2009年03月22日
姉妹の流れ旅はつづく 「流れ姉妹 たつことかつこ ~獣たちの夜~」
第1章はスケジュールが合わず観られなかった。
第2章は大阪に来なかった。
やっと会えたよ、たつことかつこに。第3章。
真心一座身も心も
「流れ姉妹 たつことかつこ ~獣たちの夜~」
脚本: 千葉雅子
演出: 河原雅彦
出演: 高橋和也(三代目ゲストレイパー)
中村倫也(三代目ゲストラバー)
千葉雅子 村岡希美 坂田聡 河原雅彦
(がや4人衆) 小林顕作 政岡泰志 伊達暁 信川清順
木野 花(ゲストマザー) 山内圭哉(日替わりゲストがや)
3月15日(日) 1:00pm なんでもアリーナ C列上手
「小劇場界の大衆演劇」を目指して結成されたという「真心一座身も心も」。
座長はナイロン100℃の村岡希美、座付作家に猫のホテルの千葉雅子、座付演出家は河原雅彦、そして“にぎやかし”にジョビジョバの坂田聡という豪華布陣です。
ストーリー: 激しい気性でいつも怒っている姉 根上たつこ(千葉雅子)と心優しい故に不幸を引き受けてしまう妹 かつこ(村岡希美)の姉妹は虐待を受けた末に母を殺した過去を持っています。ところが、その殺したはずの母(木野花)から手紙が届き、その地 大阪・飛田に向かう道中、たつこは鞄を盗まれ、二人は離れ離れになってしまいます。たつこは窃盗団の若きボス美浜慎也(中村倫也)と出会い、かつこは和歌山の牧場主・鳥塚幸也(高橋和也)の元に身を寄せますが、そこに母・澄江が現れ・・・。
いかにも、な昭和歌謡?が流れる開演前(♪パチンコしてる間に車の中で子どもが死んだ~なんて切なすぎる歌とか)。幕が開くと(最初から開いているのですが)、河原雅彦さんと足をひきずった小林顕作さんが登場。
小林さんはコンドルズの静岡公演で右足肉離れを起こしたとかで歩くのもままならぬ状況。河原さんは不敵に笑って、「この大阪だけの特別な演出になります」ですって。→これは、小林さんのシーンは謎のマスクマンが押す台車に乗って登場、というものでした。
舞台には珍しい連続ドラマ。「『男はつらいよ』のようなイメージで観てもらえばいいです。そうすると観ているうちに、あ、ちょっと違うな、っていうことがわかってくると思います」と河原さん。
たつことかつこの姉妹にかつこを慕う看守の谷村(坂田聡)、かつこの保護観察司で元ヤクザの末次(河原雅彦)というレギュラーメンバーに、毎回たつこと恋するゲストラバーとかつこを陵辱するゲストレイパーが登場します。
笑いと遊び心満載で、一見キワモノの舞台のように見えますが、人間の心の機微と人生ドラマを描いていて、鳥塚幸也の過去のトラウマとか、 谷村とナオミの別れのシーンとか、切なくなる場面も多々。千葉雅子の脚本が光ります。
気性が荒く常に戦う気持ちを持つ姉と、誰に対しても慈しみの心で接する妹という二人のキャラクターが際立ち、演じる二人-千葉雅子と村岡希美もまるで、ほんとにそんな性格なんじゃない?と思えるくらいピタリとハマッています。
高橋和也の生真面目ぶりに好感。
木野花は「犬顔家の一族の陰謀」を彷彿とさせる怪演。最後には、たつこの“お約束”のバスタオル姿を二人して披露してくれたのにもぶっ飛びました
ゲストラバー美浜慎也の中村倫也。
“ベイビーフェイスのパシリっぽい子が実はヘッド”っていう設定が好きなこともあって、今回のワタシ的イチ押し。人を見下していて、何でもお見通しで、ちょっと心の闇をかかえているっていう雰囲気もよかったな。倫也くんに気づいたのは、「悪夢のエレベーター」からですが、これからも見守る楽しみが増えました あんな若くてキレイな倫也くんに最後はキスされちゃうなんて、千葉雅子さん、作家の職権乱用なんじゃない?(笑)
そしてゲストがやの山内圭哉。
前説の時、河原さんが「今日のゲストがやは山内圭哉さんです」って言った途端拍手が起こりました。「あれ?昨日の転球さんの時は拍手なんてなかったのに」ですって。
ほとんどセリフもないのに登場するたびに場をさらう千両役者っぷりはさすがです。一番ウケたのは、鳥塚牧場での牛のサンドラの出産シーン。やっと出てきた仔牛が僧正だったのには場内やんやの大喝采&大爆笑でした。
「大阪のシーンもいっぱい出てきますが、間違った表現もあると思います」と最初に牽制していた河原さん。山内圭哉以外のがやさんたちの大阪弁はいただけなかったけど、飛田とか天王寺(だと思われる・・キリンいたし)とか、「あはっ、あんな人、いるいる~」と結構楽しめました。
生きていたと思っていた母はニセモノで、じゃあ何でわざわざあんなことしたの?とか、そーか、黒幕はやっぱり末次ちゃんなのね~、と、もやもやっとした終わり方で次回に続く・・・早く続きが観たいわぁ。
カーテンコールではグッズのTシャツを着て登場した役者さんたち。
終演後すぐ村岡希美座長筆頭に売場に出ていらっしゃいました。
高橋和也くんもフツーにお客さんと話して売っていました。
男闘呼組でブイブイいわしてた頃には考えられません。
今回の会場「なんでもアリーナ」は関西テレビ内。
こんな劇場があるなんて知らなかったワ。
お隣のグッズショップは「スタジオストア カッテーネ」
どちらも大阪のテレビ局らしいベタなネーミングですね。
「また大阪に呼んでください」と笑顔の河原さん。もちろん呼ぶけど、ちゃんと来てね のごくらく地獄度 (total 461 vs 459 )
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私は同じ日の同じ時間にD列の上手…で合ってるんかな?wこっち→に座って観てました#近くに座っている人を見つけて驚きました!私は中村倫也くん目当てで観に行ったのですがwでも本当面白かったですよね♪
はじめまして。ようこそお越しくださいました。
D列上手・・・1列違いですね。
ゲストがやの山内圭哉さんが売り子になって登場した時、
「どこから来たん?「富山」「あほちゃう?」と言われてた方
のお近くでしたでしょうか。
中村倫也くん、ステキでしたね。
ちょっとたつこさんがうらやましかったりして(笑)。