2020年01月12日

待ってたよー! 「劇団朱雀復活公演」


sujakufukkatsu1.JPG劇団朱雀復活。
2015年2月に解散した時、正直なところまた復活することがあるとは考えていませんでしたので、今回の復活にはとても驚きましたし、太一くんにとって、やはり「朱雀」はかけがえのない大切な場所であり、愛するホームなんだなと改めて思いました。


劇団朱雀復活公演
総合プロデュース・演出: 早乙女太一
脚本: 中島かずき  横内謙介  早乙女太一 
振付: 早乙女太一  関根アヤノ  
出演: 早乙女太一  早乙女友貴  富岡晃一郎  久保田創  安田桃太郎  
岩崎祐也  関根アヤノ  鈴花あゆみ  鈴花奈々  蓮城まこと/葵陽之介
喜矢武豊  木村了  山崎銀之丞 ほか

2020年1月4日(土) 6:30pm サンケイホールブリーゼ 1階R列下手/
1月5日(日) 1:00pm 1階I列上手
(上演時間: 3時間15分/休憩 15分・25分)



解散前ラストに観た「TAICHI SAOTOME ~ALL JAPAN TOUR~2014」と同様、

一部: 女形舞踊ショー
二部: 日替り芝居
三部: 舞踊ショー

という構成。

二部のお芝居は
中島かずき脚本 「火のないところに男は立たねえ」
横内謙介脚本  「安兵衛駆けつけ・高田馬場の決闘」
早乙女太一脚色 「遠州森の石松 馬鹿は死ななきゃ治らない」
の中から当日発表されるというもので、私が観た日は
1/4 「遠州森の石松 馬鹿は死ななきゃ治らない」
1/5 「安兵衛駆けつけ・高田馬場の決闘」
でした。
どちらもおもしろかったけれど、かずきさんの作品も観たかったな。


sujaku1.jpg


一部: 女形舞踊ショー

椎名林檎さんの「暗夜の心中立て」とともに花魁の太一くん登場。
肩貸しの男衆は友貴くん。
高下駄でゆっくり歩を進め花魁。
5年前と比べると大きく(恰幅がよく)なったかなぁという印象ですが、妖艶な美しさはもちろんそのまま。色っぽくもあり儚げでもあって、ずっと見ていられる感じ。
指先まで神経の行き届いた所作の美しさも相変わらずで、流れるような舞、海老反り、着物の裾さばき、扇の扱いと、「そうそう、これだよね~」と思いました。

「歌麿」で太一くん一人踊りの後、友貴くん、葵陽之介パパ、鈴花奈々ママ それぞれのソロコーナー。
葵陽之介さんの時の曲が大好きな「曼珠沙華」(宇崎竜童バージョン)でテンション上がりました。
鈴花奈々さんは「かもめが翔んだ日」。
「14歳で初舞台を踏み、3人の子どもを踊りながら産みました」とアナウンスされていました。
その後また太一くんの舞踊が続いてラストはお約束「夜桜お七」で締め。

太一くんの女形を観ることはもうないと思っていましたので、ため息が出るようなあの美しさに再会できただけで感激。
一部30分があっという間でした。


二部: 日替り芝居

◆「遠州森の石松 馬鹿は死ななきゃ治らない」
二部開演して「本日は『遠州森の石松・・・』とアナウンスが流れると、リピーターの多い客席から歓声があがりました。人気演目だったのかな。

愛すべきキャラクター 森の石松の最期はよく知っていますので、物語の半ばくらいから、笑いのシーンでさえ涙があふれてきてコマッタ。
太一くんが、単純でおバカだけど愛嬌たっぷりで憎めない石松を体現しているのでなおさら。

都鳥一家の謀略にハマって瀕死の石松が兄貴分の七五郎の家にかくまわれ、「親分に会いてぇなあ」と次郎長を思ってつぶやく姿に涙ナミダ。
ここ、七五郎の木村了くんと奥さんのお民さんの鈴鹿奈々さんもとてもよくて。
石松を探して家に踏み込んで来た都鳥一家へのお民さんの啖呵は凄みがあってカッコよくて聴き惚れました。

閻魔堂に隠れていて、外で都鳥が次郎長親分の悪口を言うのに耐え切れず出ていく石松。
ここからの死闘、その殺気は本当に凄まじかったです。
すでに相当の傷を負っていて、血を吐きながら斬りまくる石松。
ついに倒れ、何人もにズタズタに斬られ動かなくなって一人取り残された石松が、遠くから聞こえてくる清水の港の懐かしい人たちの「おかえり」の声に、目を開けて笑って、また血を吐いて・・・(涙)。

そこに語り手である噺家の山崎銀之丞さん。
「森の石松 閻魔堂の最期は、刺傷46箇所。すべて向い傷であった。背中は無傷のまま、見事なものであったという・・・」
という語っている時のホリゾントの幕が開いて、青空の中に立つ石松。
ピシッと仁義を切る石松がどっと倒れて、「馬鹿は死ななきゃ治らない」で幕。

大衆演劇の特徴でちょっと冗長かなと感じる部分もありましたが、よくできたお芝居でした。
何より、石松のようなキャラクターを演じる太一くんがとても新鮮でした。


◆「安兵衛駆けつけ・高田馬場の決闘」
酒に溺れ、欝々とした日を過ごす中山安兵衛が叔父の菅野六郎左衛門の決闘に助太刀として駆けつけるまでを描いています。

これ、驚くくらい三谷幸喜さん作のparco歌舞伎「決闘!高田馬場」に似ていて、改めてあの作品が原作に忠実でよくできていたなぁと実感しました。

最初に展開されるストーリーとは関係のないエピソードも含めて、こちらの方が「森の石松」より笑い多めで軽い印象・・・まぁ、私自身がこちらはハッピーエンドと知っているので気楽に観ていたせいもあるかもしれません。
中津川祐見が友貴くんで結構お笑い部分担当でした。

叔父の遺書ともとれる手紙を読み、助太刀を決意して、高田馬場まで全力で突っ走るところとその後の「中山安兵衛 参着っ!!」はやはりアガリます。

そしてこの後はもちろんお約束の殺陣。
石松の時と違って怪我もしていない安兵衛ですので、正攻法の殺陣。
刀のさばき方、体の動かし方、速さ、鋭さ、美しさ。
太一くん渾身のシビれる殺陣を堪能。


幕間 物販

二部と三部の間の休憩には座長の太一くん自ら物販。
ステージ上で物販する太一くんとその横でマイク持って盛り上げる陽之介パパ。
客席では「騒ぎや」のキャストさんたちが物販を。
1日目はガマンしたのに2日目はまんまとTシャツ買って太一くんと握手してもらったよねー(5年前と同じことやってる)←


sujakufukkatsu2.JPG.jpeg

チケットは近ごろ珍しいピクチャーチケット
Tシャツは黒白2色から白をチョイス
撒き手ぬぐいならぬ撒きティッシュもゲットしました。


グッズはよく売れていて、アクリススタンドとマスキングテープは会場に入った時点でSOLD OUT でした。


三部: 舞踊ショー

まだ幕が降りている向こうから「待たせたな~」と太一くんの声。
「待ってたよー」と客席。
初日は「人数のわりに声が小さい」と言われて(笑)、「待たせたなー」「待ってたよー」のコール&レスポンスを3回繰り返し。

幕が上がると全員赤い衣装に身を包み、扇子を片手に米米CLUBの「MATA(C)TANA」を全員で爆踊り&歌い。
客席総立ちです。
「え~、スタンディングかよぉ」と思いましたが、楽しかったのでまぁよしとします。

太一くんは私の大好きなポニテスタイル。
「騒ぎ屋家業十何人!」の「十何人」のとこ、顔の向きを上、左、正面って動かす振りと音のハマり具合がすごい。
太一くんは客席にも降りてきて、初日は横通路、2日目は中通路から3列前くらいの客席を渡り歩いていました。

「木村了 喜矢武豊センター」と太一くんが紹介して「お祭り忍者」
ジャニーズのアイドルなみにみんなすごく踊れるよね。


ギラギラの着物に髷にサングラスの太一くん&女装トミー(富岡晃一郎)も復活した「東京ドンピカ」。
おもしろいんだけど色っぽいという不思議なことに。

からの「狂わせたいの」
ここでゲストの喜矢武豊(ゴールデンボンバー)をいじるトミーさん。
「お正月はどうしてたの?紅白歌合戦出たの?」
「出てないよっ!」と若干キレるきゃんちゃん。
太一くんにも「お正月はどうしてたの?」と聞いていました。ずっとお稽古してたのですって。

腕を交互に挙げヒラヒラさせる振りとか客席も一緒に踊って楽しかったな。
太一くんの妹さん 鈴花あゆみちゃんが茶髪ロングヘアの綺麗なお嬢さんになっていてびっくり。

「あゝ無情」は友貴くんセンターのダンス。
お兄さんとはまたタイプが違って、ギラギラした気迫と野性味が感じられる友貴くん。
メイクが少し老けて見えるので改善の余地ありかなー。

暗転となって、座っていく客席。
ガラリと雰囲気が変わって静謐な空気が舞台を覆う中、真紅の大きな布をまとい、それを翼のように翻して不死鳥の様に舞う太一くん。
やがて、友貴くんが加わって、シンメトリーとなる2人。

まとっていた布を脱ぎ捨て、頭上から降ってくる刀をキャッチする2人。
お芝居に組み込まれた演技ではない、2人だけの殺陣。
世界中でこの2人にしかできない殺陣。そのスピードと迫力。
張りつめたような緊張感の中で、客席も静まり返ってただ2人の動きを見つめていました。

ラストは全員で群舞。
最後に太一くん、友貴くんが最前列に並び、その2人の間に2列目にあゆみちゃんががくるというフォーメーションが心憎いばかりでした。

冒頭にも書きましたが、ここが太一くんのホームなんだなと強く感じた舞台。
劇団朱雀復活 本当におめでとうございます。
「まだ次は全然決まっていない」とカーテンコールで太一くんは笑っていらっしゃいましたが、「朱雀の太一くん」にまた会えること、楽しみにしています。



1月18日 札幌で大千穐楽。盛り上がることでしょう のごくらく度 (total 2057 vs 2059 )


posted by スキップ at 20:56| Comment(0) | 演劇・ミュージカル | 更新情報をチェックする
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