2021年12月29日

7人の大切な仲間たちからもらったたくさんの宝物を胸に 宝塚歌劇星組 「柳生忍法帖/モアー・ダンディズム!」千秋楽ライブ中継


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12月26日は宝塚歌劇星組 東京公演千秋楽。
礼真琴さんがトップに就任して初めて、1日の休演もなく、1人の休演者もなく東西全公演全員で駆け抜けた日でした。
通常より期間の長い公演で、この状況下、出演する生徒さんはどれほど神経を研ぎ澄まして細心の注意を払って公演の日々を過ごしたか、思うだけで胸がいっぱいになります。

そして、愛月ひかるさんが宝塚を去る日でもありました。
もちろん涙はあったけれど、温かさと多幸感に満ちた、とてもよき千秋楽でした。 


宝塚歌劇星組 東京宝塚大劇場公演
「柳生忍法帖/モアー・ダンディズム!」 千秋楽ライブ中継
2021年12月26日(日) 1:30pm TOHOシネマズなんば スクリーン6
(上映時間: 4時間30分 <愛月ひかるサヨナラショー・カーテンコール含む>)



これまでの感想:
「柳生忍法帖」
「モアー・ダンディズム!」
「柳生忍法帖」新人公演
「愛月ひかるサヨナラショー」
「柳生忍法帖/モアー・ダンディズム!」東京公演


11月26日に東京宝塚劇場で観て以来の星組。
あの時はまだ東京公演初日(11/20)から間がなかったのですが、あれから1ヵ月。
お芝居はどんどん深まり、ショーはますます洗練されて、本当にすばらしかったです。


「柳生忍法帖」は最初「これで大丈夫なの?」と思った自分を叱ってやりたいくらい大好きになりました。
幕開きの東慶寺門前で、七本槍に引き立てられて行く堀主水(美稀千種)が「かたじけのうござる。我ら如何なる死に様を晒しましょうとも、冥途までこのご恩は忘れませぬ」と千姫に言い残すところですでに泣く事態に。

加藤明成公(輝咲玲央)が草履をくれた柳生宗矩(朝水りょう)に無理にお礼を言わされる場面で「115回目じゃ」と言ったの、かわいかったな。
115公演、全員一丸となって、本当によく駆け抜けました。


「モアー・ダンディズム!」が前日の前楽がクリスマス祭りでとても楽しかったようですが、「え?昨日何かあったんですか?」とでも言わんばかりの隙のない端正なレビューの完成形。
ずっと観ていたいし観ていられるレビューです。

「ハード・ボイルド」終盤の礼真琴さんのダンスが大劇場で観ていたのと少し違うなぁ、東京来て変えたのかなぁと思ったのですが、「真矢みきさんが観劇されていたので、初演リスペクトで真矢さんのダンスしてた」というツイート見かけて、ことちゃんおそろべし!と改めて思った次第です。


「愛月ひかるサヨナラショー」は本当にあっという間でした。
どの場面もどの曲も愛おしくてずっと観ていたかった。
愛ちゃんがすばらしく輝いて、最後の幕が下りるまで男役としてそこに居て、幸せそうに笑っていたことが、観ているこちらまで幸せな気持ちにしてくれました。


愛月ひかるさんご挨拶
とうとうこの時がやって来てしまいました。
宝塚に入った日からこの日のことは常に頭の片隅にあったように思います。宝塚が大好きな私はさみしくて悲しくて、どんなふうになってしまうんだろうと考えない時はありませんでした。
「散ることを知らずに咲いている花よりも、終わりを知って色づいている紅葉の方が愛しい。」-私が大好きだった台詞です。
終わりがあるからこそ美しい。終わりを決めて走り抜けることができたから、今こんなにも清々しく晴れやかな気持ちでここに立っていられるのだと思います。宝塚という夢の世界で私と出会い、成長させてくださったすべての方々、いつも大きな愛をもって私を信じ、ついて来てくださったファンの皆さま、心から感謝の気持ちでいっぱいです。宝塚を愛するすべての方々がこれからも幸せでありますように。今まで本当にありがとうございました。

愛月さん、カーテンコールの一言メッセージでは、
「宝塚に入れたこと、星組の愛月ひかるとして退団できること、本当に幸せに思います。皆さま本当にありがとうございました。」
とおっしゃっていました。

また、ラスト緞帳前では
「今こんなに自分が泣くこともなく本当に皆さまの愛だけを感じて幸せな気持ちでここに立っていることが奇跡のように感じていて、ただただ幸せで本当にありがとうございます」と。


礼真琴さんご挨拶
皆さま 本日は星組東京宝塚劇場公演「柳生忍法帖、モアー・ダンディズム」千秋楽を最後までご観劇くださりありがとうございました。星組
の礼真琴でございます。
8月の暑い季節に集合日を迎えて始まったこの作品が、夏、秋、冬と季節を巡って、気がつけば今年も残りあと5日となりました。
この長い期間、この作品と一緒に全員でつくり上げた舞台は、本当に毎日が幸せでかけがえのない時間でした。そして、東京公演でも誰ひとり欠けることなく、今日を迎えられたこと、そして東京では、初めて、やっと、完走できたこと、もう、この上ない幸せでございます。
私たちがこうして舞台に立たせていただけますのも、支えてくださるすべての関係者の皆さまのご尽力、そして連日客席に足をお運びいただき熱い声援をくださるお客様のお陰と心から感謝いたしております。
この作品を通して学んだたくさんのこと、そして本当に今日が最後となった7人の大切な仲間たちからもらったたくさんの宝物を胸に、来年も星組、突き進んでまいりたいと思います。本日は本当にありがとうございました。

カーテンコール:
毎回、卒業される方々っていうのは「キラキラしている」と表現を使いますけれど、もう、そんなにキラキラする?っていうくらいキラキラされているんですよ。しかも今回は私自身に学年の近い方もたくさんいらっしゃるので、楽屋でも舞台でもキラキラされているお姿、どんどん白くなっていく・・・化粧前が、愛さんもともと白いんですけど、お化粧前がどんどん白くなったり卒業に向けて準備していくこの期間、ああ。辛かったですね(と組子に向かって)。でも本当に貴重な時間だったなと、このメンバーでつくれた舞台は絶対に忘れたくないですし、次に繋げていきたいなと思っております。皆さまの心にも、どうぞいつまでも残っていることを願っております。本日は本当にありがとうございました。

ことちゃん、時折目を潤ませながら、トップの重責果たしました。
カーテンコールで退団者一人ひとりにコメントした時も、どんどん涙声になっていって、紫月音寧さんに「下級生のころから本当にお世話になって・・・」というところでついに泣いてしまって、「1回止めましょうか」と言って、「撮影じゃないんだから」と愛ちゃんにツッコまれていました。


「星組パッション!」でも「今日は愛さんに」と愛ちゃんにかけ声やってもらうことになって、「説明は私やります」とことちゃん。
礼:愛さんが「燃えろ!」と言ったら・・・」
愛:「熱いぜ」じゃなくて?
礼:あ、そうだ
愛:さっき、今、教えてくれたばかりなのに。初っ端から間違えちゃったね。
礼:心がかき乱されてるから。自分が生み出したのに。
愛:私が説明しようか?
礼:いや、します。(愛ちゃんが)大変だから。
というやり取りがあって、ことちゃんが無事説明を終えると
愛:こっちゃん、できたねぇ

とかわい過ぎるお二人。

ラストは、
「皆さま どうぞよいお年をお迎えくださいませ。
来年も星組を、そして卒業していくこの7名を、どうぞよろしお願い申しあげます。」
と最後まで卒業生を思いやることちゃんの言葉で締めくくり。


そして最後の最後に二人緞帳前に出てきて愛ちゃんの今のお気持ち聴いた後、
「明日、何します?」といきなり尋ねることちゃん。
愛:何しよう。えー、寝る?
礼:ゆっくり疲れを取っていただいて
愛:何するの?(ここの言い方、素の愛ちゃんのようですっごくかわいかった)
礼:なっ・・・寝ましょうかね(笑)
愛:これからもこっちゃん率いる星組のことは全力で皆さまと一緒に応援させていただきますので、どうぞこれからも星組をよろしくお願いいたします
礼:ありがとうございます

と、とても仲がよくてお互いを敬愛しているのが伝わってくる会話が続きます。

「95期から上の方が、そんなに?っていうくらい皆さん一気にいなくなっちゃって不安で、こんな風に今話してますけど本当に不安で」という言葉を口にしたことちゃんですが、そんなことも言えるくらい愛ちゃんに心許してるんだなぁと感じるとともに、もちろん星組の皆さんも、客席も、演出家の先生たちも聞いているであろう中でこんな不安を口にできることちゃんが、その人間味もすばらしいなと思いました。

「愛さんが、あと6人の卒業していく皆さんがまた次の星組を観に来てくださった時に、星組にいてよかったなと思ってもらえるように、私たちもこれからもがんばりたいと思います」とことちゃん。

最後は
「皆さん 愛してまーーーす」と叫ぶ愛ちゃんに
「フゥ~!!」と応じることちゃん。

二人寄り添って、手を振ることちゃんに、「写真じゃないんだから」とまたツッコむ愛ちゃん。「カメラあるけどナマなんです」


「一生しゃべっていられるね」と愛ちゃんは言ったけれど、私たちはそんな二人の会話を一生観ていられる、聴いていられるし聴いていたいと思った、星組大千秋楽&愛月ひかるラストデイでした。



礼真琴率いる星組が大好きだ! のごくらく度 (total 2247 vs 2248 )



posted by スキップ at 23:29| Comment(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする
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