2024年07月28日

ほのぼのやろーぜ 花組 「Liefie-愛しい人-」


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花組別箱のもう一方のチームは聖乃あすかさん東上初主演作品。おめでとー
大阪公演(シアター・ドラマシティ)が3日間しかなくてチケットが全く取れなかったところ、お声がけいただいて、思いがけず東京で観ることができました。


宝塚歌劇 花組公演
ロマンチックコメディ 「Liefie(リーフィー)-愛しい人-」
作・演出:生駒怜子
作曲・編曲:手島恭子
振付:若央りさ  AYAKO   擬闘:栗原直樹
装置:川崎真奈   衣裳:薄井香菜
出演:聖乃あすか  七彩はづき  美風舞良  峰果とわ  泉まいら
侑輝大弥  三空凜花  初音 夢  鏡 星珠  真澄ゆかり/一樹千尋 ほか

2024年7月24日(水) 11:00am 日本青年館ホール 2階1列上手
(上演時間:2時間30分/休憩 25分)



物語:オランダの小さな街で新聞記者として働くダーン(聖乃あすか)は誰もが思わず笑顔になるような、世界を明るくするような、そんな“言葉”をダーンは探して、自ら新聞の広告欄を購入し、街の人を取材したニュース「あなたに伝えたいこと」を掲載しています。
掲載紙が発行されると、ダーンは必ず幼馴染のミラ(七彩はづき)が働くカフェを訪れます。幼い頃に両親を交通事故で亡くし祖父ヨハン(一樹千尋)のもとで育ったミラは大人になるにつれ笑わなくなっていました。ダーンとミラは告白はしていないもののお互い好き合っていて、周りの人たちもそれをわかって見守っていますが・・・。


ダーンはじめ記者たちがみんなで♪ほのぼのやろーぜ と歌う通り、”ほのぼの”がキーワードかな。
基本的に登場人物は善人ばかりで、「そんなことになるなんて!」という事件も裏切りも起こりません。
先に観た「ドン・ジュアン 」との世界観の落差に戸惑いますが、この振り幅の大きさもまたタカラヅカ。

地方の新聞社で社会的な事件もそれほど起こらないとはいえ、あんなにたくさん若い記者がいてみんなで♪ほのぼのやろーぜ と歌いのはあまりにものどかでユル過ぎて、観ていてちょっと引く不肖スキップ。
ま、社長(美風舞良)も社長ですしね💦

ミラが笑わなくなった理由は両親が亡くなった事後で自分ひとり生き残ってしまったことのトラウマなのかなと思いますが、それについて語られることはなく・・・というか、脚本すべてについて言葉足らずの印象を受けます。
たとえば、レオ(侑輝大弥)がダーンやミラを敵視する原因が同じように両親を亡くした自分と、周りの人々の愛情に包まれて育ったミラへの妬みだというのは「えっ!それ??」と拍子抜けでした。ミラの両親の事故に関係のある人物なのかと思いきや、という感じ。
新聞社の中で厳しめキャラのジェームス(泉まいら)がヤン(初音夢)のパパだと発覚するラストはハッピーエピソードでしたが、それまで妻子と別居していた理由も一切語られないのはいかがなものか。

・・・と脚本や演出に不満はありつつ、役者さんたちの熱演で舞台は楽しい仕上がりでした。

聖乃あすかさんダーン。
等身大の若者でありつつ、リアル王子様感。
端正な顔立ちに金髪がよく似合って、歌唱もますます安定。
フィナーレがダーンとミラの結婚式に見立てられていて素敵だたのですが、ラストの白いスーツの似合いっぷり
白スーツといえば、胸ポケットに飾ったお花がミラのブーケとちゃんと色を合わせてあって、衣裳さんのこんな細かいお仕事好きです。

ダーンの対照として存在する侑輝大弥さんの男っぽいレオ。
翳りある表情と暗い眼がセクシー
侑輝大弥さん 普段のお話ぶりはふんわりした印象ですが、この切り替わりこそ役者!という感じ。ステキでした。

七彩はづきさんは綺麗な歌声もお芝居も高値安定でかわいいミラですが、現代もので衣裳も普通でというヒロインはあまりしどころがなくて、等身大なところがかえって宝塚のヒロインとしては難しいという印象でした。
あと、アンナにやきもち焼く変顔?はもう少しがんばっていただきたい(そこ?(≧▽≦)

そのアンナの真澄ゆかりさんは失礼ながら非見識でどなたかわからず、休憩時間にプログラムで確認しました。
こんな大きな役するのは初めてではないかしら?
美人さんで歌もお上手。これからのご活躍も楽しみです。

娘役でもう一人 ヤンの初音夢さん。
「ヤン いい仕事した?」が口ぐせのちょっと小生意気な少年がピタリとハマっていました。
宝塚の娘役さんって本当に子役がお上手。

後醍醐天皇とか西太后とか、個性的な役の印象が強い一樹千尋さんの優しいヨハンおじいちゃんが新鮮でした。
木製の椅子をたくさん組み合わせた舞台美術も印象的でした。



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青年館ホールのフォトスポットになっているこちら
どのホールにもこんなところあればいいのに



今回2階最前列だったのですが、若い記者さんたち、台詞がよく聞こえないことがありました ガンバレー の地獄度 (total 2275 vs 2281 )




posted by スキップ at 19:36| Comment(0) | TrackBack(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする
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