2012年12月17日

まさしくガラ 「エリザベート スペシャル ガラ・コンサート」

elizagara.jpg1992年 ウィーンでの初演から20周年を迎えたミュージカル「エリザベート」。
それを記念した宝塚歌劇団の歴代キャストによるガラ・コンサートですが、コンサートというよりまるでミュージカル丸々1本観たような満足感でした。

エリザベート スペシャル ガラ・コンサート DREAM バージョン

脚本・歌詞: ミヒャエル・クンツェ
音楽: シルヴェスター・リーヴァイ
構成・演出・訳詞: 小池修一郎
出演: トート/紫苑ゆう  姿月あさと  彩輝なお  春野寿美礼
    エリザベート/花總まり  大鳥れい  白羽ゆり
    フランツ・ヨーゼフ/高嶺ふぶき  初風緑
    ルイジ・ルキーニ/湖月わたる
    ルドルフ/香寿たつき  涼紫央
    ゾフィー/出雲綾  初風諄 ほか

2012年12月3日(月) 6:30pm 梅田芸術劇場メインホール 1階16列センター


1996年の雪組による初演以降、再演を重ねてきた宝塚歌劇版「エリザベート」。
今回のガラ・コンサートでは、その初演の「エリザベート」がさよなら公演だった一路真輝が16年ぶりにトートを演じるのも話題の雪組版をはじめ、いろんなキャストの組合せがあったのですが、取れたチケットは千秋楽のDREAMバージョンのみあせあせ(飛び散る汗)
私にとっては現役時代に観たことがある人もそうでない人も混在している舞台でしたが、「エリザベート」そのものにそんなに思い入れのない私でさえ震えるほどすばらしいと感じられたコンサートでした。千秋楽まで観なかったことを激しく後悔(その①)。最初の方に観ていたらキャストを変えて何回もリピしたと思います。舞台上には生オーケストラ。
階段とシンプルなセットのみですが、出演者は皆、役のメイク、衣装で登場。ハンドマイクを使っていてダンスシーンはないものの、台詞もそのままです。
湖月わたるルキーニの台詞から一気にエリザベートの世界へ。

同じDREAMバージョンでも前楽と大楽で順番が違っていたようでしたが、大楽は、トート: 紫苑ゆう → 姿月あさと → 彩輝なお → 春野寿美礼、エリザベート: 大鳥れい → 白羽ゆり → 花總まり の順でした。4人とも髪の色も長さも違うカッコイイトートに、今なお美しさもソプラノの歌声もゆるぎないシシィ。個性あふれる4人×3人の競演はそれは豊かで贅沢な時間でした。

中でも。
以前たまたまYou Tubeで姿月あさと×マテの「闇が広がる」を聴いて以来、姿月さんのトートをとても楽しみにしていました。
それが期待に違わぬというか、期待以上のすばらしさで、「闇が広がる」は残念ながら姿月さん担当パートではさわりの部分しか聴けなかったのですが、「最後のダンス」とか「ミルク」とか、迫力あるヴォーカルと存在感はこの日の4人のトートの中で抜きん出ていました。そして、ずんこさんの現役時代にトートを観なかったことを激しく後悔(その②)。ずんこさんがトップ時代、私は自分で「宝塚暗黒時代」と呼んでいる、宝塚から離れている時期で、観ていないんです、ナマでは(涙)。

もう一人、際立って印象に残ったのがエリザベートの花總まりさん。
初代のエリザベートでこちらはナマで拝見したことがありますが、退団後舞台から遠ざかっていたにもかかわらず、現役時代と変わらない美しさとのびやかで綺麗な歌声。凛とした品のある立ち姿も含めて、ほんとにエリザベートにぴったりで、東宝版は元男役トップスターが代々エリザベートを演じていますが、ぜひとも花總さんのシシィで観てみたいと思いました。

ルドルフ役の涼紫央さん。
今回ご出演のOGの中では一番最近退団されたスターさんですが、「今後女優として芸能活動の予定はしていません」「最後のご褒美として」とパンフレットに書いてあって、東京公演の時から「え~、とよこさん、もう舞台やらないの?」と話題になっていたのですが、なーんと昨日(12月16日)結婚されたというニュースがTwitterを駆け巡りました。そんなとびきりハッピーな秘密があっただなんてムード

今回集結したOGたちを小池修一郎先生は「虹組」と名づけられたそうですが、アンサンブルに至るまで華も実力もある人たち揃いで本当に見応え、聴き応えのあるコンサートでした。このまま虹組で公演できるんじゃない?と思ったくらいです。
それにしても、卒業して何年にもなるOGさんもいらっしゃるのに、現役時代と変わらぬ実力を発揮し輝きを放つタカラジェンヌおそるべし!春野寿美礼さんなんて、つい2ヵ月前までシシィやってたのですよ。それが何、あの妖しげなトート!

そして、もちろん実力のあるボーカリストを選びますが、今さらながら「エリザベート」に出てくる楽曲は本当にどれもすばらしく、「エリザベート」という作品の力を思い知るとともに、間もなく100周年を迎える宝塚歌劇団の底ヂカラも再認識したのでした。

位置情報 カーテンコールでは、湖月わたるさんルキーニの進行で主要キャストのご挨拶がありました。
皆さんそれぞれこの公演に出られた喜びと幸せを口にされる中、 「この公演は宝物です」と涙ながらに話す花總まりさんにこちらももらい泣きたらーっ(汗)
それにしても、劇中のルキーニでは結構イケイケのアニキキャラ(「今日は千秋楽。忘れられない夜にしようぜ」なんて観客に言ってたし)のわたるさんがこのメンバーの中では下級生になるので何となくしおらしいのも微笑ましかったです。

位置情報 2回目のカテコで登場した小池修一郎先生。
「香寿さんや高嶺さんはカツラ取るとこんな長い髪だし、トートのうち2人はミセスだし」と自分で言っておいて、「夢をこわすようなこと言ってすみません」とすぐに謝っていらっしゃいました。
そのイケコ先生、初風諄さんが一路真輝さんからのメッセージを紹介したのに負けじと携帯に届いたという轟悠さんからのメッセージを読み上げてくださいました。イケコ先生、スマホでなくガラケーでした。「ロミジュリ」の時、あんなにスマホが話題になったのにね。

ロビーにはズラリキャストのパネル

IMG_6323.jpg


中でもトートはやっぱこの二人でしょう

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「私はもう思い残すことはありません。長生きはしますが」 by 紫苑ゆう のごくらく度 わーい(嬉しい顔) (total 1030 わーい(嬉しい顔) vs 1032 ふらふら)
posted by スキップ at 23:35| Comment(0) | TrackBack(0) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする
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