
12月恒例のさとがえるコンサート。
今年で20周年だそうです。
「え~ 20年ってことはないやろ。もっとずっと前から見てるもん」と同行の友人に話したのですが、「さとがえるコンサート」を名乗るようになってから20年らしいです。
矢野顕子 さとがえるコンサート2015 矢野顕子+TIN PAN PartⅡ
出演: 矢野顕子 (pf, vo)
TIN PAN 細野晴臣 (b) 林立夫 (ds) 鈴木茂 (g)
2015年12月11日(金) 7:00pm NHK大阪ホール F5列センター
今年のさとがえるは昨年同様 TIN PAN とともに。
昨年の終演時にあっこちゃんが、「この with TIN PAN は、12月14日の東京でのコンサートをもって解散。でもまた再結成するかも?」とおっしゃっていましたが、その言葉通り、すぐ再結成した模様(笑)。
「主に私たちの都合で・・」と昨年同様二部構成で、休憩時間は20分。昨年より5分長くなっていました。
今回、知らない曲もあったりしてセットリスト探してみたのですがみつからず、とりあえず12月13日 東京のものを一番下に。
曲順は違っているけれど内容は多分ほぼ同じかなと思うのですが、「想い出の散歩道」と「変わるし」はやらなかったよね?・・・って誰に聞いているんだか(笑)。
休憩が長くなったことと、今回あっこちゃんのMCが饒舌だったこともあって、終演時間が押していたので最後の方はアセったのかしら。
アンコールの時には、「新幹線の時間とかある人大丈夫かしら。ごめんなさい。あとちょっとで終わるからね」なんておっしゃっていましたし。
コンサートとしては昨年同様、ゲストとしてTIN PANが加わるというより、with TIN PAN・・・4人のバンドのライブという感じ。
客席に TIN PAN 目当てと思われるちょっと年齢層の高い(笑)男性が多いのも同じ。
「去年と同じじゃんと思って今年来なかった人は後悔しますよ」とあっこちゃん。
「でも、この曲は去年もやりました」
と落とし所も心得たMCで紹介されたのは、鈴木茂さんが歌う「氷雨月のスケッチ」。
鈴木さんは「抱きしめたい」もあっこちゃんと一緒に歌っていましたが、この曲を紹介する時、「『今夜来られない』 大瀧詠一の代打で」というあっこちゃんの言葉に泣きそうになりました。「キャンディーズじゃない方の・・」と言って、西岡恭蔵さんの「春一番」も歌っていました。第1部のラストは「行け柳田」。
ジャイアンツ黄金時代、最強の5番打者と言われた柳田選手を歌った曲。
懐かしい・・・けれどもちろんアレンジは新しくて楽しかったな。
Twitterのノリでつい「歌います!」と言っちゃったけど、よく考えたら名古屋にも大阪にも行く・・けど、矢野顕子のファンは心の広い人ばかりだから、と。
名古屋ではドラゴンズのオーダーを入れて、ここ大阪ではもちろんタイガース。金本監督の名前も出てきていました。
休憩中にステージ前方真ん中に椅子が3脚並べられたので、ここに座って歌うのかなぁ、と思っていたら、
ベースの細野さん、ギターの鈴木さんを両サイドに、ウクレレを持ったあっこちゃんが真ん中で、「Dream a Little Dream of Me」と「相合傘」を。
このウクレレは実はお父様のもので、森山良子さんのご紹介で楽器店に買いに行ったところ高級なものばかり出して来られてて、もう少し庶民的なものをとリクエストして出してもらったけど、やっぱり弾いてみたら音が全然違う、と結構高いものを買うことになった、ということでした。
あっこちゃんのお父様は確かお医者様だったと思いますが、ウクレレの音の違いがわかるなんて、やはりよい耳と音楽センスをお持ちの方なんだなぁと思いました。
「今夜 油井亀美也さんが還って来ましたね」と旬な話題と結びつけて、新しいアルバムから「Welcome to Jupiter」をやってくれましたが、この曲の演奏、ステキでした。
ラストは「ひとつだけ」。何度聴いても大好きな曲です。
アンコール1曲めは細野晴臣さんのヴォーカルで「恋は桃色」。
次の曲もそうですが、細野さんって、昔から声のトーン全く変わらないなぁと感心。すごく声量があるとか歌い上げるというタイプではないけれど、いい声です。
ベースからギターに持ち替えたら「指が固まって動かない」とか言い出して、前奏やり直したけどやっぱりダメで、「ピアノでやって」とあっこちゃんのバトンタッチしていました。あっこちゃんがすぐに弾き始めたら安心したようににっこり笑った細野さん、カワイかったです。
そしてオーラスは、
「細野晴臣の曲を世界で一番歌っているのは私です」というあっこちゃんのMCに、
細野さんもこっくりうなずいて、「風をあつめて」
「皆さんも一緒に歌ったいただけたらうれしいです」とあっこちゃんが途中立ち上がって、「TIN PAN が皆さんの伴奏しますよ」と客席をリードして、
♪風をあつめて 風をあつめて 風をあつめて
蒼空を翔けたいんです 蒼空を
というサビの部分を会場みんなで一緒に歌いました。
贅沢で幸せな時間。楽しかった

来年はあっこちゃんデビュー40周年だとか。
TIN PAN のメンバーとは10代の頃から音楽で繋がっていて、それが何十年も経ってこうして集まって一緒にやれるなんて、「奇跡のようなこと」とおっしゃっていました。
「みんな生きていて、音楽をやっていて・・・」と。
本当にそう。
アンコールの「風をあつめて」ははっぴいえんどの曲で、私が彼らの音楽を聴くようになった原点ともいえるバンドですが、その4人のメンバー(細野晴臣・大瀧詠一・松本隆・鈴木茂)のうち2人が揃っているけれど、1人はもう永遠に一緒にやれなかったりするのだから。
やっぱりここにこうして揃った人たちは、「はっぴい」な仲間だと思います。
あっこちゃんとTIN PANの皆さんの幸せが会場の私たちにも伝わって、はっぴいな思いで会場を後にした、金曜日の夜でした。
SET LIST @NHKホール東京 12/13)
ACT Ⅰ
1. 気球にのって
2. そりゃムリだ
3. 氷雨月のスケッチ
4. 想い出の散歩道
5. 抱きしめたい
6. Piece of Change
7. 香港ブルース
8. 行け柳田
ACT Ⅱ
9: Dream a Little Dream of Me
10. 相合傘
11. 春一番
12. Welcome to Jupiter
13. Queer Notions Tin Pan
14. 颱風
15. 花いちもんめ
16. 変わるし
17. ひとつだけ
Encore
18. 恋は桃色
19. 風をあつめて
20周年記念のプログラムはハードカバーで3,000円。いや、別にハードカバーでなくても・・




