2019年11月25日
第27代花組トップスター明日海りお 本日をもって任を終えます 「明日海りお ラストデイ」ライブ中継
昨日は宝塚歌劇花組 東京宝塚劇場公演千秋楽。
トップスター 明日海りおさんのラストデイでした。
日本全国はもちろん香港、台湾まで、189会場でのライブ中継は史上初の規模ということからも、明日海さんの人気ぶりがうかがえます。
かく言う私も、ライブ中継の抽選申し込む時、いつも保険のつもりで加える第3希望のTOHOシネマズ鳳になりました。初めて。その鳳も2スクリーン使用。
まぁ、自宅からだと梅田に行くのと時間的にはほぼ変わらないのですが。
そして鳳がかなり都会だということも今回初めて知りました。
宝塚歌劇花組 東京宝塚劇場公演千秋楽
「明日海りおラストデイ」 ライブ中継
出演: 明日海りお 華優希 柚香光 高翔みず希
芽吹幸奈 瀬戸かずや 水美舞斗 乙羽映見 城妃美伶
綺城ひか理 飛龍つかさ 帆純まひろ 聖乃あすか ほか
2019年11月24日(日) 1:30pm TOHOシネマズ鳳 スクリーン6
(上演時間: 4時間40分-カーテンコール含む-/休憩 30分)
Musical 「A Fairy Tale -青い薔薇の精-」
レヴューロマン 「シャルム!」
明日海りお サヨナラショー
お芝居、ショーとサヨナラショーの感想は上記リンクのとおり、宝塚大劇場で観た時に書きましたので、今回は印象に残ったことを付け加えるのと、退団のご挨拶、カーテンコールについて少し。
「A Fairy Tale -青い薔薇の精-」は、ラスト 車椅子のシャーロットの台詞にサヨナラ抜きにしても泣かされましたワ。
大劇場で観た時より作品そのものも熟成されているし、華優希さんの演技はすばらしいです。
大劇場の感想にも書きましたが、「歳をとるということは・・・」あたりから涙がぶわっと。
「大人になると生きるのが大変」って、おとぎ話の世界でなくとも身にしみて感じてきたこと。
そんな人生に、たとえ離れ離れだとしても「私の心の奥にはいつもあなたがいたからここまで生きてこられた」と思える存在がいるのはどれほど幸せなことだろうと思います。
「シャルム!」では、冒頭のシャルムさんのところで、「晴れましたね」と客席に語りかけていました。
前楽で、千秋楽雨の予報に「任せてください」と胸を叩いたらしい明日海さん。
その言葉どおり、朝から降っていた雨が、明日海さんの最後の楽屋入りの時にはあがったという奇跡。
「でもこれは僕の力ではなく、フルフルちゃん(華優希)が魔法をかけてくれたおかげです」と続けていました。
明日海さんの華ちゃんへの心遣いが温かく、泣きそうな顔して恐縮する華ちゃんも印象的でした。
そして、「ケサラ」。
ケサラ ケサラ ケサラ 僕たちの人生は
希望の歌をうたいながら
明日を信じて生きよう
万感の思いを込めて歌う明日海さんの輝く表情が、「悔いのない宝塚人生だったんだな」と思わせました。
サヨナラショーの前に、この公演を最後に星組に組替えになる綺城ひか理さんが組長に紹介されてご挨拶。
「この様なチャンスを頂けて光栄です。今までは舞台に咲く一輪の花を目指し頑張ってきましたが、これからは、お花の様な温かさを備え、小さな星となって輝ける様に精進します」
ちゃんと「花」と「星」を入れたとても上手なご挨拶で感心。
背筋を伸ばして凛と歩く姿も頼もしく、星組でのご活躍をお祈りしています。
大劇場千秋楽では黒燕尾で大階段を下りた明日海さん。
東京では紋付に緑の袴の正装です。
明日海りお 挨拶全文
皆様、本日は千秋楽の舞台とそしてサヨナラショーを観ていただき、本当にありがとうございました。
今年の3月に卒業を発表してから今に至るまでに「あ〜 こんなに宝塚が好きなのにどうして辞めることにしたんだろう・・・一生男役をやっていればよかった」と何度も何度も思ってしまいました。
ですが、たった1度きりの人生の中で夢中になるものに出会えて、そしてそれを17年間続けてこられたことは私の人生の中の一番の奇跡だと思います。
宝塚にすべてを捧げてきました。
男役として生きることに自分自身をかけて来ました。
こんな調子で続けていたら、終わる頃には身も心も削げに削げて、消えてなくなってしまうんじゃないかと思ってきました。
ですが、全てをやり遂げた今、わりと元気に身も心も以前よりふくよかに、ここに立っております。
きっとそれは、私が宝塚に捧げたものの量以上に、たくさんの方が愛してきてくださったからだと思います。
私はもうタカラジェンヌとして夢を追うことはできませんが、ここに夢を継ぐ素敵な仲間がおります。
後輩たちに夢の続きを託すというセリフはよくあるセリフだと思いますし私自身も何度も耳にしてきましたが、自分自身がこんなに実感を持ってこのセリフを言えるようになるなんて思ってもいませんでした。それがとっても嬉しいです。
これからもこの愛する舞台に花を咲かせていく仲間たちが恥ずかしい思いをしないよう、卒業生として清く正しく美しく生きてまいりたいと思います。
第27代花組トップスター明日海りお 本日をもって任を終えます。
長い間、本当にありがとうございました。
「宝塚にすべてを捧げてきました」
この言葉にどれほどの思いが込められているのか。
どれほどの苦しみや涙があったことか。
そして、何かに「すべてを捧げる」ことができること、「すべてを捧げてきました」と言い切ることができることがどれほど幸せなことか。
ご挨拶、カーテンコール含めて、明日海さんの宝塚への愛があふれていました。
温かさとユーモアもたっぷり。
サヨナラショーの幕が下りる間際の花組ポーズといい、カーテンコールで投げキッスした時の「受け取れよ」というつぶやきといい、明日海さんはそのビジュアルからフェアリー系の男役と思われがちですが、実は男っぽい情熱の男役だったと改めて思い出しました。
何回目かのカーテンコールで、「明日海りおさんの退団公演ということになっておりますが、お披露目公演を無事やり遂げました 華優希です」
と言った時、この日イチ泣きました。
この場でそれ言える明日海さん すごい。
華ちゃんへの温かい心遣いにあふれています。この時も華ちゃん、泣きそうな顔してたな。
実はかくいう私も華ちゃんのトップお披露目だということ、しばし忘れておりました(ゴメンナサイ)。
スタオベとなって、「お客様も一緒に花組ポーズを」となった時に、柚香光さんに進行を任せようとしたところにも、後を託す柚香さんへの思いが感じられて、本当にやさしい人だなぁと思いました。
緊張 MAXの柚香さんがグダグダになっちゃって、結局明日海さんがやりましたが(笑)。
ダメダメの柚香さん、「左手はこう!」と花組ポーズのお手本はさすがにピシッと決めてくれました。
この時、花束を左肩に担ぐ感じでワイルドにポーズを決めた明日海さん、カッコよかったな。
その後の「ちょっとお行儀悪い感じになってしまいました」の発言も、明日海さんらしいかわいらしさ、品のよさがにじみ出ていました。
あの細い体で5年半トップを勤めることはどれほど重責だったでしょう。
本当にお疲れさまでした。
「これからは街で会ったらお気軽に声をかけてくださいね」とおっしゃっていた明日海さん。
それはちょっと無理な気もしますが(笑)、また舞台で、輝く笑顔に出会えることを楽しみにしています。
トップのサヨナラはいつも涙と笑顔 のごくらく地獄度 (total 2037 vs 2040 )
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください