2017年08月02日

明日を信じて 月組 「All for One」 新人公演


allforoneshinko.jpg宝塚歌劇の新人公演は入団7年目・・研7と呼ばれる学年までが出演することができます。
今年 研7になったのは2011年に初舞台を踏んだ97期生。
月組の蓮つかささん。
97期生ラストチャンスで新人公演初主演です。

新人公演はとても人気があってチケットがなかなか取れないのですが、今回は思わぬご縁があってチケットを取っていただくことができました。
ありがとー


宝塚歌劇 月組公演
三井住友VISAカード シアター
浪漫活劇(アクション・ロマネスク)
「All for One」 ~ダルタニアンと太陽王~  新人公演
脚本・演出: 小池修一郎
新人公演担当: 指田珠子
出演: 蓮つかさ  結愛かれん  輝生かなで  朝霧真  暁千星  
海乃美月  佳城葵  礼華はる  麗泉里  風間柚乃  美園さくら ほか  

2017年8月1日(火) 6:00pm 宝塚大劇場 2階12列下手
(上演時間 2時間)



本公演の感想はこちら


1本立てで二幕 2時間30分のものを2時間弱に再構成されていますので、プロローグの三銃士とダルタニアン登場シーンをはじめ、いくつかの場面、ダンスシーンや楽曲、そしてフィナーレなどがカットされていましたが、つながりに特に不自然な感じはなく、うまくリバイスされているという印象でした。
何より、若い出演者が皆とても熱演、好演で、このままバウホールなどで若手公演として上演できるのではないかと思いました。
そして、やっぱりこの作品、おもしろいと再認識。


蓮つかさくん、まずは新公初主演 本当におめでとう。
れんこんくんのあの声で開演アナウンスが流れた時、客席から歓声と拍手が起こりました。

シャープな美貌(高校時代にはミス日本宮城代表に選ばれたとか)で本公演で銃士隊の中にいても目立つ存在ですが、華奢で少年のような雰囲気のダルタニアン。
珠城りょうさんの包容力あふれるダルタニアンとはまた違ったヒーロー像を描き出していました。ハスキーな声で滑舌が時折舌っ足らずなのかな?と気になることがありましたが(高泉淳子さんが少年役をやる時の発声に似てると感じたな)で台詞もしっかり、のびやかな高音を響かせる歌はもっとしっかり。センターに立つ華も輝いていました。


ルイ十四世はこちらも新人公演初ヒロインの結愛かれんさん。
101期生と若く、同期の中でも一番最初に新公ヒロインを射止めました。
この役は本役の愛希れいかさんにあて書きされたような役で、男性のふりもしなければならないという、とても難しい役に果敢に挑戦していました。
とても可愛い娘役さんで、ルイ十四世に扮した時の髪型もよく似合っていましたが、発声、しゃべり方含めて男のふりをしている時と女の子に戻った時の落差があまり感じられなかったかなぁ。
歌はあまりお得意ではないと伺っていますが、がんばってました・・・もっとがんばろう(笑)。


三銃士の中ではアトスの朝霧真さんが立ち姿も凛としていて大人の男の雰囲気が出ていて印象的でした。
・・・というか、ワタシ、本公演のアトス 宇月颯さんが好き過ぎてか、なんだか宇月さんに見えてしまう場面も。

本公演でジョルジュに抜擢されて話題の風間柚乃くんはベルナルド。
いや~、何でもできるのね、と感心。
しっかり濃い悪役のベルナルドになっていました。歌唱もすばらしい。


これまで数々の新人公演で主役を演じてきた暁千星くんはマザラン枢機卿。
本役のポルトスは「いかにもありちゃん」という明るい雰囲気ですが、発声含めてガラリとイメージ違っていました。
「え?あれ、ありちゃんなの?ありちゃんだよね?!」という驚き。
あんな声、出せるんだ。

同じくこれまで新公ヒロインを数多く演じてきた海乃美月さんはモンパンシェ公爵夫人。
さすがにこのメンバーの中では芝居が上手く存在感も抜群でした。
海乃さん、本公演のマリア・テレサよりこちらの方がよかった・・・と思いつつ、本編の感想に書いたとおり、「この役は専科からではなく組子でよかったのでは・・」と改めて思ったのでした。

その海乃さんの本役 マリア・テレサを演じたのは美園さくらさん。
これがまたよかったです。あのヘンな髪型(笑)でも美貌際立っていましたし、外国人なまり(?)の話し方も、海乃さんより美園さんの方が私は好きでした。

もう一人、娘役で注目したのはアンヌの麗千里さん。
本役は憧花ゆりの組長で、国王ルイ十四世の摂政という大きさも出さなければならないという、若手には大変な役ですが、美しく気品あるアンヌ様でした。


カーテンコールで主演として、新公の長としてご挨拶をした蓮つかさくん。
緊張のためかカミカミで何だかグダグダになってしまいましたが、一生懸命さはとても伝わってきました。客席も笑いながらとても温かく見守っている雰囲気。
「この経験を東京の新人公演にも、明後日からの本公演にも活かして精進していきたい」ということだったかしらね、まとめると。

蓮くんが大汗かいて挨拶している時、後ろの並ぶ結愛かれんちゃんは終始可愛いニコニコ顔でしたが、反対側にいた海乃美月さんや朝霧真さんはニコリともせず、むしろ厳しい表情。
同期として、蓮つかさくんを心の中でハラハラ見守っていたのでしょうか。



先日から ♪ 明日を信じて 今日は耐えよう  明日を信じて 今は生きていこう~ という曲が頭の中をグルグル回っていて、「これ何の曲だったっけ?」と思いだせずにいたのですが、ダルタニアンが ♪ たとえこの世が 闇に包まれていても・・ と歌い始めた時、「この曲!」と思い当たりました。
若い人たちが高い壁に挑んでひたむきにがんばる姿とも重なり、「この子たち、きっと明日を信じているよね」と胸が熱くなったのでした。



若者たちのひたむきさは時にはまぶしすぎて目が痛い のごくらく地獄度 (total 1253 vs 1259 )




posted by スキップ at 22:43| Comment(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする
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