2016年11月21日

とてつもなく 面白かったです! 「北翔海莉ラストデイ」ライブ中継


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昨日は、宝塚歌劇星組 東京公演千秋楽。
星組トップスターコンビ 北翔海莉さんと妃海風さんのタカラジェンヌとしての最後の日でした。
映画館のライブ中継での参戦となりましたが、とても、とても温かいよい千秋楽だったな。


宝塚歌劇 星組東京宝塚劇場公演千秋楽
「北翔海莉ラストデイ」ライブ中継  
  グランステージ 「桜華に舞え」 -SAMURAI The FINAL-
  ロマンチック・レビュー 「ロマンス!!(Romance)」
  北翔海莉サヨナラショー

2016年11月20日(日) 13:30 TOHOシネマズなんば スクリーン1


それぞれの演目の感想は宝塚大劇場で観た時に書きましたので、繰り返しませんが、お芝居もショーもさすがに東京で1ヵ月間熟成されたことが感じられる完成度の高さに、「千秋楽」という高揚感も加わってすばらしかったです。

桜華に舞え
ロマンス
10/2 北翔海莉サヨナラショー


「桜華に舞え」は、最初の方から胸に迫るものがあってウルウルしていたのですが、別れを告げに来た半次郎に隼太郎が「おいは変わってしもたとかっ」と言うところでついに涙腺決壊。
西郷さんのことや吹優のこと、ヒサのこと、隼太郎のお姉さんたちのこと、会津と永輝のこと・・・切ないことはたくさんありますが、若いころあんなに仲良く心通わせて過ごした半次郎と隼太郎が、歴史のうねりに呑み込まえるように、本人たちの意志とは別のところで袂を分かつことになるのが本当に切ない。「楽しいあの頃のままでいられたらどんなに幸せだったか」につきる。

だからこそ、城山で、撃たれて息絶えた半次郎にまだ斬りかかろうとする兵士たちを制して、隼太郎が「ようがんばったなぁ」「痛かったろう」と抱きかかえる場面の哀しさが際立ちます。
ここの紅さん隼太が、まるで宝物を扱うように、とても大事に丁寧に、半次郎の頭をやさしく寝かせるあたりで爆泣き。

そして北翔海莉さんがとてもバランスのとれたスターであることを改めて強く感じました。
歌唱力があり、ダンスも美しく、口跡のよい台詞まわし、いつも的確な役づくり、男役としての包容力。
さらに、今回の公演では殺陣の速さ美しさもピカイチで、身体能力の高さを見せつけてくれました。


「ロマンス!!(Romance)」では、「友情」の場面の熱量がハンパなかったです。
「Go1」「Go!」と次々扉を突き破るように飛び出して来て踊るこの場面は、北翔さんが自分の後を託そうとする星組メンバーが、その志をしっかり受け継ぐことを激しいダンスで表しているよう。
紅一点で加わって、男役たちに負けないパッショネイトなダンスを披露した妃海さんにも胸熱。
全員が肩で息をするような激しさで迎えたエンディングでは、映画館にもかかわらず思わず拍手してしまいました。


退団者のメッセージを紹介する万里柚美組長は、涙声で鼻をすすりながらでしたが、彼女が話したこの言葉が、すべて。

「北翔海莉が星組生として過ごした1年半は、期間にすると短いのかもしれませんが、濃密でどれほど素晴らしいものであったか、星組生はもちろんのこと、皆様が一番ご存知だと思います。」


専科から、これまで在籍したことのない星組のトップになって、いろいろ言われていた時期もありましたしご本人も大変だったと思います。
私も正直のところ、「みっちゃんがトップスターになるのに何の不満もないけれど、何で星組?」と思った一人です。
そんなあれこれを実力と人間性で封印。

「よそから来た私を星組のみんなが温かく迎えてくれた」
「風ちゃんの幸せオーラがいろんなところに伝わって。すべては風ちゃんのおかげ」
とまわりに感謝しておおらかに笑う北翔さん。
星組のためにも宝塚のためにも、柚希さんの後、北翔さんがトップでよかったと、今は思えます。


そんな北翔さんの退団挨拶で印象的だったこと。

「予科生の時、初めて話したのが美城れんさん。
音楽学校の文化祭で初めてメイクを教わったのが夏美ようさん。
初舞台は岡田先生の作品。
初めての新人公演の担当は齋藤吉正先生。
21年間の出会いは必然で、ひとつでも欠けていたら今の私は成立していませんでした。
長い道のりの果てにたどり着いた星組には北翔海莉をさらに磨き上げてくれる仲間がいて、
出会うべき人に出会えて神様に感謝しています。」

そして、最後は
「とてつもなくつらいこともたくさんありましたが、それ以上に、とてつもなく・・・面白かったです!」
と明るい笑顔で。


同期の美城れんさんは、「昨日から考えたのではなく、今の自分の感じたことを言葉にしたいと思います」とおっしゃって、
「私にとって同期の北翔海莉が、この星組でトップスターになれたことを本当に幸せに思っています。みっちゃんのおかげで今の私があると言っても過言ではありません」と。

「最後の役が西郷隆盛で、本当に幸せでした。
「ありがとなぁ」と西郷さんのイントネーションで。

カーテンコールでは北翔さんが、「私たちごとではございますが、本日をもちまして84期全員が宝塚歌劇団を卒業いたしました」「が、84期は永遠に不滅です!!」と。


妃海風さんは「みなさん、どうやら私は幸せです。」
舞台の組子たちを見渡して「好きなのです」「好きです」を連発する風ちゃんに舞台上も、映画館の私も泣き笑い。
「公演中も幸せで、舞台でも熱い思いでいっぱいになって、本当に幸せだなと思います。もっとこの気持ちを上手に伝えられればいいのですが・・・」
最後には
「みちこさーん」と、スタンバイしていて姿が見えない北翔さんに向かって、
「世界で一番素敵な恋を経験させていただきました。本当に幸せでした。これからもよろしくお願いします」 と。


何度目かのカーテンコールで北翔さん
「次の星組トップの紅ゆずるさんと綺咲愛里ちゃんを呼びたいと思います」
いつになく緊張した面持ちの紅さんが「突然のことで・・聞いてないです」 と言うのに、
「「アドリブ得意でしょ」 と笑顔の北翔さん。
直立不動のまま「アドリブに入りません」と応じる紅さん。
「この2人をよろしくお願いします」と北翔さんに紹介され、
綺咲さんと2人、神妙に、とても丁寧で綺麗なお辞儀をしていました。
ステキな光景でした。


最後は恒例のトップコッンビ2人で銀橋へ。
北翔さんが妃海さんに 「変わらない愛をありがとう」 と言えば
妃海さんが 「みちこさん、後でぎゅっとさせてください」 と答えて
「こんな私たちを愛してくださってありがとうございました。また2人で新生星組公演を観に来ます」と北翔さんが結べば
目を輝かせて喜ぶ妃海さん。
最後までラブラブの2人に、観ているこちらまで温かくハッピーな気持ちになりました。


北翔さん 最後の言葉は「まったね~」 のごくらく度 (total 1662 vs 1665 )



posted by スキップ at 22:55| Comment(2) | TrackBack(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
skip様、記事ありがとうございます。私も都内でライブ中継拝見しました!意識せず目に入っていたであろう初舞台からの月組時代〜祐飛さん目当ての宙組で、みっちゃんを見つけ、それからはずっと楽しませてもらいました。千龝楽の感想は同感です。さびしさより、感謝と幸せな気持ちでいっぱいです。
Posted by なでしこ at 2016年11月22日 21:21
♪なでしこさま

イエイエ、こちらこそ、読んでいただいてありがとうございます。

とてもよい千秋楽でしたね。
もう宝塚の舞台で北翔さんを観られないのは寂しいですが
みっちゃんのやりきった感いっぱいの笑顔を見ていると
本当に「ありがとう!」と幸せな気持ちで見送ることができました。
Posted by スキップ at 2016年11月23日 00:11
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