2016年12月15日
すぐにでも黄泉の国へ 「エリザベート スペシャル・ガラ・コンサート」 フルコスチュームバージョン
続いてフルコスチュームバージョン。
4年前のガラコンで姿月あさとさんの「最後のダンス」を聴いて以来、「次にガラコンがあったら、絶対ずんこさんのトートで観たい!」と固く心に誓っていました。
モニュメントバージョンの感想はこちら
2012年12月 「エリザベート スペシャル・ガラ・コンサート」の感想はこちら
三井住友VISAカードpresents
「エリザベート TAKARAZUKA20周年 スペシャル・ガラ・コンサート」 フルコスチュームバージョン
脚本・歌詞: ミヒャエル・クンツェ
音楽・編曲: シルヴェスター・リーヴァイ
構成・演出・訳詞: 小池修一郎
演出: 中村一徳
指揮: 佐々田愛一郎
出演: 姿月あさと 大鳥れい 稔幸 湖月わたる 樹里咲穂
出雲綾 大峯麻友 初嶺麿代 飛鳥裕 京三紗 ほか
2016年12月14日(水) 1:00pm 梅田芸術劇場メインホール 2階5列センター
フルコスチュームバージョンは、衣装をつけ、メイクもして、物語の最初からやっていく形。
上演時間も休憩除いて2時間20分ですので、フィナーレを含まない宝塚歌劇と同じくらい。
一幕終わりも「鏡の間」で同じでした。
いくつかの場面や台詞、群舞など割愛されている部分もありますが、ほぼ本編を丸々観ているような感覚です。
いや~、何とも贅沢。
姿月あさとさんのトートは、ステージに登場しただけで「キタッ!」というオーラハンパないです。
ビジュアル完璧。
脚長くてスタイル抜群の上に、クールな表情をあまり変えない中、冷酷そうに唇が少し歪むところとか、トートそのもの。
今すぐ宝塚大劇場の舞台に立てそうです。
髪は薄い紫だったり、明るいブロンのように見えたりもしましたが、使い分けていたのかな。
退団後、少しふっくらされてい時期もありましたが、とてもスリムに戻られて、衣装の着こなしも、マントさばきも抜群。
そして何といってもその歌唱です。
迫力のヴォーカルはどの曲もいつまでも聴いていたいくらいです。
特に「最後のダンス」のラスト近くのハイトーンシャウトは、ゾクゾクするくらい。
後ろの席のおそらく初めて観たのであろうカップルの男性は姿月さんがこの曲歌い終わった時、「フ~ッ」と声出ていました。
カーテンコールでは、「姿月あさとさんのフルコスチュームバージョン最終日をご観劇くださいましてありがとうございますっ!」とテンション高く挨拶する湖月わたるさんに対して、特に笑顔をふりまくでもなく、声を張るでもなく、「まだまだいろんなバージョン、そして17日18日にはアニヴァーサリーバージョンもございます。私たち最後までがんばりますのでよろしくお願いします。ごきげんよう」とふんわり優しいご挨拶。このギャップがまさしくずんこさん(笑)。
ルキーニの湖月わたるさんもとてもよかったです。
ってか、男?(笑)
姿月さんに負けないくらい脚長くてさらにスリムで、現役時代と少しも変わらない雰囲気。
しかも余裕たっぷり。
このお2人は間違いなく今すぐ大劇場の舞台に立てます。
幕間に宙組の蒼羽りくさんをお見かけしたのですが、澄輝さやとさんもご一緒だったらしく、湖月さんルキーニが二幕冒頭の「キッチュ」の時に客席で、「今日は美女が来てるらしいんだ」「宙組の『エリザベート』でルドルフをやった澄輝さやとさんと蒼羽りくさん」と紹介していらっしゃいました。
エリザベートは大鳥れいさん。
さすがに少女時代は些かキツイものがありましたが、皇后になってからはとても落ち着いた雰囲気で、声もよく出ていました。
ほんとにジェンヌさんたちの時間感覚ってどうなっているのかしら。
フランツがとても端正で素敵な佇まいだなぁ、どなたかしら?と思って幕間に確認したら稔幸さんでした。
短い間に時と年齢の経過がわかるつくり込んだ役作りでした。
樹里咲穂さんは今の宝塚の番組のMCなどで明るく元気でズバズバ物を言うイメージがあるのでルドルフというのは意外でしたが、繊細で不安気な感じがよく出ていて、ジェンヌさんやはりおそるべし!と思いました。
定評ある歌もとても聴き応えありました。
・・・などナド。
一人ずつ挙げていたらキリがないくらい。
そうそう、たくさんの場面にアンサンブルなどで出演されている音花ゆりさんがヘレネ役なのですが、
♪娘のヘレネ 美人でしょう 花嫁修業 完璧です とルドヴィカママが歌う時にキリリとした顔で右手で強くガッツポーズするのが、両バージョンともツボでした。
「エリザベート」は宝塚歌劇を代表する名作の一つですが、それも歴代トートやシシィはじめ、この作品に取り組んできたスターさんたちのたゆまぬ精進とすばらしいステージングがあってこそだなぁと改めて思いました。
今年は「エリザベート」イヤーで、宝塚宙組版、東宝版と何度も観て、1年の終わりを原点ともいえる宝塚歌劇オリジナル版で締めくくることができるという幸せな年でした。
そして、何年経ってもこうしてスッと役に戻って私たちの目の前に現れる宝塚のスターさんたち。
繰り返しになりますが、あの人たちに時の経過とか年齢とかは本当にないな。
アニヴァーサリーバージョンだけ観られないのが心のこり のごくらく地獄度 (total 1673 vs 1679 )
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