2012年11月17日

ショーアップとリアリティと 「ロミオ&ジュリエット」

romejulifr.jpg2年前の夏、宝塚歌劇団星組で上演された日本初演の舞台を観て、激ハマりした作品。フランスオリジナルバージョンということで、とても楽しみにしていました。
今回の作品は、2001年のパリ初演版ではなく、その後のアジアツアーや各国での翻訳公演を基に再構成された2010年パリ凱旋公演版なのだそうです。

ミュージカル 「ロミオ&ジュリエット」 
~ヴェローナの子どもたち~

作・音楽: ジェラール・プレスギュルヴィック
原作: ウィリアム・シェイクスピア
出演: シリル・ニコライ(ロミオ)  カンディス・バリーズ(ジュリエット)   ステファヌ・ネヴィル(ベンヴォーリオ)  ジョン・エイゼン(マーキューシオ)  トム・ロス(ティボルト)  ステファヌ・メトロ(ヴェローナ大公)他

2012年11月4日(日) 1:30pm 梅田芸術劇場メインホール 1階4列目下手
 

開演前、まだ開いてない幕の向こうでキャストがかけ声かけていました。
We are We are Rock You!なんて歌っている人も。ワクワク感いっぱいで開幕です。とてもスピーディでショーアップされた舞台。
元々台詞が少なく、ほとんどが歌とダンスで進行するミュージカルではあるのですが、このフランス版は特にそれが顕著でした。だから時として、「ロミオ&ジュリエット」のダイジェストショーを観ているよう気持ちになったりもして。
逆に言えば、日本版の小池修一郎さんの演出は、ほんとに細やかだったなぁ、と改めて。
たとえば、乳母がロミオの伝言を携えてジュリエットの元へ戻る場面。
日本版では、乳母の「あの子はあなたを愛している」の感動的なソロの後、待ちかねているジュリエットのちょっとしたやり取り(ここがとても可愛らしい)があって、結婚式の場面に移りますが、フランス版はこのやり取りはナシでいきなり結婚式の場面へ。ちょっと「え?」と思っちゃいました。

すべてを字幕で追うことができた訳ではないのですが、歌詞が小池修一郎版とはかなり違っていて、だからドラマの中で楽曲そのものの立ち位置が異なるものになっていたのも興味深かったです。
追放が決まった後、ロレンス神父と乳母が♪神はお見捨てにはならない さぁ 勇気を出すのだ とロミオを励ましてジュリエットの元へと行かせる歌が、命や神の無常を歌い上げるキャストの合唱になっていた場面は特に印象的でした。プログラムで確認したところ、曲のタイトルは、「絶望のデュエット」(日本版は「神はまだお見捨てにはならない」)。
マーキューシオが歌う「マブの女王」はこのオリジナルバージョンの方が断然合っているようにも思いました。

プログラムといえば、キャストが「シンガー」「ダンサー」「代役」と分けて記載されているのにも驚きました。役名のあるキャストは「シンガー」。
分担がはっきりしている分、「世界の王」のストリート系のダンスや、両家の闘いでの激しいダンスバトルなどダンサーの高度なテクニックの見せ場もふんだん。冒頭でキャピュレット、モンタギュー両夫人が歌う「憎しみ」の曲に合わせてスポットに浮かび上がるダンサーたちの姿は本当に「憎しみ」を描いていてナマナマしく、観ていてツライと感じるくらいでした。

そして、そんな「ダンサー」の中でひと際異彩を放っていたのが「死」(オレリー・バドル)。
最初の場面で舞台背後の回廊のような斜面をゆっくり上っていく白いドレスの女性が目に入って、「あれは誰?」と思ったのですが、死のダンサーが女性であることにまずは驚きました。白いドレスの縦に大きく割れた裾から肉感的なナマ足をむきだしにして激しく踊る死。こちらもナマナマしい。ロミオには背後から首筋に手を回したりキスをしたり・・・まるで、トート(死)がエリザベートを愛したように、この「死」もロミオを愛しているみたいだと感じたのは、「エリザベート」を観た後だったからかもしれません。少なくとも、昨年日本版を観た時に感じた「死は神だった」なんていう印象は皆無(笑)。

さすがフランスだけあって、衣装はとても洗練されてステキでした。
特に、仮面舞踏会のジュリエットの衣装は今までのロミジュリの中で一番好きです。
そして、その舞踏会でロミオとジュリエットが瞳と瞳をかわして恋に落ちた瞬間、なぜだか涙が出ました。あぁ、ここからすべてが始まってしまうのだと。


カーテンコールはそれだけで一つのショーみたいなノリ。
「祈り」「二十歳とは」「世界の王」「ヴェローナ」と歌ったのかな。「世界の王」くらいからは客席総立ちでした。何人かのダンサーは一人ずつ前に出て、高速回転のピルエットとか超絶テクニックを披露してくれたり。
千秋楽とあって、キャストの人たち、舞台上でデジカメで互いに動画撮影したり、レスラーみたいなマスクかぶって踊ってる人もいました。

千秋楽のご挨拶はヴェローナ大公(ステファヌ・メトロ)。通訳さんとともに。
いろんな感謝を述べる中で、メモ見ながら「ホリプロ、東宝、TBS」と言ってて何だかカワイかったです。来年の日本版再演もきっちりPRしてくれていました。
「お元気ですか〜」を連発していましたが、最後には「おおきに〜」って叫んでいましたわーい(嬉しい顔)

IMG_6287.jpg終演後にはキャストが衣装のまま並んでロビーでご挨拶。
大混雑でしたが、最後まで楽しませてくれました。
ちなみにこの日のジュリエット役はオリジナルキャストのジョイ・エステールさんではなく、カンディス・バリーズさん。黒髪で可憐なジュリエットでした。

ロビーにはこんな記念撮影ボードも。
さすがに顔を出して写真は撮らなかったけど。
よく見ると上の方にはキャストのものらしきサインがいくつも。



こちらがオリジナルなのはわかっているけど私の中で今でも星組版がイチバンという第一印象刷り込みの恐ろしさ(笑) のごくらく地獄度 わーい(嬉しい顔) ふらふら (total 1018 わーい(嬉しい顔) 1024 ふらふら)
posted by スキップ at 22:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 演劇・ミュージカル | 更新情報をチェックする
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