
「ペンタゴン・ペーパーズ」を観たかったのですが、残念ながら公開は3月30日。ならば、と「シェイプ・オブ・ウォーター」「15時17分、パリ行き」あたりと迷いつつ、少し疲れ気味なこともあって、ま、明るい方がいいか、とこちらを。
「グレイテスト・ショーマン」 (The Greatest Showman)
監督: マイケル・グレイシー
製作: ローレンス・マーク ピーター・チャーニン
ジェンノ・トッピング
製作総指揮: ジェームズ・マンゴールド
脚本: ジェニー・ビックス ビル・コンドン
音楽: ジョン・デブニー ジョセフ・トラパニーズ ベンジ・パセック ジャスティン・ポール
出演: ヒュー・ジャックマン フィリップ・カーライル レベッカ・ファーガソン ゼンデイヤ ほか
2018年3月24日(土) 2:50pm なんばパークスシネマ シアター4
(上映時間: 105分)
19世紀アメリカに実在した、サーカスを始めたことでも有名な興行師 P・T・バーナムの半生を描いたミュージカル。
貧しい家に生まれ育ち苦労を重ねたフィニアス(ヒュー・ジャックマン)は幼なじみの名家の令嬢チャリティ(ミシェル・ウィリアムズ)と結婚。妻と2人の娘を幸せにするため努力と挑戦を続け、やがて、さまざまな個性をもちながらも日陰に生きてきた人々を集めた誰も見たことがないショーを作り上げて大きな成功をつかみます。しかし、そんな彼の進む先には大きな波乱が待ち受けていました・・・。
上映終了直後、隣席の若者男子が連れの友人たちに「サントラ買いたくなりますねっ!」と言ったのがすべてを表わしていました(開映前とはいえ、あたりかまわず大声で話す、観てる間じゅうガサゴソ音をたててポップコーン食べる、挙句に飲み物のフタを取ってガラガラ流しながら氷をほおばる、というトンデモ男でしたが)。
まず音楽がすばらしかったです。
ヒュー・ジャックマン扮するバーナムのシルエットから始まるオープニングの「The Greatest Show」はカメラワークもカッコいいし、歌、パフォーマンスともに迫力満点。
カメラワークのキレのよさは随所に見られて、バーナムがフィリップ・カーライル(ザック・エフロン)を一緒にやらないかとスカウトする場面は、酒場のカウンターや椅子、グラスも使ってとても小気味いいシーンになっていました。もちろん2人の歌唱も。
子ども時代のバーナムとチャリティ、結婚してから、そして2人の娘たちとともに歌う「A Million Dreams」もとても好きでした。
A million dreams is all it’s gonna take
A million dreams for the world we’re gonna make
ストーリーは結構ありきたりというか安直というか(^^ゞ
貧しく辛い少年時代を過ごした男が家族のために事業を始める → 最初は苦労するるものの結構すぐに成功する → 調子に乗ってやらかす → 財産も家族もすべてを失う → 周りのみんなの思いに支えられて再出発・・・というカンジで、こうなるだろうな、と思う通りに物語は展開します。
上映時間が限られている中で歌やダンスも入れないといけないので、どうしてもストーリーの展開が速くなるというか、一つひとつのエピソードの描かれ方が表面的になりがち。
たとえば、成功したバーナムがオペラ歌手のジェニー・リンド(レベッカ・ファーガソン)と出会い、本物の芸術に触れ(彼はそこは心底感動していた)、上流階級の人々からも称賛される中、それまで一緒にやってきたサーカスの仲間たちを劇場で立見させたりパーティ会場に入れないという扱いをして、彼らが悲しみと怒りから「This is Me」を叫ぶように歌いながら会場になだれ込む、というシーンは結構迫力・・・なのに、劇場が燃えて失意のバーナムのところへみんなでやって来て、「あなたは私たちを救ってくれた」「私たちは家族」って、「へ?!あの怒りや悲しみはどこへ?」と違和感。
そうそう、パーティ会場といえば、自分を蔑んでいたチャリティの両親を会場に呼んでおいて衆目の中でやり返す、って、なんて器の小さい男なんだバーナム、とも思いました。
両親の家の近くに豪邸を構えただけでは収まらず、いついつまでも根に持っていたのね。この両親との確執は最後まで結局収束されることはなかった模様。
バーナムとチャリティ、フィリップとアンという2組のカップルの愛も描かれています。
バーナム組はお互い初恋を実らせたカップルですが、とにかくチャリティがエラい。
上流階級のお嬢様なのに貧しさも苦労もいとわず、バーナムの夢を温かく見守り続けるやさしい妻で子どもたちのよき母。そんなチャリティだからバーナムとジェニーのスキャンダルでの彼女の激おこと悲しみは察するに余りあります・・・「誤解だ」という夫の言葉をもうちょっと聞いてあげてもいいとは思いましたが。
フィリップ&アンカップルは差別がらみ。
もし私がアンなら、「メイドを連れ歩いて」というフィリップの両親の言葉より、ジェニー・リンドの歌を並んで聴いていた劇場で、フィリップがとても繊細に近づいて繋いだ手を、上流階級の人たちの視線に耐えられず離してしまったことの方がずっと傷つくと思いますが、それはともかく、2人が人種差別の苦悩やそれを乗り越えようと歌う「Rewrite the Stars」はとてもよかったです。苦難の道を受け入れて進もうというフィリップの気持ちに本当は応えたいのに"It feels impossible"としか言えないアンが切ない。
まぁ、そんなこんなありつつすべては丸く収まるところもいかにもミュージカルですが、バーナムが自分のステッキをフィリップに譲って、オープニングで描かれた GREATEST SHOWを、今度はフィリップが中心となって歌い踊るラストは素敵でした。
「君はどうするんだ?」と聞かれ「育児だ」と答えたバーナムの行き先は娘のバレエ発表会場。巨大な象に乗って行ったけれど、バレエ観てる時、あの象どうしたの? のごくらく地獄度




上映期間がそろそろ終わるという頃に観たこの映画。一曲目で、これはサントラ買わなくっては!!と思いました(*^^*)
で、今はDVDも我が家にあります(^_^)v 演出も小憎らしいくらいでしたよね♪
お久しぶりです。
どんなに前の記事でもコメントはいつでも大歓迎です。
ありがとうございます。
DVDも?(^^♪
私も今でもFMなどからこの映画の曲が流れてくると、
「お!」と身を乗り出してしまいます。
本当にすばらしい曲揃いでしたね。
ダンスも迫力あって、ハッピーエンドで、一家に1枚
DVDがほしくなるような映画でした。