
なーみをチャプチャプ チャプチャプかきわけて ♪チャプチャプチャプ
くーもをスイスイ スイスイ追い抜いて ♪スイスイスイ
ひょうたん島はどこへ行く ぼくらを乗せてどこへ行くぅ~ ううう~ううう~
丸い地球の水平線に 何かがきっと待っているーうー
苦しいこともあるだろさ 悲しいこともあるだろさ
だけどぼくらはくじけない 泣くのはいやだ笑っちゃお
進め~ ひょっこりひょうたん島 ひょっこりひょうたん島 ひょっこりひょうたん島~
私、この曲、今でもフルコーラスそらで歌えるくらい大好きです。
人形劇「ひょっこりひょうたん島」も幼い頃観ていたと思うのですが、それをリアルタイムで観ていたのか、再放送やリメイク版を観たのかも記憶が定かではなく、「ドン・ガバチョ」という名前やその人形の姿はありありと目に浮かぶのに、ストーリーは全く覚えていないという始末です。
でも、「ひょっこりひょうたん島」と聞くだけで、とても楽しみにしていました。
しかもドン・ガバチョ、白石加代子さんだなんてね。
シアターコクーン・オンレパートリー2015-2016+こまつ座
漂流劇 「ひょっこりひょうたん島」
脚本: 宮沢章夫・山本健介
演出・美術: 串田和美
音楽: 宇野誠一郎・宮川彬良
出演: 井上芳雄 安蘭けい 山下リオ 小松和重 山田真歩 一色洋平 久保田磨希 内田紳一郎 真那胡敬二 大森博史 中村まこと 串田和美 小松政夫 白石加代子
ミュージシャン: アラン・パットン(アコーディオン) 馬谷勇(ギター) ギデオン・ジュークス(ベース/チューバ) 木村おうじ純士(ドラムス/パーカッション)
2016年1月15(金) 7:00pm シアターBRAVA! 1階C列上手(特設S席)
多分私が知っている・・覚えていないのだから知っているも何もなくて「イメージしている」と言った方がよいかもしれませんが・・「ひょっこりひょうたん島」とは別物だったな。
「奇想天外で愉快な冒険活劇」といったイメージを持っていたのですが、何というか、常に死が隣り合わせにあるような、死生観漂う切ない舞台でした。
オムニバスのようにいろんなエピソードが積み重ねられて物語は進みます。
不条理っぽいものがあったり、舞台が突然新宿になったり。
場所も時空も飛び超えて、まさに「漂流」している感じ。
なかなかついていくのがタイヘン

オリジナル版は、火山の噴火で大海原を漂うことになった島と、その島に取り残された大人や子どもたちの物語だったと思いますが、あまりその設定にはこだわっていないように感じました。
「新作」「新脚本」とはいえ、「ひょっこりひょうたん島」と冠しているからには、やはり場面設定や登場人物をひょうたん島に寄せてほしかったなと。
そこで思い出した!
井上ひさしさんの未亡人ユリさんがこの上演に反対されていたことを。劇場に来るまではすっかり忘れていたこのことを、舞台観ていて思い出すあたりに、私の印象が現れているなぁと我ながら思いました。
何だかよくわからない笑いも挟み込まれるのですが、その中の一つ。
ミュージシャン2人(アコーディオンとベースだったと思う)が舞台中央に出てきて、
「カツダンソウって知ってる?」(カタコト日本語)
「カツダンソウ?」
みたいな???
東日本大震災で被災した岩手県大槌町の蓬莱島が「ひょうたん島」のモデルの一つと言われているそうですが、それをふまえたのかな?
そういえば、ホリゾントには時折まるで火砕流のような噴煙が湧き上がったり、舞台が赤く燃えたり、逆にモノクロになったりもしていました。
井上芳雄くんと安蘭けいさんのデュエットは大変耳福でした。
芳雄くんといえば、カーテンコールでは白石加代子さんに手を差し伸べて、段差のあるステージにエスコートしていました。その名のとおりダンディ。

先行で特Sというのが見当たらなくて、何と一般発売で買った席です。
多分コクーンとは形状が違うと思うのですが、BRAVA!では、中央円形の回り舞台が半分くらい突き出ていて、その両横に木の椅子が6~8席ずつ4列並んでいる部分がそれに当たるようでした。
確かに舞台に近いけれど、常にサイドから観ることになって、センターブロック命のスキップ的にはあまり「特設」ではありませんでしたわね。
最後にみんなで♪ひょっこりひょうたん島 歌ってくれた時が一番テンション上がったな の地獄度



