機はいずれ君らを必要としなくなる。命令に違反するコスパの悪い人間はお払い箱になり、無人機の時代がやってくる」と言われたマーヴェリックが静かに切り返したひと言 "But not today."(だとしても、それは今日ではありません)と重なりますね。


映画になくて舞台で加えられたのは、家老と五月(花妃舞音)父娘の存在と白虎隊。
特に白虎隊の場面は、故郷会津藩の痛ましい歴史を知って深刻なスランプに陥ってしまう新左衛門により説得力を持たせていました。
白虎隊に初々しい下級生をキャスティングするあたり、小柳先生の手腕が光ります。
松平容保公&会津藩贔屓の不肖スキップ。
会津を想って涙流しながら歌う鳳月杏さん高坂新左衛門さんにウルウル。



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そしてフィナーレですよ。
まるで時代劇賛歌♪
もう、小柳先生ってば!
優子さんと同じく私もおばあちゃんの膝の上で時代劇見て育ったので全部知ってる曲だし何なら全部歌えます。

汝鳥伶さん・夏美ようさん・梨花ますみさんというご老体(失礼!)3人センターで「マツケンサンバ」。
周りは下級生で固めて、みんな同じ月組カラーの黄色と黒のコスチュームで。

つづく群舞は「銭形平次」。
ダンスはもちろん、風間柚乃さんと輝月ゆうまさんの昭和ヴォーカル👏
そして男役群舞は「水戸黄門」から「ああ人生に涙あり」。
散々キザって踊った後、いい声で歌う英かおとさん。

デュエットダンスは「大岡越前」と「必殺仕事人」のテーマ。
「大岡越前」のあの少し哀愁を帯びたメロディがあんなにデュエダンに合うなんて。
そして、必殺の♪パァララーン は聞こえた瞬間マチソワとも大笑いしました・・・知っていたのに。
鳳月さんも天紫さんももちろんピクリとも笑わず、キメキメでラストのポーズ取るのもほんとすごい。


”芝居の月組”という言い方はあまり好きではないのですが(月組に限らず、”・・・の”というのが好きではない)、下級生一人ひとりに至るまで皆さまとてもよかったです。

鳳月杏さん高坂新左衛門。
およそタカラヅカのトップスターとはかけ離れた役でしかもオジサンですが、オーラ消しつつ可愛らしさ山盛りでとても魅力的でした。
見るもの聞くものに驚いたりとまどったりする姿がとても自然。
時折隠しても隠し切れないカッコよさもキライと放ちつつ。
鳳月さんの歌、やっぱり好きだなぁと改めて思いました。

天紫珠李さん山本優子も同様にトップ娘役の華やかさとは別次元の役。
自然な演技で好感。長身なのでポロシャツにスリムなデニムもよくお似合い。
物語のナレーターも兼ねていましたが口跡よく言葉がよく届きます。

風間柚乃さん風見恭一郎。
一幕終わりの登場シーン・・・ブラインド覗くところね・・・は知っていても笑ってしまいました。
鳳月さんより8学年後輩の風間さんですがちゃんと年上に見えて本当に上手い。
最初の幕末の場面では青年志士だったかと思いますが、ラストの殺陣のところでも前述したように、新左衛門より前の時代にタイムスリップして30年この世界で生きていたことが佇まいやある種の諦念のようなものからも感じられてすばらしかったです。

いかにもひと昔前の時代劇スターといった佇まいの英かおとさん錦京太郎さん。
水も滴るイケメンで頭身バランスすばらしくて華やかでとても目を惹かれました。
「これにて落着!以後、心配ご無用」すっかりお気に入りです。

汝鳥怜さん 西経寺のご住職にしか見えないし、梨花ますみさんも映画の節子さんそのままだったし、輝月ゆうまさんの関本さんは殺陣師そのものだし、佳城葵さんの井上所長なんて出てくるたびにおかしいし、マツケンサンバの走り方キレキレだし、暴れん坊将軍と二役の大楠てらさん武者小路監督 サングラス似合いすぎだし、ミワ(彩路ゆりか)・マキ(槙照斗) ・シュリ(天つ風朱李)の斬られ役3人とも関西出身でイキイキしてるし、美颯りひとさん村田左之助オイシイし・・・と書ききれません。


それにつけても、ミワくんが「明日のパン買うて帰ろう」って言ってましたが、「明日のパン」って言うの関西だけらしいですが、明日のパンって言わない民は明日のパンのこと何て言うの???



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東京建物 Brillia HALL 箕面。
初めましての劇場でしたが、新しくて綺麗なのは元より、段差のある客席でとても見やすくてよき。
駅直結でアクセスもグッドでした・・・箕面だけど(^_^;)




月組のもう一方の別箱「雨にじむ渤海」がチケット取れず配信もこの公演の観劇と重なって観られなかったのが返す返すも無念💦 の地獄度 (total 2514 vs 2515 )


posted by スキップ at 19:25| Comment(0) | TrackBack(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする
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