2021年02月27日

いかにもブロードウェイミュージカル 花組 「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」


nicework.jpg

ブロードウェイミュージカルを!?花組で?!と最初に聞いた時は驚きましたが、歌もダンスもみんな熱演。明るく楽しく華やかなロマンチック・コメディでした。


宝塚歌劇花組公演
ブロードウェイ・ミュージカル「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」
Music and Lyrics by George and Ira Gershwin
Book by Joe DiPietro
潤色・演出:原田諒
翻訳: 伊藤美代子
音楽監督・編曲: 玉麻尚一
振付: 麻咲梨乃  本間憲一  当銀大輔
装置: 松井るみ   衣装: 有村淳
出演: 柚香光  華優希  瀬戸かずや  永久輝せあ  鞠花ゆめ  
和海しょう  飛龍つかさ  音くり寿/汝鳥伶  五峰亜季 ほか

2021年2月3日(水) 4:30pm 梅田芸術劇場メインホール 1階16列下手/
2月7日(日) 11:30am 1階11列センター
(上演時間: 3時間10分/休憩 25分)



物語の舞台は1927年 禁酒法時代のニューヨーク。
苦労知らずのプレイボーイ ジミー・ウィンター(柚香光)は、四度目の結婚を明日に控えてSpeak Easyで独身最後の夜を楽しんでいました。酔っ払った彼は酒場の裏でボーイッシュでチャーミングなビリー(華優希)と出会います。ビリーの正体は、酒の密輸を企てるギャングの一味でした。ジミーからロングアイランドに絶対使わない別荘があると聞いたビリーは、仲間のクッキー(瀬戸かずや)、デューク(飛龍つかさ)とともにその別荘に酒を隠します。そこへ、ジミーが婚約者のアイリーン(永久輝せあ)とともにやってきて・・・。

2012年にブロードウェイで初演されたミュージカル。
作品のタイトルとなっている「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」をはじめ、「'S Wonderful」「Someone To Watch Over Me」「Do, Do, Do」「Rhapsody in Blue」などナド、ガーシュイン兄弟の聴き慣れた曲が次々出てきて、まるでガーシュイン名曲カタログのようなミュージカルナンバー。
群舞やタップダンス場面も多く、衣装も装置も明るく華やか。

あのアイリーンのバスルームの場面、超楽しい。
振付:麻咲梨乃さんとなっていましたので、宝塚版独自の場面なのかな。
お風呂でぷくぷく動いていた泡がバブルガールズで次々バスタブから出てきたのにはわぁ~♪となりました。その後のアイリーンの歌い踊りながらのナマ着換え(といっても裸からタオル巻いてドレスへ)も楽しかったです。

“ボーイ・ミーツ・ガール”のラブコメディで、すったもんだの挙げ句にみんながハッピーエンドの大団円を迎えるという、いかにも古きよき時代のブロードウェイミュージカルといった趣き。
それを柚香さんはじめ花組メンバーが適役適所でカッコよく可愛く歌い踊り演じて、楽しくないはずがない。

「禁酒法時代」「ロングアイランド」「スピークイージー」といった共通ワードを持ちながら、雪組の「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」とのテイストの違いに驚きますが、それがアメリカという国であったり、タカラヅカでもあるのだなぁ、と。


ストーリー的には、ジミーとビリーが結ばれるのは最初からわかっているとして、「お母さんが自分のビジネスのことを話してくれない」「ビリーたちの元締めは謎の人物ブラウン・ベアード」というあたりで、ジミーのママがブラウン・ベアードなのねと早い段階で察しがつきます。
しかしながら、そのママがアイリーンのパパで上院議員のマックスとかつて恋人同士で、その結果生まれた子がジミー(つまりジミーとアイリーンは異母兄妹)ということがわかって、ジミーがアイリーンとの結婚をやめてビリーを選ぶことへの罪悪感をなくすあたり、上手いなぁと思いました。愛する人が兄とわかってショックを受けたアイリーンはちょっとかわいそうでしたが、そこで警察署長とカップルになるっていうのはあまりにもできすぎの感ありますが。

もう一つ、ビリーがジミーと結婚してジミーママのビジネスを継ぐことになって、ジミーは「じゃあ僕は上院議員を目指すよ」と言ってましたが、ジミーママもビリーも禁酒法の下では犯罪者ですよね。妻や母が犯罪者で上院議員になれるのかと冷静にツッコんでしまいましたw


nicework2.jpg.jpeg

イケメンで何不自由なく育って女の子にはモテモテで、特に何も考えていないけれどママには認めてもらいたくて、結婚することが大人だと考えているジミーが柚香光さんにピタリとハマっていました。
最初の場面で酒場の暗がりの中から「いや、四度目だ!」と言いながらの登場の鮮やかなこと。
軽やかに踊るタップはもちろん、ガーシュインの曲と相性がいいのか歌もよかったです。

華優希さんのビリーはブラウン・ベアードにも一目置かれるほどの切れ者の密売屋には見えませんが、ボーイッシュで勝ち気な女の子が思っていた以上にお似合いでした。
ジミーとアイリーンの結婚披露昼食会での♪おめでとう お2人さん~ と何度も出てくるところなんて体当たりの奮闘ぶり。歌もダンスも本公演含めてイチバンではないでしょうか。

そして何といってもアイリーンの永久輝せあさん。
お芝居で女役は初めてだそうですが、華やかな美人な上に長い手足を惜しげもなくさらけ出したスタイルのよさ。本人は真面目にやっていることがおもしろいというコメディエンヌぶりも如何なく発揮。歌もあんなに高音出るんだという驚きの歌唱でした。
クッキーをずっと「ビスケット!」と呼ぶのも何だからしくて楽しい。
バスルームの場面はじめ“映え”筆頭で、アイリーンが出てくるのが楽しみでした。長身だからこそ似合うウエディングドレスも素敵だったな。


フィナーレは、瀬戸かずやさん、永久輝せあさんを中心としたガーシュインメドレーの大タップナンバーからの柚香さん、華さんの結婚式のようなデュエットダンス。
永久輝さんはフィナーレでも女役として登場。黒にラメが入ったカッコイイ衣装もお似合いでした。



明るく楽しく笑って後にはなーんにも残りません のごくらく地獄度 (total 2219 vs 2223 )



posted by スキップ at 16:25| Comment(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください