
野澤松也さんを招いて
お抹茶と創作浄瑠璃の夕べ
2011年11月11日(金) 7:00pm 阿倍野市民学習センター
野澤松也さんは歌舞伎の義太夫三味線方で重要無形文化財指定保持者です。2004年に「創作浄瑠璃の会」を設立され、舞台を務める傍ら、昔話や民話、土地に伝わる話を浄瑠璃風に書き下し作曲、弾き語りして活動していらっしゃいます。
今回は某茶道教室の主催で、おいしいお抹茶をいただいた後、松也さんの浄瑠璃を楽しむという趣向。お部屋は和室で、畳に座布団での鑑賞です。
画像は演奏後に実演をまじえていろんなお話をしてくださる松也さん。
(ご本人に画像掲載のご許可をいただきました。)
演目: 「広島咲希望花カンナ」(ひろしまにさくきぼうのはなカンナ)
「江戸情七不思議、片葉の葦」(えどなさけななつふしぎ、かたはのあし)
「降積雪六傘地蔵」(ふりつもるゆきにむつのかさじぞう)小さな和室でしたので、目の前で演奏される太棹の音の迫力に圧倒される思い。
広島のご出身でお父様が被爆なさっているという松也さんが平和への思いを込めた作品では、人々の苦しい声を胡弓の音で表現されていらっしゃったり、こういうお話を義太夫で聴くということ自体がとても新鮮でした。
民話でもよく知っている「かさじぞう」もこうして浄瑠璃で聴くとまた楽しい。三味線の演奏ばかりでなく、おじいさんとおばあさんの声を使い分ける松也さんに脱帽。
演奏の後は浄瑠璃や三味線のお話をいろいろお聞かせくださいました。
長唄・清元・義太夫の違いを実際に三味線で演奏してくださったり、今演奏に使われたた三味線を私たちの目の前で解体して構造を見せてくださったり。
3本の糸の違いとか、アジアからやって来てまず沖縄に入った三味線が江戸に入ってどういうふうに変わったとか(つまりそれが三線と三味線の違いだったり)興味深いお話の数々、とても楽しかったです。
その後は一人ひとり三味線演奏体験。
松也さんがそばについて手を取って教えてくださいました。
実は昨年の文楽デーでも三味線演奏体験済みなのですが、すっかり忘れちゃっていました。
バチは文楽の時のものより小さかったですが、これは三味線に合わせてや人に合わせていろいろな大きさがあるのだとか。

12月は南座顔見世で夜の部の2演目(「楼門五三桐」「実盛物語」)にご出演だそうです。
久しぶりにいただいたお抹茶もおいしかった のごくらく度


