2017年04月11日

デビュー! IHIステージアラウンド東京


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劇団☆新感線の公演は初日(近く)と(できれば)千穐楽に観る派のワタクシ。
3月30日に初日を迎えた「髑髏城の七人 Season 花」もできるだけ早いうちにまずは1回、と考えていて、自分が観られる最速のタイミングで行って参りました。
その感想は別記事に改めるとして、まずは今回もう一つの大きな話題・・・これがこけら落とし公演となった劇場 IHIステージアラウンド東京について。


劇団☆新感線が「髑髏城の七人」を2017年3月末から1年3か月にわたりロングラン公演、しかも劇場は「豊洲に新しく誕生するIHIステージアラウンド東京・・・円形の客席の周りに、4つの舞台が配置されていて、客席が回転することで舞台のシーンが転換されていくという、新しい発想の劇場」(これが世界で2番目だとか)
と昨年発表された時、「1年3ヵ月ぅぅぅ~?」「客席が回転するってぇぇぇ?」と大変驚いたものです。
初日からすでに1週間以上過ぎて、レポも数々上がっていますが、私の感じた劇場の印象をざっくりと。


アクセス

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定石通りゆりかもめ 市場前駅から行きました。
ゆりかもめに乗るのなんて、お台場にフジTVが移転したころに嬉しがって何度か行って以来なので何年ぶり?という感じです。


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ゆりかもめ 市場前駅改札出たところから劇場方面を撮ったもの。
この画像 Twitterでもよく見かけていましたが、自分の目で見てまんまだったし、みんなここで写真撮っててちょっと笑っちゃいました。


駅前にはタクシー乗場もなければ流しのタクシーもいなくて、次の予定への移動がどう考えてもキツそうだった私たちは幕間にタクシー予約して終演時間に劇場前に呼びつけるという暴挙(笑)に出ました。

「帰りは新豊洲駅から都バスで銀座へ。レインボーブリッジを横目に、勝鬨橋を渡って歌舞伎座前を通る素敵コースなのでオススメ」と後日 Twitterのお仲間がつぶやいていらしたので、今度機会と時間があればそのルート使ってみたいな。


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劇場が近づいてきました。
何だか倉庫みたいな建物です。


飲食&ロビーまわり

言われている通り、劇場まわりどころか駅前にもコンビニや飲食店の類は一切なし。
劇場前にキッチンカーが出ていたのと、劇場内にカフェがあります。
「食べるところがない」情報が行き渡っているためか、どちらもそれほど行列はしていませんでした。
ただ、カフェのフードメニュー(サンドイッチ2種とあんぱん)は幕間には完売していました。

ロビーは結構狭くて、ベンチが申し訳程度にあるくらい、床や天井、壁も事務所みたいな感じで「非日常感を味わえる劇場ロビー」とはほど遠い。
これもよく言われていますが、同じTBSの赤坂ACTシアターと似た雰囲気です。

トイレは2階。
男女で上る階段が指定されていて、女性トイレはロビー入って左手の階段を利用します。
個室の数はかなりあって回転も早いですが、幕間は気が遠くなりそうなくらい長い列ができていました。


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こちらもTwitterやInstagramでよく見かける画像。
劇場の側面です。


回転する客席

さて、いよいよ劇場内に入ります。
回転する客席ということで当然のことながら座席は1階のみ、32列。
横幅は最大56席で、円形ということもあって通常の劇場より横に広い印象。
今回かなり後方席だったのですが、座席は千鳥配列になっていて傾斜もあるので、観にくいということはなかったです(舞台が遠いというのはさておき)。

客電落ちて開演するなりゆらりと浮遊感というか回転する感じがあったので、「早速回ってるのか~」と思いました。
ゆったりした速度ながら上演中は何度も回転しますし、回転中は他のステージは映像が絶え間なく流れていて、「乗り物酔いしやすい人は酔うのでは?」というツイートも見かけましたが、まさにその”乗り物酔いしやすい”私は大丈夫でした・・・ま、乗り物酔いしやすく怖がりだけどテーマパークの絶叫系アトラクションは大好き、という特異体質(?)によるものかもしれません。

体感としては360度回転したという感じではなくて、240度くらいかな?という感触。
幕間にロビーに出る時、入って来た方角と違う方に出口があって、「おー、回転したからかぁ」とおもしろかったです。
出口の両側にはステージらしきセットも垣間見えていて、円形劇場・・・というか円形舞台を実感。


舞台効果

天井高が結構高いことと、全面スクリーンに囲まれているため、実際に演技しているステージの間口が必要以上に小さく見えた印象。
これは私の座席が舞台から遠かったせいかもしれません。次回はもう少し前なので検証してみることにします。

新感線といえば・・な、舞台下から天井へ向かって煽る照明が舞台機構上できない、ということで、原田保さんをもってしても照明については若干物足りない印象も受けました。
ピンスポットがないらしいというツイートも見かけましたが、そうだったかな?・・・これも次回検証課題。

新感線特有の役者さんが通路を駆け抜ける、という演出も当然のことながらなし。
その代わり、映像が流れるスクリーンをバックに舞台を150度くらい?役者さんたちが走り抜けていく場面もあって、これはなかなかの演出でした。

それから、カーテンコールの演出も、この劇場ならでは、という感じでとてもよかったです。
これについては舞台の感想で改めて言及したいと思います。


「360度セットやプロジェクターがあるので、場面転換や暗転がなくても芝居を続けることができる」というのがこの劇場のウリですが、いのうえひでのりさんの演出は元よりスピーディで、これまでの作品も暗転とか舞台転換待ちとか幕前とかほとんどなかったので(歌舞伎版「阿弖流為」でさえそう)、改めて「芝居が途切れていないでしょ?」と言われても、「いつもとそれほど変わらないのでは?」という感じ。
逆に言えば、いのうえさんだから、新感線だからこれほどに使いこなせるのであって、今後この劇場を活用するためには、作品も演出家も選ぶなぁ、というのが正直な感想です。



結論=客席は別に回転しなくてもよい(それを言っては元も子もない) の地獄度 (total 1732 vs 1734 )



posted by スキップ at 22:48| Comment(4) | TrackBack(0) | エンタメ et. al | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私もほぼ同じ写真を撮りましたよ‼

今回もお楽しみ満載(というか、安定の貪欲さ)だったんですね。タクシー手配にはビックリですわ。なるほど~。
この劇場、今後どういう風に使っていくのか心配になりますね。市場の移転問題も、どう決着するのかしら。とりあえずここには一人じゃなくて誰かと行きたいです。
Posted by きびだんご at 2017年04月13日 11:26
♪きびだんごさま

やっぱりここ、撮っちゃいますよね~。

エへへ
「足るを知らぬ者は・・・」と言いますが、煩悩にまみれて
全く足るを知ることのない私は遠征はいつも盛々です(^^ゞ

IHIの周りは大阪だと舞洲とか夢洲あたりを見るようでした。
市場が移転しない場合でも街として発展・・というか賑わうことを
願っています。

劇場はねぇ、宝塚や劇団四季なら活用できそうとも考えたのですが、
どちらも専用劇場持っていますしね。
ともあれ、Next 髑髏城はどんな作品が来るのか興味シンシンです。
Posted by スキップ at 2017年04月13日 22:38
スキップさま

こんにちは。
都バスルートで劇場まで行きましたけど、ちょっとした観光気分でしたよ。

ステージアラウンド、私は11列で見ましたが、案外ステージの間口が狭いとうのは同感です。
いつもより照明の効果が物足りないというのも。

使いこなすのは相当ハードル高そうですが、劇場としては面白いですよね。

蜷川さんがご存命だったら、
猿翁さんがお元気なころだったら、
どんな舞台を創り上げたかな、と思います。
Posted by 花梨 at 2017年04月17日 01:21
♪花梨さま

そうか!
都バスルートは帰りだけでなく、もちろん行きにも使えるのですね。
それはやはりぜひ試してみなくては。

本当に、猿翁さんや蜷川さんは喜んでお使いになりそうな劇場ですし
いろんな可能性を観せてくださったのではないかな、と思います。
Posted by スキップ at 2017年04月18日 00:08
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