2014年05月21日

その人は青き炎  宙組「ベルサイユのばら」 緒月遠麻アンドレ編


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凰稀 かなめさんが「外見は氷のようだけど心の中は火の玉」のオスカルそのものなら、緒月遠麻さんのアンドレはその火の玉を静かに包み込む青い炎のよう。

宝塚歌劇宙組公演 宝塚グランドロマン
「ベルサイユのばら ―オスカル編―」 Bパターン
原作: 池田理代子
脚本・演出: 植田紳爾  演出: 谷正純
出演: 凰稀かなめ  実咲凜音  朝夏まなと  緒月遠麻  七海ひろき  蓮水ゆうや  澄輝さやと  凛城きら  愛月ひかる  蒼羽りく  伶美うらら  寿つかさ  汝鳥伶 ほか

2014年5月17日(土) 11:00am 宝塚大劇場 1階6列下手


全体的な感想(主に脚本や演出に対する不満だけど)はAパターンの感想で書きましたので、今回は主に役替りと新たに気づいたことなど。

緒月遠麻さんのアンドレは期待通り、とてもよかったです。
寡黙だけれど包容力があって大人なアンドレ。
「今宵一夜」の時、オスカルの髪をとても愛おしそうに右手の甲で先の方までゆっくり撫でていたのが印象的(まなとアンドレも甲で撫でてたけど少しだけだったように見えたので)。


朝夏まなとさんはジェローデル。
ビジュアルの雰囲気からするとアンドレより貴公子然としたジェローデルの方がお似合いのように思えました(かと言ってアンドレが悪かった訳ではありません)。
Aパターンでもよかった会議場前のオスカルと対峙する場面が特によかったな。キリリとしていて。

七海ひろきさんのアランは、時々「アランどこ?」って探したくなるくらい他の衛兵隊士たちと同化してしまっておとなしい印象でしたが緊張してたのかしら。役替り初日だったし、あの荒くれ衛兵隊に後から一人で入るんだもんね。
黒髪オールバックでいかにも強うそうな緒月アランの印象が強かったのでいささか分が悪いですが、これから本領発揮してくれるものと期待(私はもう観ないけれど)。

一人ひとりの役はそれぞれに魅力的な部分もあって甲乙つけがたいけれども全体的なバランスがいいと感じるのはBパターンの方かな~。
学年的なものの印象が加わっているのかもしれません。
オスカルより若くて荒くれだけど心に秘めてオスカルを思う七海アラン、オスカルを敬いじっと見守り、結婚することで守ろうとする朝夏・貴公子・ジェローデル、そして。まるで影のようにオスカルに寄り添いながら大きな愛で包み込む緒月アンドレ。


かなめさんオスカルは相変わらず観ていて心配になるくらいの熱演。
「私の屍を超えていけ!私の血で紅に染まって行け~!!」も「シトワイヤン!行こおおおおおぉ!!」も相変わらず鬼神のごとくでしたが、この日は「愛の巡礼」歌いながら涙あふれてました。下手袖に引っ込む時、その涙をサッとマントで隠す仕草までカッコよくて揺れるハート

オスカルがバスティーユの前にアンドレに「この戦闘が終わったら結婚式だ!」と言うのは、心身ともに結ばれたことももちろんあるけれど、その前に「女伯爵の称号と私に与えられた領地のすべてを捨てよう」と宣言して、つまり平民になったから、これまでアンドレが踏み出せなかった「身分の差」もなくなったからなんだと今さらながら気づく。
貴族も平民もない、自由と平等と友愛の国に自分たちの未来も重ね合わせていた二人があんな形で引き裂かれるなんてたらーっ(汗)


フィナーレ。
「愛の讃歌」のデュエダン(?)は役通り緒月さん。
かなめさんオスカルの髪からはずした白ばらをずっと手に持って踊っていました。
朝夏さんは手に取った白ばらを胸ポケットにさしていたと思います。
このばらをはずす前のかなめオスカルの髪型が前回ほどボリューミーでなくなっていてちょっと安心・・・私の目が慣れたのか?(笑)

階段降りの順番は変わらず。緒月アンドレ → 朝夏ジェローデル でした。


Bパターン観た後もう一度Aパターン観たかったな のごくらく地獄度 わーい(嬉しい顔) ふらふら (total 1184 わーい(嬉しい顔) vs 1192 ふらふら)
posted by スキップ at 23:46| Comment(0) | TrackBack(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする
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