2019年04月11日
三月大歌舞伎 昼の部
歌舞伎座の三月大歌舞伎 奇数日になかなか予定が合わず、千穐楽にやっと観劇となりました。
三月大歌舞伎 昼の部
2019年3月27日(水) 11:00am 歌舞伎座
3階2列下手
一、 女鳴神
龍王ヶ峰岩屋の場
出演: 片岡孝太郎 中村鴈治郎
市川猿三郎 市川猿四郎 ほか
(上演時間: 1時間3分)
ご存じ「鳴神」の女性版。
松永弾正の娘 鳴神尼(孝太郎)が、父の仇敵である織田信長に恨みを抱き、雨を降らさぬ行法を用いて龍神を滝壺に封じ込めてしまいます。龍王ヶ峰の岩屋に引き籠る鳴神尼のもとへ、美男の雲野絶間之助(鴈治郎)が訪ねて来ると、心奪われた鳴神尼は夫婦固めの盃を交わします。鳴神尼が色香に惑っている隙に絶間之助は行法を破ろうと・・・。
鳴神尼を色香で惑わす雲野絶間之助が鴈治郎さんかぁ~、もうちょっと痩せた色男の方がよいのでは・・・と観る前は思っていたのですが、こう言っては失礼ながら、観ているうちに鴈治郎さんがだんだんカッコよく見えてきて、演目自体もおもしろかったです。
「鳴神」の男女を置き換えて、物語はほぼそのままですが、少し違うところがあって、雲野絶間之助の話を聞くうち、彼は鳴神尼がかつて夫婦の約束をした恋人 登美若丸だということがわかる、という設定・・・と思わせておいて実は織田信長の家臣で、登美若丸とそっくりだったためこの役を担った、やっぱりスナイパーだったという顛末。寝入ってしまった鳴神尼に詫びを言うところがいかにも誠実そうで、鴈治郎さんにぴったりでした。
鳴神尼がぶっ返って憤怒の鬼神となって暴れた時、登場する押し戻し(佐久間玄蕃)が鴈治郎さんの二役で、くっきり演じ分けていらっしゃいました。
孝太郎さんの鳴神尼は位の高さを感じさせながら女性としての色気も。
このポスターにもなっている隈取りになった姿もめちゃ怒っているのだけど、ムスッとした表情がどことなく可愛くて、「怒ってる、怒ってる」と思わず笑ってしまいました←
女性版なので仕えるお坊さんたちももちろん尼さんで、猿三郎さんが白雲尼、猿四郎さんが黒雲尼という珍しい女形で息のあったコンビぶりが楽しかったです。
二、 傀儡師
出演: 松本幸四郎 /後見 中村京純
(上演時間: 24分)
傀儡師(かいらいし)は大道芸の人形遣いのことで、その傀儡師がお七吉三の恋模様や牛若丸と浄瑠璃姫の恋物語、船弁慶などの人形芝居を、自らを人形に見立てて踊り分ける清元の舞踊。
明るい舞台で衣装の色柄も可愛くて、幸四郎さん傀儡師が洒脱に楽しそうに踊るのを観ているだけで幸せな気分になります。清元の皆さんの緑色の裃も舞台に映えていました。
舞踊に疎く、何を表しているのかよくわからないまま、幸四郎さんのたおやかだったりキレがあったり、いろんな表情の踊りをただ楽しんでいたのですが、最後の方で竹を持っての踊りが「船弁慶」の知盛の薙刀みたいだなぁと思っていて、後で筋書調べたらやっぱりそうだったらしい。ちなみに、「抑々これは桓武天皇九代の後胤 平知盛幽霊なり」なんていう詞章は全く聴き取れず。↓
昼の部はここまで。
この後、20世紀号に乗車するために渋谷へ移動。
白鸚さんの吃又も猿之助さんのおとくも観たかったのだけど ごめんなさ~い の地獄度 (total 2039 vs 2040 )
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