
星組公演2回目観劇。
当初予定していなかったのですが、「桜華に舞え」が気に入りすぎてチケット買い足したものです。
その「桜華」はやはりよくて、演じる人たちの密度が濃くなっていることはもちろん、観るこちら側も一度目は気づかなかったことに目が及んだり、最初観た時と違うところに感じ入ったり。
・・・案の定また泣いてしまったお芝居の感想はまた改めるとして、前回書けなかったショーの感想を。
宝塚歌劇 星組公演
ロマンチック・レビュー 「ロマンス!! (Romance)」
作・演出: 岡田敬二
出演: 北翔海莉 妃海風 紅ゆずる 七海ひろき 壱城あずさ 音波みのり
麻央侑希 礼真琴 綺咲愛里 万里柚美 美稀千種/美城れん ほか
2016年9月11日(日) 3:00pm 宝塚大劇場 1階19列下手
1984年花組 高汐巴さん主演の「ジュテーム」から、2009年宙組 大和悠河さん主演「Amour それは」まで続いた岡田先生作のロマンチック・レビュー・シリーズ第19作品目。
2014年に汀夏子さん目当てに観に行った歌劇シンポジウム 「タカラヅカ トーク&ライブ」で、岡田先生の「宝塚レビューとロマンチックレビュー」と題した講演があって、「ロマンチックレビューはこの頃、全ツの再演ではよくかかるけどなかなか大劇場でやらせてもらえない」とおっしゃっていたのが印象に残っているのですが、7年ぶりに新作の大劇場登板です。
星組トップスター 北翔海莉さんのサヨナラ公演ですが、このところトップサヨナラ公演といえば藤井大介作品がデフォのようになっていましたので、いろんな意味で新鮮でした。
パステルカラーのピンクや黄色やブルーといったやさしくて綺麗な色合い。
定番の燕尾服やスーツに身を包む男役。
ドレスの形もいかにも宝塚の娘役なオーソドックスなシルエット。
羽飾りにお花。
ちょっぴり懐かしい感じの楽曲。
何だかとても宝塚らしい、古き良きタカラヅカのショーを観たという印象です。
プロローグ終わった後、「美しき人」という場面で、紅さん・礼さん・七海さんの3人がそれぞれ特徴あるヒゲつけてヘンな髪型して(これは礼くんだけか)、銀橋で歌う場面が印象的。
この3人はこの後も一緒に出てくる場面が多くて、次はこの体制でいくんだな、と感じました。
中世のお城ふうの場面、50'sなロックンロールエイジの場面(メガネの音波みのりさん、カワイかった)、礼さんと七海さんが全員赤い衣装の場面と続く前半。
この赤い衣装の場面で、北翔さんと女役の礼真琴さんが踊るシーンは見応えありました。
礼くん、柚希さんのサヨナラ公演でも女役で踊ってたよなぁと思い出したり。
もう一組は紅さんと金髪ボブの七海さんというビジュアル系カップルでした(・・いや、片方がダンス上手くてビジュアル系じゃないと言っている訳ではなく💦)
ここは客席降りもありますが、それを含めて前半はいかにもオーソドックスな流れであまりサヨナラっぽくないなと思っていたのですが、後半一気に盛り上がります。
特に「友情」の場面。
ネオン管のような色とりどりの枠だけのドア。
その前で北翔さんのダンスソロに、歌うのは紅さん、礼さん、七海さん。
そのドアは、北翔さんから次の世代へ、新しい世界へと続く扉のよう。
そして、「Go!!」という声とともに、次から次へ続々とそのドアから組子たちが飛び出して来て、みんなガシガシ激しく踊る、このシーンが大好き(振付: 謝珠栄)。
「僕らをつなげるあの星へ」「未来へつなぐあの星へ」という歌詞も感動的です。
男役の中に一人混じって負けじと踊る妃海さんもオトコマエでした。
オトコマエな星娘の伝統も脈々と。
専科だけどやはりこの公演で退団する美城れんさんにも銀橋ソロがあって、タカラヅカって温かい。
そして黒燕尾。「私の世界」(イル・モンド)
端正な黒燕尾で一言ひと言噛みしめるように「これが私の人生」と歌う北翔さん。
前回の月組に続いて大階段を使わない黒燕尾群舞でした。
デュエットダンスは北翔・妃海、紅・綺咲、礼・音波、七海・夢妃ペアで。
みちふう2人だけで踊り上げるラストデュエダンを観たかったような気もしますが、それはサヨナラショーのお楽しみかな?
北翔さん以外では、礼真琴さんのオールマイティぶりが際立っていました。
センターにいなくて私の座席からは見えにくい位置でも、「あの人のダンス キレッキレだな。誰?」と思ってオペラ上げるとそこには必ず礼くんが。
そして、「この人歌うまいけど礼くんの声じゃない。誰?」と思って見てみたらそこで歌っているのは夏樹れいくんだったり。
フィナーレの銀橋渡りは、紅ゆずるさんと、その相手役に決まってい綺咲愛里さんが寄り添って。
これを観ていて、やはり組内順当昇格で、次のトップ2人がちゃんと二番手の扱いで引き継げるサヨナラ公演はいいなと思いました。
今回のお芝居、ショーを通じて改めて北翔海莉さんのスキルの高さといつも全力投入ぶりがすばらしいと思いました。
柚希さんの次のトップスターとして北翔さんが発表された時、いろいろ言われましたし、私も思うところはありました。
でも今こうして北翔さん率いる星組を観ていると、星組のためにも、次のトップスター 紅ゆずるさんにとっても、これでよかったのだと思えたのでした。
次に観る時はもう前楽 のごくらく地獄度




岡田先生のショーは夢々しくて大好きです。
ふわふわと宝塚らしい場面ばかりじゃなく、力強い場面も必ずあって、心に残るんですよね。
なかなかやらせてもらえない、と言うのが何とも意味深ですが、まだまだ岡田先生には頑張っていただき、素敵なショーを魅せていただきたいです!
最近は藤井大介先生や稲葉太地先生のショーに慣れていたので
岡田先生のロマンチックレビュー、新鮮でした。
ご本人はやる気マンマンのご様子でしたので、まだまだ
がんばっていただけるものと思います。
「1万人のラインダンス」の時も監修としていらして
たのですよ~(^.^)/