
「ジキル&ハイド」
5月11日(金) 7:00pm 梅田芸術劇場メインホール 1階3列下手
原作:R.L.スティーヴンソン
演出:山田和也
出演:鹿賀丈史・香寿たつき・鈴木蘭々・戸井勝海・浜畑賢吉 ほか
舞台は19世紀のロンドン。医師のヘンリー・ジキル(鹿賀丈史)は、研究を続けてきた「人間の善と悪を分離する薬」の人体実験を試みようと望んでいた。この薬が精神のコントロールを失った父を救うとともに、人間から悪の心を排除し人類から戦争などの争いをなくすことができると信じていたのだ。そんな彼を心配しながらも温かく見守る友人の弁護士アターソン(戸井勝海)や婚約者のエマ(鈴木蘭々)。病院の理事会で“神を冒涜する行為”と実験を却下され失意のジキルを元気づけようとアターソンに連れられたパブ「どん底」で知り合った娼婦ルーシー(香寿たつき)の言葉から、「自分で」人体実験すればいいと思いついたジキルは自宅の研究室で自ら作った薬を服用する・・・。
とにかく鹿賀丈史が凄い。まるで“ジキルとハイド”が乗り移ったかのようです。今回が初見の私は、最初ジキルで登場のセリフ回しや声が「何だか若作り」のようにも感じたのですが、映像とは違って一瞬のうちに同じ人物がメイクも衣装も変えずに別の人格に変貌しなければならないという過酷なハードルを、鹿賀丈史は見事に乗り越えていて、薬を飲んだジキルの中に初めてハイドが現れ変貌していく研究室の場面は息をするのも忘れるくらい見入ってしまいました。ジキルのみ、ハイドのみで演じる場面ばかりでなく、刻々と入れ替わり顔を出すジキルとハイドの演じ分けには感嘆するばかりです。心と体が開放されて「自由だ」と叫ぶハイド、ハイドが犯した罪とそれを制御できない自分を知り苦悩し絶望するジキル・・・瞳に絶望と悲しみを湛えた鹿賀丈史の表情が胸に迫り、観ているこちらまで辛く切なくなってきます。自分で薬を飲むことを決意したジキルの♪時が来た、終盤ジキルとハイドの“二人”で唄う♪対決 をはじめ歌唱も楽曲もすばらしく、聴き応えたっぷり。
フィナーレで全出演者に迎えられて舞台奥から鹿賀丈史が登場すると胸が熱くなって涙があふれました(もちろんそれまでにもお芝居中さんざん泣いているのですが)。「この作品は、毎回毎回、自分自身をえぐるように掘り起こして戦っていかないと進まない。年を重ねるごとに円熟味を増すといった類の作品ではない気がしていました。今、僕は50代半ばを過ぎ、この辺りで幕を引くということも大事かなと思ったんです。」とファイナルの理由を語っている鹿賀丈史。まだまだ演ってもらいたい気もしますが、カーテンコールでの達成感あふれた満足気な笑顔を見ていると、その役者としての潔さを最大限の拍手で受け容れる外ありません。




5月27日中日劇場がほんとのファイナルのごくらく度



鹿賀さんのジキルは、本当に演劇の神様が降りてきちゃってる感じの迫力ですよね。これで終わりなのは残念ですが、最高の状態のこの時期に幕を引くことの出来る鹿賀さん、尊敬してしまいます。
マルシアさんでないルーシーがどんな感じなのか、とても気になっていたのですが、美しくゴージャスなんですね!! 私も観たかったです。
なるしー(笑)のアターソン、観たはずなのですが、初回観劇で圧倒されてあまり覚えていません・・・もったいないことをしました(笑)。
スキップさんの観劇記を読んで、やっぱり行けば良かったと後悔しきりです。
凄かったんですね。見てもいないのに、目の前に鹿賀さんの姿が浮かんできます。
大阪初日のレポ、どうも有難うございます。スキップさんにも観て堪能していただけて本当に嬉しいです。東京千穐楽のレポをTBさせていただきましたm(_ _)m
e+のレポートに書かれていたのですが、「30年以上にわたってミュージカルの舞台に立ち続けてきた鹿賀が『これまでやってきた作品のなかでも、最も大変』と公言している」というこの作品、『最高の舞台を創り上げて、納得して終わりたい』という鹿賀さんの願うように名古屋での大千穐楽を迎えられそうですね。私たちの記憶には彼の偉業はしっかりと残って、伝説となっていくでしょうね。
次はワイルドホーンさんの「シラノ・ド・ベルジュラック」のお声がかかったみたいですね。そちらも楽しみにしていようと思っています。
それと蛇足ですが(笑)
>2003年の再演では、アターソン役をなるしー(池田成志)が演じていた......私はその頃は劇団☆新感線未体験ですから、「だあれ、この人?歌へただねぇ」と思っていただけでした。ハイライトのライブCDもなるしーだったので大いに不満で、石川禅ちゃんの方での録音もあればと思ってました。最近はバッテン不知火までDVDで観てますから、CDきいててもなるしー味のアターソンゆるせるようになりました(^^ゞ
大阪公演のアップ楽しみにしてました。
私は、なるし~のファンなので彼がこの舞台に出るって聞いたときは思わず「うそっ」と。
歌はあっちに置いといてそれなりに存在感のあるアターソンだったと思います(←甘い?笑)。
禅ちゃんも好きだし、今回の戸井くんも大好きで、ビジュアル的には一番ハンサムで素敵でした。
あっ鹿賀さんの感想忘れてた~
ぴかちゅうさんが愛情あふれるコメント書いてらっしゃいますね。
ほんとに鹿賀さんのこの演技は、何といったらいいのかわかりません。
役者さんばかりでなく、栄光にしがみつく人が多い中、この潔さも特筆
ものですね。
私は逆にマルシアさんのルーシーがどんなだったのか、今さらながら
興味あります。役の雰囲気としては、薄幸な感じが香寿たつきさんより
マルシアさんの方が似合っている印象ですね。
ほんとに凄かったです。ファイナルということで、さらに特別な思いが
鹿賀さんにあったのだろうと思います。
いやいや、まだ名古屋もありますし、るみさん、いかがですか?(笑)
実際に舞台を観て、ぴかちゅうさんの思い入れに少しは近づくことができました。
本当に本当に素晴らしかったです、鹿賀さん。
肉体的に大変というのはわかりやすいですが、精神的にもつらかったというのは
私のような凡人には想像を絶する役者さんの領域です。
「シラノ・ド・ベルジュラック」とはまた楽しみですね。
なるしーは歌ヘタでしたか(笑)。
キャスト表を見てわが目を疑いましたよ。それもアターソンのような真面目で
裏表のない、いい人の役。「千秋楽にすごくホッとしたんですよねぇ」と
プログラムのコメントを読んでちょっと笑っちゃいました。
こんばんは。
私もなるしーのアターソン観てみたかったです。
お笑いもなく、裏表も歪んだところもないなるしーって・・・(笑)。
鹿賀さんがあまりにも凄くて抜きん出ているように感じますが、
アターソンやルーシーや、アンサンブルに至るまで出演者すべての
力が結集されたすばらしい舞台だったと思います。
わ~~~い、「ジキル&ハイド」のレポがある~~。
今回中日劇場の楽だけとりあえずチケットを持っているのですが、
どんな感じになっているのか気になって気になって・・・・(特に途中参加の香寿さんルーシー)。
私も興味はあったものの何となくご縁がなかったミュージカルなので、
今回気合入れて観て来ます(笑)。
土曜日に行って来ました♪
さすが鹿賀さん!!の舞台に圧倒されました。
ファイナル・・・なんて、なんだか寂しいです。
映画版を見た友人に話を聞いたのですが
「うん!!多分舞台の方が凄いやろ・・」と
心の中で思った私・・・♪
急遽行く事にしたのですが、行ってよかったです♪
まぁ!中日劇場の楽だなんて、ファイナル公演のほんとのファイナルじゃ
ないですか。うらやましい~。rikaさんのレポが今から楽しみです。
香寿たつきさんのルーシーは華やかで切なくてとてもステキでしたが、
私はマルシアさんのルーシーを知らないので、機会があれば両方ご覧に
なった方のご感想を聞かせていただきたいな、と思っています。
鹿賀丈史さんはほんとに凄いですよね。いつか違うバージョンで
再演されるとして、いったい誰がこの役を演じることができるの
だろうと思います。市村正親さんならできそうな気もするけど、
それだと却って年とっちゃうし(笑)。
かずりんさんは以前に日生劇場でもご覧になったのですよね。
マルシアさんのルーシーと今回の香寿たつきさんはずい分違って
いたのでしょうか。
雑食おとみが行かないのが東宝ミュージカル。理由はないので,情報収集方法を考え直します。あほやった!
おかげで,行かせて頂いたかの感動のお裾分けを頂戴しました。刻々と変化する表情と人格!凄いのですね~。
それはそれは噂に違わず素晴らしかったんです。鹿賀さんのジキル&ハイド。
東宝ミュージカルは私も昔は“食わず嫌い”的なところがあったのですが、
やっぱり「いいものはいい!」ですよね。
かしまし娘さんのところからこちらに来ましたが、
「ジキルとハイド」のレポがあったので、思わず書き込んでしまいました。
昔から鹿賀さんのファンだったんですが、この舞台は未見でした。ファイナルということで思い切って大阪まで遠征したんですが、もう大正解!!今でも名曲の数々とともに、鹿賀さんの表情が目の前に浮かんできます。素晴らしかった。
拙いですが、私の感想もTBさせていただきます。
また遊びに来ますので、よろしくお願いします。
初めまして。ようこそお越しくださいました。
鹿賀さんの「ジキル&ハイド」は私もファースト&ファイナルだったのですが
すばらしかったです。最後でしたが、あの舞台を観ることができて、本当に
よかったと思っています。(逆にこれまで観ないでいたことを悔やんでいますが。)
トラックバックもありがとうございます。
こちらの方こそ、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
鹿賀さんのファイナルのコメント、いいですね。ぴかちゅう様に背中押してもらい楽を観劇しました。トラバさせてくださいませ。
中日劇場の千秋楽、鹿賀丈史ファイナルのファイナルをご観劇とは
うらやましい限りです。これで「鹿賀ジキル」とは永遠にお別れなのは
寂しいですが、鹿賀さんは「悔いなし」とおっしゃっていますし、
精一杯の拍手で送るしかありませんね~。