2013年05月09日

ミ~ アン マイ ガ~ル♪

IMG_6798.jpg開演直前、横の通路をいかにも宝塚の男役といった雰囲気の人が通る。
誰だろうと座席につく横顔をガン見したら・・・みりおちゃん!
明日海りおさんが客席に、で俄然テンションアップグッド(上向き矢印)の観劇となりました。

宝塚歌劇月組 梅田芸術劇場公演
ミュージカル 「ME AND MY GIRL」
Book and Lyrics: L.ARTHUR ROSE and DOUGLAS FURBER
Music: NOEL GAY
Book revised: STEPHEN FRY
Contributions to revisions: MIKE OCKRENT
脚色: 小原弘稔
脚色・演出: 三木章雄
出演: 龍真咲  愛希れいか  越乃リュウ  沙央くらま  星条海斗  凪七瑠海  
美弥るりか  憧花ゆりの ほか

  
2013年5月5日(日) 4:30pm 梅田芸術劇場メインホール 12列上手


物語の舞台は1930年代のロンドン。
名門貴族の御曹司ということがわかった下町育ちの青年 ビル(龍真咲)がその屋敷に引き取られ、教育を受けて一人前の紳士になるまでを、恋人=My Girl のサリー(愛希れいか)との恋やまわりの貴族たちとの人間模様をからめて描いたロマンチックコメディ。
1937年、ロンドンで初演された大ヒットミュージカルで、宝塚歌劇でも1987年の初演から繰り返し上演され、1995年には当時の月組トップスター 天海祐希さんがサヨナラ公演でビルを演じています。男性版「マイフェアレディ」とも言われている作品。
なるほど、男女が入れ替わったよく似たストーリーで、ラスト近くには、サリーをビルに似合う貴婦人に仕立てようとするジョン卿が「友人のヒギンズ教授に・・」なんていう台詞まで出てきて、2作品がシンクロしていました。
ただ、決定的に違うと感じたのは、「マイフェアレディ」が、イライザが貴婦人教育を受ける過程で、ヒギンズ教授とはいろいろ衝突するけれども、ヒギンズ教授のお母様はじめまわりの人たちが、イライザの人間的魅力に魅せられて味方になっていくのに対して、この作品のビルにはそういった場面が用意されていないところです。真っ直ぐな好青年ですが、育ちや品の悪さを補って余りある魅力があるとは感じられないところが残念。ヒギンズ教授の役回りをする叔母の公爵夫人・マリアはさすがにその資質を見抜いているようにも感じられますが。
むしろ、自分がビルのこれからの人生の妨げになるからと身を引こうとするいじらしさを見せるサリーに分があるように見えます。実際、ジョン卿はサリーの味方だし。

・・・といった原作だか脚本だかの不満点は別にして、いかにも外国ミュージカルといった歌も踊りもたっぷりの明るい舞台はとっても楽しいです。
音楽も主題歌のるんるん ミー アン マイ ガール をはじめ佳曲揃いで耳に残ります。1幕最後の「ランベスウォーク」なんて、スターさんたち大量の客席降りもあって、大いに盛り上がりました。

出演者で一番印象に残ったのはジャッキーの凪七瑠海さん。
男役ですが細身でキュートなのでブロンドの娘役も全く違和感なくて、美脚の披露っぷりも潔い。現代的でドライな雰囲気が、婚約者を捨てて財産目当てでビルに近づこうとすジャッキーにとてもよくハマっていました。

二幕冒頭にジェラルド(美弥るりか)とともに客席から登場して缶バッヂを配る凪七ジャッキー。
「今日はこどもの日だからぁ」という声に反応して手を差し出す客席に、「あらぁ、みんなこどもなのねぇ~」と言いながら、比較的(笑)小さいお子さんを選んで缶バッヂをプレゼント。そして、明日海りおさんを見つけて「あらぁ~、イケメンがいたわ~」と缶バッヂをあげていました。
もらったみりおちゃん、缶バッヂ握った手を高く上げてガッツポーズ。その後、ジャッキーの投げキッス攻撃にも投げキッスで応じていました。

フィナーレのジェラルドとのデュエットダンスもステキでした。このジャッキーとジェラルドは役替りなのですが、別パターンも観てみたかったな。

もう一方の役替りは弁護士バーチェスターの星条海斗さんと執事ヘザーセットの沙央くらまさん。
ややオーバーアクションでコミカルな星条さんのバーチェスターが楽しいのはもちろん、あまり笑わず無駄口たたかず、いかにも貴族の家の執事然とした品のある佇まいのお髭の沙央さんヘザーセット、ステキでした。

主演の二人。
龍真咲さんは前半の“育ちの悪い”ビルがちょっとがんばりすぎてわざとらしくなってしまった印象ですが、いなくなったサリーを迎えに行く時のトレンチコート来た街灯の場面はとてもステキでしたので、この人の本分はやはりこちらにあるのかなぁと思いました。
愛希れいかさんは、逆に下町の元気な小娘がぴったり。最後に変身して貴婦人となった姿も美しかったです。長身小顔なのでスレンダーな白いドレスにアップにした髪が映えます。ダンスはもちろん、歌がとても上手くなっていて驚きました。

越乃リュウ組長のジョン卿は、もう、違反でしょ?というくらいカッコよく大人のオトコに色気もたっぷり。そして、憧花ゆりのさんの、威厳があって厳しいけれども貴族としての華やかさも品もあるマリア叔母さまが見事でした。「わたくし」という言い方、美しかったな。


上演時間3時間40分はちと長すぎじゃない? の地獄度 ふらふら (total 1095 わーい(嬉しい顔) vs 1096 ふらふら)
posted by スキップ at 23:54| Comment(0) | TrackBack(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック