
MCコーナーが終わり「ここからは最後までノンストップでまいります」とひろ香祐さんの言葉で後半戦スタートです。
宝塚歌劇 星組公演
礼真琴 日本武道館コンサート
「ANTHEM-アンセム-」
総合演出・ステージ制作:大田高彰(インターグルーヴプロダクションズ)
構成・演出:竹田悠一郎
出演:礼真琴
他の出演者、スタッフ、観劇日時は前記事(Part Ⅰ)と同じ(こちら)

Phrase4 Keep Going は、プレお披露目以降の礼真琴さんの主演作をメドレーで振り返るパート。
プログラムのセットリストには「Keep Going」というタイトルだけで詳細は記載されていませんでした。
礼さんが「劇場でいろんな役を演じてきた」みたいな曲(記憶が大変大雑把💦)を歌って、そこへ「眩耀の谷」の曲を綺麗なソプラノで歌う白妙なつさん(衣裳も「眩耀」のもの)が現れ、さらに「Le Rouge et le Noir」のジェロニモの扮装の暁千星さん(衣裳は初日と千穐楽が赤、1/19・20は黒)が登場して、舞台を見守る進行役となり、ここから怒涛のメドレースタート。
まずいろいろなショーの衣裳を身にまとった娘役さんが登場して、「JAGUAR BEAT」から ♪マジ マジ マジッ~ク と「CRYSTAL FANTASY」
男役さんは一人ずつ役の衣裳をつけ、その作品の曲を歌い、そこに礼さんが加わって一緒に歌うという形。
楽曲と歌ったメンバーは以下のとおり。
七つの海七つの空 (エル・アルコン─鷹─) 蒼舞咲歩
柳生十兵衛見参 (柳生忍法帖) 天飛華音
手をのばせば (モンテ・クリスト伯) 夕陽真輝
エジプトは領地を広げている (王家に捧ぐ歌) ひろ香祐
生命をつなぐ (眩耀の谷) 世晴あさ
Jaago! (RRR) 奏碧タケル
道を開けろ僕が通る (ロックオペラ モーツァルト) 夕渚りょう
The Next Generation! (めぐり会いは再び next generation) 和波煌
光をこの手に (Le Rouge et le Noir ~赤と黒~) 希沙薫
天使の歌が聞こえる (ロミオとジュリエット) 凛央捺はる with 小桜ほのか
夜明け色に、咲いた花 (ディミトリ) 鳳真斗愛
サ・イラ・モナムール (1789) 天希ほまれ
あの日の記憶 (記憶にございません!) 彩紋ねお
ヒーローになれ (BIG FISH) 礼真琴
孤独 (VIOLETOPIA) 礼真琴
娘役さんの衣装:
白妙なつ「眩耀の谷」・紫りら「Ray-星の光線-」・澪乃桜季「モアー・ダンディズム!」・小桜ほのか「Gran Cantante」・
都優奈「JAGUAR BEAT」・綾音美蘭「VERDAD!!」・乙華菜乃「VIOLETOPIA」・碧羽陽「Tiara Azul -Destino-」
ワンフレーズずつですが、男役さんたちみんな歌うまくて衣裳もお似合い。
そこに絡んでハモる礼さんが瞬時に声や表情、所作までその役にガラリと変わってトリハダものでした。
曲のつながりもテンポもとても良くて、すばらしいメドレーにうれしさとなつかしさ、そして一抹のさびしさで泣き笑いです。
そしてラストの「孤独」は、「VIOLETOPIA」を観た時、どうしようもない孤独感に毎回泣きそうになりながら聴いた曲ですが、ホリゾントの上2段にそれぞれの役のみんながズラリと並び、それをステージ側から眺める礼さんが何とも言えない穏やかな表情で微笑んでいて、「ああ、孤独じゃないんだな」と感じました。
役の振り分けも、天飛華音さんの柳生十兵衛は新人公演で演じた役だし、蒼舞咲歩さんの「エル・アルコン」は全国ツアーでたくさんの休演者が出た時に急遽代役をやって大変だった公演だし、和波煌さんは「めぐり会いは再び」でルーチェの子ども時代を演じていて・・・といろいろ考えてキャスティングされたのかなと思っていたら、「歌劇」誌 2月号 夕渚りょうさんの「えと文」に、「ことさんが一人一人のことを考えて決めてくださった」と書いてあって、本当になんて人だ・・・と思いました。
しかも「譜面を初めて見た時は、各役の歌をことさんと一緒に歌える事を知り、至る所で嬉しい悲鳴が」という文にもみんなの喜びと、きっと気合を入れて歌もお稽古したんだろうなと想像してまた涙ぐむなどしました。
続く Phrase5 Impulse は礼さんが演じてきた悪役 ヴィランズメドレー。
いやいや、これまで数々演じてきた役を「悪役」に特化したコーナーなんて、センス良すぎます。
これまでにも何度も書いてきたのですが、悪役フェチの不肖スキップ、礼さんが「オーム・シャンティ・オーム」のムケーシュ役で歌った「バラ色の人生」が死ぬほど好きで、公演前に稽古場情報でヴィランズメドレーがあると知って、「バラ色の人生が聴けるかも!?!?」と期待していたら、初日にプログラムでこの曲見つけてランチ食べる手が震えましたよね(大げさである)。
まず、暁千星さんを先頭に花道に殺陣一列に並んで不穏なダンス。
ダンサーありちゃんの本領発揮のダンス、超クールでした。
みんなが本舞台に戻って踊っているところに、舞台センターのセリからポップアップして礼さん登場。カッコ良すぎる。
あんなに高くジャンプして、あんなに高いヒール履いているのにカッコよく着地して、唇片方だけ上げていかにも悪そうな不敵な笑みを浮かべて。
そこからのタバコを吸いながらの「バラ色の人生」は2017年に観た時より悪の凄味も色気もマシマシ⤴⤴
暁さんの「宿命」も迫力マシマシ⤴⤴
そしてこれも大好きな曲「私から憎しみを奪うな」。
この曲の時ダンスで絡む天飛華音さんが女性役のようなポジションで礼さんに妖しく寄り添ったり礼さんから顎を撫で上げたりされていて、「アマトが礼さんのオンナになった」と話題になりました😆
心の底まで響く礼さんの重低音ヴォイス・・・シビれる

この後、「BIG FISH」から魔女が歌う「お前のほしいもの」が入っていたの少し驚きましたが、武道館に響き渡る都優奈さんの迫力ヴォーカルに聴き惚れました。
「ディミトリ」から暁さんアヴァクの「仕える王は私が選ぶ」と続いて
「マダム・ギロチン」。
2017年にショーヴランを演じていた時とは全く別モノで、“今の礼真琴”だからこその「マダム・ギロチン」震えました。
ここ振付もとてもカッコよくて、礼さん先頭にみんなが両手広げて一列になって舞台から花道まで行進していくところ、このショーヴランなら民衆を先導してフランス革命なんてすぐ達成だなと感じたのですが、振付の KAORIalive 先生が「礼帝国のイメージ」とXで発信されていて、「なるほどなー」と大いに納得した次第です。
そして「最後のダンス」。
ヅカ版東宝版含めて初めて聴くアプローチで誰のトートでもなく礼真琴のトートでした。
宝塚歌劇で礼さんのトートを観ることはできなかったけれど、この曲を聴くことができて本当に幸せでした。
卒業を決めた今、”男役の礼真琴” をこよなく愛する私たちファンへの礼さんの最大級のプレゼントなのではないかと思います。
続く「栄光の日々」はもう胸がいっぱいで毎回涙ナミダ。


日替わり曲の「Soranji」と「君の願いが世界を輝かす」。
「Soranji」は舞台センターでスタンドマイクで、「君の願いが世界を輝かす」は再びトロッコで会場を回ってくれました、
「あなたがいることで」はひろ香祐さんのソロで始まるのですが、歌詞の最初からではなく
目が合えば笑って 一緒にいれば楽しくて
共に過ごした毎日は かけがえのないものだった
で始まるの、ズルくない?
こんなの、絶対に泣くでしょう。しかも同期のひーろーが歌うって・・・。
みんな白い衣裳で、白い雪がたくさん降ってきて。
ラストは礼さんが楽曲のプロデュースにも参加した「souls「。
事前に配信もされましたので鬼リピート済みでしたが、ナマで聴くのはまた格別です。
君はまだ いまはただ
塞ぎ込むことしか出来ないけど
君がまだ 望むなら
その気持ちを僕が絶やさないから
憧れの先へ!
Guide your soul
少しツライ日々を送っていたこの期間、どれだけこの曲に背中を押してもらったことでしょう。
礼さんが階段を上がって二層目の階に立って幕が降り、全キャストが映像で紹介された後のアンコール。
ここからはプログラムのセットリストにも記載されていませんでしたので、礼さんが「私が宝塚を目指そうというきっかけになった作品の曲です。この曲をいつか歌いたいと思い、それでもまだ早い、まだ早いと、いつか一人前になったらと思い続けてきたのですが、卒業を決めた今、この武道館の舞台で挑戦したいと思いました。聴いてください『星を継ぐ者』」と紹介された時、初日は思わず「ええぇ~っ」と声が出てしまいました。
礼さんが初めて宝塚歌劇を観た「龍星」で安蘭けいさんが歌った曲。
安蘭けいさん退団公演のサヨナラショーで「ちえに歌ってほしい」と言われて柚希礼音さんが歌った曲。
柚希礼音さん退団前の最後のディナーショーで紅ゆずるさんが歌った曲。
泣くよね

オーラスは「This is Me!」
武道館の高い天井を突き抜けて響き渡る礼さんのハイトーンボイス。
22名とは思えない星組生の圧巻のコーラス。
映像も紙吹雪も、降り注ぐ煌めく光に包まれた空間。
あの光景は一生忘れることができないと思います。
礼さんがすばらし過ぎるのはもちろん、暁千星さん、天飛華音さんの両輪をはじめ出演者1人ひとりに活躍の場があって、チームとしてのコーラスも群舞も圧巻で、みんな楽しそうにイキイキ歌い踊る姿に最大限の拍手を。

千穐楽カーテンコール。
最後にくるりと客席に背を向けてみんなの方を向いて「そして・・」と言う礼さん。
察して泣き始める天飛さんはじめ組子たち。
その様子を見て「1回やめよう」とみんなの列に戻った礼さんの目にも涙。
「私と一生に最高の思い出をつくってくれてありがとう!」と礼さん。
受け取るメンバーみんな泣いていて、その涙顔と礼さんの背中を見る客席のワタシも胸がいっぱいでグショグショに泣いて


4年と少し前 星組パッション爆誕の瞬間に幸運にも立ち会えたワタクシですが、この日「史上最多人数の星組パッション⭐️」…きっと来世まで語り継がれるであろうw…に参加できて、この上なき幸せでした💕
最後にみんな一斉に礼さんに抱きつくメンバー。
礼さんもみんなも晴れやかな笑顔で、本当に幸せに満ちた光景だったな。
個人的な事情でかなり凹んでいて、行けるかどうかも不透明な状況でしたが、
こうして無事に見届けられたこと、たくさんたくさん背中を押してもらったこと
いろんなことに感謝の気持ちでいっぱいです。
きっと
ずっと
忘れません!

「ANTHEM」のごくらく度 はかり知れません・・・ので countless!