2021年05月22日

音楽を楽しんでくださってありがとう 「やのとあがつま Tour 2021 - Asteroid and Butterfly -」


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矢野顕子さんと上妻宏光さんのユニット やのとあがつま。
2015年に「二重奏」というプレミアライブ(当時は「やのつま」と名乗っていらっしゃいました→こちら)を聴いて以来大好きで、昨年のライブも楽しみにしていました。

昨年、5月開催予定だったライブが会場変更されて8月に延期されましたが矢野さんが来日できず結局中止。
「今年こそは」ととても楽しみにしていたのに、どんどん雲行きがあやしくなって、ついに秋田と大阪は中止に💦

昨夜、東京でのラストステージを配信で視聴しました。


やのとあがつま Tour 2021 - Asteroid and Butterfly -
出演: ピアノ・キーボード・ヴォーカル:矢野顕子
三味線・ヴォーカル:上妻宏光
シンセサイザー:深澤秀行

2021年5月21日(金) 7:00pm 東京文化会館 大ホール (配信視聴)
(配信時間: 2時間30分/休憩15分) 



矢野さん、上妻さんのボーカルがすばらしいのはもちろん、矢野さんの繊細にして大胆なピアノ、上妻さんの力強くて郷愁を放つ津軽三味線に深澤さんのシンセサイザーが加わって、アレンジも冴え渡り、単に民謡とポップスの融合というだけでなく、より重層的な音の世界が繰り広げられました。

昨年3月にリリースされたやのとあがつまのファーストアルバム「Asteroid and Butterfly」に収められた曲を中心に、日本各地の民謡がラインナップされていますが、ジャズだったりブルースだったり、“民謡だけど民謡じゃない”感満載、さらには、矢野さんの「ROSE GARDEN」に津軽三味線が入るなんて、カッコよくて涙ものでした。


セットリスト
Act Ⅰ
1.会いにゆく
2.おてもやん 
3.弥三郎節
4.あいや節 ★
5.こきりこ節
6.田原坂 ★ 
7.ROSE GARDEN
Act Ⅱ
8.にぎりめしとえりまき
9.津軽じょんから節・新節 ★
10.毬と殿様
11.津軽じょんがら節 (やのとあがつまバージョン)
12.淡海節 ★ 
13.いけるかも
14.斎太郎節
Encore
15.おはら節 
16.ふなまち唄 PART Ⅲ

★ 上妻宏光ソロ



8 にぎりめしとえりまき 糸井重里/矢野顕子
9 (上妻ソロ)津軽じょんから節・新節 <青森県民謡>
10(矢野ソロ)毬と殿様  西条八十/中山晋平
11 津軽じょんがら節 <青森県民謡>
12 淡海節 <滋賀県民謡>
13 いけるかも 矢野顕子/矢野顕子
14 斎太郎節 <宮城県民謡>
アンコール
15 小原節 <鹿児島県民謡>
16 ふなまち唄 Part III 矢野顕子/矢野顕子1曲目の「会いにゆく」はアルバムに2曲だけ入っている民謡でないナンバーのひとつで作詞は矢野顕子さん、作曲は矢野さんと上妻さん。とても心に染みる歌詞で
♪涙ぐんだ夜も 肩をだいた空も
笑い飛ばすために 忘れてもおぼえているために
のところで本当に涙ぐんじゃった。

「弥三郎節」は津軽民謡で、ネイティブ津軽弁イントネーションで歌う矢野さん。「基本、嫁いびりの歌です」と(笑)。
「こきりこ節」は「私たちのデビュー曲と言ってもいい曲です」とおっしゃっていました。
この曲は小学生時代に校内音楽コンクールの課題曲ですごく練習した(させられた)苦い思い出の曲ですが、こうして聴くととても素敵な曲です。

6曲目「田原坂」。
6年前の「二重奏」の時にも演奏されて、その時にも書いたのですが、私は元々、西南戦争の負け戦を描いた「田原坂」にヨワく、♪雨は降る降る 人馬は濡れる 越すに越されぬ田原坂~ という歌詞を聴いただけでもすでにウルウル。
上妻さんの歌声と三味線がこの曲によく合って、本当にすばらしかったです。

休憩前ラストは「ROSE GARDEN」。
矢野さんはオリジナル曲もライブでは演奏のたびに違うアレンジで楽しませてくれますが、津軽三味線入りの「ROSE GARDEN」を聴いたのは初めて。シビレました。

後半は衣装をお召替え。
真っ赤なお花のようなトップスに黒のスリムパンツで最初はスタンドマイクで「にぎりめしとえりまき」。
矢野さんが立っているのでピアノ演奏なしでしたが、上妻さんの三味線炸裂。迫力の演奏でした。

♪てんてんてんまり てんてまり~ 「毬と殿さま」(←題名調べた)なんて久しぶりに聴いたわぁと懐かしく。
すっかり忘れていましたが、子供のころ、よくまりつきして遊んだことを思い出しました。音楽ってその時の情景まで目に浮かんでくるの、本当に不思議でステキ。

「津軽じょんがら節」は「先ほど正調のじょんがらをやっていただきましたが(あいや節のことかな?)、こちらはやのとあがつまバージョンで」と矢野さん。この曲もヴォーカル、演奏ともに大迫力で、終わった瞬間「もう1回聴きたーい!」となりました。

「声を出したくなると思いますが、今日は心で歌ってね」とおっしゃっていた「斎太郎節」は確かにテンション上がる曲です。
というか、♪アレワエー エーエイト ソーリャー 大漁だェ ってずーっと「大漁節」だと思っていました(^^ゞ

アンコール1曲目は「新曲」の「おはら節」。
まだやっていない曲という意味で新曲だったのね。
この曲もいい曲。民謡って、何気なく聞いていることが多いですが、こうしてじっくり聴くといい曲が多いなぁ。
上妻さんの「民謡は南の方からあがって行く」という趣旨の発言に「勉強になるわぁ」と矢野さん。
私の感触としては、南は九州、北は東北に民謡の名曲が多い印象。もちろん日本全国にすばらしい民謡数々ありますが。

ラストは「ふなまち唄 PART Ⅲ」
ラッセーラー ラッセーラーで締める圧巻のヴォーカルと演奏で幕でした。


「いろんなことを乗り越えてここまで来てくださった方、配信で観てくださっている方、今日音楽を楽しんでくださって本当にありがとう」と矢野顕子さん。
お礼を言わなければならないのは私たちの方です。
すばらしい音楽と時間を本当にありがとうございました。



でもなぁ やっぱり会場で ライブで観たかったなぁ いい席だったのに のごくらく地獄度 (total 2253 vs 2254 )


posted by スキップ at 22:13| Comment(0) | music | 更新情報をチェックする
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