5月15日に初日を迎える宝塚歌劇 月組公演(予定通り無事開幕おめでとう!)「桜嵐記」は楠木正行が主人公。
楠木正成、正行父子はわれらが河内のヒーロー。
千早赤阪村、観心寺、湊川神社、四條畷神社・・・ゆかりの地はそれとは知らない幼少時から訪れたことのある場所ばかりです。
日本史好き、大河ドラマ好きとしましては「太平記」も観ていましたので(1991年 30年前ですって!)、大体のことはわかっているものの、この機会に再度復習しておきましょうと、吉川英治さんの「私本太平記」を読み始めました。
が、又太郎から元服して高氏と名を改めて間もなくの足利尊氏の若き日から始まって、物語は遅々として進まず、13巻もあるのにこれでは公演始まるまでに正行どころか楠木正成も出てこないワと思っていたところ、湊川神社さんのツイートでこちらを薦めていただきまして、早速図書館で借りて読みました。
子供のための伝記シリーズ
日本武士道の源流 「楠公父子物語」
楠木正成 楠木正行
文: 後藤久子
イラスト: えんどうえみこ
発行: 公益財団法人新教育者連盟
平成20年2月10日・5月25日 第一版
子供さん向けの本なので文字も大きいですし、どちらも200ページ足らずのものなのでスラスラ読めるのですが、朝、通勤電車の中で読んでいても涙がこぼれそうになることしばしば。
「楠木正成」編終盤の「桜井の別れ」から「湊川の戦い」のあたりなんて、嗚咽しそうになったくらいです。
私利私欲を捨てて己のためではなく、正しいと信じる「義」のために命を賭して戦う正成と、11歳で父と死に別れながら、その「義」の魂を受け継ぎ、23歳までの短い生涯に貫き通した正行。
どうしてそこまで・・・と思いわずにはいられません。
私は武士の義という言葉にもハナハダ弱い・・・石田三成の「義は我にあり」という言葉も大好き。
楠木正成と最期まで生死をともにした弟・正季、正成に託されて少年正行を教え導いた重臣・恩地左近、正季の子で正行を”兄者”と慕ってともに戦った和田賢秀、そして正行の二人の弟 正時、正儀。
周りの人々も活き活きと描かれています。
その反面、敵方となる足利尊氏や高師直は「ほんっと、嫌な奴」となってしまうのは、伝記ものだから仕方がないところでしょうか。
これを読んでますます楠木正成・正行父子のファンになりました。
月組公演で演じるのが輝月ゆうまさんと珠城りょうさん。作・演出は切ない物語を書かせたら天下一品の上田久美子先生。
しかも珠城さんのサヨナラ公演。
号泣する予感しかありません。
< dir="ltr">#宝塚歌劇月組公演 #桜嵐記
皆さんの事前研究が緻密で感動しています。
成績TOPの友人に借りる歴史のノートを彷彿とさせられます。
教科書では解り得ない時代背景。
日本史が苦手な人にもこの本をお薦めさせて頂きます。
楠木一族、正行公、弁内侍それぞれの心の深淵が解り涙なくしては読めません。 pic.twitter.com/Vr8kTb57K0— 湊川神社【公式】-楠公さん- (@minatogawajinja) April 8, 2021
この伝記シリーズ とても読みやすくおもしろかったのでほかの人物のものも読みたいと思います のごくらく度 (total 2247 vs 2248 )