2021年09月27日
REON JACK は裏切らない 「REON JACK 4」
宝塚退団翌年の2016年に始まって、2017年、2018年と開催されてきた柚希礼音さんのソロコンサート「REON JACK」。
3年ぶりに「REON JACK」が帰ってくると発表された時、柚希ファンのTLは湧き立ちました。
まるで、この状況下でいろいろ辛いこともあったり思うままにならず凹んだりしている私たちへの、柚希さんのエールのよう。
柚希礼音ソロコンサート 「REON JACK 4」
音楽監修: 本間昭光
音楽監督: NAOTO
演出・振付: 大村俊介(SHUN)
振付: 辻本知彦 YOSHIE Cristian & Nao
出演: 柚希礼音 上野水香(東京公演) 宮尾俊太郎(北九州・大阪公演)
大村俊介(SHUN) YOSHIE クリスティアン・ロペス
日替わりゲスト:東京 甲斐翔真(9/11) 夢咲ねね(9/12)
北九州: 佐藤隆紀
大阪: 湖月わたる(9/23・24) 東啓介(9/25) 西川貴教(9/26)
DANCERS: 井出恵理子 周平 丹羽麻由美 小山銀次郎 Kosuke
BAND MEMBERS: NAOTO (Vi/Band Master) 楠瀬タクヤ (Dr) 二家本亮介 (Ba) 山本陽介 (Gt) 野崎泰弘 (Key) 足立賢明 (Mani) MARU(Cho)
2021年9月12日(日) 5:00pm 配信視聴/
9月23日(木) 5:00pm シアター・ドラマシティ 9列下手/
9月25日(土) 12:00pm 11列センター/
9月26日(日) 1:00pm 12列上手
(上演時間: 2時間+α)
「私の挑戦を観ていただくのはもちろん、お客様の心に温かいものが届くようなコンサートにしたい」と柚希さんがおっしゃっていたとおり、鋭利で限りなくハイクオリティのショーという印象のREON JACK 2、3と比べると、演出がSHUN先生に変わったこともあってか少しマイルドで、そこまで尖っていない雰囲気。
最初に観たのが配信で夢咲ねねさんゲスト回だったこともあり、二人のデュエットダンス、上野水香さんとのダンスでも男性パートを踊り、さらにはタキシードでの「愛した日々に偽りはない」や「Feeling Good」など、男役回帰というか、“ファンが求めているもの”を全面に打ち出した印象です。
もちろんソロもコラボも、数々のダンスも歌も、瞬きするのも惜しいくらいの場面の連続。
「ダンス中心のコンサートを続けることは、ちえの肉体と技術を持ってしても大変なこと」と湖月わたるさんもおっしゃっていましたが、たゆまぬ精進を重ねてその成果を私たちに見せ続けてくれる、ほんと、REON JACK は裏切らない。
セットリスト
1. オープニング
2. TATOO
3. アラート feat NAOTO
4. REON JACK
5. Witch’s Mirror
6. 六本木心中
7. Running Forward (dance with YOSHIE/vocal: MARU)
8. ゲストソロ
9. ゲストコラボ
10. PARTY!
11. 溺れたい
12. Maybe if
13. 逢いたくていま (dance with 上野水香・宮尾俊太郎/vocal: MARU)
14. Love U
15. 道 (dance with SHUN)
16. I miss you
Encore
17. 愛した日々に偽りはない
18. タンゴ with クリスティアン・ロペス
19. Feeling Good (dance with SHUN・宮尾俊太郎・ロペス/vocal: MARU)
20. 夜空に眠るまで
21. 青い星の上で
ゲストコーナー
夢咲ねね
・楽園を出た二人 (オーシャンズ11)
・燃え尽きぬ愛 (パッショネイト宝塚!)
湖月わたる
・糸 (中島みゆき)
・PARADISO (ネオ・ダンディズム!)
東啓介
・大切な人 (川崎鷹也)
・普通の人生 (マタ・ハリ)
西川貴教
・FATE CITY (オーシャンズ11)
・WHITE BREATH
ピンク・ブルー・白に光るペンライトと、声を出す代わりのエッグシェイカーがグッズとして登場。
最初に使うのはもちろん「REON JACK」で、これは鉄板。客席みんな踊れます。
Hey Boiy! Hey Girl! のあたりで声を出せないのが本当に残念。
もう1曲は、このコンサートのために発売された新しいアルバムのタイトル曲「PARTY!」
これはBメロ、サビと振りが複雑でYouTubeの振付動画を一度見て、「無理~」と思ってシャットダウンしたのですが、あら不思議、会場ではちゃんと踊れました(^^ゞ
ペンライトはピンクが「はい」、ブルーが「いいえ」、白は「異議あり」で声の代わりに会話。
REON IN BUDOKAN の時のように、「トリコロール IN ドラマシティ」と会場を3色に分けるお遊びも。武道館、なつかしいな。
逢いたくていま
東京公演で上野水香さんと踊る時は柚希さんが男性パートを、北九州、大阪では宮尾俊太郎さんとのダンスで柚希さんは女性パートを踊るという構成。振付は辻本知彦さん。
上野水香さんのまるで重力を超越したような美しいダンス。
宮尾俊太郎さんの力強い跳躍。
そして、柚希さん。
男性パートと女性パート、パンツスタイルの同じ衣装(同じ衣装で踊り分けるというコンセプトらしい)なのに、大阪の初日、最初に両手を空に向かって挙げたポーズだけで女性とわかります。ほんとすごい。
切ない二人の恋が見えるようなドラマチックなダンス。MARUさんのヴォーカルとともに大好きなシーンでした。
道
宝塚在団中から、柚希さんをずっと見守り、ともに歩んできたSHUN先生が二人の歩みを綴ったような振付のダンス。
悩んだり苦しんだり倒れたりしながら、希望を見出して前へ進む二人に胸がいっぱい。
SHUN先生が柚希さんを背負う振付には毎回涙。
クライマックスで流れる柚希さんが歌う「道」・・・♪自分の未来を自分で もっともっと信じてゆけばきっと 虹色の道が広がる という歌詞がまたこのダンスにピッタリでまたナミダ。
ラスト曲 「I miss you」は「皆さんに会えない今の気持ちをこめて」と柚希さんが作詞した曲。
「最後の曲となってしまいました」というMCに一斉に「異議あり!」の白いペンライトをあげる客席w
からのアンコールは本編さながらの濃い内容。
まずは柚希さんの「愛した日々に偽りはない」
大好きな「オーシャンズ11」の曲で、多分現役時代よりキーは多分少し高くなっているのでしょうが、あのころの雰囲気そのままのカッコいいダニーがそこにいました。
クリスティアン・ロペスさんとのタンゴは圧巻のひと言。
毎回目にもとまらぬ速さの美しい足さばきに驚かされますが、今回ラスト近くのアクロバティックな連続リフトが言葉にならないくらいの迫力。
で、最初配信で観た時、「どうなってるの?!」と思いましたが、ナマで観ても本当にすごくて、毎回あのシーンになると息をとめるように見入っていました。あんなことできるなんて。
4兄弟(!)のクールな「Feeling Good」
4人それぞれが得意なジャンルを駆使してのクールなダンス。
柚希さんのキメポーズのカッコよさよ。
「夜空に眠るまで」は宝塚在団中に出したCDの曲ですが、大好きな楽曲です。
周りのダンサーたち含めて、ここのヒップホップ調のダンス、素敵だったな。
ラストは全員公演Tシャツでゲストの方も加わって「青い星の上で」
昨年5月 柚希さんが宝塚OG仲間に声をかけて動画をつくってくださった曲です。
楽しみにしていた舞台が次々と中止になって凹んでいた日々に、どれほどあの動画に励まされたことか。
♪愛してる君には~ のところ、ねねちゃんと湖月さんの時には、柚希さんがソロで歌って、ねねちゃん、湖月さんが引き継ぐ、という形でしたが、東くん、西川さんがここを歌っていらっしゃいました。
ラストはバンドメンバーも前へ出てみんなで横一列で手をつないで幕。
大阪公演はその後も拍手がなりやまず、柚希さんひとり出てきて、「レオンにジャックされたかな?」とお約束の問いかけのあと、投げキッス。大千穐楽💗フー・・・のあともまだ拍手なりやまず、再度出てこられて投げキッスでした。
「YOSHIEさんと2人で踊るなんてすごい勇気」と湖月わたるさんがおっしゃっていたように、スペシャルダンサーの皆さんとの超絶技巧のダンスはもちろん、懐かしい曲からIt's new! の楽曲まで、バラエティに富んだセットリスト-「六本木心中」があんなに柚希さんの声と親和性がいいなんてー、そして温かくも楽しいトーク・・・最高に楽しく幸せな時間でした。
たった一つ気がかりだったのは、柚希さんの高音の歌唱。
力強い低音の地声とは裏腹に高音になると、弱々しいファルセットに。
実はこれ、7月に「マタ・ハリ」を観た時にも感じて、「あれ?ちえちゃん、こんなに高音弱かったかな」と思ったものでした。初演の時には感じなかったことなので、たまたまこの日が調子悪かったのかも・・と思っていたのですが、今回も同様だったので、少し心配になりました。そういえばトークも声を張るとことは少し弱々しかったような・・・。
もしかしたら来年の「ボディガード」を見据えて発声法改造中なのかもしれませんが。
長くなりましたので、ゲストコーナーは別記事につづく →
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