2023年01月18日
真風涼帆が歩いてきた道 宙組 「MAKAZE IZM」
今年6月11日をもって退団が決まっている宙組トップスター 真風涼帆さんのリサイタル。
昨年7月の「FLY WITH ME」がLDHとのコラボで楽曲もそちら寄りだったのに対し(パン屋さんでアルバイトをしていた少女時代の真風さんの寸劇もありましたが)、今回は純粋に”真風涼帆のこれまでの歩みを思い出のナンバーを中心にしたリサイタル”。
歌と踊りで綴る真風涼帆が歩いてきた道。
懐かしい曲モリモリで楽しかったです。
宝塚歌劇 宙組公演
真風涼帆リサイタル 「MAKAZE IZM」 ライブ中継
構成・演出:石田昌也
作曲・編曲:手島恭子 太田健 高橋恵 玉麻尚一
振付:御織ゆみ乃 若央りさ AYAKO 平澤智 百花沙里
装置:稲生英介 衣装:大津美希
出演:真風涼帆 寿 つかさ 松風 輝 桜木みなと 秋音 光 紫藤りゅう
小春乃さよ 瑠風 輝 若翔りつ 優希しおん 天彩峰里 真名瀬みら
水音志保 雪輝れんや 潤 花 花宮沙羅 湖風 珀 夢風咲也花 有愛きい
彩妃 花 嵐之 真 愛未サラ 美星帆那 鳳城のあん 風羽咲季
2023年1月15日(日) 3:30pm TOHOシネマズなんば スクリーン6
(東京国際フォーラム ホールC)
(上演時間:2時間)
構成・演出の石田昌也 先生はこの作品を担当するにあたりすこし躊躇されたのだとか。
それは、「FLY WITH ME」を観て、自分が新しい時代について行けてないという思いがあったからだそうです。
「へぇ~、自覚あるんだ」と意外でした(毒舌(≧▽≦))
よくも悪くも石田先生らしくもあり、オーソドックスなつくりで破綻なく、真風さんファンにとっては満足なショーだったのではないかしら。
休憩なしの1時間40分(MC長かったりカーテンコール含めて実質2時間)。
1.オープニング
2.ダンディー
3.風と共に去りぬ
4.ジャポネスク
5.海人イレブン
6.ガール・IZMからフィナーレへ
7.アンコール 希望という名の光
という7つのパート構成でした。
♪俺は俺らしく 君は君らしく 胸を張って生きてゆこう
というポジティブなテーマソング「MAKAZEIZUM」から始まるプロローグの後、トップバッターは桜木みなとさん。
「カルトワイン」から「ワイン狂想曲」。
この曲やっぱり好きだし「カルトワイン」もう1回観たかったなと思いました。中止になってしまって本当に残念。
「ダンディー」のコーナーでは、寿つかささんの「Mr Bojangles」が始まってびっくり。
真風さんのトップお披露目公演のショー「シトラスの風」(2018年)の中ですっしーさんが踊った名場面で、力つきて動かなくなる老ダンサーがとても印象的でした。あれをもう一度観られるなんて。もしかしてすっしーさんも真風さんとともに退団か専科異動かな?と余計な勘ぐりをしてしまいました。
「オーシャンズ11」から 「JACKPOT」、「ロミオとジュリエット」から「今日こそその日」とヒットナンバーが続きます。
こうしてみると、真風さんは星組三番手時代(つまり柚希礼音さんトップ時代)からずっと観ていたなぁと改めて思いました。
宙組に異動してからも、観ていないのは多分博多座の「黒い瞳」だけだったのではないかしら。
「NICE GUY‼」では、桜木みなとさん主導で客席も手拍子で参加。
「お茶の間でも、映画館で観ている人もやって」とおっしゃって隣のカップルの男性は手拍子していました。
石田先生が他の演出家の先生方に「真風さんでどんな役が観たかったか?」というアンケートを取ったところ第一位は「風と共に去りぬ」のレット・バトラーだったということで「風と共に去りぬ」コーナー。
潤花さんスカーレットの「明日になれば」から始まって、真風さんの 「さよならは夕映えの中に」、桜木みなとさん中心のハット使ったカッコイイ男役群舞「セントルイス・ブルース」そして、真風さん・潤さんの「ナイト&デイ」とたっぷりでした。
確かに真風さんはレットの拵えがとてもよくお似合い。華やかで力強い潤花さんのスカーレットもよかったです。まぁ、歌はアレだけども。
すっしーさんとのトークで真風さんが「(レットは)タカスペでもやりましたし・・」とおっしゃった途端、スカーレットのあの白いドレスを着た芹香斗亜さんがオトコマエに「ソーラン 宙組っ!」と歌う姿が脳裏にありありと蘇って、映画館の客席で爆笑しました。周り誰も笑っていませんでしたが、真風さんが客席に「ほら笑うでしょ?」みたいなことおっしゃっていましたので、会場の人は同じ思いでしたよね(笑)。
「スカーレットが大きかったですけど」って。確かに(^^ゞ
「ジャポネスク」は瑠風輝さんの「夢か現か」から始まって、真風さんの故郷熊本の民謡「田原坂」を歌い踊り、吉田拓郎さんの「人生を語らず」を歌い上げて、今度は潤花さんが故郷北海道民謡「ソーラン節」を娘役引き連れてシャープに歌い踊るという趣向。潤花さんはもちろん、大漁旗を持つ愛未サラさんと夢風咲也花さん(かな?)カッコよかったです。
「田原坂」大好きな私は思わず前のめりになりました。歌のパートが少なかったのは少し残念でしたが、群舞で表現する「田原坂」もとても素敵でした。
「海人(うみんちゅ)イレブン」は、ポスターの衣装を着た真風さんが「ハネウマライダー」と「モンローウォーク」を歌います。
海辺のリゾートでバカンスを楽しむ真風さん(ミスターS)に指令の電話がかかってきます(次回作「007」のオマージュですね)が、真風さんは「あのカンパニーではこれまで散々な目にあってきた。いろいろ教えたのに結局金にならなかったり、記憶を消されたり、ノーヘルでバイク乗って免停くらったり・・・」とこれまで演じた役のエピソードを語り、帰りたくないと主張します。
ここで、「天は赤い河のほとり」のカイル王子に扮した桜木みなとさんをはじめ次々と組子たちがこれまで真風さんが演じてきた役に扮して歌い踊ります。
「あー、こんな演出『REON IN BUDOKAN』でもあったよねー。そういえばあれも演出は石田先生だった」と妙に納得する不肖スキップ。
「アナスタシア」のディミトリに扮した優希しおんさんが長いコートを翻してのダンスに目を奪われました。あのコートを着て軽やかに舞いスピンするきよくん。ずっと観ていたかったです。中継だからカメラがターンすることもあって、カメラ、そこよ!と言いそうになりました。
「NEVER SAY GOODBYE」ジョルジュは紫藤りゅうさん、そして「シャーロック・ホームズ」のホームズは潤花さんでした。
ネバセイからもう1曲「ONE HEART」と「アナスタシア」の「journey to the past」。佳曲ぞろいでした。
「アナスタシア」のメロディは今聴いても胸がきゅっとなります。
今年は東宝版が再演の予定でとても楽しみにしていますが、宝塚でもぜひいつか再演していただきたいと思っています。
「ガール・IZMからフィナーレへ」はSISHAMOの「明日へ」を娘役さんたちでアイドルっぽい振付で歌って(歌唱までアイドルっぽくしなくていいと思うが)、話題のMCコーナーに突入です。
「まかぜいずむきょうもぶちあがってくぜ」を寿さん、松風さん、桜木さんと潤花さんで一文字ずつ言って(「っ」は「小さいつ」と言う<桜木さん担当>)、最後にあの変わったダンスして、くにゃくにゃして真風さんに愛のビームも送るという・・・やりたい放題でした。
演出なのか自主的にやっているかは??で、好みは分かれるところかと思いますが、いずれにしても潤花さんが天真爛漫な陽キャラであることはよくわかります。「FLY WITH ME」でも感じましたが、上級生相手に物怖じしないところもすばらしいです。
真風さんの「Lemon」、潤花さんの「君に送る歌」再び真風さん「まんげつの夜」と続いて「Hotel Svizra House」の「Lives in the Theater」を全員で歌ってラスト。この曲を最後に持ってくるの、よかったです。
アンコールで真風さんが歌った曲は山下達郎さんの「希望という名の光」。
2017年の巴里祭でも歌った曲で、熊本の震災後であり、故郷への思いを込めて歌った曲だそうです。
今のこの苦難の時代にもう一度この曲を、と選んだ真風さんの心が伝わってくるようでした。
セットリスト
1 ACT SHOW (少年隊)
2 MAKAZEIZUM)
3 ワイン狂想曲」(カルトワイン) 桜木みなと
4 ダンディズムとは? (ネオ・ダンディズム)
5 Mr. Bojangles (シトラスの風)
6 JACKPOT (オーシャンズ11)
7 今日こそその日 (ロミオとジュリエット)
8 バイバイUKそしていつか (愛するには短すぎる)
9 ジェントルマン・クラブ (アクアヴィーテ‼)
10 アクアヴィーテ‼ (アクアヴィーテ!!)
11 NICE GUY‼ (NICE GUY‼)
12 明日になれば (風と共に去りぬ)潤花
13 さよならは夕映えの中に (風と共に去りぬ)
14 セントルイス・ブルース (風と共に去りぬ) 桜木みなと+男役
15 ナイト&デイ (風と共に去りぬ) 真風・潤
16 夢か現か (白鷺の城) 瑠風輝
17 田原坂
18 人生を語らず (吉田拓郎)
19 ソーラン節 潤花+娘役
20 ハネウマライダー (VIVA!FESTA!)
21 モンローウォーク (南佳孝)
22 未来への旅路 (天は赤い河のほとり)
23 Stargazer (ランスロット)
24 リオの海岸に戻りたい (日のあたる方へ)
25 レモンツリー (ヴァンパイアサクセション)
26 ニコライとプガチョフ (黒い瞳)
27 夢の中の天使 (異人たちのルネサンス)
28 アナスタシア (アナスタシア)
29 NEVER SAY GOODBYE (NEVER SAY GOODBYE)
30 The Game Of Afoot! (シャーロック・ホームズ)
31 ONE HEART (NEVER SAY GOODBYE)
32 Journey to the past (アナスタシア)
33 明日も (SISHAMO) 潤花+娘役
34 レモン (米津玄師)
35 君に贈る歌 (シェネル) 潤花
36 まんげつの夜 (ナオトインティライミ)
37 Lives in the Theater (Hotel Svizra House)
38 MAKAZUIZM
39 希望という名の光 (山下達郎)
真風さんと真風さんファンのためのリサイタルでしたね のごくらく地獄度 (total 2358 vs 2359 )
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