
マチソワともかなり前方でスクリーンがカメラに収まりきれなかった図
「Dream Chaser」は本年8月に宝塚歌劇団を退団した珠城りょうさんのさよなら公演のショーでまだ記憶に新しく、しかも”珠城りょうのためのショー”というイメージが強い作品ですが、今回は -新たな夢へ- というサブタイトルがついて、新生月組のスタートに合わせての上演ということです。
宝塚歌劇 月組公演
スーパー・ファンタジー 「Dream Chaser -新たな夢へ-」
作・演出: 中村 暁
作曲・編曲: 手島恭子 青木朝子 編曲: 多田里紗
振付: 羽山紀代美 御織ゆみ乃 若央りさ 平澤 智 ANJU 百花沙里
衣装監修: 任田幾英 衣装: 薄井香菜
出演: 月城かなと 海乃美月 鳳月杏 暁千星 ほか
その他の出演者(専科の2名除く)、観劇日時は「川霧の橋」と同じ(こちら)
基本的にショーの構成は同じで、珠城りょうさん、美薗さくらさんのパートに月城かなとさん、海乃美月さんが入るという形ですが、出演者数が少ないこともあって、いくつかイレギュラーな変更がありました。
・プロローグ:月城・海乃のデュエダンコーラス(階段上) 鳳月・暁そのままで
月城、風間柚乃の代わりに夢奈瑠音・蓮つかさ
・スパニッシュ:美園さくらがやったアレグリアは天紫珠李
・ミロンガ:オープニングの暁千星と踊る女Aは、結愛かれんステイで
蘭世惠翔→晴音アキ
ミロンガの女Sは本公演同様、海乃美月
・I'll be back:センターは月城かなと→暁千星 メンバーも5人に減員
・Dawn:オープニング板付き 珠城・鳳月・暁 → 月城・鳳月・海乃
・Hymn of life:ライフの歌手 月城→鳳月杏
・フィナーレの歌手:風間柚乃→夢奈瑠音
といったところでしょうか。
フィナーレ デュエットダンスの後、珠城りょうさんが一人舞台に残り、”The Way We Were”の曲が流れ(カゲソロ:晴音アキ・麗泉里)、そこへ出て来た月城かなと・光月るう・紫門ゆりや・千海華蘭・鳳月杏・輝月ゆうま・暁千星と一人ずつ絡んで踊るシーンが大好きでしたが、ここは、月城さんが海乃さんの手をひっぱって引き留め、海乃さんが男役5人(鳳月・暁・光月・夢奈・蓮)と絡みながら最後にまた月城さんのところにたどり着く、という振りに変更されていました。黒燕尾の中をひらひらと蝶のように軽やかに舞っていく青いドレスの海乃さんかわいい。曲も”Stand by Me"に変わって明るい雰囲気に(カゲソロ:蘭世惠翔・瑠皇りあ)。
とりわけ印象が変わったのは「ミロンガ」と「I'll be back」
「ミロンガ」は、出演人数的には変わっていないようでしたが、珠城、暁が抜けた穴は大きく、音楽も同じなのに別物のような印象を受けました。
暁さんが珠城さんの膝に乗るリフトはもちろんなくなっていましたが(暁さんパートは蓮つかささん)、ダンスはあまりお得意でない月城さん、さすがにいきなりこの「ミロンガ」はキツそうでした。センターなのに周りに埋もれてしまう印象なのも懸念事項。まぁ、元々珠城さんのショー、珠城さんのための場面なのでそれもやむなし、といったところでしょうか。
歌は高度に安定していてビジュアルも華やかな月城さんだけに、次のオリジナルショーに期待したいと思います。
ミロンガの男に光月るうさんが入っていたのですが、渋い表情で踊るタンゴの色っぽいこと。
そしてそのパートナーを勤める結愛かれんさんも今回からミロンガに入ったメンバーですが、やりたかったとおっしゃっているだけあって、足さばきキレッキレ、大人の色気を醸し出すダンスカップルに目が釘付けでした。
「I'll be back」はセンターが暁さんになって、アイドル味が増した感じ。
人数が減った分、スピーディなダンスがよりシンクロするようになっていました。
暁さん、激しいダンスの後のラップがキツそうという声も聞こえてきましたが、私が観た日は特にそれは感じませんでした。だいぶ慣れたのかな。
退団者の場面もあって、サヨナラ色の強かった「Hymn of life」は、月城さん、海乃さんを盛り立てて、皆が明るく前に進む、という場面になっていました。組子たちの温かい思いが伝わるような笑顔がまぶしい。
珠城さんが歌った「愛しい季節」に代わって今回新たに加えられた「新しい夢に」という曲の歌詞
時には一人 迷いはぐれても
一つまた 一つまた 勇気が湧いてくる

強い絆が 幸せを紡いでゆく
心一つに 祈り続けてゆく
月城さんを中心として全員の心を一つにした強い絆で、これから見せてくれる新しい月組を楽しみにしています。
パレード:
エトワール 晴音アキ (月組カラーの黄色いドレス)
蓮つかさ・英かおと
夢奈瑠音・天紫珠李
暁千星
鳳月杏
海乃美月
月城かなと
ちなつさん 二番手羽根おめでとう

ソワレは幸せなことに最前列で、目の前をゆくちなつさんに目線いただいて、めでたく昇天いたしました のごくらく度


