2010年05月09日

二代目 スカーレット ピンパーネル

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月組新トップ 霧矢大夢のお披露目公演であり、第96期生38名の初舞台となる作品。

宝塚歌劇月組公演 『THE SCARLET PIMPERNEL (スカーレット ピンパーネル)』
原作: バロネス・オルツィ      
脚本: ナン・ナイトン
作曲: フランク・ワイルドホーン      
潤色・演出: 小池修一郎

出演: 霧矢大夢  蒼乃夕妃  越乃リュウ  桐生園加  青樹泉  星条海斗  
龍真咲  明日海りお ほか


4月25日(日) 3:00pm(明日海ショーヴラン)  宝塚大劇場  1階8列上手
5月9日(日)  3:00pm(龍ショーヴラン)  宝塚大劇場  1階10列センター 


すばらしかった2008年星組公演の再演ですが、今回の月組も負けず劣らず、とてもおもしろい舞台になっていました。あらすじや見どころは、前回星組公演のレポで書きたいことはすべて書いているので省略(笑)。
契約上の問題があるためか、歌はもちろん、セリフも演出も、星組版とほとんど変わらないようでした。グラパンの扮装やセリフまわしまで全く同じだったのには少し驚きましたが。

歌・ダンス・お芝居 すべてよし、と言われる霧矢大夢。
なるほど魅力的なパーシー=スカーレット ピンパーネルでした。特に歌唱はすばらしい。 最初に銀橋で唄う『ひとかけらの勇気』を聴いた時、「あ、イケる」と思いました。
4/25に観た時は、サンケイリビング社の貸切公演で、終演後にインタビュー(by 遥洋子)があったのですが、「前日に作曲のワイルドホーンさんが観にいらして、『SHE WAS THERE』がすばらしいとほめてくださったんです」とうれしそうに語っていた霧矢さん。
その『SHE WAS THERE (目の前の君)』のクライマックス るんるんもう迷わない もう揺らがない この愛だけは~ と大劇場の隅々にまで響き渡る大迫力の熱唱でした。
2回目の観劇となった今日は、シャルル王太子に、「この歌をお教えしましょう」と二人して『ひとかけらの勇気』を唄う場面で思わず落涙。

インタビューでは、「これからグラパンもますますハジケます」ともおっしゃっていたのですが、今日(5/9)は、かなりこなれて余裕が出て来た印象を受けました。
今日は「母の日スペシャル」だったので母の日バージョンのアドリブ満載。

王宮の仮面舞踏会に出席するというショーヴランに、その黒い服では何だから何か衣装を貸してやろう、という場面・・・「今日は母の日だから、赤いカーネーションでもつけてフリフリにして、君のそのタスキに『お母さんありがとう』と書いたらどうだい?」

その仮面舞踏会では、プリンス・オブ・ウェールズが頭に赤いカーネーションをつけて登場。
パーシーに「ママは元気かい?」・・・「はい。ママは元気です。」
さらに二人で引っ込む場面では、逆にパーシーが、「そのカーネーションはママにあげるんですか?」 プリンス「ママ、ママばかり言うな~」 といった具合でしたわーい(嬉しい顔)

プリンス・オブ・ウェールズ 桐生園加はとってもキュート揺れるハート
前回は登場時に片足を一直線に持ち上げてみせたり。(それをプリンスにご挨拶する時にパーシーがさらに輪をかけてもっとカッコよく決めてみせて客席を沸かせていましたぴかぴか(新しい)

話題の役替り ショーヴラン 龍真咲と明日海りお。
いずれも将来を期待された長身・美貌の男役です。明日海りおは美しいお顔にうっすらあごひげをつけていました。
ショーヴランは悪役ではあるけれども、際立った印象を残すとてもいい役。
お二人とも熱演で、好みは分かれるところかもしれませんが、不遇な生い立ちを負の怒りに変えるという屈折した心を持ち、目をギラギラさせながら、パーシーのジョークも通じないような、どこかカタブツ、生真面目で硬派な面がよく現れていたシャープな龍真咲ショーヴランが私は好きでした。

マルグリットの蒼乃夕妃はとてもキレイで霧矢大夢とのバランスもいい感じです。ただ、パーシーがスカーレット ピンパーネルだとわかった後、コメディ・フランセーズで命令に反して唄う『ひとかけらの勇気』は、とても重要な歌唱だけにもっと“聴かせて”ほしいと感じました。

冒頭のギロチンの前での民衆の重厚なコーラスと群舞、パーシー邸の図書室がみるみる船に変わっていき、ピンパーネル団が結束していく高揚する出航シーン、ショーヴランが民衆を率いて重層的に聴かせる『マダムギロチン』、印象的な『謎解きのゲーム』のメロディに乗せて繰り広げられる華やかな宮廷の仮面舞踏会・・・集団としての見どころも多く、舞台転換もスピーディ、心に残るメロディとセンスよい衣装・・・改めてとても質の高いミュージカルだと思いました。


位置情報 私は初舞台生のラインダンスにとてもヨワイ。
全員がこれ以上ない、といった笑顔でぴったり揃えて精一杯脚を上げているのを見ていると、この2年間(いや、音楽学校入学前からの人はもっと長く)どんなにツライことも泣きたいこともあっただろうと思って毎回ほろりたらーっ(汗)

IMG_3048.jpg位置情報 「母の日スペシャル」は今回初参加。
お母さんと一緒に、を推奨されているけれどペアであれば誰とでもよく、通常のチケット代だけでプログラムや協賛企業からのお土産までいただけるし、終演後にはトップスター 霧矢大夢さんのご挨拶もあってとってもお得。
唯一のネックは座席が当日抽選だということ・・・自分で引くのはビビって相方さんに引いてもらったら、10列センターなんて、S席としてはほぼ理想的な席を引き当ててくれて、感謝ひらめき



やっぱりスカピンは名作です! のごくらく度 わーい(嬉しい顔) (total 636 わーい(嬉しい顔) vs 633 ふらふら)
posted by スキップ at 23:32| Comment(6) | TrackBack(1) | TAKARAZUKA | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。
星組も、月組2パターンもすべてご覧になったんですね!すべて踏まえての感想、とてもよくわかりました♪
母の日スペシャルはいろんなイベントが用意されていて、楽しそうですね。
初舞台生公演、大好きなのですが、最近は「母」のような気持ちで見てしまい、ウルッと来ます(^^ゞ
Posted by はぎお at 2010年05月10日 19:32
>スキップさま
役変わりも御覧に…。お二人とも月組のなかでは際立った美貌ですね。二人の貴公子はだだはまりになりました。龍真咲さんはハムレットもなさってますので、宝塚きってのシェイクスピア役者さんであられます。
行きたいですが、家族会議の結果、星組の激情を選んでしまいました。レポはホントにありがたいです。で、激情も行かれますよね\(~o~)/。
Posted by とみ(風知草) at 2010年05月10日 20:52
♪はぎおさま

合計3回観てしまったので、今は頭の中をスカピンのいろんな曲が
ぐるぐる回っています(笑)。
ショーヴランは柚希礼音さんがとてもよかったので、月組の若手
には採点が厳しくなってしまうのですが。

初舞台生、ほんとに一生懸命でいいですよね。
もし自分の娘があの中にいたら、毎日観に行くと思います(爆)。
Posted by スキップ at 2010年05月12日 05:54
♪とみさま

「二人の貴公子」は例の愛之助さんと獅童さんの南座の舞台の
宝塚バージョンですね。今となっては観ておけばよかったと
後悔しています。龍真咲さんの「ハムレット!」も日程が合わず
見送ってしまったのです(涙)。

「激情」は先行発売にことごとくハズれ、チケット取れませんでした(泣)。
席を選ばなければまだあるようですが、梅芸の3階はキライなので。
その代わりと言っては何ですが、「ロミ&ジュリ」は2回観る予定です(笑)。
Posted by スキップ at 2010年05月12日 05:59

私も4月25日の貸切公演に居ました!

同じ空間に…と,またちょいと感動です。(^-^)

観劇後,久々にナンバーが頭をぐるぐるしていましたが,最近は「ジキルとハイド」のナンバーがぐるぐるしている私です。
Posted by 佳奈りお at 2010年05月14日 11:44
♪佳奈りおさま

またご一緒でしたか!
ほんとに、同じ時間、同じ空間で感動を共有していたかと
思うとうれしいです。

私は今は「薔薇サム」のナンバーがぐるぐるしています(笑)。
Posted by スキップ at 2010年05月15日 05:28
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