
葛西聖司アナウンサーが歌舞伎役者さんにインタビューするこの講座は、過去に市川亀治郎(現 猿之助)さんの回、市川染五郎さんの回と参加していて、とてもおもしろく聴き応えがありますので、機会があればまたぜひ・・と思っていました。
花形トーク 尾上松也 若き情熱と挑戦
聴き手: 葛西聖司
2016年3月13日(日) 2:30pm NHK文化センター梅田教室
会場に到着したのは1:00過ぎだったと思いますが、すでに受付は始まっていて受け取った整理番号は55番。参加者は全部で140名位とのこと。
並んでまでは・・と思っていましたし、後援会会員は別枠のようでしたから妥当なところかな。
番号順に入場ですが、ぽっこり空いてた4列目の観やすいお席にちゃっかり座りましたよ(笑)。
上手の席を選んだのですが、真ん中にスクリーンが設置されていたため、松也くんも葛西さんも上手寄りに座られたのもラッキーでした。
まず今年の新春浅草歌舞伎のチラシがスクリーンに映し出されて、その後昨年の浅草歌舞伎に始まって、1年間に出演した舞台を順を追って振り返るという内容でした。
葛西アナウンサーに紹介されて姿を現した時には会場から「ヒューヒュー

葛西さんのリードで口も滑らか。裏話も聞けて盛りだくさんで楽しかったです。
はしゃぐでも力むでもなく自然体。
ともすればチャラ男に見られがちな松也くんの歌舞伎に対する真摯な姿勢が強く感じられるトークでした。
メモを取らない派ですので、以下は、昨日忘れないうちにTwitterに吐き出したもののまとめ+加筆です。
■ 浅草歌舞伎
今年の浅草歌舞伎の躍動感あるポスターは、みんなトランポリンを使って撮りました。
僕も何ポーズも撮ったけど、なぜか全然飛んでいないものが使われて(笑)。
今年は与三郎、狐忠信と大きな役を2つもやらせていただいて幸せでした。
「源氏店」の蝙蝠安は「挑む」でもずっと一緒にやってきた國矢さんで、と希望を出したら通って一緒にできたのもうれしかったです。
「四の切」は菊五郎さん総監督、松緑さん監修で、細かいことは松緑さんに教えていただいたが、やってみて大変さがよくわかりました。
去年の浅草歌舞伎はメンバー一新して座頭でお客様が入るかとても心配で、とにかくあちこちで宣伝しまくりました。
幕が開くと客席に誰もいない夢を見たりしたけれど、初日は満員御礼で、歌昇は泣いてました。
歌昇は千穐楽にも泣きました。非常にアツい男で語り出したらとまらないくらいですが、涙もろい。歌昇があんまり泣くから周りは泣けない。■ 三月花形歌舞伎
南座の三月花形歌舞伎は浅草開幕の時点ではまだ決まっていなくて、浅草の好評を受けて急遽決まって、非常にうれしかったです。
浅草と南座の間に三津五郎さんが亡くなって巳之助くんはすごく気合が入っていました。
自分の時もそうでしたが、まわりはできるだけいつも通りに接していました。
南座では弁天小僧菊之助をやらせていただきました。
これも「いつかは」と思っていた役だったのでとてもうれしかったです。
-大役を次々とやってすごいね~という葛西さん
自分としは30までに結果が出ないと終わりだと思っていましたので、何とか間に合った感じです。
■ エリザベート
昔はミュージカルは嫌いだったけれど猿之助さんに「ライオンキング」を観に連れて行ってもらってすごく好きになりました。
猿之助さんは「ライオンキング」大好きで当時はシンバやるためにトレーニング積んでいたくらい。
「エリザベート」は最初、若いころルドルフのオーディションを受けましたが、小池修一郎先生に「歌が清元みたいに聞こえる」とケチョンケチョンに言われて落ちました。
-小池さんって芝雀(雀右衛門)さんに似てるよね~ と葛西さん
「ボクの四谷怪談」に出た時に「ここでアピールして小池修一郎にオファーさせてやろう」とがんばってボイストレーニングをしました。
初日をご覧になった小池先生から「オーディションどうですか」と誘われた作品が「ロミオ&ジュリエット」。
そしてついに「ルキーニやりませんか?」と言われました(・・とちょっぴりどや顔)。
公演中は山崎育三郎くんと仲良くなって、高校の後輩の城田優くんと3人でよく一緒に過ごしました。
8月に「挑む」公演で「二人椀久」踊ることになっていたので、ルキーニやって楽屋戻っては踊りの稽古して・・と本当にこの時はキツかったです。
今年はエリザベートがあるから「挑む」どうしようかとも考えて猿之助兄さんにも相談したら「続けることが大切」とも言っていただいたので。
-松竹と東宝で難しかったのでは? と葛西さん
松竹の一番えらい人に直訴しました。
■ あらしのよるに
獅童さんに前に「一緒にやろう」と言われていて、獅童さん主役で僕はサブみたいな役かなと思っていたら、台本が届いたら圧倒的に自分の方が台詞が多くて・・・。
新作をやる意味はいろいろあると思いますが、僕たちは、後世に残る、古典になっていくような作品にしたいと思いました。
だから古典の要素を採り入れて、獅童さんや僕が出なくなっても、また次の若い役者でやる作品に。
子供たちがたくさん観に来て、身を乗り出して観てくれました。
心から自信を持って観てもらいたいと思った作品です。
松竹のえらいさんも全員観に来て驚きました(笑)。
「あらしのよるに」 今年再演決定!といううれしいお知らせも。
「いつとかどこでとかはまだ言えませんが、今年再演決定しました」と。
■ 十二月大歌舞伎
歌舞伎座の十二月は朝から晩までずっと七之助くんに愛される役。
玉三郎さんからたくさん教えていただきました。
玉三郎さんの指導は、納得するところもあり、(高度すぎて)理解が及ばないところもありますがとても勉強になります。
そして怒ると怖い(笑)。
■ 今後の公演
4月歌舞伎座「幻想神空海」はもう台本が届いていて、僕と染五郎さんの掛け合いもふんだんにありますのでお楽しみに。
8月は新橋演舞場で松竹のミュージカル「狸御殿」の主演。脚本は宮本亜門さん。
これがあるので今年の「エリザベート」には出られません。
9月は新派の喜多村緑郎襲名披露公演(市川月乃助改め)に出演。
僕の母は元新派の女優で父方の祖父も新派の俳優だったので、新派とは浅からぬご縁があります。
この日は朝から京都の南丹市(「寺子屋」の武部源蔵の出身地だとか)でお仕事した後梅田にやって来て、この後、名古屋で別のお仕事して、夜には東京へ戻り、次の日は朝からBSの番組のロケなのだとか。
今月は舞台はお休みといってもとてもお忙しそうな松也くん。
でも疲れも見せず、終始穏やかな口ぶりで、それでいて歌舞伎への熱い想いがフツフツと感じられるトークを展開してくれて、とても好感。
その武部源蔵を演じた一昨年の「四国こんぴら歌舞伎」をはじめ、葛西さんが「この公演観た人拍手」とおっしゃるたびに拍手していたワタクシ。
こんなに松也くんの舞台観てるなんて、あれ、もしかしてジブン、松也ファンなのでは?と思いました(笑)。
いや、実際応援していますし、この日のトーク聴いて、これからもますます応援していこうと思いました。
葛西さんのインタビュー 本当にうまくて楽しい のごくらく度



こんなに歌舞伎で泣いたの初めてというくらい感激した作品です。
気づけば私も去年はかなり松也さんを観ている…。
ファンなの私?
狸御殿、行かなきゃ!
松也くんを子役から観ていた者にとって、最近の活躍はほんとに嬉しいです。
現実的な事情からなかなか舞台を観に行けなくなりましたけど、こうして読ませていただくだけでも、元気をもらえます。
それにしても、スキップさまのレポはいつもながらに素晴らしい︎ 同じものを聞いたとしても、たぶん、十分の一もカバーできないと思います(^^;;
別スレですが、ワンピースのお弁当、迷った末に断念しました。中身がわかってよかった(笑)
「あらしのよるに」再演、楽しみですね。
今度は東京かなぁと思っているのですが、松也くん9月までは
忙しそうだし、10月11月は「ワンピース」の凱旋公演あるらしいし、
もしかして12月?かしら。
「狸御殿」は、私は・・・(爆)
子役の頃の松也くんをご存知ということですと、今の活躍や
一門の長としての在り方にも本当にすばらしいと思いますよね。
私もご縁あってお父様の松助さんにお目にかかったことがあり、
ご存命だったらどんなにお喜びかと思います。
レポは、とにかく記憶に残ったことは全部アップしておこうという
スタンスですので、長いばかりで(^^ゞ
でも少しでも雰囲気をお伝えできればうれしいです。
そうそう、ワンピース重箱。
お値段のわりにお味はフツーでしたので(笑)買わなくて正解
だと思います・・って営業妨害で怒られちゃう。