2015年11月30日

「プリンス・オブ・ブロードウェイ」 が大阪にやってきた!

pob1.jpg柚希礼音さん 宝塚退団後初舞台となる作品。
10月23日からの東京公演はグッとガマンして観に行かず、楽しみに待っていた大阪公演初日。

プロローグ "ALL I NEED IS ONE GOOD BREAK" をキャストが一人ずつ歌い継いで、横一列に並んだところに柚希さんが最後に登場して、歌いながらその列に加わった時、ぶわっと涙でました。
自分でも少し驚いちゃった。
舞台に立つ柚希さん、あのキャストの中にいる柚希さんを観て、心が震えるほどうれしかったのです。

「チケット売れてない」とか「はじめに柚希ありの企画」だとか、芳しくない声も漏れ聞こえてきますが、そんなことへっちゃらさ(笑)。


ワールドプレミア ミュージカル 「プリンス・オブ・ブロードウェイ」
演出: ハロルド・プリンス
共同演出・振付: スーザン・ストローマン
出演: ジョシュ・グリセッティ  シュラー・ヘンズリー  ラミン・カリムルー  ナンシー・オペル  ブリヨーナ・マリー・バーハム  エミリー・スキナー  マリアンド・トーレス  ケイリー・アン・ヴォーヒーズ  トニー・ヤズベック  柚希礼音 
声の出演: 市村正親

2015年11月28(土) 12:30pm 梅田芸術劇場メインホール 2階3列下手



ブロードウェイ最高の栄誉であるトニー賞を実に21回受賞しているハロルド・プリンス。
そのハロルドが、「人生は運で決まるのか?」をテーマに、彼の60年以上にわたるキャリアの中から選りすぐった名作、名場面ばかりを結集して創られたミュージカル・ショー。
それぞれの場面を本格的な衣装で出演者たちが歌い、踊り、演じます。

・・・というふれ込みですが、物語性は薄くて、ミュージカルの名シーン、名曲を集めたガラ・コンサート風の華やかなショーという印象。
とは言え、「ウェストサイド物語」「屋根の上のヴァイオリン弾き」「キャバレー」「オペラ座の怪人」「エビータ」「蜘蛛女のキス」「スウィニー・トッド」・・・ミュージカルをそれほど観る方ではない私でも知っている作品、名曲が続々。
改めてハロルド・プリンスさんの偉大さを知る思い。そしてそれを歌い、踊り、演じるブロードウェイのキャストたちの迫力。
今回、キャストは10人のみでバックダンサーもアンサンブルもいないので、華やかさには欠けるし大きな舞台空間を活かしきれていない印象も受けますし、次々場面が変わって、その作品の名曲を歌い継ぐ、という展開はいささか単調にも感じます。
それでも、こんな機会でもないと一同に会することもないかもしれないスターキャストの素晴らしい歌唱とパフォーマンスは圧倒的でどれも見応えたっぷり。


この後何回か観る予定ですので、まずはサクッと柚希さん出演シーンを。

Act One
■ 「くたばれ!ヤンキース」より WHATEVER LOLA WANTS

ロッカールームで魔女ローラ(柚希礼音)がジョー(トニー・ヤズベック)に、♪私はローラ  あなたの心と魂がほしいの 狙った獲物は逃がさないわよ と歌い踊るシーン。
野球のユニフォーム着たボーイッシュな柚希さんがそれをパッと脱いでアンダードレス姿になると客席から「ヒューヒュー」と歓声が起こって驚きました。
なかなか迫力のボディと美脚、キュートな笑顔でコケティッシュ。しなやかなダンスで上下にまっすぐ伸びる脚。トニーさんとのリフトもステキだったな。
歌声は少し高めにつくっている印象でした。


■ 「フォーリーズ」より BEAUTIFUL GIRLS
柚希さん、ピンクの羽根背負ったゴージャスなダルマで階段から華やかに登場です。
星組の楽屋に行った時、「ねねみたいな衣装やで」とおっしゃったというのはこのシーンのことですね。


■ 「キャバレー」より
ここでの柚希さんはバックバンドのピアニストとして舞台上にいます。
ピアノ弾きながらスイングしたり、時折舞台で歌ったり演じている人をじっと見つめたり・・・舞台奥にいるのに目が離せなくてコマル(笑)。


Act Two
■ タイムズ・スクエア・バレエ

柚希さんのために用意された場面。
ブロードウェイの 舞台に立つことを夢見る女性・レオンが、プロデューサーを訪ねて踊ってみせては断られながら、ついに認められてスターになるまでをいろんな作品のナンバーとともにストーリー仕立てで。

ダンサー・柚希礼音の本領発揮です。
ピルエットやピケターンやグラン・パドゥシャ・・・将来を嘱望されたバレリーナ時代を髣髴とさせる美しくのびやかな踊り。
一転しリズムに乗ったダンス。いずれも軸がぶれず綺麗。
そして、トニー・ヤズベックさんとのアップテンポのデュエットダンス。
もう、この場面だけでも何回も観たいくらいです。


■ 「蜘蛛女のキス」より KISS OF THE SPIDER WOMAN
舞台いっぱいに広がる銀色の蜘蛛の巣を背に歌う「蜘蛛女のキス」。
ここは男役時代そのままのようなハスキーなアルトヴォイスで、動きは少ないですが一つひとつのポーズもピタリとキマります。
妖しく艶めかしく、そして冷酷な蜘蛛女の雰囲気たっぷり。
この曲のみ日本語で歌われたのですが、個人的には英語でよかったのではないかなと思います。
あと、宝塚時代にはあんなに声量豊かに聞こえた柚希さんのヴォーカルが、これだけのメンバーの迫力の歌唱を聴いた後だと少しもの足りなく感じたのも確か。


■ フィナーレ WAIT ‘TIL YOU SEE WHAT’S NEXT
この作品のオリジナル曲(作曲・作詞: ジェイソン・ロバート・ブラウン)。
オープニングと同じように、一人ずつ歌い継いで全員の合唱となります。衣装も多分同じ。

「チャンスをちょうだい!たったひとつの幸運さえあれば、成功してみせる・・・」という歌詞は、「人生は運で決まるのか?」というハロルドさんが掲げたこの作品のテーマにも繋がるのですね。


この日はカーテンコール撮影OKの日でした。
とはいうものの、準備万端、タブレットも用意して動画も攝る気マンマンの人たちを横目に、会場に着いて掲示を見て、「あら、そうなの?!」と驚いているくらいですから推して知るべし。
スマホでしかも2階席からだからこのくらいが限界です(笑)。


IMG_6595.jpg  IMG_2653.jpg


しっかり自分の目と心に焼きつけることにしました(・・と負け惜しみ)。
柚希さんがお得意の全方向投げキッスをしたら、続くジョシュさんも負けじと投げキッスするとか、みんなサービス精神たっぷりでほんとに楽しいカーテンコールでした。


12月5日追記:
今日前から2列目で観て、「屋根の上のヴァイオリン弾き」でシュラーさんテヴィエが歌う前に一列になって踊りながら舞台を横切るアンサンブルの中に柚希さんがいるのを発見目(遅)
あと、「エビータ」のブエノスアイレスの民衆や、「スウィニー・トッド」のロンドン市民にも。

宝塚で柚希さんを知った時にはもうスターで、アンサンブルで観ることなんかなかったから、とても新鮮。


IMG_7155.jpg会場に着くまで「別冊プログラム」とかどうしようかなぁ~と思っていたのに、気づいたら、ハロルドイラストトートバッグに入ったプログラム全部セット買ってたよね~ のごくらく地獄度 わーい(嬉しい顔) ふらふら
(「数量限定」って言葉に弱いんだってば!)
(total 1477 わーい(嬉しい顔) vs 1479 ふらふら)
posted by スキップ at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ミュージカル | 更新情報をチェックする
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