
が、今回舞台を観て、全く知らなかったことがわかりました。
忍さんがハーフだということも、初めて知った次第です。
宝塚歌劇 花組公演
ミュージカル浪漫 「はいからさんが通る」
原作: 大和和紀
脚本・演出: 小柳奈穂子
出演: 柚香光 華優希 鳳月杏 桜咲彩花
水美舞斗 城妃美伶 聖乃あすか/英真なおき ほか
2017年10月12日(木) 4:00pm シアター・ドラマシティ 11列下手
(上演時間 2時間30分/休憩 25分)
舞台は大正7年の東京。
お転婆な女学生 花村紅緒(華優希)はある日、陸軍少尉の伊集院忍(柚香光)と出会いますが、彼は祖父母の代から決められた許嫁で、旧華族の伊集院家に行儀見習いに入ることになります。最初は反発していた紅緒ですが、次第に忍に惹かれるようになり・・・。
いや~、楽しかったです。
明るく元気で勝気で活発な女の子、彼女を取り巻く男たちはみんな彼女を好きになって、しかも揃ってイケメンという、いかにも少女マンガの王道ラブコメ。
ハッピーエンドとわかっていても、原作を知らなかったせいもあり、最後までストーリーに惹き込まれ楽しく拝見しました。
後で原作ファンの友人に聞いたところ、内容はほぼ原作に忠実のようでした。
忍が上官の印念中佐(矢吹世奈)の個人的な恨みから転属、さらにはシベリアへ出兵することになり、現地で戦死したらしいところまでが一幕、二幕は青江冬星(鳳月杏)の出版社で働き始めた紅緒の前に忍そっくりのミハイロフ侯爵が現れ、彼の秘密を追って・・とテンポよく展開するストーリー。
紅緒の忍に対する心情の変化ばかりでなく、人間としての成長も描かれていて、好感。
登場人物みんな二次元から飛び出して来たの?という華やかさ。
♪はいからさんが と・お・る という主題歌もキャッチーで今も脳内をグルグル。
もとよりビジュアルには定評のある柚香光さんですが、日本人とドイツ人のハーフの青年軍人という役がドンピシャ。
紅緒が必死になってもいつも余裕綽々で笑っているとか、紅緒がやくざ者相手の暴れていても手を出さす、肝心な時にだけサッとサポートするとか、ソァで脚を組んで紅緒の肩に手をまわすところとか、忍さん、いちいちサマになり過ぎていて見とれるばかり。
柚香さんといえばあまり声を張るイメージはなかったのですが、軍人として、「・・・を拝命致しますっ」とピシッと敬礼をするところでは紅緒や他の人に対する時とは別人のような声を出していて、「ほほぅ、こんな声も出せるんだ」と感心することしきり。
紅緒の華優希さんは前回の大劇場公演「邪馬台国の風」で新人公演ヒロインに抜擢され、その公演をまだやらないうちにこの紅緒役が発表された話題の100期生。
元気いっぱい懸命の演技で抜擢に応えました。
何といってもかわいいし、これからも楽しみな娘役さんです。
台詞や芝居に緩急をつけるところ、そして歌はもう少しがんばっていただきたいところです。
ま、個人的に私は紅緒みたいなタイプの女の子は苦手なので、まわりにいたらちょっと嫌だけど(笑)。
ロン毛をなびかせる青江冬星の鳳月杏さんも期待通りのカッコよさ。脚ながーい。
ちょっと笑い担当みたいな扱いのところもあったのですが、ミハイロフ/忍の真実を知り、ラリサのために身を引くことを決めた紅緒を抱きしめて、「全部忘れさせてやる」・・・シビレました~

シベリアでの忍さんの部下 鬼島軍曹の水美舞斗さんも際立った存在感。
端正なお顔を黒髪で覆って荒々しい雰囲気。
最初は忍さんに反発していたのであろうあたりのドラマも観てみたかったです。
水美さんといえば、端正なお顔に歌よしダンスよしで実力十分のスター候補生の一人だとは思いますが、同組同期に柚香さんがいるため少し割を食っている印象。
とはいえ、スター揃いで各組に新公主演経験者がいる95期。他の組に組替えという訳にもいかず、いつももったいないような使われ方です。
その鬼島軍曹を好きになる北小路環の城妃美伶さん、忍といわくのある芸妓 花乃屋吉次の桜咲彩花さん、ともに新公ヒロイン経験のある娘役さん2人もとてもよかったです。
特に城妃さんは歌はもちろん、台詞の声も綺麗で聴き取りやすい。若いヒロインを支えてこの2人がこんな役を立派に勤めるようになったのかと感慨深いです。
少女フレンドに連載されていたのは1975年から1977年。
40年の時を経て今年、来年と劇場版アニメ前後編が公開予定なのだとか。
名作は永遠に不滅ということですね。
今回「手数料無料」にひかれて初めてスマチケ利用。
チケットが配信されるまで、配信されてから入場するまで、ちょっとドキドキしましたが、問題なく完了。
ほんと、便利な世の中になりました。
宝塚大劇場の本公演でやってもイケるのでは? のごくらく地獄度



