2024年06月01日
映画で予習 「BIG FISH」
原則として「舞台で観るものは事前情報入れたくない」人間で、予習はしない・・・といういかしたくないタイプなのですが、この作品は川平慈英さん主演でミュージカル化されたこともあってストーリーはぼんやり知っていますし(舞台は観ていない)、観劇回数も限られていることから、「映画観ておくかな」と思っていたところに折よくNHK BSでオンエアがありまして、これは!と録画して観ました。
思えば、宝塚歌劇それも星組に限って言えば、オリジナル作品や再演を除いて、「柳生忍法帖」も「ディミトリ」も事前に原作読みましたし、「RRR」は映画館で観て、何なら次回作「記憶にございません」もDVDレンタルして観たって・・・めちゃ予習していますね、ワタクシ💦
「ビッグ・フィッシュ」(2003年アメリカ映画)
原題:BIG FISH
監督:ティム・バートン
製作:リチャード・D・ザナック
原作:ダニエル・ウォレス 脚本:ジョン・オーガスト
美術:デニス・ガスナー 音楽:ダニー・エルフマン
出演:ユアン・マクレガー アルバート・フィニー ビリー・クラダップ
ジェシカ・ラング ヘレナ・ボナム・カーター アリソン・ローマン ほか
(上映時間:125分)
ストーリー:
自らの人生を巧みに語って、聞く人を魅了するのが得意なエドワード・ブルーム。
未来を予見する魔女のこと、一緒に旅をした巨人のこと、人を襲う森とその先にある美しい町のこと。彼が語る「人生のストーリー」に誰もが楽しく、幸せな気分になりました。一人息子のウィルも幼い頃は父の奇想天外な話が好きだったが、年を取るにつれそれが作り話であることに気づき、いつしか父の話を素直に聞けなくなっていました。自分の結婚式にエドワードがウィルの生まれた日に巨大な魚を釣った話で招待客を楽しませた時、不満が爆発する形でウィルは父に今夜の主役は自分であると訴え、一方的に父と疎遠になります。
そんなある日、母サンドラからエドワードの死期が迫っていると連絡を受けたウィルは妻のジョセフィーンとともに実家に帰ります・・・。
ダニエル・ウォレスの同名小説を原作としてティム・バートン監督が2003年に映画化した作品。
「ティム・バートンって、こんな優しくてハートウォーミングな作品もつくるんだ」というのが観終わった後の第一印象。
映画はかつてほど数多く観る訳ではありませんが、ティム・バートンといえば「バットマン」「シザーハンズ」「チャーリーとチョコレート工場」といった作品の独特な世界観のイメージが強かったのです。
後で調べる中で、元々はスティーヴン・スピルバーグが監督する予定だったと知り、なるほどと納得もしたり。
「父と息子の葛藤と理解」がメインテーマになっていますが、どこまで本当なのか空想なのかわからないエドワードの経験譚が映像で展開されて、ビジュアル的にも楽しい。
ポスターにもなっているエドワードがサンドラの好きな黄水仙の中でプロポーズする場面は夢のように美しくて、多幸感に満ちています。
というか、サンドラ、どうしてドン・プライスみたいな男を選んで婚約していたの?と思わないでもありません(^_^;)
そんなサンドラが、バスタブに全身顔まで浸かったエドワードを見つめながら、自分も洋服を着たままバスタブに入って抱擁するシーンがとても印象に残りました。
最初の求愛はエドワードからの一方的なものだったけれど、サンドラは彼を深く理解し、愛情深くずっと寄り添ってきたのがよくわかります。
ウィルについては、まぁそんな感じになるよね、そしてそういう風に父親に理解を示すようにもなるよね、と思いますが、この作品が子どもを持つ男性に特に支持されているというのもわかる気がします。
ラストはいかにもファンタジーですが、祝祭的にムードもあって、それまでエドワードの話に出てきた人たちが揃って見守っていて、観ていて悲しいのかハッピーなのかわからない涙が流れました。
楽曲もとてもいいと聞いていますので、ミュージカルとしてどんな舞台になるか楽しみです。
それにしても、映画でこんなに泣くぐらいだから舞台では、まして礼真琴さんのエドワードでは、どれほど泣かされることやら の地獄度 (total 2266 vs 2270 )
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