
「霧太郎天狗酒もり」 3月24日(土) 4:00pm 京都南座
回り舞台を発明した江戸時代の歌舞伎作者・並木正三原作の111年ぶりとなる復活狂言です。
時は鎌倉時代、源実朝(片岡愛之助)が将軍職に就く少し前の頃。天狗の妖術を使う大盗賊霧太郎(中村橋之助)は、この世を魔界に変えようと目論み、二代将軍源頼家の遺児・公暁(坂東蒔車)を操り鎌倉幕府を狙います。実朝には忠臣の北条義時(中村勘太郎)がいますが、源家家宝の名刀鬼切丸紛失の責任を問われ勘当の身となります。義時を慕う傾城・櫻木、義時の元の家臣で今は薬売りの喜之平(片岡愛之助の二役)はそれぞれ本当は別の顔を持っていました・・・。
桜満開の鎌倉鶴ヶ岡八幡宮の場面から始まる舞台は勢いのある若手役者勢ぞろいで、花も実もある華やかさです。主要となる人物が多くそれぞれにストーリーがあるため、各人の物語は些か消化不良かな、とか、幕を下ろしての場面転換が多く発明者の狂言にしては回り舞台が少ないんじゃない?とか感じなくもないですが、物語が複雑すぎてわかりにくいということもなく、歌舞伎としての見どころもたっぷり。何よりも役者陣がとても楽しそうにのびのび、そして熱く演じている姿が印象的です。
中でも霧太郎の中村橋之助。動き、台詞回し、間合い、存在感、どれをとっても群を抜いていて、格の違いを見せられた印象です。座頭の使命感ありあり。突然現れてびっくりした長時間の宙のりも高所恐怖症だなんて全く感じさせない威風堂々ぶり。「大きくなったなぁ」(実際に大きいけど)と改めて思いました。
生真面目一途な辛抱役ながら所作の美しさ際立つ勘太郎、艶っぽい女っぷりの七之助、相変わらず口跡爽やか、白塗りも美しい愛之助、くせのある悪役光る亀鶴、やつれ姿でも美しく品ある薪車・・・それぞれに役を得て熱演の若手に、重厚な存在感の彌十郎、尼御台政子と喜之平の姑・妙正の全く違ったタイプの二役を演じ分けた市村萬次郎のベテラン勢がピリッと舞台を引き締めていました。





「毎年南座でやりたい」とおっしゃっていた橋之助さん、来年も来てねのごくらく度

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私は昼の部でしたので,普通に終了しました。
全員に見せ場のある花形歌舞伎らしい良い公演でした。次回は橋之助丈は後進に花を持たせ,主演勘太郎丈,錦吾さんを参加というアイデアはいかがでしょう。
夜は酒盛りなさっておられたことでしょう。
華やかで明るくて、楽しい気分にさせてくれる公演でした。
勘太郎さん主演、錦吾さん参加というのは是非実現していただきたいですね。
でもそれとは別に橋之助さん座頭の公演も観続けたいような・・・(笑)。
自分達で作り上げた公演を成し遂げた達成感の中で召し上がるお酒は
さぞおいしかったことと拝察いたします。
今回の芝居でますます好きになってしまったのが愛之助さんでもなく
亀鶴さんでしたーっ!悪役を楽しんで演じられているのがわかり
観ているこちらも楽しかったです。
カーテンコールでの亀鶴さんはおちゃめでしたね~ (〃∇〃)
こういう若手公演は是非とも南座で毎年してほしいですよね。
3月は南座、4月は松竹座。そうなれば最高!
いらしてたのですね~。ご一緒でしたか。楽しかったですね。
亀鶴さんはほんとに悪役を楽しんでいらっしゃる感じで、ステキでした。
梅枝のところで、「櫻木ならよい」と豹変するところとかも。
どうも雨上がり決死隊の宮迫さんに似てる気がしてなりません。
宮迫さんが歌舞伎メイクをしたらあんな顔になるんじゃないかな(笑)
ほんとに若さあふれる楽しい公演で、毎年お願いしたいです。
春の京都へ出向く口実もできますし。
3月南座 4月松竹座・・・これが恒例になれば毎年春の訪れが楽しみになりますね。
橋之助さん、重責だったと思いますが最後まで盛況で本当によかったと思います。スキップさんのレポからも役者さんたちの安堵感が伝わってきて、ちょっと感動しました。(烏天狗たちもカテコで紹介されたなんて嬉しいです。)
「愛ちゃん」もご出演の七月大歌舞伎♪ 私もぜったい観に行きます。
もっと早く観たかったのですが日程が合わなくて千穐楽になっちゃいましたが
お陰で役者さん達のステキなご挨拶が聞けてうれしかったです。
烏天狗さん達は橋之助さんに促されてちゃんとくちばしをつけてぴょ~ん、
ぴょ~んとジャンプしてくれました。どうしてあんなに音もたてずに軽々と
高く跳べるんでしょ。
七月は、もう、リキ入っちゃいますよね。またご一緒に盛り上がりましょうね!