2019年05月28日

20世紀に乾杯! 「ピカソとアインシュタイン」


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舞台はパリのバー ラパン・アジール。
時は1904年 20世紀が始まったばかり。
1905年 「特殊相対性理論」を発表したアルベルト・アインシュタイン
1907年 「アヴィニョンの娘たち」を描いたパブロ・ピカソ
この若き天才2人が、もし本当に出会っていたら?という物語。


「ピカソとアインシュタイン ~星降る夜の奇跡~」
作: スティーヴ・マーティン
演出: ランダル・アーニー
翻訳: 香坂隆史
ドラマターグ・演出補: 池内美奈子
美術: 伊藤雅子
照明: 日下靖順
出演: 岡本健一  川平慈英  村井良大  三浦翔平  
水上京香  吉見一豊  間宮啓行  香寿たつき  松澤一之

2019年5月12日(日) 5:30pm 森ノ宮ピロティホール F列上手
(上演時間: 1時間30分)



1997年と2000年に岡本健一さん、川平慈英さん主演で上演された作品の19年ぶりの再演だとか。
「奇しくも日本が平成から新元号に変わる、時代の幕開けに本作が上演」とフライヤーに書いてありました。ふむふむ 20世紀初頭と日本の新元号をかけたのか(何で?←心の声)


今回の配役は
ROSE  ピカソ:岡本健一  アインシュタイン:川平慈英  
      シュメンディマン:村井良大  訪問者:三浦翔平
BLUE  ピカソ:三浦翔平  アインシュタイン:村井良大  
      シュメンディマン:川平慈英  訪問者:岡本健一

という2パターン。
岡本健一さんが演じるピカソが観たかったのでROSEの方をチョイスしました。


モンマルトルに現存するラパン・アジールのつくり込んだ舞台装置。
このバーの店内だけで進む物語は、いかにもいかにも翻訳劇な雰囲気のウィットに富んだ会話のやり取りで進みます。

主人フレディ(間宮啓行)とその恋人でウェイトレスのジェルメーヌ(香寿たつき)をはじめ、店に集う人々-老人のギャストン(松澤一之)、画商のサゴ(吉見一豊)、発明家シュメンディマン(村井良大)、そして物理学者を目指す青年 アインシュタイン(川平慈英)はみんなひと癖ある人々。
そこへ美しい娘 シュザンヌ(水上京香)が一夜を共にした若い画家を探してやってきます。シュザンヌは彼が描いたデッサンを持っていましたが、現れた当の本人ピカソ(岡本健一)は女たらしで彼女のことをすっかり忘れ、また彼女を口説き始めます・・・といった展開の中、やがて自分たちが求める真理について語り合い始めるピカソとアインシュタイン。
芸術と物理学、道は違っていても2人はこの新しい20世紀を自分たちが切り拓く、と意気投合します。そこへ未来からの訪問者(三浦翔平/どう見てもエルビス・プレスリーなんだけど)が現れて2人を祝福。「20世紀に乾杯!」と、ともに祝杯をあげるとあたり一面星降る夜に・・・。

といった会話劇のちファンタジーな展開。


ピカソとアインシュタインの議論は理解が及ばない部分もありましたが、天才2人の会話は聴き応えもたっぷり。
ボサボサ頭にスーツを着込み、突拍子もない発想を自信たっぷりにまくし立てる川平慈英さんのアインシュタイン。
服にも顔にも絵具をいっぱいつけて、世事に疎く(というより無関心?)でいかにも天才芸術家肌の岡本健一さんのピカソ。
2人の個性がピタリとハマって、丁々発止のやり取りがとても楽しい。

ただ、訪問者の三浦翔平くんがとてもよかったのもあって、この役を岡本健一さんでも観てみたかったと思った時、この物語は未来を切り拓いていく若者の話(たぶん20年以上前の初演の時は岡本さんも川平さんも若者)だから、もしかしたらBLUEチームの方がこの台本には合っていたのかなとも感じました。

そして何より、この舞台で一番驚いたのは、
ラストの星降るシーンで、天井からミラーボールみたいに無数の星が降ってきたこと。
森ノ宮ピロティホールにあんな照明装置あったんだという衝撃の事実(←そこ?)


この日は大楽でカーテンコールではキャスト一人ひとりのご挨拶ありました。
最後は岡本健一さんのかけ声で舞台も客席も一緒にグラス掲げて「令和に乾杯!」とエア乾杯。

そして終演後の若いお嬢さんたちの会話
「あの真ん中の人がSexy Zone のお父さん?めちゃ若いな」
「Hey! Say! JUMP」
「あー、Hey! Say! JUMPのお父さん?めちゃ若いわ」



私たちがいつも「この子が岡本健一の子ども?」って言うのと逆パターンだった の地獄度 (total 2055 vs 2055 )


posted by スキップ at 23:23| Comment(0) | 演劇・ミュージカル | 更新情報をチェックする
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