
個人経営のサロンですが、人気もあって経営もとても順調のようだったのでお知らせをいただいた時はとても驚きましたので、昨日、施術とは別にサロンを訪ねて彼女とお話してきました。
その中で感じたのは「勇気」。
彼女は、専門学校から大阪に出てきて、卒業して数年サロン勤務した後、24歳の時に一念発起して独立してサロンを開業しました。
24歳でサロンオーナーって驚きの若さです。
しかも、親御さんや誰かの援助を受けるとかではなく、ひとりの力で。
サロンは大阪の本町というオフィス街の、おカタい会社が入っているビルの地下フロアにあって、当初は貸主や周りの人たちから、「こんな若い女の子がテナントに入って・・・すぐやめるんだろうな」という目で見られていたそうです。
それから10年。
武井咲ちゃんに似た、たおやかな色白美人の若いお嬢さんのどこにそんなエネルギーとパワーがあるのかと思うのですが、彼女は着実に顧客を増やし、サロンを当初の2倍の広さに拡張し、スタッフを使うまでになりました。
初めて彼女のサロンを訪れた日のことをよく覚えています。
会社帰りに、「あら、こんなところにネイルサロンが・・」と思ってのぞいて見たら、とびきりの笑顔で迎えてくれたのでした。
ネイルは、2時間くらいの時間をネイリストさんと2人きりで過ごしますので、色やデザインなどの好みを理解してくれることはもちろん、「感性」が合わないとなかなか難しいと思っています(それは私にとって、ヘアスタイリストさんも同様)。
彼女は、私よりずっと年下ですが、行き届いた心配りのできる人で、丁寧なのだけれど畏まりすぎない距離感がとても心地よく、本当に話が合って、「ワンピース」を私に教えてくれたのは彼女ですし、私が一方的に話す歌舞伎や宝塚ネタも楽しそうに聞いてくれました。

腰を悪くしている時期があったので、閉店する原因はそれかな、と思っていたのですが、そうではなくて、「これまでネイルのことしか知らなかったので、違う人生を歩んでみたくなったのだそう。
今は次に何がしたいというところまで思いが至っていないそうですが、とりあえず、一旦リセットしてみることにしたそうです。
新しいことを始める時って、すごくパワーが必要ですが、やめる時にはその何倍もの勇気が必要だと思います。
それが順調に進んでいることならなおさら。
「やっぱり私にはネイルしかなかった、とまた戻ってくるかもしれません」と笑っていましたが、臆病者で常に安定を求める傾向にある私には想像もできない勇気で、そんな彼女がまぶしいです。
お別れはとても寂しいけれど、そして、彼女のようなネイリストさんにまた出会えるかと考えると途方にくれるような気持ちですが、彼女の決断と勇気に、これからの彼女の人生が、悔いのない、思い通りのびやかで幸多からんことをお祈りしています。
冒頭の画像は、閉店の記念品としていただいた、サロンのロゴ(薔薇)入りチロルチョコとネイルオイル。
これまで何度がこのブログに画像あげてきましたが、これが最後のネイルコレクションです。
ネイルコレクション
ハロウインネイルコレクション













