2022年04月25日

音楽は平和の象徴 「さだまさし アコースティック・コンサート2022」


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ずいぶん若いころ、友人の影響でさだまさしさんの曲をよく聴いていました。
「風見鶏」「私花集」「夢供養」といったアルバムのころで、「飛梅」「晩鐘」「つゆのあとさき」「檸檬」「まほろば」・・・今でも歌詞を覚えている好きな曲がたくさんありました。

「さだまさしさんのコンサートが楽しい」とよく聞いていて、かねてより一度行ってみたいなぁと思っていたら堺にいらっしゃるということで初参戦・・・と思っていたのですが、先日別件で古いプログラム類を整理していて、「さだまさしコンサート」のパンフレットを発見👀
「1980年1月17日 フェスティバルホール」のチケットも挟み込んでいました。すっかり記憶から抜け落ちていましたが、アルバム聴いていたころに行ったのね~。


さだまさし アコースティック・コンサート2022
出演: さだまさし (vo, vi, g)
倉田信雄 (key)  木村誠 (ds)  田代耕一郎 (g)  

2022年4月21日(木) 6:00pm フェニーチェ堺 大ホール 1階15列上手
(演奏時間: 2時間20分)



さだまさしさん ソロで4525回目のコンサートだそうです。
通常のコンサートがどういう編成なのかわかりませんが、今回はアコースティック・コンサートということで、さださんが歌いながらヴァイオリンやギターを弾くほかは、ピアノ、ドラム、ギターというシンプルな編成でした。

噂どおり、MCが長い(笑)。
大体2曲歌って長いMC、また2曲歌って長いMC・・・という感じ。


SET LIST
1. 北の国から
2. 案山子
3. 無縁坂
4. 精霊流し
5. 交響楽
6. 殺風景
7. ジャカランダの丘
8. 秋桜
9. 道化師のソネット
10. キーウから遠く離れて(new album「孤悲」より)
11. 残したい花について
12. 主人公
13. ひと粒の麦〜Moment〜
Encore
14. いのちの理由



「最近の曲 知らないしなぁ」と不安に思っていたのですが、「北の国から」に始まって、14曲中10曲は知っている曲でなかなか初心者にやさしいセトリでした。
「無縁坂」「精霊流し」といったグレープ時代の曲も、さださんの生ヴァイオリンで聴くことができてうれしかったです。


「ひと粒の麦〜Moment〜」は今回初めて曲の一つですが、ベートーベンのピアノソナタ第2楽章「悲愴」のメロディラインが途中に出てきてとても印象的な曲。

ひと粒の麦を大地に蒔いたよ
ジャラーラーバードの空は蒼く澄んで
踏まれ踏まれ続けていつかその麦は
砂漠を緑に染めるだろう

薬で貧しさは治せない 
武器で平和を買うことはできない 
けれど決して諦めてはならない

という歌詞もとても心に響いて、「これ、何かの事実を綴った曲?」と後で調べたところ、2019年12月にアフガニスタンのジャラーラーバードで武装勢力の凶弾に倒れた中村哲医師を追悼するためにつくった曲なのだそうです。直接会う機会はなかった尊敬する中村医師に、手紙を書くつもりで。
「武器で平和を買うことはできない」という言葉は、今の世界情勢のもとでことさら心に染みますが、それをずっと繰り返している私たち人間の愚かさにも改めて感じ入ります。

「音楽は平和の象徴」という発言も心に残りました。
「世の中が平和でなくなった時に、音楽の自由が最初に奪われる。たとえば災害の時には歌を歌っている場合じゃなかった。新型コロナ感染症ではコンサートが出来なかった。音楽が自由にできる、自由に発言できる、それが自由と平和の象徴だと思う。だから我々音楽家はこの現場を命がけで守っていかなければならないし、そのためにも思ったことは伝えていこう、そんな風に思っています。」と。


・・・ととても心に響くことを伝えてくださる一方、名物の(?)のMCは基本的におもしろ話続出。
「北の国から」「案山子」の2曲を歌い終わった後の最初のMCで、「北の国から」をつくるに至った思い出話をされていました。
北海道のホテルのレストランで田中邦衛さんと偶然ご一緒になって、「ご挨拶したいけど食事中だしどうしよう」と思っていたら田中さんがさださんに気づいて向こうから近づいて来られてて、と歩き方と話し方も真似されていて、これがとても上手で爆笑。

「北の国から」は今や世界数十ヵ国で放送されてるそうですが、韓国でだけは一度も放送されていません、なぜならタイトルが「北の国から」だから・・・というオチつき(事実だそうです)。

グレープ時代にキャンペーンで北野田のパチンコ屋の2階やミナミのキャバレーで歌った話、丸いベッドが回ってミラーボールやピンクのライトがチカチカする「大阪ステーションホテル」に宿泊した話などネタはつきない感じです。

「ジャカランダの丘」では3月に亡くなった原田泰治さんの思い出話も。
原田泰治さんととても気が合って、諏訪に住んでいたこともあるさださん。
原田泰治美術館の名誉館長も務めていらして、オープニングの挨拶で「一時期の館長・・・一時期館長・・・イチジクカンチョー・・・」でスベッた話とか(笑)。


「フェスティバルホールは神様のつくったホール」とおっしゃった言葉も忘れられません。
「フェスティバルホールのコンサートなら何をおしてもやる」と。
こうして、いろんなアーティストの方のフェスティバルホールを称える言葉を聞くたびに、大阪にフェスティバルホールがあって本当によかったと幸せを感じますし、とても誇りにも思います(私の手柄ではないが)。


このような状況下でもあり、「1時間30分におさめる」と最初の方でおっしゃっていましたが(客席みんな信じてなくて笑ってた)、終わってみれば2時間20分 休憩なし。
「皆さん、長い時間お引止めして・・・」とさださんはおっしゃっていましたが、少しも長さは感じない楽しいコンサートでした。



コンサートはとても楽しかったけれど、年齢層の高い客席、しゃべり過ぎでは? のごくらく地獄度 (total 2292 vs 2295 )



posted by スキップ at 22:58| Comment(0) | TrackBack(0) | music | 更新情報をチェックする
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