2015年05月24日
たとえ一人になろうとも ゲキ×シネ 「蒼の乱」
4月に観た「阿修羅城の瞳 2003」とセット券を買っていたものです(数量限定で完売したらしい → こちら)。
「阿修羅城」の方は監督名はクレジットされていませんでしたが、こちらは中村浩紀さん。
ゲキ×シネへは「シレンとラギ」に続いての登板だそうです。
ゲキ×シネ 第13弾 「蒼の乱」
作: 中島かずき
演出: いのうえひでのり
監督: 中村浩紀
出演: 天海祐希 松山ケンイチ 早乙女太一
梶原善 森奈みはる 粟根まこと 高田聖子
橋本じゅん 平幹二朗 ほか
2015年5月22日(金) 6:45pm なんばパークスシネマ シアター9
「阿修羅城の瞳」が12年ぶりに観たものなら、この「蒼の乱」はちょうど昨年の今ごろ絶賛上演中で東京、大阪合わせて4回観た作品です。
12年ぶりの方は細かい部分を忘れていることもあって、結構そのまま受け入れられたのですが、こちらは舞台の記憶もまだ新しく、カットされている場面が気になったり、是非は別として技術が進んだことでかなり映像処理が施されていてとまどう場面もしばしば。
上映時間短くしてインターミッションをなくしたり、いろいろ方向性も変わったようですので、舞台の延長上にゲキ×シネがある、というこれまでの私の考えを改めるべきなのかもしれません。
ただ、これだけは。
ラストの坂東の大地に立つ蒼真の場面。
あれはやはり舞台が断然よかったです。
蒼が緑に溶け込んで、そこに雄々しく風が流れて
まさに小次郎が言った「空の風と草の海がひとつになって」という感じ。
あの場面の演出と舞台美術、照明は本当すばらしかったなぁと、映像を観て改めて思いました。
とは言うものの、物語としてはもちろん楽しんで観ました。
自分を見失った小次郎が朝廷軍の将として常世王の命を狙いに行き、
常世王を助けに来た蒼真と、「盗太」と「将門御前」として対峙する場面。
「そんな男がいた」「そしてあたしはそんな男が本当に好きだった」という場面が
舞台でも大好きだったのですが、大画面で、大写しの表情で観ていたら、
みるみる胸がいっぱいに。
そして、常世王亡き後の夜叉丸
「たとえ一人になろうとも 蝦夷の意地は貫いてみせるっ!」のところ。
「あぁ、ここ、太一くん 大千秋楽では、『たとえ』で1回切って再度『たとえ一人に・・』と
繋いだんだよなぁ、と思ってついに落涙
↑ これ、千秋楽の感想にも書いていました。どんだけ(^^ゞ
ついでながら「アテルイ再演希望」も書いてる。
歌舞伎という別の形ですが、今年それが叶うのはうれしい限りです。
しかも坂上田村麻呂を中村勘九郎くん(だけ)当たってるし(笑)。
表情アップといえば、梶原善さん弾正淑人が時折辛そうな表情をしていたのが印象的。
舞台観た時は「そんなこと言ってぜーんぶアンタの思うツボじゃないの?」と思っていたのですが、「あの無垢な男の願いをかなえてやりたい」というのもまんざら嘘ではなかったのかなと。
それから、舞台の時には気づきませんでしたが、天海祐希さんが大声で叫ぶような時に少し声が割れるのが気になりました。
他の人はそんなことなかったので、天海さんだけマイクの音量上げていたのかな。
やはり、体力的にギリギリだったんじゃないかと、今さらながら心配になりました。
それでも、できることなら天海さんはまたの舞台で拝見したいです のごくらく地獄度 (total 1373 vs 1377 )
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