
秀山祭九月大歌舞伎昼の部 「竜馬がゆく」立志篇
9月9日(日) 11:00 歌舞伎座 2階1列センター
原作: 司馬遼太郎 脚本・演出: 齋藤雅文
出演: 市川染五郎 中村歌昇 澤村宗之助 中村種太郎
坂東薪車 中村歌江 市川高麗蔵 中村歌六
「立志篇」ということで、若き日-19歳から27歳-の竜馬、脱藩して勝海舟と出会い、その論に触れて大望を抱くようになるまでが描かれています。1時間20分の上演時間にとてもよくまとまったおもしろいお芝居となっていました。派手な見得も引込みもなく、初めと終わりのあの音楽はどうかな、と歌舞伎らしくないと言えなくもありませんが、幕が降りた後すぐ、もう1回観たい、完結篇まで観たーい!と思ったくらい。も~たまらんぜよ。
竜馬が土佐藩の間者として長州の桂小五郎(中村歌昇)と出会い、刀を交えながらも意気投合するまでが第1幕。つづく第2幕は土佐藩内で上士に徹底的に蔑まれる郷士の悲劇を描き、涙を絞られます。そして第3幕、勝海舟(中村歌六)を暗殺するために屋敷に赴きながらその考えに心酔し、日本を藩も幕府もない一つの国にしようと壮大な夢を描くところで幕となりました。
市川染五郎の坂本竜馬は、爽やかな容姿にキビキビとして美しい動き、まわりの人を惹きつけてやまない大らかさ、明るさ、ひたむきさ、やがて大望を抱くに至る情熱も感じさせ、幕末から明治維新への激動の時代を駆け抜けた竜馬の若き日を活き活きと魅力的に演じていて、竜馬が染五郎か染五郎が竜馬かというくらい、まさにハマリ役です。
さらに特筆すべきは中村歌六の勝海舟。いかにも江戸っ子の幕僚というべらんめぇ調の話し方と、肝の据わった余裕たっぷりの大きな人物という雰囲気が、勝海舟のイメージにぴったり。竜馬に世界に目を向ける必要を説くシーンは、二人の丁々発止の熱演で緊迫感あふれる見応えたっぷりの場面となっていました。
勝海舟が「じゃあどうする?」と竜馬に問い、しばらくの沈黙の後、竜馬が「幕府や藩を壊し、天皇のもと一つにまとまった日本国を作るべき」という発想に至るところでは、私も一緒に勝先生に教えを請うている気分。「そうか、そういうことか」と、この後、薩長連合や倒幕に動く竜馬の心情が実感としてとてもよく理解できました。


「薩長連合、大政奉還、あれァ、ぜんぶ竜馬一人がやったことさ」by 勝海舟のごくらく度




立志篇とあるからは、「竜馬がゆく」シリーズ上演が毎年の秀山祭であるといいと願ってしまうのですが、どうなることでしょうね。
>竜馬が「幕府や藩を壊し、天皇のもと一つにまとまった日本国を作るべき」という発想に至る......ここは幕臣勝海舟の発想できる範囲をラクラクと超えてしまったところですね。それにしてもアメリカの大統領のイメージで勝先生がしゃべっていたのに、当時の日本では結集軸として一番安易にというか現実的な「天皇」のもとにと発想したところが、地に足のついた行動派の竜馬らしいと思いました。
>“歴史は両面から見るべし”......為政者の側からだけでなく民衆の側からも、また戦争をした国どうしであればその両方からもきちんと見ないといけません。そういう日本史の教科書をつくってもらいたいのですけどねぇ......。
ぴかちゅうさまの所でも喜んでしまいましたが
ここでも・・・(貼り付けのできない女。)
しかし、スキップさま・・・昨日から、いやおとといから
のけぞり状態でしてよ・・(笑)。それも毎日・・。続けて・・・・(笑)
改めて・・・私って染ちゃん好きやったんや~~♪
・・と再確認いたしました♪
続きが見たい。早く見たい。来月にでも見たい・・・。
・・・って、あ『朧・・』ですね♪来月♪
いや~、年に一度の秀山祭といわず、新橋演舞場あたりで3部作一挙上演!
なんてことにならないかしら(笑)。
私はこれまで何となく知っていた勝海舟の考え方、似ているようで非なる
坂本竜馬の理想、が今回の観劇でとてもクリアになりました。
自宅でTV見るのとは違って、一点集中するナマの舞台のなせるワザだと
思います。そしてもちろん、二人の熱演の賜物です。
うふふ。この写真は歌舞伎座でもお見せしたものです。
なんと凛々しいお姿ではありませんか。
先にお送りしたものもお喜びいただいてうれしいです♪
今度携帯見せてくださいね(笑)。
私、ドラマの「竜馬がゆく」ちゃんと見てなくて(お正月だったし)、
ビデオも録ってないんです(長かったし)。舞台の方はすぐに続きが
観られそうにないので、あのドラマのDVD Box どないぞならんか思案中。
そういえば、ドラマ版はたか子ちゃんも紀保姉さんも、幸四郎パパもご出演でしたね~。
染五郎さんは「朧の森‥」以降拝見してません(涙)
悲しすぎます。
もっと大阪へも来て下さい。お願いします。
そうなのです。観に行ってきました。竜馬、ステキでしたヨ。
今年は5月演舞場、6月齋くん初お目見得とこの9月歌舞伎座で
染五郎さん拝見しましたが、関西での歌舞伎はしばらくご無沙汰
ですね。私も松竹座や南座の舞台で染五郎さんが観たいです。
10月のゲキ×シネ「朧」でしばしガマンですね~。
私も「竜馬がゆく」を観たかったハズなのに、
夜の部を観に行ってまいりました。(笑)
こちらでは玉三郎さんが大活躍で、
素晴らしい阿古屋に魅せられて来ました!
團十郎さんの身替座禅も面白かったです。
僭越ながら夜の部の感想をTBさせて頂きますね。
千秋楽3列目センターでご観劇とはうらやましい限りです。
私も夜の部は「阿古屋」のみ観ました。
まだレポアップしていませんが(汗)。
玉三郎さん、美しかったですね~。
「竜馬」は、観劇後、司馬遼太郎さんの原作をこのあたり
だけざっと読んだのですが、結構原作に忠実なのに驚いたり
感心したり。やっぱり早く続きが観たいです(笑)。
オ~染ちゃんグッッジョブ!と思いながら、
オモロイ話なのに…グワッと来なくて、来たのは円広志で…沈没かぁ。
と思ったら、天の助けが歌六の勝海舟!
グイグイ物語を引っ張ってくれました。ヨカッタ。
ツボにささったのは、歌江と歌昇~。
で、私は司馬遼太郎の原作を読んだっけ?と首をかしげています。
ってことは読んでないんだな。たぶん…。
いや、人に借りたかも…。結局な~んにも覚えてないってこってすな…トホホ。
”土佐言葉が響き渡る歌舞伎座”って初体験でした!オモロカッタ。
歌六さんの勝海舟、ステキでしたね~。
五月の「鬼平」の渋さとはまた違って、ほんとに役の幅広いですよね。
「竜馬がゆく」全巻、家にあって、たぶん読んだと思うのですが、
完璧に忘れています。舞台で観たとき「へぇ、こんなエピソード」
と思った、桂小五郎との刀が折れる場面とか、ちゃんと原作に
ありました(笑)。続編が上演されるまでに私も原作読み直そうかな・・・(弱気)。