2019年10月01日

振り向けばいつもHappiness! 「明日海りお サヨナラショー」


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昨日は宝塚大劇場花組公演千秋楽。
トップスター 明日海りおさんが宝塚大劇場の舞台に立つ最後の日でした。
画像がレポがたくさんあがっていましたが、とてもよい千秋楽だったようで、明日海さんの笑顔が本当に清々しく晴れやでした。
私のナマ明日海さん観納めは前楽の9月29日。


宝塚歌劇 花組公演
明日海りお サヨナラショー
2019年9月29日(日) 6:15pm 宝塚大劇場 1階19列センター
(上演時間: 30分)



ショーに先だって、高翔みず希組長が明日海さんとの思い出エピソードを。
明日海さんとの思い出は何と言っても100周年大運動会。
運動会が開催されたのは明日海さんのトップお披露目公演「エリザベート」の宝塚公演が終わり、東京へ出発する前日でした。
朝、テレビの占いで「今日ラッキーなのはかに座」と聞いて、高翔さん、明日海さんとものかに座なのでともに喜び合ったのだとか。
が、綱引きで明暗が分かれ、花組は最下位に・・・大阪城ホールで泣いていたみりおちゃん思い出します。

そのまま東京公演の舞台稽古に臨んだ稽古後。
組子たちを元気づけようと、楽屋のお風呂を明日海さんと同期の望海さんの2人で銭湯風に改装してくれていたのだそうです。
のれんや飾りつけをして、ちゃんと効能書も貼ってあって、冷たい飲物が用意され、2人が歌う ♪いい湯だな が流れるという凝りよう。
「舞台では一番忙しいはずのトートとルキーニが準備したのかと思うと涙が出ました」と高翔組長。


そしてこの後、組長が読み上げた明日海さんのメッセージがウィットに富んでいて楽しくて、泣き笑いです。
本当に可愛らしくて聡明な人なんだなぁと改めて思いました。

舞台のスクリーンに初舞台の映像が流れ、それから年代順に演じた役が映し出されて、明日海さんのメッセージが入ります。
印象に残ったコメントをいくつか。


・初舞台後、月組に配属され、失敗したら次がないと思って怒られないようにひっそりと生きていた。
・あまりに下手すぎて台詞が何ページもカットされた「なみだ橋えがお橋」
・蚊のなくような声しか出なかった「エリザベート」新人公演のルドルフ
・当時のトップスター 彩輝なおさんに「あなた、お芝居好きでしょ?わかるわ」と声をかけられて、丁寧に演じていたら お芝居が好きそうに見えるんだ・・・私、お芝居好きかも・・・お芝居が好きだ!

・「ME AND MY GIRL」で役替りでジャッキーとソフィアを演じた時、新人公演でビルをやって、「やっぱり私は男役が好き!」と思った。博多座公演でジェラルドをやった時、 ファンの方から「おかえりなさい」と言っていただいたことがとてもうれしかった。

・「ロミオとジュリエット」では11時公演でティボルトを演じ、「あぁ、 ティボルトが性に合ってる!」と思い、3時公演でロミオを演じたら 、「ロミオとして明日も生きれたらいいのに」と思った。

・「春の雪」の松枝清顕くんなどは自分には計り知れない人だった。

・トップになって、「宝塚幻想曲」の黒燕尾で団体賞を頂いたときには組の皆と声をあげて泣くほど嬉しかった。
・「Santé!!」で 黒燕尾の「乾杯」をさせて頂いて、初日に大階段のセンターに立ち、今までのトップの方達を感じることができて、トップ就任時に保留にしていた「トップおめでとう」の言葉を 受け取った気がした。

・今ごろどこでどうしてるんだろうと思うエドガー(ポーの一族)。


2003年に初舞台を踏み、2014年6月から花組のトップスターを勤めた明日海さん。
別箱の公演はいくつか見落としていますが、大劇場の公演はすべて観ました。
本当にすばらしい舞台の数々、あの役もこの役も、と思いはつきません。本当に楽しませていただきました。

運動会の時に組子たちから表彰状を贈られたエピソードは有名ですが、「ここに改めて、表彰状を贈りたいと思います」という高翔組長の言葉が、明日海さんがトップスターとして歩んできた道のすばらしさを物語っていると思います。



そしていよいよ サヨナラショーの開幕です。


明日海りお サヨナラショー セットリスト
1.愛と死の輪舞 (エリザベート)
2.幻想曲 花! (宝塚幻想曲)
3.オリーブ薫る島 (カリスタの海に抱かれて)
4.ただ一人の女 (新源氏物語)
5.金色の砂漠 (金色の砂漠)
7.メサイア (MESSIAH)
8.EXITER!!(EXITER!!2017)
9.Melodia(Melodia/柚香+男役)
10.人生には恋と冒険が必要だ (CASANOVA)
11.時の輪 (ポーの一族/明日海・柚香)
12.お前の水車(ポーの一族/明日海・華 デュエットダンス)
12.Santé!!(Santé!!/芽吹・白姫・乙羽・城妃)
13.ETERNAL GARDEN TAKARAZUKA(BEAUTIFUL GARDEN)
14.Happiness~Some little things~ (ハンナのお花屋さん)



演出は本公演のショー「シャルム!」と同じ稲葉太地先生。
明日海さんが花組でトップスターになってからの作品で構成されていました。

「エリザベート」の「愛と死の輪舞」で始まってからの冒頭5曲はじっくりとソロで聴かせ、「メサイア」や「ETERNAL GARDEN」の大合唱、次期トップ 柚香光さんとデュエットあり、相手役の華優希さんとのデュエットダンスあり。
そのどれもがとてもクオリティ高く美しく、一瞬たりとも見逃したくない、聴き逃したくないと思えるくらいでした。

天草四郎を演じた「MESSIAH」や「CASANOVA」なんて、本公演を観た時はそこまで思わなかったのに、こうして改めて曲を聴くと演じている明日海さんが頭に浮かんで、「もう1回観たい~」となりました。

「CASANOVA」の「人生には恋と冒険が必要だ」では、バルビ神父(水美舞斗)と一緒に登場して、銀橋でベアトリーチェに会いに行くと張り切るカサノヴァに、「旦那、彼女はもう・・・」「彼女はもう・・・」という前振りがあって、幕があがると真紅のドレス、ブロンドのウィッグのレディの後ろ姿が・・・。「誰?!」と客席ざわめく中、振り向くとなーんと瀬戸かずやさん。「あきらでしょ?」と明日海カサノヴァに冷静にツッコまれていました。
「EXITER!!」ではバーッと走ってハイタッチして中通路でUターンするというサービス。

トートから一瞬にしてショーの歌い手になって、光源氏になったり、砂漠で命を燃やしたギィや天草四郎や永遠の命を持つヴァンパネラや・・・曲ごとに変化する表情や歌声。
改めて類稀なる表現力、歌唱力を持ったスターだったなぁと感動しました。
衣装もどれもステキだったな。


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ピンクやクリスタルのラインストーンを散りばめたとても綺麗な白燕尾で、周りも真っ白な組子たちと一緒に「ETERNAL GARDEN」を歌い上げ、これでクライマックスかなと思ったところで、あのやさしい歌詞の「Happiness」で締めるところも、みりおちゃんらしいなと思いました。
みりおちゃんとまわりには、いつも支えてくれる仲間たちがいて、振り向けはいつもHappinessに囲まれていたのでしょう。
明日海りおさんのこれからの人生に幸多かれと心から祈ります。




サヨナラショーをナマ観できたのは龍真咲さん退団公演以来 のごくらく度 (total 2112 vs 2113 )


posted by スキップ at 23:36| Comment(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする
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